「クリスマスって何だ?」
唐突に聞かれて少し驚いた。いつもながらこいつの行動は見ていて飽きない。
「恋人同士が一緒に過ごす日よ」
「プレゼント交換をしたりするんだ」
「御馳走を食べたりもするんだよな」
口々に言う。
ルフィは不思議そうに首をかしげ、俺の方を見た。
「神か何かが生まれた日だろ?」
一応答えて、目を逸らした。何か悪い予感がした。
「なあなあ、今日はクリスマスなんだろ?」
「ああ」
近寄って来てすぐ横に座る。
「だからオレ様がクリスマス用の美味い料理をいつもより大目に作ってやっただろ?」
サンジがナミの隣に座りながら言った。
「いつもと違ってたのか?」
ウソップの疑問にサンジがかかと落としで答えようとした。
「じゃあ、オレ今日はずっとゾロと一緒にいる!」
ずずっと、もたれていた壁からすべる。
「いつもじゃないか」
「しつこくしていて斬られないようにな」
「ゾロが好きなのはわかったから、ちょっとは隠すということをしたらどう?」
けけけっと楽しそうに笑っているルフィに平然としているメンバー。
いつの間にか公認となっているのだが、もちろん俺はそんなこと認めたくない。
「隠してもいいことないしな、ということでゾロ貰っていくからな」
腰に、伸ばした腕を巻き付けられてずるずると引っ張られる。
「おい、ルフィ!!」
嬉々として船内の自分の部屋に向かっている。
「おい!」
「なんだ?ゾロ」
呼び止められたことが全くわかっておらず平然としている。
「何で俺がお前の部屋で一緒に過ごさなきゃならないんだ?」
かっかっかっか、と笑われた。
「恋人同士だからだ」
顔色一つ変えずに言い放つ。
確かにこいつと寝たことはあるが、別に二人で並んで寝ていただけだ。
キス、も何回かされたが、恋人だと言う話は聞いていない。
「何か問題でもあるのか?」
純粋なのかバカなのか、あるいは両方か。
やれやれと溜息をつきながら、今日は一人で静かに寝るということを諦めざるをえなかった。
「ゾロ」
顔を上げると軽く唇が重なって、にこっと笑顔を見せられる。
今はこいつのことが嫌いじゃない自分が一番恐ろしい。
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