差し込む日の光。
傍らに眠る俺の一番大切な人。
彼と朝を迎えられる。
何にも変えられない幸せなとき。
「ん…………」
寒いのか彼が身じろぎをする。
俺は剥き出しになった彼の肩に毛布を掛け、再び隣に潜り込んだ。
そっと、彼の体を抱き締める。
起きているときにすると殴られてしまうけど、眠っているときの彼は素直で、額に、頬に、唇に、キスを落としても大人しく抱かれていてくれる。
「泉…………」
穏やかで、少し幼い彼の寝顔は誰に見せたくない。
俺だけの、泉。
背中に回していた腕をゆっくりと下へ動かす。
動かない、足。
サッカーが、出来ない。
だから、ずっと傍にいてくれる。
だから、泉は他の人の目には触れない。
だから、一緒に風呂にも入れる。
だから、俺だけの泉。
でも泉はサッカーが好きで。
俺よりも、おそらく何よりも。
ずっと足が動かなければいいのに。
ずっと俺と一緒にいてくれたらいいのに。
ずっと俺だけを見つめてくれたらいいのに。
ずっと、俺だけの泉で………………。
「寒い」
寝起きのいい泉は目をぱっちりとあけて俺を見た。
朝日がさしたとはいえ、まだ起きるには早い時間。
ぎゅっと抱き締めると睨まれているのがわかる。
「ずっと………………愛してる」
耳に囁いてそのままキスをする。
殴られるのを覚悟で言ったのに彼の表情は何だか泣きだしそうな子供の顔で…………。
「泉?」
俺の胸に顔を埋めて眠ってしまった。
彼の髪に唇を寄せて、俺ももう少し眠ることにしようか。
「晃司………………?」
覗き込んでいるであろう彼の顔を瞼の裏に浮かべる。
「寝てるのか?」
もう少し、彼の声を聞きたいから…………。
「………………」
額に柔らかな感触がして、慌てて目を開けるとすぐ近くに彼の顔があった。
「起きてるならそういえよ」
真っ赤な顔をして背を向けてしまった彼を、愛さないでは生きていけない。
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