いちごミルキー
いつもの昼下がり、・・の3人トリオはお茶を飲みつつわいわいと何やら話しに
花を咲かせていた。
「やっぱり炬燵はいいねぇ〜、心が和む〜」
「やっぱり炬燵で蜜柑が最高にゃ」
は寝そべりながらだらだらとしていては傍らで蜜柑をはぐはぐ食べている。
「そういえば、晴明様は何をしてらっしゃるの?」
そして一人家計簿(?)を付けている。
「晴明様なら書庫だよ、いつも通り本読んだり調べ物したりしてる」
「そう、ならいいんだけど」
いつもは晴明にべったりのだが彼が調べ物などをしているときには邪魔をするのも悪いし構っ
てももらえないので呼ばれない限り近づかない。
「ふふ、実は街でイイ物を見つけたのよ」
「なになに?」
「なんにゃなんにゃ?」
何もする事のなかったとの二人は炬燵の向かい側に座ってるに興味津々といった
顔をする。
「じゃーん!、いちごミルキー!」
「「おぉっ!!?」」
まるでどら○モンの様に何処からか取り出したいちごミルキーを高々と掲げると、二人の驚嘆の
声がハモる。
「ミルキーにいちご味なんて出てたのか!!」
「そりゃいきなりぶどう味なんてのも出すわけにも行かないにゃ」
「うふふ、みんなで食べようと思って買ってきたのよ〜」
は包装を開けると3人に均等になるように分ける。
「早速食べようぜ!」
パクリと真っ先にがいちごミルキーを口に入れると後の二人も口の中へ入れた。
「・・・・・ままの味!!」
「あ、おいしい〜ほんのりイチゴだわ」
「うまいみゃ〜」
三者三様の感想を述べるとしばし飴を舐める事に専念しぼーっとする。部屋の中にコロコロと口
のなかで飴を転がす音が微かに響く。
「!、はおるか?」
暫くすると書庫から晴明がを呼ぶ声がした。
「!!」
晴明の低い声で名前を呼ばれたはいちこミルキーに惚けていたのでハッとする。
「っち呼ばれてるにゃ」
「呼ばれてるわよ!」
との二人にも声を掛けられ正気(?)に戻ったは急いで立ち上がると返事をしな
がら急いで書庫の方えと走っていった。
「お呼びですか?」
書庫の扉から部屋の中に首だけを覗かせると、晴明はまだ昼間だというのに暗い部屋の中で蝋燭
を灯して本や巻物を読み散らかしていた。
「あぁ、ちょっと本を探して貰いたくてな」
晴明は顔だけの方に向けると優しい笑みを浮かべる
「わ、また散らかってますねが怒りますよ」
言いつつも少し楽しそうには部屋に散らばっている本や巻物をヒョイヒョイと避けて晴明の側
に近づく。
「俺が片づけても良いがそれではお前達の仕事を取ってしまう事になるだろ?」
小さく笑う晴明。
「まぁ、そりゃそうですけどね」
もクスリと笑うと晴明から探してくる物を書いた紙を渡された。
「これを探せばいいんですね?」
「あぁ、頼む」
頼まれるとは部屋の隅になる本が山ほどある棚から紙に書かれた物を探すべくごそごそとあさ
り始める。さっきのいちごミルキーを食べ終えてしまったのでついつい口が寂しくなりは2個
目を口にほおりこみ糖分を充電すると一気に本を探し終えた。
「よっと、これで全部で〜す」
「すまぬな」
ドサリとが机の卓の脇に本を積み上げると、ふと晴明の嗅覚が仄かに甘い香りを捕らえる。書
庫に甘い香りのする物などおいてある訳もなく、首を巡らすと香りがする方にはが居た。
「?」
「はい?」
晴明に呼ばれて不思議そうな顔をする。間違いなく甘い香りはの方からしていた今度は微か
にいちごの香りが晴明の嗅覚を擽る。
「ふふっ甘い香りがするな、何か食べているのか?」
優しい微笑を浮かべると、晴明は今まで目を通していた本にしおりを挟み閉じる。
「あ、にいちごミルキーを貰ったんですよ。晴明様も食べますか?」
「飴か?」
「はい」
ごそごそと狩衣の中を探していると晴明の手がの腕をぐいっと引っ張り、不意に引っ張られバ
ランスを崩したは晴明の胸に崩れ混み抱き留められる形になった。
「んぷっ・・・晴明様?」
訳が分からず晴明の胸から顔を上に向けると今度はいきなり唇を重ねられる。
「んっ!?・・・・んー!!」
驚くヒマもなく晴明の舌はの唇を割り口内に進入してくる、まるで甘い口内を味わうかのよう
にゆっくりと長く深い口付け。
「っふ・・・はぁっ・・」
やっと唇を解放されては大きく空気を吸い込む、そしてさっきまで口の中にあったはずのいち
ごミルキーが無いことに気づく。
「欲しいなら欲しいって言ってくださいーーっ!!」
耳まで赤く染くそめて、は晴明の腕から逃げ出す。恥ずかがって赤くなっているを見て少し
意地悪な笑みを浮かべつつ晴明はまだ甘い自分の唇をぺろりと舐めた。
「そう怒るな、が食べている物が食べたかったのだよ」
「じゃぁせめて、先に言って下さいよっ」
「言ったらさせてくれるのか?」
「ううっ・・・」
また意地の悪い笑みを浮かべると流し目でを見る。はこの晴明の目に弱かった、この目に捕
らえられると目が離せなくなり急に心臓の鼓動が大きくなって何もかも見透かされてしまってい
るような
気分になる。
「では言ってからでは良いのだな」
「えぇっ!?(^^;」
がうつむいて答えに困っていると晴明は肯定と取りニコッリとまるで天使の様な微笑みを浮か
べる、後日の曰く(あの微笑みは人をいぢめて楽しんでる笑い)だそうだ。
そしてその日の午後書庫から漏れてくる声は聞かなかった事にしとくとであった。