ROBOT's LABO

ココではロボットに対する疑問や、その研究結果を発表していきます

 

ロボットの構成素材

 少々前の話になるが、ホンダが二足歩行型ロボット『P3』の開発に成功した、と言う話を聞いた。これは初回の「動力伝達」で提議した関節駆動系と、姿勢制御の問題をクリアしており、今後のロボット技術の発展に大きく貢献したと言って良い。

 上記の様に、駆動系技術の進歩はロボット技術の生命線と言えよう。ただ、この技術はあくまでもロボットの骨子、又は神経系をフォローしているに過ぎず、人間の『筋肉』にあたる構成素材の技術も、分けて考える事の出来ない重要な項目の一つと言える。

 地球上ではどんな物質も重力の影響を受ける、これは不変の理だ。また、これによって発生する『摩擦』も無視することはできない。ロボットが歩く・・・これだけだと何の変哲も無い、普通の事と思われがちだが、実際には『自重による接地部分の劣化』『関節駆動系の摩擦による劣化』は必ず付いてまわるものだ。人間の様に自然治癒力がロボットには存在しない為、定期的なメンテナンスは重要になってくるわけだが、これがあまりにも頻繁だとロボットの運用意義が無くなってしまう。やはり製造当初からの素材研究が必要となる。

 ロボットの構成素材として最低限必要な条件は、『軽くて劣化し難い』という事である。今のところカーボン素材が有力であると思えるのだが、これがロボットの素材に使用されたという話を、筆者は聞いた事が無い。何か問題でもあるのだろうか・・・?とりあえず、これは今後の研究対象としておこう。

 

脱線コラム「ミノフスキー型反応炉」

少々「研究室」の意義を脱線してしまうかもしれないが、今回は「エネルギー確保A」中で名前の出た、「ミノフスキー粒子」について特集したいと思う。以下の文中では私見も入っており、公式見解とは若干違うところもあるかもしれないが、ご了承頂きたい。

 

 ミノフスキー粒子・・・静止質量がほとんどゼロの正か負に帯電した素粒子で、立体格子状に整列しフィ−ルドを形成するという特性を持つ。

 先に断っておくが、これは「機動戦士ガンダム」の劇中に出てきた、あくまでも創作の素粒子である。私はこれを「素粒子レベルで空間を遮断し、またそれに伴い形成されたフィールドは、外部からの干渉に対し、本来の性質を保ちつつ自在に性質を変化させ、斥力を発生させることが出来る素粒子である」と解釈している。要するにかなり強力な『バリア』ということだ。これを核融合炉に活用すると以下のようになる。

 核融合炉は、核物質を「爆縮」(核分裂の場合は「爆発」)させ、発生した熱量を抽出するという方法を取る。まずはこの「核融合炉」の仕組みの説明から始めよう。

 

 通常「爆発」後発生したエネルギーは放射状に広がるが、これを一定の容積内に封ずることで、発生したエネルギーを炉心素材の抗力によって中央に停滞させるのだ。これが「爆縮」である。このエネルギーがある一定値を超えると、炉心内部の物質同士のクーロン力(=分子レベルでの磁気的な引力、斥力を指す)が無効化し、核融合が始まる。

 この核融合というモノは、簡単に言うと「1+1=1」という現象だ。これは物理的には起こり得ない現象なので、当然不必要なエネルギーが発生してくるのだが、これが実際に熱量として抽出できるエネルギーとなる。と言ってもその熱量はかなりのものだ。「E=MC二乗」の公式はかなりの人がご存知だと思うが、これでエネルギーを算出すればその膨大さがわかって頂けると思う(もっともこれが全てでは無く、実際は更に複雑な計算式を必要とするのだが、核反応の凄さを感覚としてわかって頂けばそれでいい)。

 「核分裂」反応炉と比べて、これの利点は「爆縮」を利用する為、炉心自体はそれほど大規模な装置を必要としない事、抽出できる熱量が高い事、反応後生成された物質を継続して反応させることが出来る(・・・はずの)為、触媒物質に対するエネルギー変換効率が格段に良い事が挙げられる。ロボットにとっては正に夢の発電システムだ。

 

 しかし「エネルギー確保A」にも書いた通り、これには「炉心を維持できる素材」が最低限必要な事項になるのだが、ココで「ミノフスキー粒子」が登場する。先に説明した通り、ミノフスキー粒子が形成するフィールド(I・フィールド)は強力は「バリア」とも言える為、これを炉心内部の表面に展開しておくと、炉心自体にダメージを与えず、なおかつフィールドが発生する斥力により、爆縮を円滑に行うことができる。これはまさに核融合反応炉の為に存在する素粒子であろう(まあ、その為に創作された物質ではあるのだが・・・)。

 劇中ではそれらの描写はほとんどされていない為、少々判りづらいのだが、ガンダム世界ではコレによって核融合反応炉の技術が確立したと思われる。

 

 実際、現実にも「重イオンビーム」や「電磁パルス」を利用して、核融合反応炉におけるミノフスキー粒子と同様の役割を果たさせるべく、各研究機関が実験を繰り返しているらしい。是非成功させて頂きたいものだ。

 

エネルギー確保A

 現状で最も実現の可能性が高いと思われる次世代発電システムは、おそらく「MHD発電」であろう。これは電磁流体力学を応用したもので、正確に言うと「発電システム」ではない。だが、熱エネルギーを機械的な運動(タービンを回転させて電力を得る)に変換、経由させることなく、プラズマ化させることで直接電力に置換することができるという。これが実現されれば、従来型発電の「エネルギー変換効率」が飛躍的に向上するのは間違い無い。

 しかし発電システム自体については、今ひとつ有力なエネルギー源が無いのが現状だ。一時期実現が期待された「核融合発電」も、推定1億度ともいわれる炉心を包括、維持できるだけの素材が発見されず(「ガンダム」の劇中では、この素材が「ミノフスキー粒子」という設定になっている)、まだまだ実現にはかなりの時間を有すると思われる。

 少し話が逸れてしまったが、どちらにしても大規模な発電装置が必要であり、「発電装置の小型化」にまでには至らない。したがって、現行でロボットを運用する為には、やはり外部電源に頼らざるを得ないだろう。

 次世代発電システムの早期実現と、それら発電装置の小型化を期待して止まない。

 

エネルギー確保@

 ロボットが起動するのには何かしらのエネルギーが必要となるが、現在のところ「電気」が主流のようだ。しかし、現在の産業用ロボットでさえ、運用するのには多大な電力を消費する。これがもしアニメなどの近未来的なロボットであればどうだろうか?おそらく5分と持たずに動作不能に陥るだろう。少なくとも現行のままでは、ロボット自体を開発できたとしても、運用に至るまでは程遠いと思われる。

 一応の解決法としては、「エヴァンゲリオン」のように外部電源にすることだ。有線である以上、行動に多少の制約があるが、大型の蓄電装置を外部に設置する事で安定した電力を供給する事ができ、長時間の運用も可能になる。最終的には「エネルギーバックパック」のような、携帯用の発電、蓄電装置が発明されれば越した事は無いが、それまではこの方法が最も効率的であろう。

 あと、現在の「火力」「原子力」に頼りがちな発電システムについても問題が多く、なんらかの代替エネルギーを考えなければいけないのだが、それについては次回にて特集したいと思う。

 

宇宙での可能性

 重量的な問題を解決する方法として、宇宙開発がある。宇宙では、荷重の原因である重力がほとんど無い。だから、フレームの材質がその質量によって制約を受けない分、ロボットの開発が地上よりも比較的安易であると考えられる。

 更に、これから21世紀を迎えるにあたって、地球圏・宇宙開発が頻繁に行われるだろう。そこでロボットの登場となる。宇宙空間に生身で出られない人間にとって、作業用ロボットは必須のアイテムになるはずだ。当然それは技術の進歩に繋がる。この場合、おそらく遠隔操作用がメインで生産され、搭乗用のロボットは少数しか見られないだろうが、おそらく人類は、企業か国家単位で生産のノウハウを身に付けていると思われる。

 このような調子でいけば、戦闘用ではないにしろ(戦闘用で無いに越した事はないが・・・)21世紀中に「リアルロボット」と呼ばれる類のロボットなら誕生するかもしれない。しかし、これは人類が宇宙に進出することが第一条件なので、まずはそれを是非クリアしてもらいたいものである。

 

問題定義其のT.動力伝達

 現代ロボットにおいて最も難しい問題の一つが、動力の各部伝達である。ロボットはほとんどの場合、人間の各部位、又は全身をモデルにしている。しかし現代技術において、人間のような神経伝達を完全に再現することは難しい。人間が乗り込むというような形状のロボットであれば、なおのことだ。10m近く(それ以上)あるロボットを起動させるだけでも、関節部分にかかる負担は計り知れない。しかも人間でもそうだが、関節部分は動力伝達の末端として最も重要な箇所であり、また最も脆いところである。この部分がすぐ故障するようであれば、そのロボットは「ロボット」でなくなる。

 今のところ実現しそうなロボットの原型として、「パワードスーツ」というものがある。少し話がズレるが、「エイリアン2」の最後で主人公がエイリアンの母体と格闘する場面があったが、あのとき主人公が身に着けていた機械がパワードスーツである(原作では何と呼ばれていたか忘れたが・・・)

 重量的な問題が解決できれば、あのパワードスーツのように、神経系を人間本体が補ってやることで、簡易的なロボットが作り出せるのではないだろうか?実際、ロボットの神経ともいえる動力伝達部分の技術が更に発展しない限り、私はアニメやゲームの中で出てくるような「ロボット」を生産することは不可能に思えるのだ。

 

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