美少女漫画レビュー
評価の基準は、面白さか、実用性か、どっちか。面白さというのは、無論一般の漫画と同じ価値観での面白さではなく、美少女漫画という表現形態としての面白さ。
(1999/05/29記)点数でもつけてみようかな・・・。
◇過去のレビュ◇ー
1999年12月08日分
◇園田 健一
砲神エグザクソン 1,2巻 講談社
園田 健一という人は、オタク心くすぐりまくりの美少女キャラを沢山描く一方で、なかなかシビアな世界観を築き上げる作家だ。まず、人間の描き方に現実感が伴っている。オタク系漫画にありがちな薄っぺらさは微塵もない。そして設定の緻密さの面などを見ても、やはりこの人は、士郎 正宗や岡田斗司夫(この人は漫画家じゃないけど)らと同様、SF上がりの「元祖オタク」である事を伺わせる。そして、まるで機械で描いたかのような無機質な絵柄は、そんな冷静な話作りにこの上なくマッチしている。
今作「砲神エグザクソン」は、前作「ガンスミスキャッツ」に増して、読感がハードである。まず、とにかくなんの罪もない人が死ぬ死ぬ。しかも「悪」の側であるリオファルドだけでなく、「正義」の側であるエグザクソン側も人を殺めてしまっている。無論それらは、砲撃の巻き添えだったり、エグザクソンで踏んじゃったりと故意ではないのだが、本作においてはその「一般大衆を巻き添えにしている」という描写は非常に重要視されている。そのあたりが、現在はリオファルドとの情報戦といった形で絡められているが、ゆくゆくはエグザクソンを生み出した加農一族の野望といった話につながってくるんじゃないかと予想している。まあ、いかんせんまだ話は始まったばかりなのでどうなるかは分からない。そろそろ3巻も出てるのかな?
それにしても、本作を連載しているアフタヌーンは、こういった骨のあるSF作品が多くて楽しめる。
◇矢上 裕
エルフを狩るモノたち 13巻 メディアワークス
いつのまにか、新しい巻が出てましたのね。結構単行本出すペース速くないか?このマンガ。
元々萌え系とは一線を画す、独特の作風を築き上げてきただけあって、例え絵柄がよりオタク系に近くなっていっても、そのギャグのセンスの良さは磨きがかかっていくばかり。常に確実な面白さがあるマンガだと思う。ファンタジー世界のチャカし方もなかなか絶妙。オタク層以外にもアピール出来そうだね。
◇琴義 弓介
セイバーマリオネット(原作:あかほりさとる) 1,2巻 角川書店
あかほりさとるというと、どうも軽く低く見られがちなのだが、では問いたい。あざといだの幼稚だの蔑ろにする人のどれだけが、これと同等の作品を作り出せるのだろう?あざとい事はそりゃ間違いない。しかし、裏を返せばそれは「ツボを得ている」という事でもある。いくらあかほり作品がぷに&ぼいんぼいんのキャラの応酬だからって、上っ面だけなぞって同じ事をしただけで、あかほり作品ほどに読めるものになるとは思えない。なんのかんの言っても、あかほり作品は「面白い」のだ、率直に。そしてそれは、確かな技術とセンスに裏付けられたものであるはず。この先の巻も買ってみようかな。