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駄文の中からアレを厳選しました(マテ  1個中1 - 1個目・ ・厳選にかかった時間わずか0.1

ハート=レス


 心はどこにある?

 小学生はきっとこう答える。

 『心臓』

 だったら、俺たちは心臓で物を考えるのか?

 「胸を突く言葉」ってのは、本当に心臓が痛むのか?

 俺たちは『脳』で物を考える。

 だったら、『脳』にこそ心はあるんじゃないのか?

 胸を突くような痛みも、味わうのは脳。

 ―――でも

 俺には解らない。

 理解できない。

 解らない。

 ―――だから

 俺は二発撃つ。

 上と真ん中。

 頭と胸。

 脳と心臓。

 心はどこだ?

 ―――ワカラナイ

 そこにある筈なのに・・・



 「・・・“白”、私を撃ちたいの?」

 彼女はそう言った。

 「解らない。」

 俺はこう言った。

 「じゃあ、何で?」

 彼女は俺の手に収まった銃を指した。

 「何で、それを下ろさないの?」

 「命令だからだ。」

 俺はこう返した。

 「撃つの?」

 彼女はいつもと変わらず淡々と言った。

 「そう命令されている。」

 俺もいつも通り言った。

 「何ですぐに撃たないの?」

 彼女は眉を寄せた。

 「解らない。」

 俺は引き金に掛けた指に、力を入れた。

 「撃てないの?」

 彼女はまたいつもの調子で言った。

 「弾は入っている。」

 俺も言葉を返した。

 “クスッ”

 彼女の口元が微かに歪んだ。

 「・・・」

 俺はそれを見た。

 「撃ちなさい、“白”。命令よ。」

 彼女は、“俺に”、言った。

 「・・・」

 俺のどこかがスッと軽くなった。

 指が2回、引き金を引いた。



 俺はベッドに横になっている。
 厚いカーテンを年中引いたままの部屋は暗い。
 時計は深夜1時を指している。
 
 夢を見たのは久しぶりだ。
 彼女を見たのも久しぶりだ。
 
 長年使ってきた銃を手に取った。
 マガジンの残弾を確認し、セーフティを外した。
 慣れ親しんだ硝煙の臭いが、銃口から漂う。

 あれから二年経った。
 彼女を殺した夜から。

 俺はあの日、探し物を見つけた。
 それは彼女の中にあった。

 彼女が冷たくなった瞬間。
 彼女が“モノ”となった瞬間。

 俺の目から何かがこぼれた。
 
 昔、彼女は言っていた。

 「悲しい時は、泣くものよ」

 解らなかった。

 けど、やっと知った、その時に。

 “悲しい”という事を。 

 そして、やっぱり、そこにあった。

 心は、そこにあった。

 
 あの夜から二年。
 その間に俺は数十人もの人間を殺した。

 でも、誰も持っていなかった。

 “俺の心”を。

 ちゃんと彼女と同じようにしているのに。

 ちゃんと頭と胸に撃っているのに。

 心は出てこない。

 俺は泣かない。

 ―――ワカラナイ

 そこにあった筈なのに・・・


 「アンタは持っているのか?」

 男は柄にもなく怯えている。
 
 俺は構わず続けた。

 「教えてくれ、俺の心はどこなんだ?」

 銃は俺の手の中に収められ、銃口は男に向けられている。

 「“白”、血迷ったのか!?」

 震えた声で、男が―――否、今日まで俺のボスだった男が叫ぶ。
 
 「解らない。」

 俺は返した。

 その態度にますます怯える男。

 俺はただ知りたかっただけなのに。

 この男なら知っていると思ったのに。

 「恨みか!?“青”を殺させたのをまだ根に持っているのか!?」

 周りに散らばるモノは、今日まで仲間だった者。

 今ではそれもただの“モノ”だ。

 やはりそこにも“心”はなかった。

 「だから―――」

 俺は考えていた事を口に出した。

 「アンタの中にはあるかもしれない―――」

 男に二つのポッチが開いた。

 男から赤い命は流れた。
 
 けど―――

 「またからっぽだ―――」

 涙は出なかった。


 今日、俺は一人になった。
 もう誰も俺に命令はしない。
 誰も俺を止めようともしない。
 誰も、誰も、誰も―――

 
 “俺の中からは、心、出てくるのかな?”

 あてがった銃口は、少しだけ―――

 ―――熱かった―――

 “心はどこにある?”



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2003 Muscle