Aquire

by N.H.K.

【はじめに】

手持ちのお金を資金、資金+株券(ゲーム終了時のファースト、セカンドのボー ナスの精算分も含めて)を資産ということにします。

Acquireはゲーム終了時の資産を比較して勝敗を決するゲームといえます。

初めに資金$6,000より初め、展開にもよりますが、5人であれば資産40,000+く らいがトップという事になるでしょうか。

まず、基本的なことですが、Acquireにおいて、資産が増える時というのはどう いう時でしょう。これは、実は以下の4つしかありません。

  1. ホテルが倒産したとき、及びゲーム終了時のファーストとセカンドへのボーナス(補償金?)。
  2. 自分が株券を持っているホテルが大きくなり、株価が上昇する。
  3. ホテルを設立した際の設立ボーナスで、そのホテルの株券1枚をただで貰う。
  4. ホテルが倒産した時に株券の2:1交換を行い、交換した株券が元の価格の2倍以上であった。

では、逆に減る時というのはどういう時でしょう。これはホテル倒産時に株券 の処理で、売却を選ばなかった場合に生じることがあります。

  1. 倒産時にそのまま株券を保持した。
  2. 倒産時に株券を2:1交換した(が、交換した株券の株価が処理した株券の2倍以上でなかった)。

1. の場合、そのホテルがふたたび建たなければ、わかりやすい大損となります が、再建したとしても、倒産時の大きさまで成長しない限り株価的には損したこ とになります。ただ、ファーストやセカンドのボーナスがあるので、その場合で も総合的にどうかは別の話となります。2.の場合でもボーナスや、その後のホテ ルの成長を考えると、最終的な判断は別と言えます。

では、資金が増える時というのは、どういう時でしょう。以下の2つとなります。

  1. ホテルが倒産した際のファーストとセカンドのボーナス。
  2. ホテルが倒産した際の株券の売却。
つまり、ホテル倒産時のみ資金は増えうるわけです。 逆に減る時というのは、実は一つしかありません。
  1. 株券を購入する。

では、勝つための方法、資産を増やすためにはどうすればいいかを具体的に考 えてみましょう。資産を増やす方法は4つ(1.倒産時のボーナス・2.株価の上昇・ 3.設立ボーナス4.2:1交換)ありますが、3.設立ボーナスはこの中では小さなもの ですし、4.もそれほど重要でないことが多いようです(むしろ4.は1.のファース ト・セカンドを取るための手段としては重要ですが)。

1. 倒産(終了)時のボーナスの場合にしろ、2.の株価の上昇にしろ基本的に 株券を持っていないことには話になりません。しかし、初期資金$6,000は、途中 で補給がなければ中盤に入る頃にはつきているでしょう。

一般的に中盤に自分のホテルをつぶして資金を補給し、新たに株券を購入した 人間が勝利をつかむことになります。というより、ほとんどの人がAquireに勝利 条件とは、自分のホテルを潰す事とほとんど等しいと記憶していると思います。 こと、序・中盤に関する限り、これはほぼ真実と言えます。ただし、終盤などで 資金に困らない展開になった場合は、潰して即座に資金を増やすよりもよりも、 ゲーム終了時の資産を考えて育てる方がいいことが多いです。

1.倒産時のボーナスを考える場合、実は最も効率がいいのはコンチ、インペの 高級ホテルとなります。なにせ、2軒の場合のファースト・ボーナスは、タワー・ ラグザの$2,000の2倍の$4,000(4軒のタワーに等しい)ですから。ということで、 コンチ(インペ)転がし(2軒のコンチを建てては潰し、出来た資金で本命の成長 するホテルの株を生買い)は、有力な戦略の一つと言えます。

逆に2.の株価の上昇はタワーやラグザのようなやすいホテルの方が効率がいい です。勿論転がすには高級ホテルの方が効率がいいですが、実際に一度立った後 にホテルを増築する分の株価及び倒産時ボーナスの上昇分は、高級ホテルもやす いホテルも同じです。ホテルが大きくなる毎の株価の上昇は、高いホテルもやす いホテルも1軒あたり$100(6軒目までは)であることに変わりはありません(こ れは倒産時のボーナスに付いても同じで、ファーストのボーナスは等しく $1,000増えます)。ということは、やすい分たくさん買えるタワーやラグザの方 がよいと言えます。辺境で2軒で建てたタワーの株券を大量購入(トップ確定した 後も購入を続ける)後に、そのタワーを育てたり、後に述べる弾として利用する 戦略は、フロンティア理論などと呼ばれたりします。

例えば極端例としてタワーが2軒の際に25枚のタワーの株券を買い占めて、その 他はゲーム終了時まで何もしなかったとします。この場合、それにかかった費用 は$5,000となります。ここで、このタワーが41+まで成長したとすると、タワー関 連の資産は、ボーナス $15,000(ファースト+セカンド)+株価 $1,000*25枚= $40,000となり、最終総資産は$41,000(初期資金が$1000残っているから)となり ます。終了時のホテル・ボーナス$15,000も大きいですが、株価の上昇$20,000は それ以上の額と言えます。

同様の事をコンチで行った場合、株価の上昇は1枚あたり$800と変わりませんが、 株券は15枚しか買えないため、$36,000(だれもコンチを買わずにセカンド・ボー ナスももらうとしても)、株価の上昇分は$12,000と大きな差がつきます。

同様に株価の上昇の効率という面では、大きな(6軒以上、10軒以上)ホテルよ り小さな(2〜5軒)ホテルの方が効率がいいです。ここで注意すべきは額自体は 大きく高級なホテルの方が高く、大きなホテルのファーストやセカンドを取るこ とがゲームを決めます。しかし、株価や倒産時のボーナスの上昇効率という話か ら言うと小さいホテルの方が効率がいいのです。2軒を3軒にした際の上昇分と、 6軒を11軒にした際の上昇分と、11軒を21軒にした際の上昇分は同じく$100、 $1,000です。つまり、終盤に同じく自分がファーストを取っているホテルが2つあ るなら、大きいホテルより、小さいホテルを育てる方が、率は良くなります。

【弾】

やすいホテルでたくさん株券を買った場合、実際のところ、株価の成長よりも 別のホテルにぶつけた際の2:1交換が重要視されます。この2:1交換は吸収したホ テル・吸収されたホテルの株価に関係なく2:1であるという以上に、新しい株券を 一度に大量に取得できる可能性があるという点が重要です。極端な話、2軒のタワー の株券を24枚買って、41オーバーのコンチ(株券が充分残っている)にぶつけた 場合、24枚のタワーの株券は12枚のコンチの株券に変わり、多分コンチのトップ をもたらしてくれるでしょう。ここまで極端例は少ないですが、たとえば13枚の トップを取っているホテルを大きなホテル(大きい故に高いためにあまり株券は 買われていない)にぶつけ、6枚の株券+即座に3枚購入でファーストやセカンドを 確立するというのは、良くある展開と言えます。また、2:1交換をもくろんで、トッ プ確定の上に株券を買う人もいます(合併時に株価2倍以上になるホテルにぶつけ れば、それだけでも単純に資産の増加ですし)。

よって、中・終盤などの展開によっては、他人が大量に株券を持っている小さ いホテルをわざと別のホテル(特に株券が売り切れているホテル)にぶつけ、自 分が株券を持っている(けど、売れてない株券も多い)ホテルをガードするとい うこともあり得ます。

逆に資金が潤沢な場合は、資金的に不利でも、2:1交換より直接その大きなホテ ルの株を買う(いわゆる生買い)方がテンポ的に有利となります。

【計算・カウンティング】

まず、一つのホテルの株券は全部で25枚です。つまり13枚もてば必ず単独ファー ストになります。また、8枚持てば最低でもセカンド(9・8・8という最低の分布 の場合は二人セカンド)にはなれます。これらの数は、そのホテルの株券を持っ ている人間の数が増えるに従って、減ることとなります。例えば自分以外の2人が 3枚ずつ株券を持っている場合、自分は12枚で単独トップを取れることになります。

基本的に設立者が建てると同時に以後3枚ずつ買い(4,7,10枚)、一人が追いか け(3,6)、普通は3人目あらわれないのが普通です。この場合、トップは10枚で買 うのをやめることが多く、その場合は、2着目は8枚買っておけば単独2着を確定さ せることが多くなります。そのため「13」「8」が魔法の数字といわれるゆえんで す。というより1ターンに3枚まで買えると言うことから、9・8・8などという分布 はまず起こり得ないので、8枚はまず単独セカンドと考えていいでしょう。

基本的に1ターンに3枚しか株券を買うことが出来ないので、下の順位+4枚以上 になっていれば、それ以上株券を買わなくても一度に逆転されることはありませ んし、また+1枚以上になっていれば、逆転されても、相手と同数(たとえ相手が 3枚買ったとしても)買えば再逆転出来ます。ただし、この場合は牌をおいてから 株を買うというターン・シークエンス上、自分の手番でそのホテルを潰しにくく なります(自分は負けたままなので)。それに似た考え方で、トップが10枚で買 うのをやめるのは、セカンドがもしあきらめずに9枚、12枚と追いかけてきても、 セカンドが10枚を越えたところで13枚にすれば間に合うし、セカンドが追いかけ てこなければ買うだけ無駄(ファーストを維持するためだけには)だからです。 同様の考え方でセカンドが4枚でやめたりするのもたまに見ます。

他にも考えないといけない大きな点は、株券が一つのホテル毎に25枚と有限な 事でしょうか。特に3人以上で買っている場合や吸収後の2:1交換時に問題になる ことがあります。その株券を3枚買う意志や交換する意志があったとしても、株券 が残っていなければ手に入りませんから。

これの応用編として、全く自分が買っていないホテルの株券を購入して、その ホテルのファーストやセカンドを決める事が出来ることがあります。自分の下家 A(株券10枚)とさらにその下家B(株券12枚)が争っているとします。自分の番 で何もしなければAが残っている株券3枚を持ってファーストに落ち着きます。し かし、ここであなたが2枚(3枚買う必要はない)の株券を買うと、Bがファースト となります。また、1枚買えば、多分残った2枚をAが買い、A,Bがファースト・タ イとなります。これは終盤自分が買う株券もなく、資金も豊富な際に、1位のプレ イヤーがファーストを取るのを阻止するために使えたりします。逆に自分が有利 なときは他者の妨害も少しは考えておいた方がいいかもしれません。

次に、他人や自分の資金も有限ということでしょうか。

さらに言うと、常に一つのホテルを集中して買えるわけではないことでしょう か。2つ以上のホテルのファースト・セカンドを2つ以上持っている場合、両方を 別々のプレイヤーに追われれば、少なくとも片方はあきらめる他ないでしょう。

ファーストが毎ターン3枚買い続ければ逆転は起こらないはずですが、実際は逆 転されることがありうるのは、ファーストが3枚必ず買い続けるわけではないから で、それは、他が忙しかったり、資金がなくて買えなかったりするからです。特 に中盤は自分のホテルを潰した人とつ部せなかった人の残り資金力に差が出るた め、先発で買い始めた人が資金がつきて逆転され、さらにそのホテルが潰れて資 金に差がでて、・・・という雪だるま方式に差が付く展開もよく見かけます。

他人の株券情報を把握しておけば、無駄な買い物をしなくても良くなります。

あと一つ気をつけなくてはいけないのは、前述した吸収後の2:1交換は、1ター ン3枚の枠に入らない飛び道具であり、これで逆転されることがありうることでし ょうか。

【勘定】

さて、他人の株券状況・手持ち資金を覚えていれば、基本的に他人の現在の総 合資産は計算することが出来ます。完全に把握することは無理でも、ある程度は 分かるはずです。ここに、ありがちなケースの数値を出してみましょう。

ファースト、株券13枚持ち(セカンド 8枚持ち)

タワー11〜20                                  $16,100($9,100)
タワー21〜30、フェスタ11〜20                  $18,400($10,400)
タワー31〜40、フェスタ21〜30、コンチ11〜20    $20,700($11,700)
タワー41〜  、フェスタ31〜40、コンチ21〜30    $23,000($13,000)
              フェスタ41〜  、コンチ31〜40    $25,300($14,300)
                               コンチ41〜     $27,600($15,600)

ここから推測できることは、ゲームのトップが$40,000+とすれば、一つの大型 ホテルのファーストを取ったところで、それだけではトップにはなれないと言う ことでしょうか。

あと、実際のところファースト・セカンドのボーナスというのは、株券10枚分、 5枚分の値であるという事です。これは、最後に計算するときに便利かもしれませ ん(例えば株券10枚のセカンドの場合の株価+ボーナスの総資産は株券15枚分であ る)。

【育てる】

あなたは6軒のワールドと6軒のフェスタが接する牌を置きました。フェスタは あなたが10枚の株券をもちトップであり、ワールドは全く株券を持っていません。

さて、あなたはどちらのホテルを潰すべきでしょうか。

まず、自分のフェスタを潰した場合$7,000の現金収入となります。そして、フェ スタの株券を全部売ったとすると$14,000のプラスとなります。

次に、ワールドを潰した場合で、そのままフェスタのトップを維持しつつフェ スタが21〜30まで成長したとしましょう。この場合のフェスタ関連の資産は $17,300となります。この数値は自分のホテル(フェスタ)を潰した時の数値より も大きくなっており、自分のホテルを潰すことが勝利に近づくという、一般の感 覚に反するようにも思えます。ただし、これは資産へのプラスではあっても、資 金は$1たりとも増えていません。そのため中盤であれば、$3,000少なくても、資 金の増加の方が最終的な資産は増えることになると思います。逆に言うと、資金 に困らない終盤であれば、自分のホテルに他人のホテルを吸収した方が、資産は 増えることになります。また、いつであれ、他人のホテルに自分のホテルをぶつ けて吸収させることは、他人の資産(資金ではない)を大幅に増やす行為である ことは覚えていた方がいいかもしれません。

ただし、そのホテルの株券が安定していないなら、そこから2:1交換や資金力に ものをいわせた生買いで逆転することもあり得ます。例えば上記の問題は、ワー ルドの状況によってはフェスタの株券をワールドに変換した上で、すぐ後の株券 購入時にワールドを3枚買って($2,100)8枚にすれば、ワールドのセカンドは取れ るでしょう(ワールドの株券が残っているかなどが問題となりますが)。セカン ドでこのワールドが終了時に21〜30まで成長したとすると、$16,600のプラスと、 自分のホテル(フェスタ)を残した場合と資産の増加はほぼ変わらなくなる上に、 そのうち$4,900は資金のプラスとなります。

ちなみに、自分のホテル(フェスタ)を潰した場合、株券を残して次に建った フェスタでもファーストを取ろうと考えるかもしれません。この考えを検証して みましょう。多分次に建つフェスタはそれほど大きくならないと思いますので、 再建は他人が行い、3軒で潰れるものとします。10枚とも保持した場合は、ファー ストの$4,000+株券売却$4,000の併せて$8,000となり、即座に全部売却した $7,000よりもすこし増加します。悪くはないと言えます。ただし、2軒のまま潰れ れば-$1,000の赤字となりますし、株券売却費のみを考えると1枚につき$300(総 計$3,000)の損出となっています。つまりこのホテルに関してだけ言うと、可能 な限り最初の倒産時に売却し、2軒で再建した際に買い直すのが良いことになりま す。他に買う株券がないなら、それが良いように思えます。ただし、その場合は、 その分を買い戻す必要があります。つまり、売らずに残しておけば、他の株券を 買う(時間的な)余裕が出来ます。また、売ってしまうと、セカンドも残した場 合などに逆転される可能性もあります。ただし、フェスタが再建されず、まるま る大損という可能性もあります。

今回はフェスタで計算していますが、これがコンチの場合は、全て残しても +$2,000となりますし、タワーの場合は±$0となり、2軒の際のファースト・ボー ナスが高い分だけ高級ホテルの方が有利となります(つまり転がすなら高級ホテ ル)。

【最後に】

何か、こむずかしい事をたくさん書きましたが、今回書いたことは一般的には 瑣末事に当たります。

基本はホテルのファーストを取り、そのホテルを上手く潰し、そうやって資金 が出来たら、大きいホテルのファーストを取る、もしくは自分がファーストを取 っているホテルを育てて大きくする事であり、これが一番わかりやすい勝ちパター ンです。

結局はキー牌をつもれる人が勝つわけですが。

何か、間違った事書いてたら、ご指摘ください。

ではでは。