眠れなかった。
時計の針の動く音、風が外の木々を揺らす音、俺の周りに響く音そのものが…
俺を眠らせない!!
眠らせろ!!
……と、吠えたところでどうしょうもない。
俺は、シーツに顔を伏せ、頭の上に枕をぎゅうぎゅう上から押して耳に入る雑音を消そうとした。が、消えるはずがないんだ。
「あぁっ、あっ……サイ…ファっ、」
この悶える声……壁の向こうから聞こえてくる。
お隣さんは、スコールの部屋なんだけど…なんでサイファーかなぁ。
俺は壁ごしに聞こえてくるスコールの声が、気になって気になって寝れずにいた。その声があまりにも艶めいていて。いつものスコールからは想像できなくて。
――――でも、おかしいよな…
壁はそんな薄くないはずなのに…なんで聞こえるんだ…どこかに穴でもあいてるわけじゃあるまいし…
それにしても、心臓に悪いぞ!!いや、絶対悪い!!!
思わず顔がボボボボ…とボムの様に赤くなってくる。破裂はしないけどな(笑)
しかも、声の様子じゃサイファー居るみたいだし…
あの二人はすごい仲悪くなかったっけ…それで有名だったんだよな。キスティス先生も「お手上げよ〜」って言ってなかったか?
それがなんで、何をどうしたらこうなってるわけなんだ!!
バンッ!!
俺は自暴自棄になって、枕元の雑誌を壁に向けて投げた。元々ぼろぼろだった雑誌が、さらによれよれになって床に落ちる。それでも、物足りなくて毛布をかぶった。
ドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキ…………………
くそう、鼓動が止まらないぜ。
「あっ、も…、 や…っ やめ………ぁっ、」
俺がこんなにイラついてるのに、なんて声だしてんだよ…スコールぅ……
ぐっと拳を握りしめ、唇を噛みしめた。
俺はスコールが好きだ。コレは、まだ誰にも言ってない。俺だけの秘密なんだ。
勿論、俺が友達だと思ってるアーヴァインの奴にも内緒だ。
だって、誰にも言えるわけがないだろ?男が好きだなんて、気色悪い。
俺は、たまたま好きになったのが、スコールだっただけで、そういう趣味はないからな。勘違いなんてまっぴらごめんだ。
そう…スコールが好きだって自覚持ったのは、つい最近だ。俺が食堂に買いに行った焼きそばパンをあいつがくれたんだ。普段は無愛想で、つまんない奴だと思ってた。でも、何気ない優しさが…なんか、俺の胸をくすぐるわけ。
そんで、それをきっかけに俺はスコールのコトを考え直し、色々接するようになった。
時々イヤな顔をするけど、それを「イヤ」と言わない所も、可愛い…
まぁ、そんなわけで、俺の思いは誰にも内緒でスコールにさえ言ってない。
それなのに!!!
なんだ、この声は!!
俺はスコールにこんな声出させてるサイファーに嫉妬でメラメラになった。
「んっ、あぁ…あん…ん……、サイ…ファ…、」
「可愛いぜ、スコール…」
ホントに、どっか穴空いてるんじゃないのか?こんなにリアルに聞こえるなんて…
スコール……すごい感じてそう………気持ちいいんだろうな…
俺も感じさせてみてぇ――――!!!
さっきまでのメラメラが消えて、サイファーが羨ましくなった(笑)どうせ俺は単純だよ!!
だって、俺にはきっとできないことをしてるんだからな、あいつ。
スコールはどんな顔してるんだろ…
そう思うと、ベットの上から身体を這いずるように起こし、壁にピタリとへばりつく。
耳をすまして…………
「あっ、サイファ!!いいっ、いいよ……、ぉ……」
何がいいんだ?
(その辺が少し、まだお子さまなゼル・ディンであった)
解説すんな―――!!!(笑)
「そうか………イイか…、でも、イかせてやらねぇ…(クス)」
うわ―――――。絶句って感じだな…サイファーに、凄いじめられてそう。もしかして、そういうプレーなのか?(汗)
あまりにも、スコールの声が色っぽくて…俺は思わずズボンの中に手を突っ込んでいた。
今まで誰かの声で、反応したことなかったのに、気がつくとおもっきり感じていた。
スコールが悪いんだ…俺にこんな声聞かせるから……
「やぁ…サイファ…いかせて…いきたい…あっ、あっ………」
「言えよ………言え、何が欲しいのか、はっきりとな……」
サイファーに犯されてるスコール…あぁ、サイファーじゃなく、俺なら優しくしてやるのに…
「っ…はぁ………、あっ、………はぁ、スコ…ールっ、」
自身を擦りあげ、高みへと昇る。頭の中でぐるぐるとスコールの艶めかしい姿が回る。
「ぁぁぁ……サイファ…言うから……だから………意地悪しないで……」
も……駄目だっ、イくっ!!!
頭の中が真っ白になり、俺は手の平の中、虚しい欲望の果てを吐いた。
とうとう、スコール自身をオカズにしてしまった………サイテー(涙)
放心状態で、壁にへばりつく。まだ、声は聞こえてくる。
「意地悪なんかしねぇ………、」
スコールがサイファーに………あぁ…。
ほう、とやるせない想いが込み上げてくる。俺は、側にあったティッシュで残滓を拭い綺麗にした。
「欲しい…サイファーのそれが………ちょうだい…あっ、…あん」
「いくらでもやるさ………何度でもな…… 俺のスコール………」
……………もしかして、俺、失恋?
ポテリ、と壁を背にして眠った。サイファーとスコールの愛の行為なんて、もうどうでもよかった…いやいや、よくないよくない!!!
(やっぱり諦めが悪いゼルくんなのでした。)
乱入して邪魔してやる!!
と俺はいいこと(?)を思いつき、立ち上がった。すると、ドアが軽やかに開き……
「おハロー!!!!!」
にっこり笑顔の決まったセルフィズ(セルフィ・アーヴァイン・キスティ(←無理矢理))が………俺の目の前に……
「あ、起きてた…ちぇっ、ドッキリしようと思ったのに……」
と悔しがるセルフィ。俺には何を悔しがってるのかわかんないな(汗)
「ゼルは早起きなんだよね〜〜〜」
のんびり口調なアーヴァイン。
「やめなさい……迷惑よ……」
額を押さえながら困ったようにキスティス先生。
その3人に見つめられながら、俺は呆然とその場に立っていた。
「じゃ、次班長の所いってみよーーーー!!!」
にっこりと超笑顔でセルフィが言い出した。
え?次…って………スコール!!!!!
「ゼルも、手伝ってよね〜」
そう言われて泣く泣く俺はセルフィに腕をひっぱられ…………
あとのコトはまた後日………
外はもうすっかり夜が明けていた……
結局俺って……………
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