前回までの大体のあらすじ・・・クスリにより羅刹と化したのぴ太。ジャイヤンを葬り、ラリえもんも・・・・・。しかし、クスリの副作用により自らも滅してしまう。この僥倖に接したラリえもんは喜びに打ち震えていた。
「そういや、俺は風呂に入れるのか?」
誰にともなく尋ねるラリえもん。よくよく考えたら、この男メカであった。しかし今となってはもはや、その事実には路傍の石ころ程度の価値も意味もないことは明白である。
説明が遅れたが、ここはのぴ太の部屋である。物憂げに寝ッ転がり、頬杖をつきながらこどもチャレン○を読みふけるラリえもん。そこへいつものようにバカ(のぴ太)駆け込んできた。ここはいつから駆け込み寺になったんだ?という疑問を持つも、物語の展開上のぴ太の話を聞かねばならないラリえもん。のぴ太に一瞥をくれることもなく、機先を制する。
「今度は何だ?またジャイヤンらにフクロにされたか?」
あまりに早いラリえもんの発言に、少しとまどったのぴ太であったが、むしろ自分の力になってくれようとするラリえもんの態度に、我が意を得たりとばかりに語る。
「またテストで0点取っちゃったんだ。これじゃ、ママに叱られちゃうよ〜。何とかしてよ、ラリえもぉ〜ん」
いつものことではあるが、改めてのぴ太に対し殺意を抱くラリえもん。しかし心の中で(いつでも殺せる)と復唱し、呼吸を整える。その様子をいぶかしげに見つめるのぴ太。彼にしてみれば、早いとこ対策を講じてもらいたかったのである。しびれを切らし、再びラリえもんに何か言おうとしたのと同時にラリえもんが口を開く。
「そんなもん、テストの解答用紙を燃やしてしまえばいいじぇねぇか」
的を得た答えである。しかし、のぴ太は言う。
「ダメなんだよ、ママはこないだテストがあって、今日返ってくるのを知ってるんだ。だからなんとかしてよぉ〜」
半泣き状態で懇願するのぴ太。いつの間にか立ち上がっていたラリえもんはそんなのぴ太を見下すと、仕方なく三次元ポケットからあるアイテムを出した。
「これを使え」
ドスッ。畳に突き刺さるのは、刃渡り15センチあまりのナイフであった。不得要領な顔でラリえもんとナイフ、交互に視線を移す。やれやれ、といった面持ちでラリえもんが説明を加える。
「それで刺せばいいだろ」
真顔で恐ろしいことを平然と言ってのけた。一方でのぴ太は、刺す?誰を?・・・・・ママを!?頭の中で整理をつけた。そして、その恐ろしいまでの解答に恐怖した。
「そんなことできないよぉ!!」
当然の答えであった。しかし、ラリえもんは心底失望したように答える。
「だったら、先公でも殺りゃいいだろうが」
先生を殺ったらどうなる?テストが返ってこなかったと言っても自然ではないか・・・・・。ようやく理解したのぴ太は、不気味な笑みを浮かべながらナイフを手にする。その目は完全に据わっていた。
ペロリ・・・・・。
ナイフの味を確かめ、笑みを浮かべたまま部屋を後にするのぴ太。後ろでラリえもんも笑っていた。
(つづくねぇ)
作:MOS
(作者注・・・この作品は、文章の常識等というものとはかけ離れていますので、多分に不条理で投げやりな表現が用いられています。ご了承ください。なお、子供に夢を与えている某青色猫型ロボットとは、微塵も関係ありません。)