小説ラリえもん
第14話「龍虎相うつ」

 前回までの大体のあらすじ・・・対峙するデカ杉とのぴ太。シスカを手に入れるのはどちらか・・・・・。
「そういう流れだったっけ?」
のぴ太のみならず、全ての人が持った疑問だろう。しかし、今となってはそんなことはどうでもよかった。目の前にいる憎き相手、デカ杉を葬り去らないことにはどうにも収まりそうにない。身体の中に沸々と沸き起こる殺意の衝動に、身を震わせながらのぴ太は言う。
「いつから君はスタンド使いになったんだ?」
ロードローラーに乗りながらフフンとせせら笑うデカ杉。続けざまに言葉を発する。
「・・・・っ・・ぁ・・・・・ぃ・・・・」
けたたましいエンジン音のため、何を言っているのか聞こえない。たまらずのぴ太が言う。
「えっ?何?もっと大きい声で言ってよ」
瞬間、かすかに顔を歪ませたデカ杉であったが、すぐに冷静さを取り戻し一呼吸おいてまたしゃべりだした。
「お・・・・っ・・・ぃ・ぇ・・・・」
またしてもよく聞こえない。ふと(何のためにエンジンかけたままにしてんだろう)という疑問を抱いたのぴ太だったが、さすがはダメ人間、すぐさま忘却の彼方。そして、もう一度聞こえない旨を伝えようとしたそのとき、ふと見ると、人外のスピードを持ってして近づいてくる物体があった。驚いたのぴ太とデカ杉。どうもその物体は、スピードを緩めることも避けることもなく突っ込んできそうな風情。すぐさま頭の中で物理計算をするデカ杉。
「ヤツの速度がこれこれこういう具合だから、それに円周率をかけて微分してやれば・・・・・」
何が出るのだろう。まさに天才とバカは紙一重である。しかし、そうこうしている内にも物体は近づいている。まあ、俺はロードローラーに乗ってるから大丈夫だろうと、先ほど行った計算とはまるで関係のない答えをはじき出したデカ杉であった。一方ののぴ太はかつてない危機感を感じていた。
「あんなスピードで突っ込まれたら・・・・・死ぬのでは?」
さすがのバカにも、自分の身に迫る危機くらいは理解できるようである。そうした考えを巡らせている内に、物体はもう間近に迫っていた。その姿を認識して驚きの声を上げるのぴ太。
「おや?・・・・・ラ、ラリえもんじゃないかぁ!!
一瞬安堵したが、ラリえもんの顔を見て青ざめるのぴ太。(あ、ヤクやってる)そう思ったときにはもう死を覚悟していた。こりゃあ死ぬな・・・・・。しかしよく見るとラリえもんは泣いていた。そして叫んだ。
「うおおぉぉぉぉぉーー!!ガオームゾーン!!!」
たったそれだけの情報で全てを理解したのぴ太。彼もまた泣いた。そして言う。
「ガオームゾーンに引き込んでる暇があったら、ぶっ殺しゃあいいのになぁ」
そんな2人を、デカ杉は怪訝そうな表情で見ていた・・・・・。
「相変わらずわけわかんねぇ奴らだな」

(あー、つづくつづく)
作:MOS


(作者注・・・この作品は、文章の常識等というものとはかけ離れていますので、多分に不条理で投げやりな表現が用いられています。ご了承ください。なお、子供に夢を与えている某青色猫型ロボットとは、微塵も関係ありません。)
back next