小説ラリえもん
第15話「陽炎のように」

 前回までの大体のあらすじ・・・初登場のデカ杉くんは、ちょっと緊張しているみたい。でも今日は頑張って歌ってくれます!さあ、いってみましょう、今日の一曲目は「嵐山風雲音頭」です!!
「ボエ〜♪」
あらすじでもなんでもないあらすじを終えた上に、明らかにキャラの違う台詞が登場したことで、本編の主人公(の地位が危ない)ラリえもんは、思考回路が混乱していた。
二日酔いの朝のようにガンガンする頭を抱えながらラリえもんが見たのは、デカ杉のマイクを奪い取り、一人オンステージを披露するジャイヤンの姿だった。どうやらそれはテレビの中の出来事であるらしいことに気づいたラリえもんは、安堵の息をつきながら、
「今日はどうやらゆっくりとした日になりそうだぜ・・・」
と一人呟いた。コタツに入ったまま屁をこきながら、大好物のラリ焼きを頬張る。そういえばラリ焼きっていったい何なんだ?単に語感で決めただけで内容については考えてないんじゃないか?などといった誰もが持ちそうな疑問は当然抱くはずもない。それよりも世の中には重大なことがあるはずだ。なあ、そうだろ?
説得に入るんじゃねえよ・・・」
これまた、誰に向けたのかわからない言葉を吐く紫猫型ロボ。表情はシビアだが、相変わらずしまりのない肛門はぷっこらぷっこら屁を出しつづけている。原子炉の調子が悪いのだろうか。だが、当の本人はそんなことは露ほども気に留めず、テレビの中で掴み合いをはじめたデカ杉とジャイヤンの行方を見守っていた。ぼーっと画面を見つめながら、あやうくトリップしそうになるラリえもんの思考を現実に引き戻したのは、一つの事実だった。
「そういえば、『リサイタル』って言葉、あいつ以外使ってねえな・・・」
驚きの大発見。これは是非とも全世界に公表する必要がある。このことを学会に発表することにより、世界的な名声を得ることを目論んだラリえもんは、ボストンバッグを片手に、一路空港へ向かった。当然、徒歩で。しかしその目的地であるエジプトでは、思いもよらない事実がラリー・ヘンドリックス5世を待ち受けていたような気がするが、とりあえず今日のラリえもんの一日は、ゆっくりとした日からはかけ離れていっていることは事実だった。
「まってろ、今行くぜ・・・。」
一体誰を待たせているのかわからないまま、ラリえもんは飛行機に飛び乗った。といいたいところだったが、金属探知機が鳴ったため飛行機には乗れなかった。ピンチ。
「しょせん、俺もロボットってことかよ・・・」
力なく肩を落とすラリえもんに、のぴ太はやさしく声をかけた。
「何か道具使って行けよ」

(続けないわけにも行くまい)
作:RK


(作者注・・・この作品は、文章の常識等というものとはかけ離れていますので、多分に不条理で投げやりな表現が用いられています。ご了承ください。なお、子供に夢を与えている某青色猫型ロボットとは、微塵も関係ありません。)
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