前回までの大体のあらすじ・・・ラリえもん以上にラリってしまっているパパとママ。そんな2人を始末しようと殺意の炎を燃え上がらせるラリえもん。すわ最終奥義、という局面で鳴り響く黒電話・・・・・。もちろんサザエさんばりに飛び跳ねながら・・・・・。
「どんな電話だよ」
俺は前回の不快さを、少しでも払拭しようと毒づいた。・・・・・ん?俺?おおっ!!実に久しぶりに一人称ではないか!!フッフッフ。これでようやく俺にも春が来たというわけだな。今まで肉団子やクズ眼鏡に見せ場を持って行かれたが、今回は俺の独壇場だ。
「うおおおぉぉぉぉぉーーーーーー!!!!!」
俺は、心の奥底にわき上がる激情を押さえかね、思わず叫び声を上げた。フン、それでもラリった奴らは正気を取り戻しそうにねぇ。相変わらず俺をひっつかみながら、くせぇ青春ドラマごっこを続けてやがる。
「お願いだから辞めるなんて言わないで・・・・・」
俺を掴んだまま泣き崩れるママ。一体何グラムやったらこんなになるんだ。疑問に思いながらもはねのける。するともう一人のラリが口を利いた。
「おおおおぉぉぉ!!ファイナルフュージョン承認!!!」
・・・・・おいおい。何でお前が承認すんだ。一人心の中で突っ込みを入れてみても、現状は打開されそうにない。それにしても、パパはこの歳でガオ○イガーを見ていたとは・・・・・。暗澹たる思いが俺を容赦なく襲う。叩く。いたたまれなくなった俺は、2人を振りきって二階へ逃げようと思った。その刹那・・・・・。
「怪傑スパァーーットッ!!!!!」
恥ずかしいセリフ、恥ずかしいコスチュームで突如現れたバカ。もといのぴ太。思わず酸っぱいものがこみ上げる。しかし、俺はそれを何とか呑み下した。どうやら、この家庭内でまともなのは俺だけらしい。気が重いがやるしかねぇな。こんな奴らを野放しにしておいては、この国の沽券に関わる。もっとも、俺が心配する事じゃねぇが・・・・・。
「ゼネバス!!貴様の野望もここで潰え・・・・・」
ブシュウゥ・・・・・。まず、今までの恨みつのるのぴ太を斬った。いい手応えだ。・・・・・ん?いつの間にか俺のベタリハンドに刀が握られている。それも「新藤五国光」の業物だ。刀に残った血のりを懐紙で丁寧に拭う。そして、振り向きざまにママを袈裟斬りに斬って捨てる。フッ、自分でも惚れ惚れするほどの手並みだ。まさに「明鏡止水」な精神状態だな。しかし、息子と妻を斬られながらも、パパは眉一つ動かさない。・・・・・この男、できる。
「ふっふっふ。腕を上げたな蓮也斎。だが、俺はそこのゴミどもとはわけが違うぞ」
おいおい、このバカは柳生烈堂になりきってやがるようだ。一刻も早く、こいつを始末せねば地球がやばいな・・・・・。時が止まったように対峙する俺たちの横を、一陣の風が吹き抜ける・・・・・。
・・・・・そういえば黒電話は?
(つづけ〜つづけ〜)
作:MOS
(作者注・・・この作品は、文章の常識等というものとはかけ離れていますので、多分に不条理で投げやりな表現が用いられています。ご了承ください。なお、子供に夢を与えている某青色猫型ロボットとは、微塵も関係ありません。)