小説ラリえもん
第21話「奥の手」

 前回までの大体のあらすじ・・・年の瀬を安穏と過ごしつつ、鍋を頬張るのぴ太とラリえもん。ふとその時、鍋の中にある一切れの肉に二つの箸がのびる。紛れもなくのぴ太とラリえもんのものであった。二人のバックに「ゴゴゴゴゴ・・・」という効果音が流れる・・・・・。
「ジョジョに出てくるキャラは、何故きれいに直立できねぇんだ?」
よけいなお世話とは知りつつも、どうにも突っ込まずにはいられない、ラリえもんは今そんな気分なのだろう。一人手酌酒を飲りながら誰にともなくつぶやく。今日はヤクをやらずに酒をやっている。言い忘れたように思うが、ラリえもんはヤクの次に酒が好きな気がする。ここで「気がする」という表現を使うのは、後々設定を変えてしまうかもしれないからだ。そんなくだらない裏話はうっちゃろう。
「そういや最近ジャイヤンが出てこねぇな」
そういやそうだ。しかし、彼が出てくると明らかに話が「ドラゴン○ール」化してしまう。なのであまり使えないキャラなのであった。そうこうしている内に、のぴ太がいつも通りの泣きっ面をぶら下げて帰ってきた。
「ラリえもぉ〜ん。ジャイヤンが・・・」
言葉が終わらない内に語を継ぐラリえもん。
「また数十人の兵隊を使ってフクロにしたか?ヤツはバリエーションが少ねぇな。」
少し戸惑いながらも意外なことを口にするのぴ太。
「ち、違うんだよぉ。そんなのはどうでもいいんだ」
どうでもいいのか。ちょっと驚くラリえもん。しかし、すぐさま冷静さを取り戻す。そして聞く。
「どう違うんだ?」
「なんかジャイヤンが僕の方を見てるんだ。見てるだけなんだ・・・」
なんだそりゃ?見るだけなら別にどうってことねぇじゃねぇか。そう思ったラリえもんであったが、のぴ太の次の言葉を聞いて凍り付く。
「・・・そのまなざしが恋する乙女のものなんだ・・・」
背中に氷の塊でもぶち込まれたように、ぶるっと身震いする2人。その空気を振り払うかのように叫び、立ち上がるラリえもん。
「ぶち殺せ!!肉片一つ残さずにだ!!!」
それは無論のぴ太も同じ気持ちである。しかしそれはできない。それをするには、あまりに力がなさ過ぎる2人であった。とはいえこのまま捨て置くことはできない。間違いなく夢に出る。そして、いずれ狂い死ぬだろう。ラリえもんの目には、はっきりとその狂い死ぬ自分のビジョンを写すことができた。それだけはなんとしても避けねばならない。ヤクを一発やりながら、冷静さを取り戻そうとしつつ善後策を考える。やがて一つの答えを見いだしたのであろう、すっくと立ち上がりおもむろにポケットからあるアイテムを取りだした。
「それ何?」
読み手の気持ちを代弁するのぴ太。不敵な笑みを浮かべつつ、ラリえもんが解説する。
「あとからほんとスピーカーだ」
ラリえもんの意図するところを察し、のぴ太はにやりと頬をゆがめる。そして、口にスピーカーを入れ言葉を発する。
「ジャイヤンの存在はこの世から消滅する・・・」
2人はこの後、やがて訪れる永劫の平和の予感に酔いしれる・・・・・。

(つづくッス)
作:MOS


(作者注・・・この作品は、文章の常識等というものとはかけ離れていますので、多分に不条理で投げやりな表現が用いられています。ご了承ください。なお、子供に夢を与えている某青色猫型ロボットとは、微塵も関係ありません。)
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