小説ラリえもん
第25話「ヤツが来る」

 前回までのエキセントリックなあらすじ・・・・・キャラクターの不在を指摘された原作者は、己の浅はかさに絶望して首をくくりかけたが、そのとき神の啓示が下ったのをいいことにすぐさま開き直ることに成功した。
「ねえねえみんな、僕新しいゲーム買ったんだ。遊びに来ない?」
下校途中に口を開いたのは、のぴ太のクラスメートであるモモ夫だった。現在下校しているメンバーはのぴ太、シスカ、ジャイヤン、モモ夫の4人。デカ杉などというサブキャラクターに先を越されたモモ夫の表情は、存在感を訴えるためか必死だ。
(どうせ3人しかできねえ、ってオチだろうが・・・)
横目でモモ夫を見下ろしながら、のぴ太は心の中で一人毒づいた。そのお決まりの台詞を吐いたときに備え、懐からそっとCZ−75(チェコ製拳銃)を取り出す。
「何人までプレイできるんだ?」
低い声で聞いたのは、なんと意外なことにジャイヤンだった。驚くのぴ太を尻目に、モモ夫は指を振り自信満々に答える。
当然、僕一人さ!!だってRPGだもん」
ジャイヤンの拳がモモ夫の顔面を捉えるのと、のぴ太の銃が火を噴くのは同時だった。べきょり、と鈍い音がする。鼻の骨が折れ、腹も貫かれたモモ夫の体がどう、と横に倒れる。だがのぴ太は、その上から容赦なく拳銃の連射を浴びせた。
「うあああああああぁぁぁぁああああぁぁああぁあぁああ!!!」
焦点の定まらない目つきで、次々と引き金を引くのぴ太。すぐに全弾を打ち尽くし、カチン、カチンと空しく激鉄だけが音を立てる。その後ろから、今回は絶対出番がないだろうと思われていたラリえもんが、のぴ太を羽交い絞めにした。そしてあらん限りの大声で名前を呼ぶ。
「のぴ太あああああ!!!」
ビクリ、と震えるのぴ太に向かって優しく微笑みながら、ラリえもんは言った。
「落ち着け、もう死んでる・・・。」
風が吹き抜け、辺りの砂を巻き上げる。のぴ太たち5人は、強敵(とも)の為に黙祷を捧げた。
(・・・・増えてない?)

(まあ、続く)
作:RK


(作者注・・・この作品は、文章の常識等というものとはかけ離れていますので、多分に不条理で投げやりな表現が用いられています。ご了承ください。なお、子供に夢を与えている某青色猫型ロボットとは、微塵も関係ありません。)
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