小説ラリえもん
第27話「IMPOSSIBLE」

 前回までの大体のあらすじ・・・自分を食いつくさんと、獰猛なる牙をもって向かってくるライオンとラリえもん。2人の関係はまさに「食う者と食われる者」。食物連鎖であった。しかしラリえもんもさるもの。ただでは死なんと、持てる力の全てを出し切り返り討ちに・・・・・。ライオンがまさに襲いかかろうとしたその瞬間、一つの言葉がこだまする。・・・・・「バラ、ユーキ!!!」
「ユーキって一体誰だよ?」
昔ジャンプで連載していた「神様はサウスポー」ネタである。こういう風に解説を加えないことには、ネタとして成立しそうにないので敢えて説明しておく。
「説明したってわかんねぇよ」
横になってケツをボリボリかきながら、ネオジオフリークを読みふけるラリえもん。ごくありふれた、日常の一コマである。しかし、その平和な時間も階下から漏れ聞こえてくる物音によって雲散霧消する。
(ゴトッガタッ)
「んん〜?ひょっとして泥棒か?」
口元に笑い皺を寄せながら呟く。どうやらこのロボの頭の中では、泥棒を捕らえた後、どのように拷問してやるかの案が駆け巡っているようだ。ラリえもんのことだから、生爪を剥ぐとか、灼熱の鉄棒を当てるとかいう生やさしい拷問ではないのだろう。とにかくそういった恐ろしいことを考えつつ、ラリえもんは殊更ゆっくりと立ち上がった。そしておもむろに、
「蒸着!!!」
(・・・シーン)
無論蒸着できるはずもなかった。しかも一体何を蒸着しようとしたのか。謎である。舌打ちを一つ残し、恐ろしいまでのスピードで階下へ降りるラリえもん。物音のする台所へと入る。そこではなんと、いつのまに帰っていたのかのぴ太が、これまた何故この家にいるのかシスカの生き血を啜ろうとしていた。
「新手のゾンビッ!!!」
咄嗟に身構え、全神経をのぴ太に集中するラリえもん。今までののぴ太とはまた一風違う雰囲気が、彼にそこまでの行動をとらせたのである。禍々しい殺気を発するのぴ太・・・・・。
「WRYYYY!!!」
一声咆哮する。しかしこの程度では、ラリえもんを萎縮させるに足りなかった。より旺盛な闘争心を持ってのぴ太に対峙する。
(こいつを滅殺するには太陽の光を浴びせねば・・・)
部屋はおあつらえ向きにカーテンが閉められ、それをガムテープで補強してあった。とにかく光を・・・・・。素早く行動に出たラリえもんであったが、スピードもパワーものぴ太の方が上である。ラリえもんの顔面に痛打を加えつつ、窓の方を自分の背にする。
(こりゃあ逃げるしかないな・・・)
いきなり奥の手を使わざるを得なくなったラリえもん。しかし、この男が自分にそのような選択肢を与えてくれるだろうか。答えはであった。部屋の出入り口には、これまたゾンビと化したパパとママがいる。そして、ラリえもんの敗北はより決定的なものとなる、ある行動をのぴ太が起こした。懐から石仮面を取り出したのである。しかも、その額の部分には赤く美しい宝石が・・・・・。
「そ、それは!!エイジャの赤石!!!」
のぴ太は殊更ゆっくりと仮面をかぶり、カーテンを破って太陽光を浴びる・・・・・。

(今度はつづく)
作:MOS


(作者注・・・この作品は、文章の常識等というものとはかけ離れていますので、多分に不条理で投げやりな表現が用いられています。ご了承ください。なお、子供に夢を与えている某青色猫型ロボットとは、微塵も関係ありません。)
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