小説ラリえもん
第4話「スーパーエクスプロージョン!」
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前回までの大体のあらすじ・・・第3話の話は忘れたけど、異次元空間に飛ばされたラリえもんはそのまま時空をさまよっていた。そうしていると、いつの間にかシスカの姿が見え、手を伸ばしてみるも、それは幻だった。ラリえもんはいかにしてこの空間を抜け出すのだろうか。
「全くあらすじになってねぇじゃねえか。」
それはいいとして、ジャイヤンの一撃には俺が予想した以上の威力があった。「やるじゃねえか・・・」などと言っている場合ではない。・・・おっと、呼吸が苦しいではないか。そうか、俺の流した鼻血がヘモグロビン結合を起こして、凝固作用を演じているというわけか。それがよろしく俺の口を塞いでしまっていたというわけだ。
「そんなことどうでもいいな」
俺は再びジャイヤンに対峙した。ジャイヤンは不敵な笑みを浮かべている。さっきの一撃に満足しているらしい。俺はすかさずジャイヤンを指さす(指はないが)。そのまま手をくるくると回して「かかってこい」、と挑発する。脳ミソまで筋肉で構成されているジャイヤンは、これだけで猛獣のように俺に襲いかかってきた。
「バカめ。かかったな!」
するとジャイヤンは、爆音と共に落とし穴の中へと誘われた。そう、この落とし穴こそ、俺が10年前からこの日の対決のために用意していた、「異次元空間トラップ」なのだ。なぜ10年前からそんなことが予想できていたのか、だと?簡単なことだ。俺にはタイームマシンがある。それから物理計算を行い、10年後の未来を垣間見ることなど、造作もないことだ。幼児向けコンピュータしか搭載していないとよく誤解されるが、それでも悪知恵だけは働く。それが俺の頭脳なのだ。
「さて、どう殺してやろうか」
穴の上からジャイヤンを見下ろしてやると、奴は薄ら笑いを浮かべている。
「どうした、元々おかしい頭が更におかしくなったか?」
すると次の瞬間、ジャイヤンの手が俺の足(単なる丸い足)を掴んで、穴の中に引きずりおろしてきた。しまった!これはピンチだ。何か道具でも出して、ここから脱出してやろうかな、と片栗粉で半ばぼやけている脳の中枢神経をフルに働かせて考える。
「これしかない・・・まあまあ棒!!」
俺は5次元ポケットからこの道具を取り出し、おもむろにジャイヤンの口に先端部を押しつける。すると奴は、とたんに覇気をなくしたようになったのだが、そこは用心深い俺のこと、当然穴からの脱出が成功しない限りはこの攻撃を止めない。俺は123sの体を何とか穴から持ち上げ、その短い手で入り口をつかむ。俺の手であるベタリハンドは、こういうときには非常に役に立ってくれる。
そのまま俺は穴から脱出、となるはずだったのだが、運悪く脱出寸前のところで、ジャイヤンの口からまあまあ棒が外れてしまった。正気を取り戻した奴は、その頭脳レベルからは考えられぬほどのスピードで状況を把握し直し、俺を攻撃し始めた。物理的に穴に引っ張り込むという選択肢に疑いを持ち始めた奴は、何と大声で歌を歌い始めたのだ!
「・・・おぉぉぉぉーれぇぇぇーはジャイヤァァァン、ガーキだいしょおぉぉぉうぅぅぅぅ」
「ぐあァァァァッッッ!!!」
奴が歌を歌い始めた瞬間、俺は俺の中の神経の一部がダメージを受けたことを確信した。あまりにも分かりやすい表現ではあるが、酷い歌だ。これは殺人的(殺ロボット的と訂正するのが筋だろうが)であることは言うまでもなく、実際に近所のカミナリ親父、井加槌さんも教科書通りに気絶している。
「これはやばい。俺の攻性防壁をもってしても3分が限度だ」
俺はまた5次元ポケットを探り、この状況を打破することに全力を傾けた。既にジャイヤンの歌による汚染レベルは町内レベルに及んでおり、スズメやツバメが苦しそうに空をうろつき、今にも落ちてきそうだ。このままでは、生物全体に甚大な被害が出ることは明白であり、地球の明日をも脅かしかねない。
「そういや、歌っている本人には害はないの?」
俺はあまりにも単純な疑問を0.17秒の間に抱いてしまったが、今はそんなことなどどうでもいい。そんな時、俺はふと、ある考えにたどり着いた。
「使うしかないのか。あの禁断の秘技を・・・」
(続けるべきな気もする今日この頃)
作:supi
(作者注・・・この作品は、文章の常識等というものとはかけ離れていますので、多分に不条理で投げやりな表現が用いられています。ご了承ください。なお、子供に夢を与えている某青色猫型ロボットとは、微塵も関係ありません。)