極悪日記その66

 

「番外編06」

ナデガタ回想録〜空白〜

 
お、来やしたね旦那。そろそろ来るんじゃねぇかなぁって思ってたところでさぁ。今日の稼業は大収穫でしたぜ。これだからこの世界はやめられない。前も行ったけど旦那もどうだい?悪い話じゃないと思いやすぜ。

で、今日の本題だ。前回初陣を飾ったあっしは自分の未熟さに気付いたわけ。これじゃあいかんってんで修行に戻るわけなんだけど、ここからあっしの悪いところが出ちまって、思うようにいかなくなってきたんでさぁ。
虎の穴に戻ったところにこんな声が聞こえてくるわけよ。「稼業だー!ナデガタも行くカー?」
あんたねぇ、あんなに楽しいもん断るわけがないでしょう?当然あっしは参加するわけ。その結果スキルはいまいち上がらなくなっちまって。
…もう分かったでしょう?あっしはなんでも楽しい方に流れちまうってぇ悪い癖があるんでさぁ。修行しなきゃってのは分かってるんですがねぇ…分かっちゃいるけどやめられないって言葉がピッタリの状態でして、もうそれから毎日のようにお頭たちの稼業についていくんでさぁ。
とにかくあの殺伐とした雰囲気がたならないってんで未来に居座って、お頭が右に行きゃあ右に、左に行きゃあ左にって具合にまるでコバンザメのようにくっついて行動してやした。もちろんあっしなんてほとんど戦力になりやせんぜ。差し詰め『呼吸する肉壁』ってところですなぁ。
言っても数秒しか持たないもろい壁なんですがね。

そんな堕落した生活を送るあっしを、お天道様が見逃すわけがぁありやせんで、あっしは思わぬ罰を受けることになるんでさぁ。
それはねぇ…1週間以上SDの活動に参加できなくなってしまったんでさぁ。
まぁお天道様云々ってぇのはこじ付けかもしれやせんが、活動に参加できなくなっちまったのは事実でしてその間実に悶々とした日々を過ごしやした。
で、その間にSDにも大きな事件が起こっていたんでさぁ!

久しぶりに復帰したあっしにこんな声が聞こえてきたんでさぁ。
「報復だー!!」
最初は何のことかさっぱり分かりやせんでしたが、そのうちに状況が飲み込めやした。どうやらメンバーが山賊に襲われたようで、その山賊達に対して報復を行おうってぇ寸法。
う〜ん、面白い展開ですなぁ。
で、弱いあっしも掾bに則り報復に参加するわけ。そして森にいると…どうやら山賊らしき輩が森にいやして、他のメンバーは我先にって突っ込んでいってあっという間に勝利!
また結構いいもん持ってるんでさぁ、山賊は。それを全部奪いやして、次の戦に備えるわけ。

すると相手の一人からなにやらメッセージがあっしに来たんでさぁ。なんでも「中立同士の争いは避けたい」とのこと。
それをお頭に伝えると「誠意を示せ」と返事をすることになりやした。誠意ってのは…モチロン金のことでさぁ。地獄の沙汰も金次第ってね。裏社会での取引は金次第ってわけ。
で、その通り「誠意を示せ」と相手に伝えると…「は?喧嘩売ってんの?」と返答が来やした。
こうなれば交渉は決裂。あっしは「ご武運をお祈りしやす」と伝え交戦に入ったんでさぁ。

ちなみにこの時言葉を交わした相手が今ではSDのメンバーでしてね。人と人とのつながりってぇのは不思議なもんでさぁ。

で、その後はお頭の日記にも書いてあるように連戦連勝。SDも大いに潤いメンバーの士気も一気に上がったわけですが、敵も黙っちゃぁいやせんで、この後山賊の逆襲が待っているわけでさぁ。その話はまたの機会に…

しかし、SDの知名度もなかなかのもんで、我々に対して貢物を差し出すお方も少なくありやせん。
あっしも先日ありやしてね、あんときゃぁ嬉しかった。お互い言葉も交わさずに無言のやり取りではありやしたが、受け取った絹の包帯からあなた様の温かいお心が伝わってきやしたぜ。
名前は出せやせんが、本当に感謝してまさぁ。

 


次回予告「井戸端会議」