悪戯心
「理不尽だよなァ」
執務室に入るなりそう呟いたレオナードを、ゼフェルは怪訝な顔で見上げた。
「何がだよ」
「それ。そのカッコ」
レオナードが指差したのは、タンクトップにショートパンツ姿で、机に足を乗せたゼフェルだった。
「何が理不尽なんだよ?」
ワケ分かんねえ、と付け加えて、ゼフェルは机に乗せていた足を組み変える。
夏だし、聖地のくせに暑いものだから(女王のお楽しみのため)、
仕事さえしていれば執務服を着ていなくてもそれほど煩く注意されることはない。
ゼフェルは書類を受け取りながら、執務服姿のレオナードを爪先から頭まで眺め回した。
「オメーもそんな服着てねーで、涼しいカッコすりゃいーだろ?」
「分かってねぇな。それが出来ねえから理不尽だって言ってんだろうが」
「あ?全っ然分かんねえ」
眉をしかめてみせると、レオナードはゼフェルの隣に立ち、ショートパンツの裾をヒラヒラと動かした。
「こーゆーのを大の男が着てたらどうよ?」
言われて、想像してみる。
「…キモい。つーか、週末のオヤジくせえ」
「だろ。だから理不尽だって言ってるんだよ。分かったか?」
「…分かった」
「おい、何笑ってる」
レオナードに小突かれたが、笑いを堪えることは出来なかった。
「いや、オメーがこーゆーカッコしてんのって、…わ、笑える…」
うはははは、と本気で笑い出すと、レオナードは呆れた顔でゼフェルのショートパンツの裾に手を突っ込んだ。
「うわっ、てめ、何すんだよ!」
「いいじゃねえか。涼しさのお裾分けしろ」
「だったら冷房きかせろ…っ、ちょ、マジやばい…」
ショートパンツに忍び込んだ指は徐々に上がり、股関節をさわさわとなぞっている。
もうこの状態では、下着を履いていないことぐらいバレているだろう。
「スパッツん時に何も履いてねえのは知ってたが、こんな裾の開いた服でも同じなのか?無防備だぜぇ?ん?」
「…るせ…っ」
勃ち上がった根元を探られ、机に乗せた足が跳ねる。
生地が擦れるのも刺激になり、動こうにも動けない。
「おい、どーした?染みができてるじゃねえの」
「オメーが悪いんだろ…」
息が荒くなる。
二本の指で挟まれ、扱かれて、今すぐ自分でショートパンツのジッパーを下げたくなってしまう。
「んん…っ」
先端の亀頭をぐりぐりと擦られ、ゼフェルはとうとう自分から腰を突き出すように動かした。
椅子からずり落ちそうになった体はレオナードに支えられ、きちんと座り直させられる。
「分かったろ?そんなカッコしてるとロクな目に遭わないんだぜ?」
自分勝手満載なオヤジ理論を口にするレオナードの手を、ゼフェルはショートパンツのジッパーに添えた。
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