暑い夏だがお金がないために何も食べられないのび太とジャイアン。その時スネ夫はメロンを食べようと、円番という人の家へ行く。その人はUFOマニアで、スネ夫は適当なUFO目撃話を話してメロンをもらい、そのことをのび太から聞いたドラえもんは、火星人のUFOの写真を撮ろうと言い出す。
ドラえもんは火星にあるというコケに、進化加速ダイヤルを最高にセットした「進化放射線」を当て、10億年分進化させて生物を作り出そうと言うのだ。放射線源をセットしたロケットを火星に送り、コケに放射線を当てるドラえもん。ニセのUFO写真を撮るジャイアン達に本物のUFO写真を撮ると自慢するのび太。火星のコケは筋肉のようなものが出来始め、ドラえもんは水を求めて動き回る新種を生み出す為に、熱風で地面を乾燥させる。ジャイアン達はのび太を殴ってでも仲間に入れてもらおうとするが、のび太はそれでも何も話さなかった。
そして遂にキノコのような火星人が誕生し、原始社会が誕生した。どんどん発展していき、遂に近代都市まで生まれた。カメラに映っている火星人の親子は、地球に人間が住んでおり、いつか地球を探検するという話をしていた。待ちくたびれた二人はテレビの「UFOレンジャー」というヒーロー番組を見に行くが、その間に火星人は地球へ向けてUFOを出発させていた。日本にやってきた火星人だが、汚れた空気と騒音に驚き、のび太をいじめるジャイアンとスネ夫、さらにヒーロー番組に夢中になるのび太とドラえもんを見て、地球人を狂暴種とみなしてしまう。そのときそのUFOとぶつかった円番は、それをジャイアン達のおもちゃと勘違いして思わず蹴飛ばしてしまい、その時のUFOを写真に撮影するスネ夫。
報告を聞いた火星人は地球に危機意識を持ち、遠い星に移住する為にUFOで飛び立つ。それを地球へ来るのだと勘違いした二人だがUFOは来ず、無駄骨だったと認識する二人。ジャイアン達はUFOの写真を円番に見せようとするが、円番はそれを嘘だと信じ込み、見るのを断るのだった。
(解説)今話はなんと言っても生命を自分たちで創造してしまうという、そのスケールの壮大さがすごいですね。F先生の短編でも時々テーマになる「生命創造」をドラの道具を使って極めて科学的に、そしてわかりやすく描いています。のびドラの方とジャイスネの方、二つのストーリーの流れを混乱させることなく巧みに描ききり、そして1つのラストに終局させていくという難しいことをサラリと行ってしまうあたり、作者の非凡さをよく表わしています。知的好奇心をかきたてられる話ですね。進化放射線の話からロケット発射までのシーンでずっと大口を開けっぱなしののび太など、「ギャグマンガ」としての側面ももちろん忘れてはいません。
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