空き地にいるスネ夫としずかに陽気に話しかけるのび太。しかししずかはそれどころではなかった。飼い犬のペロが死んでしまったのだ。スネ夫に注意されて無神経な言動をのび太は謝り、しずかはペロとの思い出を話し始める。自分がまだ赤ん坊の頃に家に来たペロとは、ずっと一緒に育ってきた。いつも一緒にいてくれ、危ない時はいつでも助けてくれたかけがえのない友達が死んでしまった事を悲しむしずかの姿を見かねたのび太は、ペロを生き返らせる事を約束する。
しかし死んだものを生き返らせる事など、いくらドラえもんであっても出来ない事だった。悩んだ末にしずかの家に断りに行くのび太。だがしずかはのび太やドラえもんがペロを何とかしてくれると信じていた。それを陰から聞いたのび太は断ることが出来ずに家に帰ることにし、しずかと顔をあわせないようにすることにした。しかし待ちきれないしずかは先にのび太の家に来てしまい、のび太は家に戻る事も出来なくなってしまう。
困るのび太のところにドラえもんが駆けつけ、「どんなびょう気にもきくくすり」を差し出す。タイムマシンで夕べの世界に行き、ペロが死ぬ前に飲ませようというのだ。庭から家に潜り込み、急いでタイムマシンに乗り込む2人。だがその世界でもしずかはペロのそばから離れようとしない。家を覗く2人を通りかかったお巡りさんが見咎めるが、ドラえもんのタケコプターで空に飛ばされてしまう。
しずか達がいなくなったスキに、ドラえもんはペロに薬を飲ませるとペロは眠りこけてしまい、あとは明日、つまり現実の世界での結果を見るのみとなった。元の時間へ戻った2人は待っていたしずかと共にペロの下へ向かう。薬が効いていることを祈りながら走る2人。そしてしずかの家の前まで来た時、家の中から飛び出してきたのは他でもないペロであった。ペロに抱きつき嬉し涙を流すしずか。その姿を見て思わず2人も涙ぐむ。その日は秋空を飛びまわりたいような素敵な日となったのだ。
(解説)死んだものを生き返らせる。それはたとえどんなに科学が発達しても絶対侵してはならないタブー。そんなタブーを破ったのは、しずかの悲しみを癒してあげる事だけを願ったのび太の純粋な気持ちでした。タイムパラドックスの妙味と1人の少年の優しさを巧みにリンクさせた、「ドラえもん」史上の名編です。しかしそれと同時に本話はギャグ話でもあるのです。「秋空を飛びまわりたいような日」に本当に飛びまわっている人がいるのですから(笑)。あのお巡りさんは一日中ずっと飛びっぱなしだったのでしょうか。オチさえ分かればラストのコマはまさに爆笑必至です。
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