みんなは空き地でサッカーをして遊んでいるが、のび太は相手にされない。のび太はしずかの所へ向かうが、しずかまでものび太のことを無視してしまう。だがそれは、アメリカへ引っ越してしまう友達を見送りに行くためだった。その様子を見て、もし自分が引っ越すことになったらみんなは悲しんでくれるのかどうか、疑問に思い始めるのび太。のび太はしずかやジャイアン達に自分が引っ越すとウソをつくが、誰からも相手にされないためにのび太はショックを受けてしまう。取りなすドラえもんだが、どうしても試したいのび太はもしもボックスを使って自分がアメリカへ引っ越すことにしてしまう。急にパパのアメリカ転勤が決まったためにのび太は引っ越すことになったが、ドラえもんは噂が街に広まるのを待たせる。しばらく待っていると、家に誰かが訪ねて来た。しずかだと思って飛び出すのび太だが相手はジャイアンで、ジャイアンはおもむろにのび太の手を握り、涙を流しながらのび太に別れの言葉を話し、言葉に詰まって飛び出していってしまう。ジャイアンの意外な一面を知った二人だが、次に訪れたのはスネ夫だった。スネ夫も今までの意地悪をのび太に謝り、お詫びと言っておもちゃをたくさんよこしてしまう。さらにクラス代表の友達がのび太の送別会を行うと知らせに来たため、さすがに止めようとするドラえもんだが、のび太はしずかが来るまでは止めないと言って聞かない。だが先生が英会話の練習セットを置いていったところでさすがにのび太も嫌になってしまうが、その時ママが家の外で佇んでいるしずかを見つけた。部屋に上がったしずかは別れの悲しさからのび太に抱きつき、何も言えずに泣き出してしまう。その様子を見てウソをついている自分達の行為を恥じた二人だが、しずかは外に飛び出していってしまった。のび太は元の世界に戻そうとするが、なんともしもボックスが故障してしまった。このままではのび太達は本当にアメリカに行くことになってしまう。必死に修理するドラえもんだが、家では近所から餞別をもらい、さらに北海道のおばさんまで見送りに来ることになってしまい、大いに慌てる二人。そこへ再び訪ねてきたジャイアンはのび太を空き地へと誘い、今までいじめた分だけ自分のことをのび太に殴らせる。だがその時ようやく修理が完成してドラえもんは元の世界に戻したため、ジャイアンは自分を殴っていたのび太に怒り出してしまうのだった。
(解説)やはりみんな本当は優しいんだな、という感じの話で、人間の優しさを信じ続けてきた藤子F先生らしい話です。純粋な感動話ではありませんが、どんな人間にも心の奥には優しさを持っているという、人間の希望を謳った優しい、読者にエールを送るかのような話になっています。アメリカ支社に転勤するあたりの理由や、こんな時でもギャグキャラを通す先生なんかは面白いですね。
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