落ち込んだ様子で下校するのび太は偶然しずかに会うが、しずかを見るやのび太は逃げるように走り去って行き、それを見て不思議がるしずか。帰ってきたのび太はドラえもんに「しずかと別れる」という重大な決意を話す。今日のび太は先生に「このままではろくな大人になれない」と厳しく説教され、もしそうなった時にしずかと自分が結婚したらしずかを不幸な目にあわせてしまう。だから別れることにしたと言うのだ。あまりにも未来のことなので笑ってしまうドラえもんだが、のび太はどこまでも真剣な様子で、大好きなしずかの幸せのために離ればなれになることを思いつき、ママに転校話を持ち出すが怒られてしまう。とりあえずのび太はしずかと自分の関係を断つべく、今まで借りた本を返すことにする。しずかの家に本を届けたのび太は、ママにしずかにさよならと伝えてくれるよう頼んで去っていく。その様子を聞いてますます不審がったしずかはのび太の様子を追いかけ、しずかの姿を見たのび太は思わず駆け寄ろうとするが寸手の所で足を止め、しずかから逃げようとするが機になったしずかはのび太から離れようとしない。困ったのび太はしずかに嫌われるためにわざとスカートめくりをし、一応嫌われることに成功する。別れの辛さを一人堪え忍ぶのび太。ちょうどそこに通りがかった出木杉にしずかのことを託し、泣きながら家に走り去って行く。家に戻ってきてからもまるっきり生気のないのび太を見て、バカらしいとは思いながらも同情するドラえもん。一方出木杉からものび太の様子を聞いて心配するしずかだが、先生にのび太が叱られていたことを話題にしているジャイアン達の話を立ち聞きし、しずかはのび太が自殺を考えているのではないかと勘違いし、急いでのび太の家に駆けつける。困ったのび太はドラえもんに頼み込み、「虫スカン」を出してもらうが、のび太は間違えて全部飲み干してしまったために強烈なふゆかい放射能を発散し始め、ドラえもんもママも家から逃げていってしまう。しずかも逃げようとするが、薬をいっぺんに飲んだために気持ち悪くなってしまったのび太の助けを求める声を聞いて、何とかしずかはのび太の元まで辿り着き、のび太にくすりを全部吐かせる。しずかは勘違いをしたままであったが、薬を飲んだのび太を激しく叱りつけ、その言葉に自分を友達として想ってくれているしずかの優しさを感じたのび太は、嫌われるのを先送りにするのだった。
(解説)どこまでも深刻なのび太の主観と、そんなのび太を笑い飛ばすドラの主観とで、二つの見方が出来るという面白い作品です。のび太が借りていた本を返す時に『残ったのはまんが雑誌ばかり。』と呟くドラや、のび太が出木杉に呼び止められる時にさりげなく舞っている一枚の木の葉なんかがイイ味を出していますね。先生もひどいことを言うと思いますが、自分も言われたことがあったかななんて思ったりして、決して的はずれなセリフではないですね。何はともあれ、今は「友達」としてしずかはのび太のことを大切に想っているわけですから、もちろん将来がどうなるかはわかりませんが、とりあえずのび太は「しずかがいる」という幸せな空間にいることを選んだようです。
|