物置の整理中に、小さいころ大好きだったクマのぬいぐるみを見つけたのび太は、そのぬいぐるみを繕ってくれた今は亡きおばあちゃんを思いだす。その事は知らなかったドラえもんとアルバムを見ながら、おばあちゃんのいた幼い頃をふりかえるのび太。いじめられた時に慰めてくれたおばあちゃん、おねしょをしても優しくしてくれたおばあちゃん、ガラスを割ってもママから庇ってくれたおばあちゃん、犬から助けてくれたおばあちゃん…。そんなのび太の思い出をドラえもんは茶化すがのび太は逆に怒り出し、さらにはおばあちゃんを恋しがって泣き出してしまう。
その時のび太はタイムマシンで昔へ行き、おばあちゃんに会いに行くことを思いつく。しかしドラえもんは未来から来た自分たちのことを、おばあちゃんがわかってくれるはずがないとのび太を止めるが、顔をこっそり見るだけという条件で過去へと向かう。過去に着き、家でおばあちゃんを探す2人だが、どこにもおばあちゃんはおらず、若かりし頃のママに見つかって追い出されてしまう。
すると外で3歳の頃ののび太を見つけるが、そののび太はジャイアンたちにいじめられてしまった。昔と今をごっちゃにしてジャイアンとスネ夫を殴りつけるのび太はドラえもんに止められる。しかしその時、ついにおばあちゃんが目の前を通りかかった。それを見たのび太は感激のあまり嬉し涙を流してしまう。おばあちゃんは3歳ののび太のために花火を買いに行っていたが、今の時期では花火はどこにも売ってはおらず、結局買えなかったために3歳ののび太は駄々をこねてしまう。それを見たのび太は叱るが、逆に大泣きされてママに叱られる。自分の事情を話そうとしてもやはりわかってもらえない。
あきらめて帰ろうとするドラえもんだが、のび太はもう一目だけおばあちゃんに会うために家に入り込む。しかし3歳ののび太に見つかり、偶然出会ったおばあちゃんにかくまってもらう。2人きりになったのび太は、おばあちゃんから孫ののび太―――自分への想いを聞かされ、ランドセルを背負って学校へ行く姿を一目見たいというおばあちゃんの願いをかなえるため、現代からランドセルを持ってくる。疑われる事を承知の上で自分の正体を話すのび太だが、おばあちゃんはのび太が成長した未来ののび太であることに気付いていた。のび太の話を疑うはずがないと言ってくれたおばあちゃんに、感極まって泣きつくのび太。ここでようやく、のび太は本当におばあちゃんとの再会を果たしたのだ。
ところがおばあちゃんは次にお嫁さんを見たいと言ったため、のび太はしずかに今すぐ結婚して欲しいと頼み込むのであった。
(解説)連載1年目のため体裁はギャグマンガのままですが、今は亡き思い出の人に会いに行くという、時を越えた世界観を持つドラ世界の本領が発揮された名編です。小さい頃の優しかったおばあちゃんは未来からやってきた成長したのび太に対しても優しかった。これからものび太の心の一角を占め続けるであろうおばあちゃんは、正に深い愛情を持つ人であり、のび太にとって「優しさ」の象徴でもありました。のび太とおばあちゃんの時を越えた会話は、ドラ史上屈指の名シーンです。「自分たちのことがわかってもらえるはずがない」と、シビアな意見を言うドラの、ある種現実的な描写も忘れてはならないでしょう。
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