パパの弟ののび郎おじさんがインドから帰って来た。おじさんはパパ達に不思議な話をするという。おじさんは子供の頃、大好きだった動物園の象のハナ夫の話をし始めた。だがハナ夫は戦争の影響で殺されてしまったのだ。その事実に憤慨したドラえもんとのび太はハナ夫を助けるためにタイムマシンで過去に向かう。その動物園でハナ夫を見つける二人だが、ハナ夫は元気なく横たわっていた。飼育係の人が持ってきたジャガイモは毒入りのためにあげるのを拒むが、知らずに二人は餌をやってしまう。しかしハナ夫は食べなかった。爆弾が落ちて動物が町へ出たら大変な事になるというので、動物を殺す命令が出たと言うのだ。ハナ夫を殺そうとする軍人と口論を起こしてしまう二人だが、その時空襲が始まった。檻が壊れたためにハナ夫は逃げ出し、飼育係はハナ夫を連れて逃げようとするが、軍人達はハナ夫を殺そうと探索をはじめる。二人は「スモールライト」でハナ夫を小さくし、「ゆうびんロケット」でハナ夫をインドのジャングルへと送っていった。どこからともなく現れた二人に涙を流して感謝する飼育係。戻ってきた二人がおじさんの話を聞くと、インドのジャングルの中で倒れてしまった時、ハナ夫に助けられたのだと言う。パパ達はそれを夢だと考えるが、真実を知る二人は、ハナ夫は生きていると大喜びするのだった。
(解説)「歴史にIFは禁物」とよく言いますが、この話は実際にあった動物達の悲劇をもととして、その悲劇的な歴史に非日常の住人たるドラ達をからませる事で、動物を無事に救うという痛快感を描き出しました。このような、より良い方向へ向かうIFならば大歓迎ですね。F先生にもそのような考えがあったのかもしれません。飼育係にとってのびドラは「不思議」な二人だったし、パパにもおじさんにも、ハナ夫に助けられたことは「不思議」なことだった。「すこしふしぎ」な世界をストレートに描いた名作と言えるでしょう。
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