風のマジカル 作詞・湯川れい子 作曲・NOBODY 歌・小泉今日子
今回の主題歌は映画ドラ史上としては初めてアイドル歌手を登用して制作された歌である。歌うは当時のトップアイドル・小泉今日子。出来上がった歌は当然ではあるが映画本編とはまったく関係のない、アイドルソングとなっている。ただ曲自体はテンポが早くてノリもよく、アクション重視?の本作のラストに聴くにはちょうどいい曲である。一番で「グリーン」が連呼されているのは、公開当時の「グリーンキャンペーン」を意識しているのだろうか?
なお、マニア諸氏の方ならご存知だと思うが、この歌は現在は著作権上の問題で「魔界大冒険の主題歌」としては使用することが出来なくなっている。そのために現在発売されているビデオにはエンディングに「大魔境」の主題歌「だからみんなで」が挿入されており、「風のマジカル」のテロップ自体も削除されている。「だから…」もいい曲ではあるが、今作のエンディング曲としては少々不適当な気も…。
☆自分勝手な感想
数ある「映画ドラえもん」の中の一つにあなたが「最高傑作」の称号を与えるとしたら、それはどの作品になるでしょうか?もちろんこれには個人の主観が絡んできますし、その時々の思い入れも重要なものとなるでしょう。しかし大多数のドラファンから愛され、傑作と評価されている作品と言えば、やはりこの「魔界大冒険」なのではないでしょうか。
「日常と非日常を決して遊離させない」という大長編の基本理念、様々に張られた伏線がクライマックスに向けて一気に収束していく完璧な物語構成、敵味方双方の魅力を余す所なく描く丁寧な描写、見ている人さえも混乱させる遊び心、そして見ている人に伝えるメッセージ。今作ではそれら全てが完璧なまでに作品の中に取り込まれています。ここで大長編ドラ、そして映画ドラは一つの頂点を極めたと言っても過言ではないでしょう。
今作は今までの映画に取り入れていたことを当たり前に取り入れているだけです。ドラたちのおかしな行動に笑い、不思議な世界が出てきて驚き、ゲストキャラとの交流に感動し、そして小さな勇気を奮い立たせて困難に立ち向かうのび太の姿に共感する。これら当たり前のことこそが大長編、映画の基本であり、忘れてならない大切な事項なのです。そしてこれらの要素を「行き当たりばったり」の手法を用いながら完璧にまとめ上げた藤子・F・不二雄先生の力に、改めて敬服するわけなのです。
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