仮面ライダーストロンガー

1975年4月5日〜1975年12月27日 全39回



☆主題歌
・オープニング
「仮面ライダーストロンガーの歌」
作詞:八手三郎、作曲:菊地俊輔、歌:水木一郎


・エンディング
「今日もたたかうストロンガー」(1話〜31話)
作詞:八手三郎、作曲:菊地俊輔、歌:水木一郎、堀江美都子(1、2話のみ子門真人、堀江美都子)

「ストロンガーアクション」(32話〜39話)
作詞:石ノ森章太郎、作曲:菊地俊輔、歌:水木一郎、堀江美都子



 前年のオイルショックからようやく立ち直りの兆しが見え始めた1975年、「腸捻転事件」によって番組を終了させざるを得ない状況になってしまった前作「アマゾン」に続く作品として作られた作品が、シリーズ第五弾の「仮面ライダーストロンガー」である。
 ストロンガーは「アマゾン」で打ち出した土俗性と言うべき視点を排除し、「仮面ライダー」という作品が持つ設定や怪奇性、それらを改めて見直すと共に更に発展させるための作品として創造された。同時に毎回のように行われる激しいバイクチェイス、キャラクターのディフォルメなどの新機軸も導入されている。ストロンガー自身に関して言えば、歴代ライダーのような苦悩を湛える孤独の戦士ではなく、そういったネガティブな部分を超越した痛快明朗なヒーローとして創生されている。さらに西部劇調の「さすらい」の雰囲気を盛り込むことにより、ストロンガーはこれまでにない「明快な娯楽路線」を目指す作品となった。
 さらにライダーにパートナーとなる女性戦士を配置したり、大幹部同士が内部分裂を起こしたりと、これまでにない異色の設定をくわえながらも、本作品の前半から中盤、「ブラックサタン編」は極めてオーソドックスなストーリーテリングの下に進行していく。その手法は不必要にレギュラー陣を増やさなかったこともあってか、善悪双方のキャラクターの魅力を描くのに十分な効果を発揮した。
 そして本作は歴代シリーズ中屈指の異色編、「デルザー軍団編」へと突入する。明確な指揮系統が存在しない敵組織、敵内部での争い、幾度もヒーローを窮地に追い込む敵怪人、パートナーの死、それに伴うヒーローのパワーアップ、そして敵味方双方の戦力の結集と、まさに総力戦と呼ぶにふさわしいこの布陣は、本作でとりあえずの終了を迎えることになる「仮面ライダーシリーズ」の総決算を図る意味もあったのであろう。そしてそれはライダーシリーズのみならず、「仮面ライダー」以降のヒーロー作品が作り出してきた作風を結集させることともなった。これによりストロンガーは単なる「第一期ライダーシリーズの最終回」ではなく、「第二次怪獣ブームを築いた作品群の最終回」としての昇華を果たしたのである。
 そして最終回には原作者・石ノ森章太郎を監督に迎え、仮面ライダーシリーズはとりあえずの幕引きを果たした。ラストカットで映し出される7人ライダーの姿。それは変身ブームの中で生み出されてきた数々の東映ヒーロー作品全てが一旦の終焉を迎えた瞬間でもあった。これ以降、東映は新たなヒーローの模索を開始し、ライダーシリーズ自体は約4年のブランクを経て、「仮面ライダー(スカイライダー)」として復活することになるのである。


☆仮面ライダーストロンガー☆

 城茂が変身する改造電気人間。世界征服を企む悪の秘密組織・ブラックサタンによって改造されるが、脳の支配を免れたために脱走、「仮面ライダーストロンガー」を名乗ってブラックサタン壊滅のために、日本中をさすらいながら戦っていく。「天が呼ぶ、地が呼ぶ、人が呼ぶ、悪を倒せと俺を呼ぶ。俺は正義の戦士!仮面ライダーストロンガー!!」が決めゼリフ。
 「改造電気人間」の名の通り、体内に高性能発電装置をもっていることが最大の特徴であり、ここから生み出される膨大なエネルギーの電気を用いた数々の技を使って敵を駆逐していく。改造モチーフはカブトムシであり、カブトムシの持つ硬い外骨格と強靭な筋力をモデルとしているその体を滅ぼすことは不可能に近く、その体と電気エネルギーを利用して放つ「電キック」などの必殺技は、ブラックサタンの擁する奇械人を容易く葬っていった。ベルトのエレクトラーには常時5万ボルトの高圧電流を帯電させており、変身の際にはここからエネルギーを発生させて全身に電気エネルギーを充填する。その際の余剰エネルギーは体の赤い線・カブトアースによって対外に放出される。
 愛車・カブトローを用いてのバイク操作も巧みで、ブラックサタンのオートバイ部隊を相手に幾度となくバイク戦を展開した。また、触覚部分のカブトショックとビッグアイを併用することで視界再生のライダービデオシグナル、探知機能のカブトシグナルなどの特殊機能を使用することも可能。
 数々の死闘の果てにブラックサタンを壊滅させたが、新組織・デルザー軍団の改造魔人たちには大苦戦を強いられ、新たに取り付けた超電子ダイナモのパワーで1分間だけ超電子エネルギーを扱える「改造超電子人間」となることが可能になった。その際はカブトショックが銀一色となり、カブテクターにも銀色のラインが入るようになり、数々の超電子技を駆使して改造魔人を葬り去ってゆく。
 そして最後には6人の歴代仮面ライダーと邂逅、岩石大首領の体内に潜入して正体を見届け、1号ライダーから続いた長い戦いに終止符を打った。


☆カブトロー☆

 茂を改造する際にブラックサタンの科学陣が制作したと思われる、ストロンガー専用の高性能オートバイ。
 先端部分の電光ライトから空気中の静電気を吸収することで、半永久的に動くことが出来、静電気が満ちる雷の発生時には最高時速1010キロまでも出すことが可能である。内蔵バッテリーには常時5万ボルトの電気を帯電させており、茂が不測の事態で変身できない場合は、これを用いて電気エネルギーを吸収する。
 通常時の最高速度は300キロで、電光ライト部分よりカブトローサンダーという電撃光線を発することが可能。変形機能はないので、普段は茂の常用バイクとして使われる。


☆登場人物

 城茂・仮面ライダーストロンガー(演:荒木茂)
 天涯孤独の身の上だが、元は城南大学の学生で、学生時代はアメリカンフットボール部のキャプテンを務めていた。親友の沼田五郎がブラックサタンに殺されたことから復讐の念を持ち、改造手術を志願することで電気人間として生まれ変わるも、自己催眠装置によって脳の支配を免れた茂は「仮面ライダーストロンガー」を名乗り、ブラックサタン壊滅のために戦うことを決意する。
 普段はコイルアームとなっている両手を絶縁手袋で保護しており、特定のポーズをとりながらコイルアームを接触させることで変身ベルト・エレクトラーが起動し、体内に電気エネルギーを充填してストロンガーに変身する。
 ニヒルでクールな性格ではあるが、時として大胆不敵な行動をとることもあり、奇襲攻撃を仕掛けることも多い。だが情に薄いというわけではなく、普通人並みの人情も持ち合わせている。
 協力者はユリ子と藤兵衛の二人しかいないものの、無線機や自己催眠装置といった小型機器を自分の手で作り出す技量も持ち合わせている。徐々に単なる復讐から、「仮面ライダー」としての使命感に目覚めていったようで、更なる強敵・デルザー軍団と相対しながらも決して諦めない闘志を持っている。
 7人目の仮面ライダーとして因縁の戦いに終止符を打ち、最後は歴代ライダーと共にカブトローで何処かへと旅立っていった。

 岬ユリ子・電波人間タックル(演:岡田京子)
 ブラックサタンに改造手術を受けていた女性。茂がブラックサタンの基地を脱出する際に偶然出会い、脳改造が行われていなかったことから共闘を申し出、ストロンガーと共に脱出してブラックサタンと戦う決意を固める。
 守と言う兄がいること以外、その素性は一切明かすことがなく、しかもその兄さえもブラックサタンによって奇械人にされてしまっていた。勝気な性格だが、藤兵衛の前では茂の足手まといになっている自分を疎ましく思っているという本音を見せることもある。
 脳改造に伴う強化改造を行われていないため、戦闘能力はストロンガーに著しく劣り、通常技として使用できるのは、圧縮した電波エネルギーを敵にぶつける「電波投げ」のみとなっている。彼女も専用バイクのテントローを持っており、カブトローのような特殊な能力こそないものの、手足となって活躍する。
 ドクターケイトの猛毒に苦戦するストロンガーを助けるため、既に毒に冒された身でありながら必殺技・ウルトラサイクロンを敢行。ケイトを倒すものの彼女自身もその影響から逃れられず、今際の言葉を残す間もなく、茂と藤兵衛に見取られながら息絶えた。

 立花藤兵衛(演:小林昭二)
 かつての本郷猛以来、歴代仮面ライダーのトレーナーを努めていた「おやっさん」。現在は一流レーサーの素質を持つ人間を見つけるべく、全国を旅していた。前作「アマゾン」から常用しているジープに乗って忙しく走り回る。
 第3話において茂達と出会い、6話のクラゲ奇械人との戦いを契機に、共に戦うことを決意する。2人にとっても精神的支えになっており、茂には「おやっさん」、ユリ子からは「おじさん」と呼ばれて慕われていた。だが例によって人質となることも多かった。
 風見志郎の帰国以降は歴代ライダーの取りまとめ役を務め、岩石首領像の大爆発を万感の思いを込めて見つめるのだった。

 風見志郎・仮面ライダーV3(演:宮内洋)
 マシーン大元帥を追って35話で帰国した、3人目の仮面ライダー。
 軍団内でもトップクラスの実力を持つマシーン大元帥を相手に一歩も引かない戦闘を展開、さらに必殺のV3キックは大元帥を撤退に追い込むほどにまでパワーアップした。
 その後はヘビ女の攻勢に苦戦するストロンガーを援護し、後から帰国した結城丈二と共に富士ダムを警護するが、ヨロイ騎士たちに捕まってしまった。しかしこれもXとアマゾンによって救出されている。

 神敬介・仮面ライダーX(演:速水亮)
 36話においてヨロイ騎士を追って帰国してきた5人目の仮面ライダー。
 ヨロイ騎士の四日市コンビナート爆破計画をアマゾンと共に防ぎ、続いて磁石団長に翻弄されるストロンガーをアマゾンと共に援護した。万能武器・ライドルを用いた戦術も相変わらずの冴えで、ヨロイ騎士との剣戟においてはライドルスティックを存分に振るった。
 その後はアマゾンと共に姿を隠して隠密行動をとっていたようで、最終話ではV3たちを救出していた。

 山本大介・仮面ライダーアマゾン(演:岡崎徹)
 磁石団長を追って36話で帰国した、6人目の仮面ライダー。
 ヨロイ騎士の攻撃に苦戦するXの援護に現れ、その後はストロンガーを交えて磁石団長の作戦を食い止め、Xと共に行動してV3を救出したりした。
 今シリーズでは必殺の大切断をはじめ、アマゾン独特のアクションがほとんど描かれなかったのが残念である。

 結城丈二・ライダーマン(演:山口暁)
 Xと同じくヨロイ騎士を追って37話で帰国した、4人目の仮面ライダー。
 茂や志郎とは別ルートで富士ダム周辺を調査しており、現れた茂を味方と気づかずに攻撃してしまうという、相変わらずの一本気を発揮する。
 その後は志郎と共に富士ダムを警護するが磁石団長らによって捕らえられ、捕虜にされてしまうが、後にXたちに救出された。

 一文字隼人・仮面ライダー2号(演:佐々木剛)
 デルザーの日本壊滅作戦を知り、インドから38話で帰国した2人目の仮面ライダー。
 日本で合流したライダー1号と協力して捕らえられた茂を救出し、さらにV3とライダーマンを救出しようとして逆に罠にかかるが、ストロンガーに救出されてからは1号とストロンガーを磁石団長の下に行かせるために、1人でマシーン大元帥との戦いに臨む。

 本郷猛・仮面ライダー1号(演:藤岡弘)
 38話においてアメリカから帰国した「伝説の仮面ライダー」。
 隼人と同じくデルザーの作戦を知って帰国、一時はマシーン大元帥の罠に落ちてしまうも、ストロンガーによって救出された後はヨロイ騎士と戦い、必殺のライダーキックで一気に戦意を失わせるほどの力を発揮している。
 その後も7人ライダーのイニシアチブを取り、デルザー軍団大首領との最終決戦では自ら先頭に立って熾烈な戦いを展開した。


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