スカイライダーストーリー紹介
34話〜42話


危うしスカイライダー!やって来たぞ風見志郎!!   脚本:土筆勉、監督:平山公夫
 男友達と一緒にドライブに出かけるアキとナオコ。二人を見送るブランカの面々だが、その帰り道に洋たちは黒づくめの男に襲われている少女に出会う。止めに入る洋だが相手はアリコマンドであり、さらに怪人・マントコングも姿を現し、その類稀な剛力の前に洋もなす術がなく、少女は連れ去られてしまう。洋は少女の乗っていた自動車の運転手から「南博士」と言う名前を聞き出した。
 一方、ドライブを楽しむナオコ達は偶然にもマントコングの乗っているジープを見つけたことから、少女を救出しようと追いかけるが、結局攻撃されて車を壊されてしまった。
 洋と谷は運転手が言い残した南博士の研究所にやってきていた。さらわれた少女は博士の娘の亜矢子であり、そこにネオショッカーから脅迫電話もかかってきた。洋はネオショッカーの狙いが、博士が最近発表した研究内容に関連しているのではないかと予測し、博士は自分の研究を二人に説明する。博士は葉緑素を血液に変換する、つまり植物に動物的特徴を持たせるという研究を行っており、そのワクチンは既に完成していると言う。またその逆の研究、すなわち動物を植物に変換するワクチンも完成間近だった。その研究資料こそがネオショッカーの狙いだったのだ。だが洋達の隙をついたマントコングが再び現れて、今度は博士も連れ去られてしまう。
 車が壊れたために森の中を歩くナオコ達は偶然通りがかった自動車に助けを求めようとするが、その車はマントコングのジープだったために再び追われることになってしまい、その場に現れた自称・正義のヒーローであるがんがんじいも果敢に怪人に挑むが、簡単にあしらわれてしまった。ナオコは怪人に追い詰められて斜面を転がり落ちてしまい、アキたちもネオショッカーに捕まってしまう。博士は協力を拒んでいるために怪人に痛めつけられており、そんな博士を必死に看護する亜矢子の姿にアキたちは同情する。
 怪人の探索を続ける洋は倒れているナオコを発見し、近くのお堂の中に避難しようとするが、その中に気配を感じ、警戒しながら侵入する。そんな洋に飛びかかってくる謎の影。しかしそれは洋の先輩・風見志郎であった。ボルネオから怪人・タコギャングを追ってきた志郎は洋から事情を聞き、洋をアジト探索に向かわせて自分はナオコを病院へ連れて行くことにするのだった。だがそんな二人の姿はアリコマンドに確認されていた。
 その頃アジトでは、タコギャングによる博士の脅迫が行われていた。亜矢子を宙づりにして熱湯の中に落とそうとする事で博士に協力を承諾させ、博士はやむを得ずワクチンの製作に着手する。
 ジープのタイヤの跡を見つけた洋はそれを追って湖のそばにまでやってくるが、タコギャングによって水中に引きずり込まれてしまい、水中で力を出せない洋は大苦戦を強いられてしまう。さらにナオコを運んでいた志郎もマントコングの迎撃を受け、V3に変身して応戦するが怪人の強力な体には一切の攻撃が通用しない。
 ついに完全に水中に静められてしまった洋。そしてまさに空中で激突せんとするV3とマントコング。打ち砕く事ができるのはどちらか…?  

 (解説)ついに現れました、風見志郎・V3。今話に限っては完全に洋も形無しの出ずっぱりぶりを発揮しています。なにせ今話に限っては主役であるスカイライダー自体が一切登場しないのですから、V3の優遇ぶりが窺い知れるというものです。今話に限っては完全に洋は志郎(と言うより宮内洋)の個性に食われてしまっていると言っていいでしょうね。話そのものは極めてオーソドックスに展開しており、物語的な妙味を見出すのは少々困難だと思いますが、今話は恐らくストーリーを楽しむよりも風見志郎の活躍を見て楽しんだ方がいいのでしょう(笑)。もちろん怪人もそれぞれの個性を存分に発揮しており、特にマントコングはその暴れっぷりで強烈な印象を残しています。別の場所で行われる二者二様の戦いもそれぞれに見応えがありますね。まあ今話を語る上ではもう一つトピックスがあるんですが、それは「トピックス」の方にて。
 (トピックス)
 ・今話からがんがんじいが登場。だがいまいちスタッフも使い方がわからなかったようで、ライダーの引き立て役になるわけでもなく、やられ役としてもまだまだ不十分な段階だった。
 ・ドライブに行く時、アキはバトンを持って行ったらしい。なかなか細かい演出だ。
 ・南博士の研究所の名前は「城南植物研究所」。城南大学の系列なんだろうか?
 ・タコギャングにつかまり、水中に引きずり込まれる洋を見た魔神提督は、洋を「カメレオンの舌につかまったハエ」と形容した。なんとも回りくどい言い回しである。
風見先輩!タコギャングは俺がやる!!   脚本:土筆勉、監督:平山公夫
 V3はマントコングに空中四の字固めを決めて形勢を変えるが、ナオコがアリコマンドに連れ去られるのに気を取られてしまい、その間に怪人に逃げられてしまう。一方、水中に引き込まれた洋は怪人によって引き上げられるが実はやられたふりをしていただけで、スカイに変身して反撃を開始した。しかしタコギャングもタコ忍法墨がくれを使ってスカイの前から姿を消してしまう。
 南博士は娘の無事を確認するまではワクチンを作らないと言い出した。そこで魔神提督は亜矢子と博士をほんの少しだけ引き合わせる。束の間の邂逅に抱き合う親子を見て、思わず涙するアキ。ところがそこにナオコが連れてこられた事に皆は驚く。魔神提督はナオコを処刑場に放置するよう命じた。
 V3と合流したスカイはアジトが湖の地下にあることを話し、手分けして出入り口を探す事にした。その頃マントコングはナオコを処刑場に放置するためにアジトからジープで出発したが、その時の風景はナオコの頭におぼろげながら焼きついた。そのまま放置されるナオコだが、そこに駆けつけるがんがんじい。がんがんじいは今度は強力磁石を使って応戦しようとするが、磁石はジープの方に反応してしまって逆に自分が貼り付けになってしまう。地雷の罠をくぐりぬけた志郎はV3に変身し、その場にスカイと共に駆けつける。形勢不利と見た怪人はがんがんじいをくっつけたまま逃走し、二人ライダーはナオコからアジトの入り口の場所を聞き出す。ナオコを再びV3に任せ、スカイはアジトへと急行する。
 洋は監視カメラを利用してうまくアジトへの侵入を果たす。その頃アジト内では、捕まえたアキ達を使って完成したワクチンの実験を行おうとしていた。そこに駆けつけた洋はみんなを逃がし、スカイに変身、二大怪人を相手に果敢に応戦する。しかしタコギャングは魔神提督と共に逃げてしまい、後を追おうとするスカイはマントコングに阻まれ、その混乱の中でアジトを爆破されてしまう。
 ハリケーンで駆けつけたV3は魔神提督が健在なのを見てスカイの身を案じるが、スカイも怪人も健在であった。スカイはV3にマントコングを任せて魔神提督の後を追う。だが魔神提督は姿を消してしまい、ワクチンを持つタコギャングとの戦いが開始される。
 V3は強靭な体のマントコングに苦戦していたが、一瞬の隙をついてV3ダブル反転キックを顔面にヒットさせ、怪人を爆死させる。タコギャングも墨がくれでスカイを翻弄するがDアイの能力で看破され、しぶとさを見せるもスカイキックの前に敗れ去った。
 南博士はもうワクチンの研究は忘れると話し、そこに援護に来た谷たちも駆けつけた。ナオコを病院に届けた志郎があらかじめ連絡しておいてくれたのだ。二人の仮面ライダーは互いのさらなる健闘を約束し、洋は再び去っていく志郎を笑顔で見送るのであった。  

 (解説)うーん、前話での引きはあまり意味がなかったような(笑)。それはともかく、今回は前話と違ってスカイの活躍も存分に描かれていますね。話の進行もそれほど無駄はなく、ストーリー的には可もなく不可もなくと言ったところでしょう。今回は今までにあったコンビアクションがありませんでしたが、その分ライダー個人のアクションに比重が置かれていて、これもまた良いですね。ファンにしてみれば志郎の出番が少ないという点で不満なのかもしれませんが、主役はあくまで洋なので、このくらいで十分だったと思います。前話では出すぎでしたからね(笑)。難点と言えばタコギャングの方にはあまり強さを感じられなかったというところですか。知性派怪人ならもう少し違った戦い方があると思うんですけどね。
 (トピックス)
 ・今話より洋の変身ポーズがマイナーチェンジ。「スカイ変身!」となる。
 ・意外に思われるかもしれないが、今回の前後編では洋達とがんがんじいはまだ顔を合わせていない。
 ・志郎、今回はバイクに乗りながらの変身。実際に走行中に変身ポーズが取れるのは後は城茂くらいか?
 ・洋はアジトに潜入した際、アリコマンドに変装している。
急げ、一文字隼人!樹にされる人々を救え!!   脚本:江連卓、監督:山田稔
 空港に着陸した飛行機から降りてきた、一人の金髪の女。そしてその女を尾行しているのは一文字隼人だった。だが女も尾行には気づいているようで、近くにいた男に持っていた植物の種を渡すと歩き去る。隼人が追おうとした途端、その種から芽が生えてきたかと思うと、男の体はどんどん樹のようになっていってしまった。女も既に姿を消してしまっており、隼人は女がネオショッカーの改造人間であることを確信する。
 突然ブランカに、全身に木の芽を生やした青年が現れた。彼は洋の大学時代の同級生・上条キヨコの弟・タケシであり、彼は姉を助けてと言い残して完全に樹になってしまった。キヨコは今では百鬼村の小学校で教師になっているという。背後にネオショッカーの影を感じた洋は村に急行する。
 その途中、洋は早速アリコマンドの迎撃を受け、その際にがんがんじいと初めて出会う。がんがんじいはネオショッカーは自分が倒すと息巻くが実際はアリコマンドに苦戦してしまい、洋に家に帰るよう説得されてしまう。そしてその先で洋は隼人と邂逅した。隼人はアマゾンからキギンガーという怪人を追ってきており、二人は別行動をとって村に潜入する事にする。だがそんな二人をキギンガーが監視していた。
 小学校に向かった洋はキヨコと会って話を聞こうとするが、村人の監視するような目を気にしているのか、キヨコは何も話さない。その頃ネオショッカーのアジトではキギンガーが、人間を樹に変えてしまう植物・アフロマジンカの実験を全て終了させていた。二人のライダーが村に侵入した事を知った魔神提督は、闇の戦士団を率いる怪人・ドラゴンキングにライダーの抹殺を命じる。
 村の食堂で料理を食べる隼人だが、強引に無銭飲食者に仕立て上げられて逮捕されてしまう。ところがやって来た警官は果たしてアリコマンドであり、隼人は幽閉されてしまった。村を探索する洋は、樹に変えられてしまった子供たちの親が公民館の中にいるところを目撃し、その場にいたキヨコから話を聞く。ところがそんな様子を樹の中に紛れたキギンガーが観察していた。それに気づいた洋は応戦するが、その間に生徒のケンタ達が街の人間に村の事実を伝えようとして飛び出してしまう。洋はキヨコを盾にされて抗う事が出来ず、子供たちもドラゴンキングに捕まってしまう。
 キヨコの懇願も空しく子供たちの処刑を始めようとする怪人の姿を見た隼人は牢屋から脱出しようとするが、その部屋はライダー用に特殊合金でできており、隼人の力でも破壊できなかった。そこで隼人は2号ライダーに変身し、鉄格子を破壊して脱出する。ドラゴンキングは子供たちに鉄の棍棒を使わせた死の騎馬戦を行わせようとするが、その非道な行いに怒った洋が拘束から脱し、スカイに変身して子供たちを救出する。スカイに果敢に挑むドラゴンキング。
 サイクロンで駆けつけた2号は連れ去られようとするキヨコを救出し、子供たちの下に向かわせてからスカイと合流する。乱入してきたがんがんじいも交えて戦いを開始するが、その隙にケンタ達がキギンガーに連れ去られてしまった。ドラゴンキングを2号に任せてスカイターボで後を追うスカイ。しかし吊り橋を渡ろうとした所で橋に仕掛けられたダイナマイトが爆発し、スカイはマシンごと宙に舞った。生か死か!?  

 (解説)今回は2号ライダー・一文字隼人の登場です。舞台も神敬介客演時と同様に都会を離れた村という設定になっており、見栄えのある画面が完成しています。スカイと2号の個別の戦い、そしてタッグでの戦いとアクション面においても面白さ目白押しと言った感じで、満足する事間違いなしです。ただしストーリーはどうかと言うと難もないわけではなく、村の占領と言う事自体はネオショッカーの強大さを示していていいのですが、「人間を植物に変える」という作戦内容が見事に前回の話とかぶってしまっているのは構成上失敗でしょう。あとは今話の引きが少々強引だと言う事ですかね。ちなみに今話でのがんがんじいは邪魔者としか扱われていません。これでもいい印象を持つ人がいるのか…?
 (トピックス)
 ・隼人はアマゾンから来たのだが、アマゾンにはアマゾン(山本大介)がいるんじゃないのか?
 ・食堂で隼人が食べていた山菜料理には「たらのめ」が使われていた。店の主人は「たらっぺ」と呼んでいたが、この呼び方は主に秩父地方での呼び名らしい。と言うことは百鬼村は埼玉県にあるのか?ちなみに値段は10万円らしい。
 ・ケンタ達三人は足が速いから捕まらないだろうと考えて、脱出を考えた。
 ・ドラゴンキングはサイを武器として使用している。
百鬼村の怪!洋も樹にされるのか?   脚本:江連卓、監督:山田稔
 ダイナマイトによって吹き飛ばされてしまったスカイだが、スカイターボの性能を生かしてそのまま無事に着地を果たした。2号はがんがんじいと共にアリコマンドと戦っていたが、がんがんじいがどうしても邪魔なので、2人一緒に戦線を離脱する。そんな2人を見て百鬼村からは逃げられないとドラゴンキングは不敵に宣言した。
 ブランカに逃げてきたタケシは完全に樹になってしまっていたが、谷が呼びかけると涙を流した事から、まだ意識があることに気づく。そんな中ナオコ達は洋だけでは当てにならないと、自分たちも百鬼村に行く計画を立てていた。
 洋はアリコマンドの迎撃を迎え撃って、アジトになっている建物を見張る。中では金髪の女が今度は樹にされた人間を特定の音波で自在に操ろうと画策していた。実験台は逃げようとしていたケンタたち3人だ。
 翌朝、ナオコ達がブランカに現れない事を不審に思う谷。谷の予想通り、3人は百鬼村に向かってしまっており、3人は小学校を訪ねた。そこで子供たちが樹にされた親を喜ばせようと合奏をすることにし、ナオコたちも協力して合奏が開始される。ところがそれを聞いていた樹の人間達は涙を流し始め、意識があることを知った子供たちは親にすがって泣き出し、その姿を見てナオコたちも思わず涙してしまうのであった。
 アジトを見張っていた洋は隼人と合流し、さらにそこにがんがんじいがいる事を知った隼人は、がんがんじいを囮にしてアリコマンドをおびき出し、その隙に潜入する事にした。しかしやはりがんがんじい1人ではおぼつかないので、隼人が援護に回る事にして洋が1人で潜入する。洋は捕まっているケンタたちから、自分たちが樹にされてしまう事を聞き、必ず助ける事を約束した。
 アリコマンドから逃げのびた隼人は再びアジトに戻る事にし、慌ててがんがんじいもついていこうとするが隼人に気絶させられてしまった。金髪の女はケンタ達を樹に変えようとするが、そこにスカイが駆けつけ、女はキギンガーの正体を現して応戦する。子供たちと一緒に逃げるスカイだが、途中でドラゴンキング率いる闇の戦士団と遭遇、戦いを開始するが子供たちを庇っているためにスカイは満足に戦えない。だがそこに2号が駆けつけ、子供たちを逃がしてアリコマンドを迎撃、ドラゴンキングは2人ライダーに果敢に挑むが、2人ライダーのキックを同時に食らって爆死した。
 破れかぶれになったキギンガーは手当たり次第にアフロマジンカの種を撒き散らしながら町へと向かう。スカイはその後を追うが、既に金髪の女は公民館にいた子供たちの所に行っており、ナオコ達を樹に変えてから、音波を使って樹にスカイを攻撃させようとする。
 やってきたスカイに命令のままに襲いかかる樹の人間。だがそこに駆けつけた子供たちの必死の懇願に樹人間も心を動かされ、怪人の傀儡から脱した。スカイは人間の心の強さを宣言し、怪人との最終決戦に臨む。ムチを使って必死に応戦するキギンガーにスカイは風車三段投げからスカイキックを放ち、怪人も爆発四散した。互いの健闘を称えて握手を交わす2人の仮面ライダーには、村人からの感謝の言葉が注がれた。
 樹にされた人々も元に戻り、ブランカのタケシも元の姿に戻った。事件は解決し、村人達に感謝されながら村を去っていく洋達であった。  

 (解説)今回は後編ということで導入部を描く必要がないので、アクションが目白押しの快作になっています。2号が単独で活躍するシーンが少ないのが残念ですが、スカイのアシストやがんがんじいとのコンビ(笑)などで存在感を発揮しています。殊にラストのスカイとキギンガーとの対決はBGMも相まって、全作中で屈指のアクションシーンになっている事は間違いないでしょう。重いテーマとして描かれているわけではありませんが、人間が持つ心の強さをきちんと描いていたのも及第点でしょう。それに関しての伏線をきちんと描いていた点もマル。劇中での時間の流れが少しメチャメチャだとか、ナオコ達が百鬼村に行く必然性がないと言った欠点もありますが、今作は王道的ストーリーと二人の仮面ライダーの迫力あるアクションを素直に楽しむべきでしょう。終わり方も爽やかでいいですね。
 (トピックス)
 ・アジトを最初に洋が見張り始めてから、純粋に劇中の時間軸で考えると一日経っているようにも見えるが、これはどういう事か?
 ・がんがんじいはアジトを見張る際、カムフラージュとして木の枝を体中に貼り付けている。
 ・がんがんじいはさらに最終決戦の場にも向かおうとするが、それを邪魔と判断した隼人に気絶させられてしまった。非常に正しい判断です(笑)。
 ・何度も言ってる気がするが、キギンガーとの最終決戦にかかったBGMは出所がいまだ不明。ポップ調のアレンジなので武市昌久氏編曲と思われるが、BGM大全集でも触れられてもいないので依然不明のままである。
来たれ、城茂!月給百万円のアリコマンド養成所   脚本:土筆勉、監督:山田稔
 ブランカに来ていた男性客達は、月給百万円という謳い文句の広告に惹かれた様子で、面接に行くと言ってすぐに店を出て行ってしまった。後日、洋は怪しい車に命を狙われた一人の女性を助ける。その人は月給百万円と宣伝していた企業・マコリアインターナショナルに面接に行って以来、行方不明になっていると言う青年・雄一郎の母親であった。その会社に不審を抱いた洋は変装して面接に参加することにする。
 面接はスカイの人形に道具を使って攻撃するという妙なものであったが洋は合格し、他の合格者と共にトラックで別の場所に移送された。移送先ではその場所をネオショッカーのアジトと踏んでいたがんがんじいが、地道に穴を掘り続けていた。トラックから出された洋達の前に現れたのは怪人・ガマギラスであった。ここはアリコマンドの養成所であり、科学者・ドクターメデオに若い男性を改造させてアリコマンドに仕立てようというのだ。周囲の壁には電気が流されているので脱出もできない。
 牢屋に閉じ込められた洋達は、そこで先に改造されてしまっている青年たちを見つけるが、その青年たちには自我がないようで襲い掛かってくる。しかしそんな彼らを必死に止める一人の青年がいた。持っているお守りから彼こそが雄一郎であると考えた洋だが、既に脳を支配されつつある雄一郎には以前の記憶さえもなかった。洋はわざと火をつけてその混乱に乗じて脱出する計画を立て、電気を止めるために雄一郎ともう一人の青年を配電室に向かわせる。ところがそこに現れた怪人の油によって二人は身動きが取れなくなり、一人は溶かされ雄一郎も怪我を負ってしまう。
 何とか脱出しようとする洋達だったが、ついに見つかってしまう。しかも現れた魔神提督は洋の正体を既に看破していた。自ら洋を殺そうとする魔神提督だが、ドクターメデオはそれを止めさせ、洋を再度改造して今度は完全なネオショッカーの改造人間にしようと企む。
 ブランカでは一向に連絡の取れない洋をみんなで心配していたが、そこに洋の先輩・城茂が現れた。話を聞いた茂は谷と一緒に例の会社に行くが、そこは既に引き払った後であり、後に落ちていた地図の場所に茂は向かう事にする。茂は日本にアリコマンド養成所が出来たという噂を聞きつけ、それを確かめるために帰国してきたのだ。
 地図に示された地点に向かう茂。しかしそれはガマギラスの罠であり、地雷とアリコマンドが茂を待ち構えていた。だがそれをものともせず、茂はストロンガーに変身、怪人を相手に善戦するが、怪人はアジトの場所を知られまいとアリコマンドの口を封じてから姿を消した。
 アジトでは洋の脳改造手術が行われようとしていた。どうする事も出来ない洋だがその時機械が停止する。それは駆けつけたストロンガーの仕業であり、救出された洋は皆をストロンガーに任せて怪人と応戦する。そしてやっと穴掘りを終えたがんがんじいの穴に怪人が落ちてしまった隙に洋は変身を果たした。
 ストロンガーは電ショックで壁を破壊して皆を脱出させ、ドクターメデオに止めを刺す。そしてスカイを援護するが怪人はジープに乗ってすぐに逃げてしまった。二人ライダーはそれぞれのマシンで後を追い、ストロンガーがジープを止め、逃げた怪人をさらにスカイが追う。しかしガマギラスはさらにガマの油を自分の体に塗りつけて滑りやすくして、一切の攻撃を封じてしまう。その上でスカイを攻撃するが、電パンチの熱量で油が乾いた隙にスカイアームスドロップを食らい、爆死した。
 捕まっていた人間達は全て救出され、雄一郎達も一ヶ月入院していれば回復すると聞いて安堵する洋達であった。  

 (解説)今回はストロンガー・城茂がやってきました。日本にいた頃に比べるとだいぶ性格が丸くなったようで(笑)、洋にも良い先輩ぶりを発揮しています。ストロンガーのアクション自体はそんなに多くはありませんが、例の前口上はもちろん、一応敵に止めを刺していたりと(相手は怪人じゃないですが)、キャラを大事にしている姿勢が感じられます。洋の方も負けじと子門真人風の変装で強烈な個性?を発揮、わざと火事を起こして脱出するなど大胆な作戦を実行しています。しかしつけた火の後始末をきちんとする所が洋らしくて良いですね。二人ライダーのタッグも付き合いが一番長いためか息があっており、怪人の方もとぼけた風貌ですがなかなかのしぶとさで存在感をアピールしてくれました。見ていて自然に楽しめる娯楽編です。
 (トピックス)
 ・月給百万円の広告を知った谷は、こつこつやっていくのが一番だと言うが、それを聞いた沼が「こつこつ過ぎるよな」と呟いたので、谷に変な目で見られてしまう。
 ・城茂初登場時、連絡をしてこない洋に怒ったナオコが思わずグーの手を突き出してしまい、それを茂がパーの手で受け止める。それを見たナオコは「じゃんけんぽん」と言って笑ってごまかしてしまう。なかなか細かい演出で個人的には好き。
 ・マコリアインターナショナルの「マコリア」とは、「アリコマ」ンドを逆さに読んだもの。かなり安直な名づけ方ではある。
 ・ドクターメデオは脳改造の時に電動丸ノコを使用している。丸ノコ好きの筆者としては嬉しいが、かつてはレーザーメスを使用していたのに随分原始的になったものだ。
 ・雄一郎達は具体的な脳改造はされていなかったようで、入院するだけで記憶が元に戻るらしい。
 ・エンディング、去ろうとする茂を呼び止めて「カラオケに行こう」と誘う洋と谷。これは荒木しげる氏が以前歌手だった事を踏まえての楽屋オチだったと思われる。そう言えば最近歌手活動を再開したと聞いたけど…。
助けて!二人のライダー!!母ちゃんが鬼になる   脚本:土筆勉、監督:平山公夫
 ブランカの中でタキシードを着てめかしこんでいる谷。一文字隼人が行川アイランドにやってくる舞姫・キレーダの持つ神秘の宝石の護衛として日本にやってくるというので、そのディナーショーに招待されたのだ。洋は遠慮してタキシードを着ないが、そこにエルビス・プレスリーの扮装をした沼がやってきたので、洋も思わず苦笑してしまう。
 行川アイランドにやって来た一行だが、タキシード姿の谷とプレスリーの格好をした沼はさすがに周りから変な目で見られてしまい、さらにフラミンゴを鶴と間違えるので、洋達も苦笑してしまう。洋達はプールで泳ぎながら一時の休日を楽しみ、そこへ隼人がキレーダと共にやって来た。一通り紹介がすんだところでショーが始まり、キレーダは宝石のついた飾りをつけて踊りを始める。その宝石には持つ者の超能力を引き出すと言う伝説があり、悪い心を持つ者が持ってしまうと恐ろしい力を発揮するといういわくつきのものだった。
 その頃、近くの海岸に雷鳴と共に怪人・ウニデーモンが姿を現した。怪人はアリコマンドを使ってパーティー会場を襲い、洋と隼人も応戦するが怪人の猛攻にあい、結局宝石ごとキレーダを連れ去られてしまった。
 ネオショッカーのアジトでは、宝石をウニデーモンの額に埋め込む改造手術が終了した。これにより今まで以上のパワーを手に入れたウニデーモンは、その宝石の力を用いて捕まえた女達を鬼に変えてしまう。女達はすぐに元の姿に戻ってしまうが、何らかの形で刺激を与えると再び鬼になってしまうのだ。こうして日本中の女性を全て鬼に変え、幸福な家庭を崩壊させる事がネオショッカーの目的なのである。この作戦を必ず邪魔するであろう二人の仮面ライダーの存在を危惧するウニデーモンだが、魔神提督は既にライダー打倒のために怪人・オカッパ法師を呼び寄せていた。オカッパ法師は作戦の円滑な遂行のため、各地を襲って無差別に女性をさらっていく。
 洋達はキレーダに関する手がかりを得る事が出来ず、やむを得ずホテルの一室で待機していた。そこへ従業員の女がお茶を持ってくるが、女の雰囲気から異常を察した隼人が調べてみると、そのお茶には劇物が混入されていたので、洋と隼人は急いで後を追う。その頃ウニデーモンは今日をネオショッカーの節分として、女達に爆発性の豆を投げさせる練習をさせていた。
 怪人の作戦はついに一般家庭にも及び、ある少年の母親も凶暴な鬼に変貌してしまう。少年は近くにいたお坊さんに助けてもらおうとするが、それはオカッパ法師の変身態であった。そこに颯爽と現れるがんがんじい。しかしがんがんじいは例によって軽くあしらわれ、さらには怪人の作り出した巨大な皿に乗せられてどこかへ飛ばされていってしまう。
 尾行していた女を見失った洋と隼人は別れて探索を続けるが、隼人の前にはオカッパ法師、洋の前にはウニデーモンと鬼になった女達が現れる。二人はそれぞれライダーに変身して応戦し、ウニデーモンはすぐに姿を消すがオカッパ法師は「カッパ巻き」を用いて2号を締め上げてしまう。
 怪人を追う洋は倒れているキレーダを発見した。しかしキレーダはいまだ怪人に操られており、隙をついて洋に噛み付き、しびれ毒を注入してしまう。再び現れたウニデーモンを目の前にしながら意識を失っていく洋。そして締め付けられて身動きさえも取れない2号。果たして二人はこの窮地を脱する事が出来るのか?

 (解説)歴代ライダー登場編の最後を飾るこの前後編では、一文字隼人・2号ライダーが再び登場しました。ここらへんの人選理由については不明ですが、後期スカイの世界観が持つ陽気な雰囲気には彼が一番合っていたのかもしれませんね。物語の方はネーミングセンスのなさと妙な作戦には目をつぶるとして(笑)、あとはこれまたアクション重視の作品に仕上がっています。ただ今話に関してはいろいろな要素を盛り込みすぎたために返って散漫になってしまった感もしますね。特に中盤の少年やがんがんじい関連は、話の彩りとしてもまったく無意味なものであり、ここらへんは時間配分を間違えてしまっているような気もします。ただウニデーモンの方はともかく、オカッパ法師の方は意外に強敵として描かれており、ビジュアル的にも見ていて楽しいと思います。
 (トピックス)
 ・冒頭、谷は間違えて洋用に準備していたタキシードを着てしまう。その時に谷の下着が越中ふんどしである事も発覚。
 ・ディナーショーにはユミは試験があるために不参加。
 ・ナオコ達がプールで泳ぐ時、洋も一緒に泳いでいる。歴代シリーズで水着姿になる主人公は珍しいので、ある意味貴重か?
 ・キレーダに沼が挨拶しようとした時、隼人に「ショーの方は出番です」と言われてしまい、挨拶できず。
 ・ネオショッカーの節分では「鬼は内、福は外」と叫ばなければならない。これも古典的なギャグのわりにはよく使われており、どっかの百獣戦隊でも使用されている。
追え隼人!カッパの皿が空をとぶ   脚本:土筆勉、監督:平山公夫
 カッパ巻きによって締め付けられていた2号ライダーはようやく引き抜く事が出来た右腕を利用して、ライダー反転スクリュー返しを用いてカッパ巻きを剥ぎ取る。2号の反撃を受けたオカッパ法師は早々に宣戦離脱してしまった。
 一人外出して海岸に来ていた沼を呼ぶ美女の声。沼は海女姿の美女達に誘われるままに洞窟に連れて行かれるが、それを発見した隼人が後を追うと、沼は女達に毒入りの飲み物を飲まされるところであった。隼人が助けると女達は鬼の本性を現し、二人は逃げながらも何とか鬼女を密室に閉じ込める事に成功する。
 一方しびれ毒を注入された洋はウニデーモンの虜となってしまっていた。その報を聞いて喜ぶ魔神提督は、ウニデーモンを将軍にすると約束してしまう。憎き敵である洋をどのようにして苦しめ殺すか、ほくそ笑みながら思案するウニデーモン。隼人は閉じ込めている鬼女達を沼に任せて、キレーダを助けるために先程の洞窟へ戻る。
 洋は波打ち際に立てられた棒に縛られてしまっていた。潮が満ちればそのまま洋も海中に没してしまうのだ。容赦なく照りつける夏の強烈な日差しが洋の体力を奪っていくが、それでも洋は脱出の好機を窺っていた。ウニデーモンがいない間に隼人はアジトに潜入、キレーダを発見するがキレーダののろいはまだ解けてはおらず、隼人に襲い掛かってくるので仕方なく気絶させてから運ぶ事にする。戻ってきたウニデーモン、そしてあらかじめアジトに待機していたオカッパ法師に追い詰められた隼人は、キレーダと共に崖から海へと飛び込んでいった。
 満潮の時間は迫り、洋の顔の高さにまで波が打ちつけるようになってしまったが、手を縛っていた縄が水を吸って緩んだ事を利用し、洋はようやく脱出に成功する。隼人もキレーダと共に近くの海岸に漂着していたが、そこへもアリコマンドが急襲してきた。
 沼の行方を心配する谷は洋からの連絡を受けるが、谷たちも鬼女の襲撃を受け、ナオコたちと共に逃げ出す。隼人はウニデーモンに襲われ、洋もオカッパ法師と相対する。そして隼人は2号、洋はスカイライダーへとそれぞれ変身し、二者二様の戦いを開始する。
 巨大な棍棒を振り回して攻撃してくるウニデーモンだが、額に埋め込んだ宝石が弱点になっている事を2号に看破され、そこにライダーキックを食らって爆死した。それと同時に元の姿に戻るキレーダ。カッパの皿に乗って移動するオカッパ法師もスカイターボアタックによって叩き落され、スカイは激闘の末にスカイバックドロップで怪人の弱点である頭の皿を割り、スカイキックをお見舞いして怪人をついに撃退した。
 戦いが終わり、フラミンゴのショーを見ながら、悪人に利用されるような宝石はないほうがいいと語るキレーダ。ところがそこに忘れられていた沼がいまだ女性陣に追いかけられながら姿を現し、さらにはずっとカッパの皿で空を飛んでいたがんがんじいが近くの砂浜に墜落する。その姿を見て洋達も楽しそうに笑いあうのであった。  

 (解説)今話も前話に倣って場面転換が激しいですが、あまり矛盾とか変な所はないですね。冒頭で沼が襲われるところが不自然だと言う人もいるでしょうが、沼さんの数少ない活躍シーンなんですから大目に見てあげましょう。怪人とライダーの戦いも前話と今話とで対戦相手を変更しているあたり、戦闘シーンにメリハリをつけていて好感が持てますね。女性を鬼にした目的が「家族を崩壊させる」だったのに、いつの間にかライダーとその仲間を抹殺するという目的にすりかわってしまったことはちょっとウーンという感じですが、元々今回の作戦はあってないようなものですからしょうがないのかもしれません。ライダー達の戦闘シーンを堪能し、そしてラストの爽やかなクロージングを楽しむ。これが本話における最良の楽しみ方だと思います。
 (トピックス)
 ・沼が海岸にやってくるまでの経緯は少し不明瞭。もしかしたらカットされているシーンがあったのかもしれない。
 ・ラストのフラミンゴショーに出てくるフラミンゴは「ベニイロフラミンゴ」と言い、フラミンゴの中では一番綺麗なのだそうだ。
怪談シリーズ・幽霊ビルのひみつ   脚本:土筆勉、監督:山田稔
 幽霊ビルと噂されている廃墟。そこには最近、本当に幽霊が出るという噂が立って以来、だれも近づかなくなっていた。そこで好奇心旺盛なシゲル達が肝試しと称して中に乗り込むが、なんと本当に幽霊が出てきたのでシゲル達も仰天して倒れこんでしまい、そのまま逃げ帰ってしまう。
 だが倒れた際に写真が一枚撮れており、それをブランカの人間に見せるシゲルだが、もちろん誰にも信じてもらえない。ところが洋は写真に写っている壁に何かが書かれていることに気づいた。洋は写真を引き伸ばして調べてみる事にしたが、どうせなら直接見に行った方が早いと行って、ナオコとアキは二人だけで幽霊ビルに向かってしまう。ところがナオコたちも中で本物の幽霊に遭遇し、悲鳴をあげながらとりあえず近くの個室に隠れるも、そこにまで幽霊がやってきたので恐怖のあまり気絶してしまった。
 洋は谷からナオコ達が幽霊ビルに向かったと聞いて安否を気遣う。洋の引き伸ばした例の写真には、壁に血のようなもので「たすけて」と書かれていたのだ。洋はあの建物の地下に、戦時中に軍が開発した殺人ガスがしまわれているという噂があることを思い出し、それが本当であるならばネオショッカーがきっと現れるはずだと予測する。
 その頃ビルにはがんがんじいもやってきていたが、やはり幽霊に驚いて気絶してしまう。やって来た洋も幽霊に翻弄されるが、何とかがんがんじいを見つけ出した。しかしその時幽霊にマスクを取られ、がんがんじいは矢田勘次の素顔をさらしてしまう。困り果てるがんがんじいに正体は明かさない事を洋が約束したので彼も感謝するが、また幽霊が現れたのでまた気絶してしまった。
 果たして洋の予測した通りであり、ネオショッカーは毒ガスを掘り出すために邪魔者が近づかないよう、改造人間のクチユウレイに命じて幽霊騒動を起こさせ、人を近づけないようにしていたのだ。ガスの回収中に誤ってタンクを落としてしまい、回収していたアリコマンドは全員死んでしまうが、この毒は15分経つと無毒になるのだという。洋は例の「たすけて」の文字を見つけ、それが血で書かれている事を確認するが、その壁は隠し扉になっており、洋はネオショッカーのアジトに乱入する。しかし密室に閉じ込められた所にガスを撒かれてしまい、洋はもだえ苦しみながら掘り出していた井戸の中に転落してしまう。
 遅れてやってきた谷はナオコたちとがんがんじいを見つけるが、がんがんじいは幽霊を見てまたまた気絶してしまった。洋の死体を確認しようとするクチユウレイだったが、スカイライダーに毒ガスは通用しなかった。廃屋を舞台に怪人と戦うスカイは竹とんぼシュートからのスカイキックで怪人を見事に葬り去った。
 後日、幽霊はやはりいないという谷に、文字の書かれていた壁のその後の写真を見せる洋。なんとそこに書かれていたはずの文字が消えていたのだ。もしかしたら幽霊のような何かが救いを求めていたのではと考える洋だが、ナオコ達が沼に悪戯をして驚かすのを見て笑顔を見せるのであった。  

 (解説)さて皆様お待たせいたしました。賛否両論、と言うより否定的な意見しか聞かない「怪談シリーズ」の始まりです。で、その第一弾となる今話、骨子そのものは別に悪くないんですよ。毒ガス採取のためのカムフラージュとして幽霊騒動を起こすと言うのはオーソドックスでありますが、まあわからない設定ではありません。それでも全体的に物足りないんですね。幽霊騒ぎをシゲル、ナオコ&アキ、がんがんじいと三度も見せられてしまってはさすがに飽きてしまいます。脅かし方自体もさして珍しいものでもなく、そういった冗長なシーンだけでAパートを消費してしまっているということが一番問題なのでしょう。アクションシーンそのものも非常に少なく、前話までの派手さが一気に失われた事もあって、つまらんとしか言いようのない話です。
 (トピックス)
 ・幽霊ビルは戦時中は病院であり、薬が足りなくてたくさんの人が死んだらしい。そのために「幽霊ビル」という通称がついている。
 ・肝試しの際、シゲルはマンガ雑誌をプロテクター代わりに装着している。
 ・幽霊ビルに潜入する時、アキはバトンを持っている。ところが後半ではいつの間にかなくなってしまっていた。
 ・掘り出した毒ガスはカプセル一つ分の量で百万人も殺す事ができ、既に百個掘り出していた。
 ・怪人を倒したあと、スカイがどうやってガスを処分したのかは不明のまま。
怪談シリーズ・ゾンビー!お化けが生きかえる   脚本:鷲山京子、監督:山田稔
 夜の町を歩く謎の怪人物。それに呼応するように町の至る所で「ゾンビー」と名乗る化け物が姿を現し、子供たちを驚かせていた。翌日、その話を聞いても信じないシゲルだが、そこに件の人物・死人博士が現れ、蘇った死人であるゾンビーは人間たちを地の底へ引きずりこむむと驚かせた。
 ある店に侵入した強盗が逮捕されたというニュースが新聞に掲載された。盗もうとしたらお化けが出てきたので仰天し、そのまま気絶してしまったのだという。近頃お化けの噂がいろいろな所で囁かれるようになり、シゲル達も真偽を確かめるために、夜の墓地へ行ってみる事にした。するとそこにたくさんのゾンビーが現れ、一緒に行った友達のススムがゾンビーに捕まってしまう。翌日墓地へ調べに行った洋は足跡を発見、これが単なるお化け騒動ではないと直感する。調査する洋の前に死人博士が現れ、東京中の人間をみなゾンビーにすると言って姿を消した。
 果たしてこれはネオショッカーが実行している新たな作戦であり、ゾンビーは怪人・ゾンビーダがその力を使って操っている死人であった。ゾンビーは怪人の持っている杖によって操られ、さらに自由に再生する事ができるのだ。ゾンビーダは死人博士へと変身して再び町へ向かった。墓地で自分の衣装を修理していたがんがんじいもゾンビーに襲われ、捕まってしまう。
 手がかりを求めて走り回る洋は死人博士を見つけ、墓地にまでやって来た。だがそれはネオショッカーの罠であり、大量のゾンビーが洋を襲う。捕らえられたがんがんじいやススムを助ける事もできず、洋はスカイへと変身して応戦する。
 しかし何度でも再生する事が出来るゾンビーが相手ではさすがにスカイも分が悪く、次第に追い込まれてしまう。だがそんな中でスカイはゾンビーを操っているのが博士の持つ杖だと見抜き、杖を破壊しようとするスカイに博士はゾンビーダの正体を露呈して反撃する。それでもスカイはついに杖を破壊し、ゾンビーは煙となって消滅した。そして怪人も激闘の末、スカイフライングソーサーによって爆死した。
 事件解決後、みんな悪い夢を見ていたのだと説明する洋。しかしアキが突然お化けのお面をかぶってきたので、思わず驚いてしまう洋であった。  

 (解説)今話も前話とほぼ同じで、あまりアクションが描かれていませんでしたね。ではそれ以外の部分はどうなのかと考えてみると、ネオショッカーの作戦目的が不明瞭なのは毎度の事なのでいいとしても(笑)、やはり問題なのは劇中の洋よりも先に視聴者に怪事件のネタ晴らしをしてしまう所でしょう。今話で言えば、死人博士の正体を洋がまだ知っていない時点で、視聴者に正体を簡単に見せてしまっているために、緊張感とかクライマックスへの引きが不完全になってしまっています。これは怪談シリーズ全般に言えることなのですが、構成上の痛い失点でしょう。アクションシーンも墓地を戦闘場所に設定してしまったので、のびのび戦っている様子が感じられないのが難点でした。
 (トピックス)
 ・死人博士は左目が義眼のようになっている。
 ・前話でお化けの存在を信じていたシゲルだが、今話では否定している。前話の幽霊騒動が結局ネオショッカーの仕業によるものだとわかったからか?
 ・死人博士はゾンビーを「呪われた死人」と説明しているが、実際のゾンビとはハイチの土俗宗教・ブードゥー教の信仰に基づく動く死体の事で、通常は自分の意志を持たず、主人の命令通りに忠実に行動する。本来のゾンビにはそれ以外の特徴はなく、「人間を食べる」とか「血をすする」といった物は近年のホラー映画によってつけられた設定である。
 ・新聞を読んでいるアキ達の死角になっている下部分から手を突き出して、みんなを驚かせる洋。これが伏線になってラストのオチへと繋がっている。
 ・ゾンビーはムチのような武器を用いて洋を攻撃する。


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