月が奏でる弦の音
静かに打ちつける鎖の鼓動
夜空に浮かぶ私の瞳は
届かない
一体腕をどこまで伸ばしたら
帰ることができるのだろう
さようならを全てに告げて
黒い混沌の中へ飛び込んで行く
地面は割れ 空気もなく ただ足を呑み込んでいく中へ
過去を探しにでかけよう
虚ろに闇を手探りで
細い光の弦の音
静かに波紋を湖に浮かべる
星の冷たい輝きに似た
背中の傷
切ないほど美しい歌を握りながら
墜ちることなどできはしない
澄みきった夜空を持っている
幾つものペンで 塗りつぶしていく
ただ背中を向けて
歩く先には朝はない
柔らかく揺れるカーテンも
湯気がくすぐる朝食も
それでもいい 私は進む
譬え朽ち果てようが そこだけを見つめて
月が奏でる弦の音
傷を背負った彼方の叫び
細い光の夜の声
切ないほど美しい歌を握りながら
私は進む 混沌の中へと
届かない
過去に抱きしめてもらうため