太陽と月
夕日がしずむところだったか…
瞳が、赤い夕日のように赤く緋色に輝いて…
「なぜ…私は今生きているのだろうか…
あの日のこと…思い出せない…いや、思い出したくないのだ」
そんな事を考えながら、クラピカは眠ってしまった。
「…ピカ、クラピカってば!」
クラピカが目を覚ますとキルアがクラピカの顔をのぞきこむようなかたちで立っていた、顔が赤く見えるのは気のせいだろうか。
「何の用だ?キルア、こんな夜中に。」
時計はもうすぐ二時を指そうとしていた。
「眠れないんだ、それで…なんとなくクラピカの所に来たんだけど…。」
「きっキルア!?」
キルアがクラピカの胸に倒れ込む。顔が真っ赤だ、熱があるらしい。
とりあえずキルアを自分のベッドに寝かせ、キルアの額に手を当てた、とても熱い、
「すごい熱じゃいか!こんなになるまで、一体何をしていたんだ!?」
クラピカは周りの部屋に聞こえてしまうんではないかと思うほど大きな声で言った。
「別に…、たいした事じゃないよ。」
「たいした事ないものか!本当に何をしていたんだ!」
「はぁー…、ゴンが子猫を見つけたんだ、親とはぐれたらしい。
それで、ゴンが子猫の親捜しをしようって言ったからさ、俺は雨降ってるからやだって言ったのにさ。
で…、ゴンの鼻のおかげで親は見つかったんだけど…、
すっかり濡れちゃってさ。」
「だとしたらゴンはどうなんだ?」
「知らない。でもさクラピカ…、俺だけを心配して、俺だけを見てよ。」
「っな、何をいきな…んっ…。」
キルアの唇がクラピカの唇を抑える。
風はさやさやと二人の耳元をくすぐり、時はいつもと同じように過ぎる…
どれくらい時間が経ったのだろうか。
クラピカは先程の、思いもしない出来事のせいでどうしていいか分からないまま、窓から月を見ていた。
『さっきは気付かなかった…なんて美しい月なのだろう…
しかし…あの日の夕日の美しさにかなう物はない…、この緋の目さえも…』
キルアはいつの間にかクラピカの隣にいた
「ねぇ、クラピカ…何を考えていたの?」
「いや…別に何も…、月を見ていただけだ」
「ふーんそうなんだ。俺には何か考え事をしていたようにしか見えなかったけど……」
「キルアッ」
キルアの身体が再びクラピカの胸の中に崩れ落ちる。
『もう、一時間位眠っているのだろうか。キルアは…。』
「キルアには、何でもお見通しなんだな…」
『レオリオを呼んできた方がいいだろうか…。
いいか…今キルアは私のものなのだから…』
『それにしても…今夜は月が綺麗だな…そしてあの夕日も…』
あとがき〜〜〜〜〜これはキル君の誕生日の夜につくりました。(月は見えなかったが)なんか終わってみると短い…今度はもっと長いのをつくろうかな?