央華封神・砕坤篇
第一回
駆け出しは 陣を求めて 腕試し


GM   それでは、はじめるよ。
全員   はいはい。
GM   これからやるのは、ご存知のとおり、央華封神(笑)。大体わかってもらっていると思うので、まあ、確認までに。「封神演技」みたいな世界だ(笑)。時代的にも、殷周革命くらい。あくまで雰囲気だから、古代中国風でおっけー。
プレイヤー2  はいはい。
GM  みんなは仙人の弟子となって、仙術を学んで不老長生を目指している。
プレイヤー4  基本ですな。
プレイヤー2  そうしてくれないと、私がついていけないから(笑)。
GM  寿命を延ばすためには、善いことをすること。善いことをすると清徳が積めて寿命が延びる。悪いことをすると濁業が重なって寿命が縮む。……まあ、そんなとこ。ルールなんかはおいおい説明していくから。ということで、よろしくお願いいたします。
全員  はーい。

【一 まずぞろぞろと勢揃い】

GM  突然ですが。皆さんはこちらの方……自己紹介をどうぞ。
プレイヤー1  あ、はい。羅香瑠(ら・こうりゅう)と申しますぅ。えっとね、赤岳凌雲山悠遠洞(せきがく・りょううんざん・ゆうえんどう)に住んでるの。
GM  その悠遠洞へと、師匠に連れて来られた。理由なんかは詳しく聞いてないんだけれどね。で、師匠同士は顔見知りみたいで、あれこれと楽しげに話をしている。君たちは客間のような一室で待たされている、といった状態だ。そういうところで、自己紹介、どうぞ。
プレイヤー2  わたしから?  年上だから?(笑)。
GM  そういうわけではないですよ。ただ順番に。
プレイヤー2  石泉山青照洞に住んでおります朧灰声です。68歳の老体だから、労わってね(笑)。
GM  とか言いながら  『火尖槍』(かせんそう)持ってるし。そのお師匠様は、溟欣炎(めい・きんえん)という、外見20歳の落ち着いた感じの人。
灰声  長年仕えてきた感想から言うと、どうもいろいろ若い時にやり尽くして、今は落ち着いた、って感じらしい。
GM  実は燃えカスとか?
灰声  やだなあ、燃えカスは。
プレイヤー3  紫針山泰雲洞(ししんざん・たいうんどう)で師匠と一緒に住んでおります、張英玲(ちょう・えいれい)と申します。
GM  師匠は太鼓の化仙の葉霆子(ようていし)。外見30歳の線の太い、体格の大きいおじさんなんだけど、見た目より物静かな印象を受ける。声はでかいんだけどね。
プレイヤー4  九竜山桃花洞(くりゅうざん・とうかどう)、月華公主(げっかこうしゅ)に仕えている、曖芭蓮(あい・ばれん)だ。
GM  月華公主って言うのは、リプレイに出てきた葎花公主さんのライバル、という人で、お酒に関しては北岳でも屈指の人。まあ、すごい仙宝とか持ってるんで、結構怖い人でもあるんだけどね。見た目は活発な美人というところかな。
プレイヤー5  山の名前は決めてないけども(笑)、虚幽洞(きょゆうどう)の了為友(りょう・いゆう)師匠に習う、汐凌稀(せき・りょうき)です。12歳。
GM  為友女仙についても、凌稀さん自身についてもまだ不明なんだよね。
凌稀  ま、おいおいってことで。
灰声  みんな人型だよね。角が生えてたり尻尾が生えてたりしないよね?
GM  人間外出身は師匠の中では葉霆子さんだけ。キャラクターの中にはいないよ。で、ひととおり自己紹介が終わったところで、悠遠洞の主であるの一角を指して言うんだけど、その赤岳を任されているのが、別名〔赤岳芳主〕って呼ばれるこの人だ。見た目は30歳前後で、葉霆子よりぐっと線の細い人。ぱっと見た感じ、無愛想で付き合いにくそうなお兄さん。 「君たちに集まってもらったのは他でもない」
灰声  他でもない。ほお〜。
GM  弟子である香瑠からしてみると、珍しく喋ってるなあ、と。
香瑠  こくん。しかも丁寧だし。
GM/赤岳芳主  「君たちもそれなりに道行を修めただろうから」訳、それなりに修行して旅に出てもいいくらいに強くなっただろうから。「そろそろ下界に修行の旅に出てもよかろう。その旅仲間として面通しをさせてもらった」
芭蓮  ほうほう。
GM  「で、早速だが」と続けようとしたところに、悠遠洞にお客さんがやって来る。「すいませーん、赤岳芳主様いらっしゃいますか?」
香瑠  出迎えに行きます。はいはーい。
GM  立っていたのは、わりと背の高い美人のお姉さん。
香瑠  首が痛いや(笑)。
GM/お姉さん  「南岳の瓢鯰大仙のところからお使いで来たんですけど、芳主様はいらっしゃいます?」
香瑠  いるよぉ。じゃあ案内するね。お師さん、お客さんが来ましたよぉ。
GM/赤岳芳主  「なんて間の悪い」という顔をしながら、芳主は席を外す。それから向こうでしばらく話をしたみたいで、来客を連れて君たちのところに戻ってくる。「彼女の師匠の瓢鯰大仙という方がなにやら人手がほしいと仰っておられる。私も同伴するゆえ、一緒に来ていただきたい」
灰声  はあ、いいですよ。
GM  ほかの師匠たちとはここでお別れ。もらい損ねたものは無いね?
芭蓮  後に肩を揉むということで、『師匠の一筆』を(笑)。
GM/月華公主  「しょうがないわねえ、大事に使うのよ」
香瑠  後で肩を揉むからぁ……。
GM/赤岳芳主  「ぎろり」
香瑠  『杏黄戊巳旗』(きょうおうぼしき)ちょうだい(笑)
GM  ……さ、行こうか。そのへんは、呂彩慶さん、厳しいから。
香瑠  えー?  お師さん、『素色雲海旗』(そしきうんかいき)でもいいよぉ(笑)。
GM  聞こえない聞こえない。
  どっちも9年物の強力な仙宝である。そんな簡単にあげられないですよー。
GM  葉霆子さまは「しっかりやってきなさい」と喝を入れてくれる。
英玲  は、はい。
GM  欣炎さんは「まあ、頑張って。怪我のないようにね」と五遁らしからぬ発言を。
灰声  はーい。
GM  為友女仙はそんな師匠たちの後ろのほうで、にっこりと見送っている。
凌稀  その笑顔が怖いなあ。

【二 ナマモノに出会ったら?】

GM  んじゃ、ぴゅーと飛んでいって、その中のとある洞へとみんなは案内される。奥は結構変わった造りで、奥の間に大きな池がででんと備えてある。そこまで案内されて何なんだが、実は誰もいないぞ。
芭蓮  ありゃま。
香瑠  池があるんだよね。んじゃ、池に近寄って、水藻を採取。
凌稀  その横に行って、種が付いてたら種を採取。
芭蓮  食料でも探そうかな?
GM  あんたらはよう。そんなことやってると、水の底から黒いものがぷかぁ、と浮かんでくる。
香瑠  とりあえず、懐にあった押し花を差し出してみる。
GM  水面からむにょん、と出てきたのは、身の丈一丈はあろうかというでっかいナマズだ。
灰声  おお。んじゃ、あたし、出てきたナマズについて、詩を詠みます(笑)。
GM  んじゃ判定をしてみよう。
灰声  どうやってやるの?
GM  2Dプラス基準になる能力値、だから、この場合は知識だな。難易度は即興だから8ぐらい。
灰声  (ころころ)えーと、20。
GM  じゃあ、水面からのっそり出てきたナマズについて、とても感動的な詩がかけた(笑)。
灰声  ちょっとみんな、聞いてた?  感動してくれた?
芭蓮  (適当に)うんうん。それじゃ僕は、調理道具の準備を。
英玲  ナマズだから。
GM  食べちゃ駄目です〜、と案内してきたお姉さんが悲鳴を上げとるが。
芭蓮  ぬおお〜、うまそうなのに〜。身の丈一丈もあったら、かなり食いでがあるのに。
凌稀  大味なんじゃないかな?
GM  そんなことやってると、件のナマズが「なんや、もう来たんか」と喋るわけだ。
灰声  関西弁で。
GM/ナマズ  「ちょっと待っとってな」と言い置いて、ナマズはぼよんと人形を取る。人型はナマズほど衝撃的ではないけどね。
芭蓮  ちっ、紛らわしい、といいながら鍋を収めよう。
香瑠  はい、押し花……。
GM/瓢鯰大仙  「君、あれやろ。赤岳芳主さんとこの新しいお弟子さんやろ。あー、話は聞いてるでー。大変やなぁ」
香瑠  えへへへへ。
灰声  どっちが大変なんだ?  師匠か、弟子か?(笑)
GM  師匠のほうは不機嫌そうな視線を香瑠に送っておいてから、瓢鯰大仙と挨拶を交わす。それから瓢鯰大仙のお話。「あんな、この間、用事があって、西域のほうに出かけたんや。その時にな、えろうおもろい地形を見つけたんや」
芭蓮  地形ねえ。
GM/瓢鯰大仙  まあ、その地形というのは山なんだけど。瓢鯰大仙は風水・卜占の達人だから、一目見ただけで「こらあおもろい」と見抜かれたわけだ。「そのとき、わし、あれこれと忙しくてな、見に行く暇がなかったんや。それからしばらくほっといたんやけど、どうにも気になってしゃあない。んでまあ、ちょうど赤岳芳主さんとこのお弟子さんが修行に出るて聞いたもんでな、ちょうど肩慣らしにええんやないか思うてな」
灰声  まあ、ここまできて、断るのもねえ。
凌稀  断った日には、帰れません(笑)。
GM  あの笑顔が(笑)。
芭蓮  さあ、皆さん。寿命を延ばしに行きましょう(笑)。
凌稀  その山って、どういう風に面白いんですか?
GM/瓢鯰大仙  「ほら、なんつうかな、……直感」
凌稀  直感……。ぴーんと来た、ってやつ?
GM  そうそう。ってなことをやってるとだな、唐突に……。
芭蓮  なんだ、知覚か?  (勢い込んでいるが、彼の知覚はものすごく低い)
GM  いや、振らんでいいよ。君でも気付ける。だって地震が起こるから。
芭蓮  なんと。
凌稀  おお。
香瑠  だってナマズが動いたからぁ。
灰声  やっぱりねえ。
凌稀  要石から外れましたねっ。
GM  大ボケは置いとくとして。地震はしばらくすると収まったようだ。ちなみに仙境というのは安定した地形である場合が多いので、めったに地震なんか起こらない(とワタシは睨んでいる)。だから仙境が揺れるということは、地界は大変なことになっていることもある。だから、これは驚くべきことなのだ。
灰声  ふんふん。(ちぃーっとも驚いてない)
GM  ナマズ様もびっくりして「大変や大変や。わし、これからあちこち見てこなあかんでな」
灰声  何言ってんの。自分で起こしたくせに。
全員  ねー。
GM/瓢鯰大仙  ああもう。なんだかなあ。「ああ、せや。忘れとった。これ渡しとくでな」とナマズ様から手渡されたのは、一見普通の小汚い袋。
香瑠  がさがさがさ。
GM  開けてみても何にもないよ。英玲にはその袋が特殊な『声送袋』(せいそうたい)であることがわかる。2つ一組の袋で、片方に話しかけると、向こう側から声がする、ってやつ。距離延長がしてあるけど。
香瑠  しょうがないから『封妖壺』の中に入れておくね。
芭蓮  さっそく封印ですか(笑)。
  封妖壺(ふうようこ)。本来は降参した妖怪を封じておくための仙宝である。
  このお子様禁呪士がどんな使い方をするかは乞うご期待。
芭蓮  で、その場所までどのくらい?
GM  ええと、乗騎でぶっ飛ばして2日。
芭蓮  はっ!  乗騎がないから、歩きじゃないですか、僕は。
凌稀  椅子の隣空いてますよ。
香瑠  仙鳥は2人乗りだよぉ。
芭蓮  ……よし、仙鳥だ。椅子はかっこ悪いからな。
凌稀  ええーっ(笑)。
英玲  私も、歩き?
芭蓮  乗せてもらえばいいじゃないか。椅子に。
凌稀  ちゃんと毎日磨いてるんだから。
GM  マイカーですかい。
香瑠  仙鳥「彩慶」かまん。(←仙鳥に師匠の名前付けるかよ)
GM  赤岳芳主さまは一連の行動ををじぃーっと見ているよ。
香瑠  大概にしないと、本気で怒られるかも(笑)。

【三 森の木陰……から】

GM  ちゅうことで、乗騎に乗って飛んできた。ポイントは西岳から南へ二日、南岳から南へ二日といったところだ。結構な山岳地帯なのだが、その中にぼごんと大きな山が見える。君たちが修行していた山に匹敵するんじゃないかというようなサイズだ。件の山であろうことは想像できるね。
香瑠  でも、遠目に見ただけじゃ、何が面白いのかちっともわかんないよぅ。
GM  そらなあ。君たちが見ても大きな山にしか見えんもんな。
灰声  いまいち詩心をそそられない山だねえ。
芭蓮  とりあえず降りて、料理でも作りましょう。
香瑠  植物採取でも。
GM  近づいていくとだね。大体の山の構造がわかる。頂上付近は岩山。中腹あたりが草原、麓のほうは森が茂っている。で、頂上はむき出しの岩盤で、大岩にひびが入って三つに割れた感じで、てっぺんにはなにやら木が生えている。で、麓のほうには登山道の入り口にあるような標石がひとつ、置かれているのが目に入る。さて、どこに降りる?
香瑠  その標石のところか、ご飯がたくさん取れそうな森の中っ。
灰声  いきなりてっぺんに降りて、わーい、制覇ー、とか?
芭蓮  それはずるでしょう。やっぱり歩いて登らんと。麓に降りて、食料でも探しましょう。
GM  はいはい。いろんな草木が盛んに茂っていて、普通の山に比べるとかなり元気なほうじゃないかな、という気がする。で、山に向かって獣道が通っていて、山のり口と思しきところに、件の標石が道の片方にぽつん、とある。
香瑠  字とか刻んであるのかな?  見に行くぅ。
GM  標石に近寄ると、木立の中から、こんなやつらが現れる。(絵を見せる)
灰声  某国営テレビの……(笑)。
凌稀  色はもちろん茶色だよね?
GM  いや、残念ながら石造りなのだ。12歳児くらいのサイズの石人が、木立の中からわらわらと。
灰声  (香瑠の肩を叩いて)お友達がそこにいるわよ!(笑)
GM  で、その後から標準サイズの石人が現れる。これは普通の人間サイズ。
芭蓮  挨拶をかましましょう。
香瑠  にいはお。
GM/石人  「貴様ら、何者だ」
香瑠  はーい、羅香瑠ちゃんでーす。
凌稀  自分でちゃん付け(笑)。
芭蓮  旅の料理人、芭蓮だ!
GM/石人  「この山を、勇名高き白貴霊厳大真君(びゃっきれいげんだいしんくん)の牙城と知ってのことか!」
凌稀  知りませーん。
香瑠  お近づきの印に押し花あげるね。
灰声  この児、人の話聞いてないし。いやいや、それは知りませんでした。良ければこの無知な旅人に、その誰それさんとやらがどういう方なのか教えていただけると助かる。
GM/石人  「なに、貴様、人の名前をちゃんと聞いとらんな!」
灰声  (老け込んで)ああすまないねえ、老人は耳が遠くてねえ。
GM/石人  「だからだな、白貴霊厳大真君。わかったか」
灰声  ああ、その人はなにをした人なのかのう?  老い先短いばばに教えておくれ(笑)。
GM/白貴霊厳大真君  「ああっ、目の前にいるじゃないか、俺だよ、俺!」
灰声  ああ、あんたの家だから入っちゃいけないって言うんだね。
芭蓮  で、何で入ったらいけないんだ?
GM/白貴霊厳大真君  「そりゃあもちろん、俺様の牙城であるところの山だからしてなあ……」
香瑠  『がじょう』ってなあに?  これ、お山じゃないの?
GM/白貴霊厳大真君  「いやだからっ!」……と言ってると、茂みの中からもう一体。
芭蓮  獲物か?
GM  獲物にしたけりゃしてもいいけどさあ。ええと、知識が10あれば知ってるかな。
芭蓮  6だ!  
GM  論外だな。外見は老人の顔に虎の体を持った生き物。これは「開明獣」といって、知識の守護者と呼ばれている。人に知られていない知識などが具現化して生まれた生き物だ。
芭蓮  どの道、食えそうにないか。
灰声  顔は人間だけど体はいけそうだよ(笑)。
GM  食うなって。開明獣は「戦ってはならない。汝は彼らに勝つことはできない」と、例の長ったらしい名前の石人に言う。言われたほうはなにやら叫んでおるが。
灰声  そうそう。
GM/開明獣  「我は開明獣。知識とともに生まれ、記憶とともに生き、忘却とともに死す者なり」
灰声  ふんふん。
GM/開明獣  「しかして我は今、忘却によらず死なんとす。我願うは、守りし知識を授けることなり。知識は有無の形にして大小、多寡なり。知識はこの山中にあり。我は知識とともにあり。我を探せよ」
灰声  探す、ってそこにいるじゃない?
香瑠  開明獣のおじちゃん、押し花あげるね。花輪にして、首に掛けてあげる。
GM/開明獣  「……」(ほんとに聞いてるのかな、こいつ?)すると、まるっきり無視された長い名前の石人がやおら抗議しはじめる。「ちょっと待てい。俺様はどうなる?」
凌稀  なにが?
GM/白貴霊厳大真君  「いいか、ここは俺の牙城だ。つまり、その中にある知識は、当然俺のものということだ」
凌稀  だってあなた、知識なんかいらないじゃん。
GM/白貴霊厳大真君  「……、うがぁ!  俺はその知識を得て、さらなる力を得るのだ!」
凌稀  まるで駄目って感じなんだけどなあ。
GM  開明獣が口を開く。「知識は万有にして万有なり。しかして、有にして大、寡なるものは唯一なり。知識を得るに相応なる者こそ、唯一なり」訳  知識はいろんなものを持ってるし、誰でも持っている。しかし、その中でも形を持っていて重要なものはたった一つしかないぞ。知識を得るに相応しい者にしか、その知識は与えないよ。
灰声  やっぱりね。
GM  それだけ言うと、開明獣は空に溶けるように消えてしまう。
灰声  ということは、この山を登れってことよね。
GM/白貴霊厳大真君  石人たちはやたら盛り上がり始める。「おのれ、貴様らなんかに負けるものか。知識は俺のもんだ。行くぞ、石人ども」
香瑠  おじちゃん、待って。といいながら腕を掴む。
GM  じゃあ、機敏の判定をしようか。う、石人は機敏が低い(ころころ)。
香瑠  (ころころ)捕まえたよ。
灰声  まあ待ちたまえ、ライバル君。
GM/白貴霊厳大真君  「何用だ。俺はさっさと知識を手に入れるんだ」
芭蓮  まあ、そう言わずに、俺の飯を食っていけ。
GM/白貴霊厳大真君  「飯なんぞ食っとれるかぁ!」
灰声  我々はこの山には不慣れなんだ。その点、あなたはこの山に詳しい。ここらで少しハンデをつけて、公平な勝負にしてこそ、真のライバルというものではないかな?
GM/白貴霊厳大真君  「ふふん、そこまで言うなら、無知なお前たちに教えてやろうではないか」
芭蓮  その前に俺の飯を食っていけ。そこの石人どもに材料を集めさせよう。
GM/白貴霊厳大真君  「何を言うか、俺の大事な子分だぞ」
凌稀  じゃあ名前は付いてるの?
GM/白貴霊厳大真君  「もちろん、一号から八号までと、立派な名前が付いている」
凌稀  かわいそう。それって本当に名前?
GM/白貴霊厳大真君  「うぐっ!」

  とまあ、そういうわけで。石人とのどかに飯を取りながら(ちっちゃい石人は食べないけど)、山の情報を聞き出したり、番号当てクイズ(ちっちゃい石人の名前を大きい石人が当てる)をやってみたりと、緊張感のない時間が過ぎて。

【四 そこに山があるから  その1】

GM/白貴霊厳大真君  「それではライバルども、また会おう。知識は俺のもんだ」と言いながら、石人たちは獣道を猛然と登ってゆく。
灰声  われわれはどうしよう。やっぱり獣道かなあ。
GM  獣道をさくさく行く。しばらく行くと、側を小川が流れているところに差し掛かる。獣道は小川から離れるように右のほうへと曲がっていくが、小川は左のほうへ続いている。
芭蓮  カラスに小川を偵察させよう。行って来い。
GM  ばさばさ。しばらくして戻ってきたよ。「途中で獣道が小川をまたぐように交差している箇所がありましたわ。小川はもう少し先まであって、洞窟のようなところから流れてましたわよ」
凌稀  石人がこの山にずっと住んでて、知識の存在に気付いてなかったということは、石人が行った事のない、小川とその洞窟が怪しい。
芭蓮  じゃあ、小川を行こう。
GM  ばしゃばしゃと小川を逆流して、その洞窟のところまで来た。小川がそのまま洞窟の底になってるから、下は水浸しね。ついでに暗い。
芭蓮  《暗視丹》を出そう。
香瑠  灰声おばーちゃんに灯りを出してもらえばぁ?
灰声  《以火行為灯  光》の術ですね。どうやればいいの?
GM  あなたは自分の仙術行使+2D。僕は術に決められた難易度+2Dを振る。で、あなたが高ければ成功。
灰声  はいはい。(ころころ)えーと、13。
GM  (ころころ)こっちが9だから、術は成功。明るい炎が生み出された。
香瑠  それを頼りに中に入ろ。
GM  それでは、じゃばじゃばと洞窟の中を進んでいく。中はぬるぬるで薄暗い。時折、急に水底の深い場所があったりなんかしながら、1/4刻、15分ほど進んだけど、まだ先は見えない。
芭蓮  カラスを偵察に……じゃ見えないなあ。
凌稀  使鬼を飛ばしてみようか。視力を与えて。
GM  んじゃあへろへろと飛んでいって、真っ暗だ(笑)。
凌稀  ああ、暗視が効かない。
芭蓮  仕方がない。自分たちで歩いていこう。
GM  ざばざば。やがて、もうこれ以上は先に進めん、というところまで来た。
凌稀  天井がどんどん下がって、水位がどんどん上がってるとか(笑)。
GM  んにゃ。単純に道が細くなって行き止まりなんだ。天井はかなりの高さまで開けてるけどね。
灰声  上のほうには何かないかな?
GM  それでは知覚で判定をどうぞ。難易度は10としておこう。
一名を除く全員  成功だよー。
芭蓮  (ころころ)うん、真っ暗だな、何もないぞ。仕方がないな、引き返そう(笑)。(←しつこいようだが、知覚がすごく低い)
GM  あんたが気付いとらんだけだ(笑)。天井のかなり上のところに、ちらりと光が見える。
香瑠  上に続いてるのかな?
芭蓮  カラス、穴の先を探って来い。
GM  ばさばさと飛び上がってゆくカラス。しばらくして降りてきたよ。「外は岩がごろごろしていて、草木があまり見当たりませんわ。山のかなり上のほうだと思います」
灰声  頂上かな?  そこまで行ける?
GM  まっすぐな穴でなし、あちこちから突起は出てるし、人ひとりが通るのがやっとだな。
香瑠  仙鳥じゃ駄目かな?
GM  羽がつかえるからね。羽がなくて一人乗りの乗騎なら、まあなんとか。
芭蓮  よし、よじ登ろう。
GM  外壁がぬるぬるしてるから、機敏判定で難易度は10だ。全員  (なぜか乗騎のある人までごろごろ振っている)
芭蓮英玲香瑠  成功―。
灰声凌稀  しっぱーい。
GM  んじゃ、ずるずるぬるぬるだ。って、君たち、乗騎に乗れば上に行けるじゃないか。
凌稀  あ、そっか。
灰声  じゃあ『風火輪』で上に行きまーす。
GM  乗騎のある人しか失敗してないんだもんなー。ほい。では穴の上に出た。あたりは岩がごろごろしていて、草木はほとんどない。山の七合目から八合目といった感じだ。みんなが出てきた穴は岩の陰に隠れるように開いていたから、気が付かずに歩いていたら、運悪く落っこちることもあったろうね。
灰声  ここから落ちたらどんな目に遭ってたことか。
GM  (僕は楽しくなってたんだけどな)
香瑠  開明獣のおじちゃんはいないの?
GM  うん。というか、誰もいない。
英玲  じゃあ、探しに行かなければ。
GM  登ります?  降ります?
灰声  なんとなく頂上。
凌稀  あの頂上に生えてた木が気になる。

【五 隙間にて】

GM  山頂。君たちの目の前に、一枚三丈平方はあろうかという、巨大な岩盤が三つ。向かって真ん中と右側の岩盤を抱えるように、見たこともない不思議な木が根を張っている。それらがこの山の頂上を構成している。
香瑠  その木の枝を切り取る。
凌稀  私も、その木の枝をもらう。
GM  まあ、木は抵抗せんからな。
灰声  岩の上に上って。制覇ー(笑)。そこから何か見える?
GM  山の構造が一望できる。麓から森が上がってきて、だんだんと丈が低くなって草原になり、草がなくなって岩肌が露わになって、で、頂上。石人たちの姿は見えないな。
灰声  さっきの虎の人は?
GM  開明獣ね。やっぱり姿は見えないよ。
香瑠  この岩って、なんで三つに割れてるのかな?  やっぱり、雨とかのせいなのかな?  ちょっと調べてみまーす。
GM  はいはい。じゃあ、知覚で判定をば。(ころころ)
香瑠  (ころころ)22。
GM  ではでは、真ん中と右側の岩盤の隙間に、人がぎりぎり入れるくらいの隙間を見つける。
香瑠  ねえねえ、この隙間、何だと思う?
GM  入ってみたい誘惑に駆られるよね。
香瑠  うん。わくわくわく。
凌稀  「人」って言う場合は成人を意味しているだろうから、12歳児にはおっけー!
香瑠  行ってきまーす!
灰声  行ってきなさい、若人たちよ(笑)。
英玲  お気をつけて〜。
GM  ずりずり入っていくと、いかに子供といえどもこれ以上は、というところまで来る。
凌稀  え〜。
芭蓮  仕方ない。蒼玉、ごう!
GM  びょこんびょこん、と。しばらく帰ってこないから、向こう側まで通過したんだろうね。
芭蓮  ……かむばっく!
GM  びょこんびょこん。さて、蒼玉を含めて亀裂の中まで入った人は、中央側の壁面に、ところどころ窪みがあるのを見つける。
香瑠  調べてみる。
GM  さっぱり。
香瑠  押してみる。
GM  ぶすっ。いて。
香瑠  叩いてみる。
GM  ばんばん。
香瑠  さっき取った木の枝を刺してみる。
GM  ぺき。折れたよ。
凌稀  ああっ。
香瑠  帰りにもう一本もらって行こうっと。いったん戻ろう。
灰声  何かあったかい?
香瑠  窪みがあった。なんか怪しい感じ。むう、みんなで行けるようにしまぁす。《禁壁則不能遮》。
GM  ……あれ、この術、「一丈平方の壁」が対象だよな。この岩盤、一丈よりでかいんだけど。
灰声  香瑠以外にあの隙間が気になった人はいる?
凌稀  私、行ったけど調べてないし。(じゃあ、いったい何しに?)
芭蓮  僕は蒼玉を行かせただけ。
英玲  カエルさんからの報告は?
GM  カエルが行き来できるだけの隙間しかなかったことと、同じように途中に窪みがあったことを報告してくれる。
芭蓮  じゃあ、あまり気にしなくていいんじゃない?
凌稀  トンネルから上に直で上ってきただけだから、途中に何かヒントがあったとしても、全部すっ飛ばしてきたわけで(笑)。
芭蓮  ……戻るか。
灰声  山は制覇したし(笑)。
英玲  山肌を降りていけば何かあるのでは?
香瑠  挿し木用の枝をもらっておく。帰ったら師匠の洞に植えるんだぁ。
芭蓮  何の木かは知らんけどな。さあ、降ろう。
灰声  草原まで降ります?
凌稀  一番気になるところだよね。

【六 そこに山があるから  その2】

GM  はい。じゃあ、草原の辺り、山のほぼ中腹まで降りてきた。草原とはいえ、ところどころに岩が頭を出していたりする。で、君たちがどこへ行こうかと迷っていると、目の前に忽然と開明獣が現れる。
凌稀  ちゃんと首に押し花は掛かってますか?
GM  掛かってるだろうなあ、たぶん。
香瑠  へろん、と嬉しそうに笑ってみる。
GM/開明獣  「知識は与えられるものにあらず、我を捜し求めよ」と言うと、君たちに背を向けてたったかたったか逃げていく。
芭蓮  また逃げるんですか。
香瑠&凌稀  追いかける!
GM  開明獣の足はとっても速いので、すぐに後姿を見失う。
灰声  カラス〜。
芭蓮  無駄じゃないか?  いざとなったら消えるだろうし、それに仙鳥のほうがカラスより速いぞ。
香瑠  「彩慶」ごう!  仙鳥を目印に追い駆けようよ。
GM  はいな。んじゃあ、1D振ってみて。誰でもいいよ。
灰声  じゃあ、仙鳥を飛ばしてる責任者、ということで。
香瑠  責任者って、わたし?  (ころころ)4。
GM/白貴霊厳大真君  「やあ、そこを行くはライバルたちじゃないか!」(笑)
香瑠  真ちゃんと一ちゃんと二ちゃんと三ちゃんと四ちゃんと五ちゃんと六ちゃんと七ちゃんと八ちゃんだあ。
凌稀  出たな、石!  ちょっと後ろを窺って、石人の歩いた跡がへこんでないかどうか。
GM  後ろに滑った跡がある(笑)。「はっ、何でお前たちが先にいるんだ。どういうルートを使ったんだね、教えてごらん。ん〜?」
芭蓮  いや、登って降りてきただけなんだが……。まあいい、僕は無視して行きましょう。
香瑠  じゃあねえ〜。
GM/白貴霊厳大真君  「待てこらぁ〜!」  さらに1D振ってみ。
香瑠  (ころころ)5。
GM  たったったと追い駆けて行くと、やっと開明獣の後姿を捉える。やった、と思った瞬間、急旋回して逃げやがった。
香瑠  …………。意地悪するのはよくないんだぞぅ。
GM  さ、もう一個。
香瑠  (ころころ)6。
GM  うむ。ではさらに走っていくと、仙鳥に追い付かれて、仕方なしに立ち止まった開明獣が君たちを待ち構えている。
灰声  ぜいぜい。
香瑠  すちゃちゃちゃちゃ、と走り寄って、首根っこにしがみつくぅ。虎さん、捕まえたぁ。
凌稀  虎さん……。
GM/開明獣  「君らははまだ手に入れていない知識があるが、これ以上の知識を望むか?」
灰声  望みます。私は望みます。
GM  「ついて来よ」と言って、開明獣はたった今降りてきた岩ごろごろの斜面を、たったったと登っていく。どうするよ?
英玲  ついて行きましょう。
凌稀  離れるわけにもなあ。
GM  しばらく行くと開明獣はぴたりと立ち止まって君たちに向き直る。気がつくと、君たちは……(ごそごそ)こんなところに立っている。
「その陣を抜けたる者は智者なり。はじめと終わりを解き明かし、終わりより出でよ」

【七 ごくありふれた陣の破り方】

  陣というのは、仙術を込めた特異空間のこと。閉じ込める檻となったり、または他の場所への扉となったり、または闖入者を殺傷する罠ともなります。それ以外の陣、というのもありますが。
GM  一見したところ、地面に小さな杭が刺してあって、紐が張ってある。跨ごうと思えば跨げるし、空を見上げても遮蔽物は見当たらないよ。
灰声  開明獣はまだ何か言いそう?
GM  むっつり。
灰声  出ようと思っても出られないのかな?  試しに、越えてみよう。
   陣は決められた手順で解除することができるのが普通。単純に、込められた仙術を破る、という脱出手段もアリです。この陣は決められた手順で脱出することが可能ですが、まだその条件を満たしてないので、マス内を移動するのは問題ないのですが、外に出ようとすると他のマスに飛ばされる仕掛けになっています。結局、灰声はあっちこっちとマスを行き来させられただけ。
GM  それから陣の中は周りと地続きなので、陣の中にも大小の岩がごろごろしてるよ。だいだい、五角形の真ん中に一番大きな岩が置いてある。
香瑠  ここにもあるの?
GM  うん、あるよ。よぉ〜く見てると、岩の形がなんかの動物に見えてくる。尻尾があってな、鬣があってな、足が長くってな、首が長くってな、顔も長い。
凌稀香瑠  馬。
芭蓮  僕はキリンだと思った。
灰声  私も(笑)。
英玲  私は馬だと……。
芭蓮  じゃあ多数決で馬。
灰声  私はこっちに行ってみようかな。岩はあるんでしょ?
GM  うん。なんだか丸っこいよ。足が短くって、鼻が短くって、首も短くって、尻尾が申し訳程度に付いていて、牙がある。
凌稀  いのしし?
芭蓮  ぱんだ?(笑)。
凌稀  この展開図を箱にすると、ここが一番上だよね。
  ぐは。一瞬で「展開図」だって見破られてるし。
灰声  このマス、もしかして12個ある?
凌稀  うん、12個。
灰声  じゃあ、はじめって……。
凌稀  ねずみ。
灰声  終わりって、いのししだと思っていいのかな?
凌稀  たぶん。
灰声  じゃあここじゃん(笑)。はじめと終わりがあって、終わりより出でよ、なんだから。やったあ、2個目にして、げっと。
芭蓮  はじめはどこだろう?
灰声  じゃあ、確認のために、ここのマスまで行ってみます。
GM  ほい。中央の岩には、何かが巻きついているような突起がある。
全員  蛇か。
   とまあ、いともあっさりと解かれてしまったわけで。
灰声  順番じゃないよね。ねずみのところを探してみよう。本当にそこが「始まり」なのかどうか、探してみます。
GM  件の岩があるっきりで、それらしいものはない。
灰声  粒々したところ(ねずみがたくさんある形)をなでてみる。
GM  石だ。
香瑠  あ。陣そのものを壊して出るってどう?
灰声  どうせ壊すんなら、「終わりより」なんだから、いのししのところを壊したいな。
英玲  岩に『琴弦弓』撃ってみますよ。
GM  うむ。ぱしっと岩が欠けた。
灰声  この岩に、何か特別な力が働いてるかどうかわからない?
GM  岩ですなあ。
灰声  いのししのところまで行って、その岩を押してみます。
GM  ぐっ。動かんなあ。
灰声  ずずずって、動いたりしないんだ。じゃあ、乗って制覇(笑)。
GM  今回2回目の制覇ですな。
英玲  ここ(いのししのマス)の隙間から出ると?
GM  どのようにして出る?
芭蓮  踊りながら。
GM  いやあの、そういうパフォーマンスを期待してるわけじゃ無くてな。
芭蓮  じゃあ、転がりながら(笑)。
凌稀  くぐってみるとか。
GM  高さはこのくらい(15cmぐらい)なんだけど。匍匐前進ですか?
香瑠  12歳児ならおっけぃ。
凌稀  (嬉々として)匍匐匍匐。
GM  じゃあ、ずりずりと。君たちが今立っているのはここだ。(陣の外に丸)
香瑠  あれぇ、出ちゃったんだ。
灰声  でも、「終わりより出でよ」じゃーん?  あ、外に出た人は中に戻れるの?  試してみてー。
凌稀  えっと、もう一回ずるずると下をくぐるのかな(笑)。
GM  お好きなほうをどうぞ。
凌稀  うーん。じゃあ、跨いで越えてみよう。
GM  跨いたとき、君は過って紐に足を取られてこけてしまう。
凌稀  あう。
GM  その拍子に、紐を張っていた木の棒が、地面から抜ける。
凌稀  あれ?
灰声  何か変わりはあった?
GM  いや、風景なんかにはとくに。
香瑠  この辺から出てみたいな。
GM  出てみる?  はい、よっこらしょ。出たよ。
香瑠  ねえ、陣、終わっちゃったみたいだよ?
凌稀  挿し直してみよう。
芭蓮  それから、もう一回、今度はここをまたいでみよう。
GM  えーと、その向きだと、ここかな?
香瑠  這いずって陣の中に戻ってみようかな。
GM  ずりずりと、陣の中に戻ったよ。
香瑠  ぬう。わからんぞぉ、この陣!(笑)じゃあね、にわとりのところの杭を抜いてみる。
GM  抜けないよ。
芭蓮  じゃあ、いのししのところを抜いてみる。
GM  抜けるよ。
芭蓮  じゃあ、この五角形の点を全部抜く。
灰声  5人でさ、一斉に抜けばいいじゃん?  
英玲  わたしはこの辺を抜こうかな?
GM  じゃあ抜けた。すると開明獣が目を開いて、「汝らは智者なり」
凌稀  蹴つまづいただけなのに〜(笑)。
  つまり、「いのししのマスから『縄をまたぐ』以外の方法で出る」というのが解除の方法なのです。で、破れた陣というのは効力を失ってしまうから、後は切るなり蹴倒すなり簡単にできるわけです。 ただ、誰かさんがご丁寧に差し戻してくれたわけで(笑)。
香瑠  じゃあ、せっかくの陣だから、お外に出た後に杭をもう一回挿し直すね。だって、真ちゃんたちが来るんだもん。
芭蓮  なるほど。
GM  あんた、嫌がらせか(笑)。
香瑠  きちんとこの陣にチャレンジさせてあげるのが親切だと思うの。この陣ができれば、真ちゃんたちにも知識があるってことだし、破れなかったら逆に知識がないって納得するんじゃないかな?
灰声  そのとおり。ライバルとは常に公平であらねば。
凌稀  まずはここに来られるか、だけど(笑)。芭蓮  じゃあ、手助けでもしてやろう。いのししの岩に「僕はここから出た」と(笑)。
GM  ああ、もう、台無し(笑)。では、開明獣いわく「君たちは一つの知識を得た。その一つの知識を以って、更なる知識を求めるか、否か」
香瑠  ひとつの知識って何?
芭蓮  匍匐前進(笑)。
香瑠  這いずって陣から出ること。
芭蓮  その帰りに陣に蹴つまづいて陣を壊すこと。
GM  それは知識って言うのか?
灰声  これだけじゃあ訳が分からないから、更に知識を求めます。
GM/開明獣  「汝らはここに来るには早すぎる。山中にて、再び我を求めよ」
凌稀  まだ下にあるぞ、と。
灰声  質問!  汝に問う。汝の姿は……どこにある?
GM/開明獣  「我は知識とともにある。我は有形にして無形。我を解き明かすことは、知識を解き明かすことと同意なり」
英玲  その虎さんは、実体なの?
GM  そういうふうに見えるね。
灰声  目の前まで行く。汝の姿、ここにあり(笑)。
GM/開明獣  「我はすでにひとつの知識を与えた。故にここにある」
香瑠  ねえねえ、虎さんって他にもたくさんいるの?
GM  のーこめんと。
香瑠  嘘吐いちゃ行けないんだよっ。隠し事もよくないんだぞっ。
灰声  ……とりあえず下る?  上に来て何にも無かったんだし。
香瑠  ばいばい、虎の黒ちゃん。
凌稀  名前が付いてる(笑)。

【八 洞窟の中で……】

灰声  山道に沿って降りましょ。そしたら、小川と合流しているところがあるんだったよね。
GM  では、岩肌を抜けて、草原辺りを抜けると……まだ石人たちが滑っている。「ぬおおおおおっ!」
香瑠  真ちゃん、大丈夫?
GM/白貴霊厳大真君  「はっ!  貴様ら。何でまた上から降りてくるんだ」
香瑠  手伝おうか、登るの?
灰声  いや、ライバルに手を貸してはならない!  ここはやはり、一人で越えないと。いくぞっ!
GM  半刻くらい下って、高い木々が目立つようなところまで来ると、うっすらと獣道らしいものが現れる。
灰声  そりゃ辿るでしょう。(にやり)
GM  辿りますか。(にやり)  えーと、辿りながら下っていくと、そこは完全に森の中。しばらく行くと、三叉路。ひとつは自分たちが今下ってきた道。それからもうひとつの道が合流してきて、下へ向かっている。
灰声  もうひとつはどこから来てるの?
GM  遠望してみると、岩肌が露出して、洞窟らしいのが見える。どうもその辺りから伸びているらしい。
英玲  行ってみる〜。
灰声  そりゃもう、洞窟だよねえ(うれしそうに)。
GM  じゃあ洞窟の入り口まで歩いてきた。中は暗いよ。
灰声  は〜い。えっと《以火行為灯  光》の術だっけ?
GM  その術って、1日持つよ。
灰声  やったぁ。じゃ、光れ〜。
GM  洞窟の中。人の手の入った跡がある。直線が続いていて、しばらくすると、左と正面の分かれ道。
英玲  うーん。
灰声  一緒に行く?  分かれる?
芭蓮  一緒がいいでしょ。灯りもないし、連絡方法もないし。
灰声  そうねえ。じゃ、どっちに行きますか?
香瑠  (指差して)左。
芭蓮  決まったらしい(笑)。
GM  ほい。曲がってしばらく行くと、道幅が急に広くなる。部屋のような空間の真ん中に大きな岩があって、その上に開明獣が座っている。
灰声  おお、当たりじゃん。来たよ!
芭蓮  さあ、知識を授けたまへ。
GM/開明獣  「汝らに問う!」
全員  はいはい。
GM/開明獣  「干戈に依らず、拳に依らず、刃に依らず、水火に依らず、人をして傷つけしむるものは何か」
灰声  この質問は許されるかどうかわかんないけど。答えは何度してもいい?
GM/開明獣  「汝らが答えと思うものを答えとしよう」
英玲  一回こっきり?
GM/開明獣  「……では、汝らの答えについて、我はどのように反応すればよいか」
香瑠  正解だったら踊るとかぁ、間違いだったら「ぶぶー」って言うとかぁ。
灰声  ……正解だったらしっぽを振ってほしい(笑)。「答えが正しめん時は、君の尾を振りたまえ」
GM/開明獣  「承った。ただし、汝らが答えとするものは一つである。この知識は唯一のものである」  平たく言うと、君たちが提示した答えが正解だろうと間違いだろうと、こちらはそれを君たちの回答とする。でも、正解だったときはしっぽを振るよ(笑)。
凌稀  よく考えて、一個だけ出せ、と。
灰声  なるほどぉ。じゃあ、作戦会議、開きまーす。

灰声  あたしは、言葉だと思うんだけど。違うかなあ。刃でもなく。
凌稀  拳でもなく。
灰声  人を傷つけるもの、だよね?  言葉だと思うんだけど、どうでしょう。
凌稀  それ以前に、「かんか」ってなんだっけ?
GM  「干戈」。武器の代名詞。
灰声  すいません。「依らないもの」を全部書いてもらえますか?
GM  はいはい。(かきかき)
凌稀  (書かれたものを見ながら)言葉だねえ。
香瑠  言葉かなあ。
灰声  かなって思ったんだけど?
英玲  うん。
芭蓮  さあ言うのです。力いっぱい、自信満々に言うのです!
灰声  はーい、じゃあ言います。ばあちゃんが責任取ろうじゃないのさ!(笑)  答えうるなり。そは言葉なり。
GM  開明獣は、一回瞬きしてから「これより先に、汝らが求むる知識はない。引き返し、新たなる知識を求むるがよい」と……。
全員  がーん。
GM  ……と、しっぽを振りながら言うよ(笑)。
全員  いえーい。
GM  かっちょわりぃ〜。
灰声  かわいいじゃん。ぴっこぴっこ、って(笑)。
香瑠  せっかく会ったんだから、押し花を首に掛けよう。きみは白ちゃん
凌稀  黒ちゃんに、白ちゃん?
灰声  しかし、これより先にはない、か。
香瑠  ねえ、白ちゃん。君たちって、どれくらいいるの?
GM/開明獣  「我らは知識の守護者なり。知識は有限にして無限、夥多にして唯一なり」
芭蓮  ……気にせずごうごう!
英玲  さっきの分かれ道のところまで行きましょう。
凌稀  戻ってもう一方の道なら、先じゃないから。
灰声  なるほどね。
GM  直進の道。ずんずん行って、くいっと左に曲がって、行き止まり。
灰声  引き返しましょう。  洞窟を出たところで、さらに下るか、改めて登るかの選択を迫られた一行。二つめの謎を解いたのに気を大きくしたのか、たったったと山頂を目指す。
GM  陣のところまで来た。「ぬおおおう、出られん!」(笑)。
芭蓮  え?  ちゃんと書き置きをしておいたんだが。
GM  あ、そうか。そうすると……。ちょうど石人が陣から抜け出たところだな。「はっ!」
灰声  やあやあ、よくクリアしたね(笑)。
香瑠  道を教えてくれたお礼だよ。
GM/白貴霊厳大真君  「有難いような有難くないような。だが助かった」
灰声  そこに、虎はいますか?
GM  うん、いるよ。「ついて来よ」と言って岩肌をたったったと登っていく。
芭蓮  石人たちは?
GM  無論、ついて行く!
灰声  行きまーす。
英玲  一緒に行きましょう。
GM  なんか大集団になったなあ。
灰声  何が多いって、一号から八号が多い(笑)。

【九 『我を見出せ』】

GM  それでは、頂上の巨大な岩盤のところまで参りました。開明獣は、石人たちに「汝らは三つの謎のうち、二つの正しき知識を得た。よって最後の知識を与えることにする」で、君たちのほうに「汝らは三つの謎のうち、三つの正しき知識を得た。よって最後の知識を与えることにする」
全員  あれ?
  ばかだから。最後の最後まで気が付かなかった馬鹿だから。
  正しくは、「三つのうち二つ」ですね。つまり、石人たちと同じ条件です。
GM  開明獣は巨大な岩盤を背にして、「君らに願う。この巨石に潜みし知識を見出せよ」と言う。
芭蓮  このでかい岩の、使い道?
灰声  岩に耳を当てて、中の音を聞いて見ます。
GM  …………。
灰声  うーん、渚の音が聞こえてくる(笑)。
GM  詩人だなあ。
香瑠  じゃあ、岩の質を調べてみるぅ。
GM  普通の岩。下が鍾乳洞だから、石灰が多いかな。
灰声  ぐるっと回ってみます。
GM  かなり大きな岩だね。1枚が3丈平方くらいの大きさ。
灰声  書いてあったり彫ってあったりした形跡がありますか?
GM  ……あったかなあ?
香瑠  うにゅ?  そういえば、カエルさんが通れるあの道は?
芭蓮  れっつごう、カエル。もう一度見て来い(笑)。
英玲  カエルじゃないよ。名前があるんだから、カエルじゃなくて、えっと。
GM  なかなか長嘯らしいことを言うではないか。では、蒼玉がびょこびょこと。で、さっき潜った時に比べて半分くらいの時間で帰って来るよ。「岩盤に変わったものが浮かんでいますよ」
芭蓮  じゃあ、ひとりで納得してよう。うんうん。
凌稀  え〜っ!
灰声  何て何て?
香瑠  芭蓮お兄ちゃん、何て言ってるの?  ねえねえ?
英玲  教えてくださいよ。
芭蓮  いや、何にもなかったって(笑)。
灰声  ああ、そうなんだ。ふう〜ん(笑)。
香瑠  芭蓮のお兄ちゃん。本当のこと言ってる?
芭蓮  ……うん。
英玲  今の間は何ですか?
芭蓮  特に嘘についての戒律はないからな、うん。
GM  白貴霊厳大真君は、その巨大な岩盤と話し込んでいる。「ふーん、なるほど。ふーん、へー。そっかー。で、最近どうよ?」
英玲  世間話?
芭蓮  そこで石人の肩を、ぽんと叩く。さっき、陣から出られた、借りがあったよね?  借りを返さないなんて、失礼な真似はしないよなあ?(にっこり)
GM/白貴霊厳大真君  「いや、でもな、君たち、最初にほら、山の……」
灰声  (げほごほと咳き込みながら)ああ、老い先短いばあちゃんに、石の話を聞かせておくれ〜。
GM/白貴霊厳大真君  「ええい、もう、これ以上はサービスできん!  ここから先は俺が本当に知識を得られるのかどうか、すなわち俺がバージョンアップできるかどうかの瀬戸際なんだ!」
灰声  そうよね〜。どう見てもあんたには知識がすごく必要な気がするわぁ。
GM/白貴霊厳大真君  「ぐあ。すごくむかつく。あとで覚えてろよ、ちきしょうめ。事と次第によっちゃあ、俺のほうが先に知識を得られるかもしれない状況なんだぞ」
芭蓮  ふふん。
灰声  いやあ、困ったなあ。カエルは何の情報も得られなかったらしいしー(ジト目)。
凌稀  カエルが、半分くらいで帰ってきた……。ということは、わたしらが入って行ったあたり?
香瑠  じゃあ、潜ってみよう。ずるずると。
GM  ちきしょー、がきんちょがいるなんて想定してなかったからなあ。では、さっき潜った時はただの窪みだったところに、線と言うか、文字と言うか、図形と言うか、が、浮かんでるねー。
香瑠  見てみる。どんな図形かな?
GM  とても巨大な図形、の一部らしい。素人の見立てだけど、おそらく何かの陣のようだ。大きさから想定するに、岩盤全部を使って巨大な陣が描かれているんじゃないだろうか、と思われる。
香瑠  この陣が知識の一部で、これを解かなきゃ駄目なのか?
GM  陣というのはさっきの閉じ込める陣や追い出す陣、入り込んできた者に術を掛けるような陣ばっかりじゃない。その辺は陣の専門家に聞かなきゃわかんないけどね。
香瑠  ……そんなひと、いないよう。
芭蓮  (香瑠の腰を指差して)袋。
香瑠  (ぽん、と手を打つ)がさがさ。袋アイテム〜。
英玲  『声送袋』ですよっ。
香瑠  もしもし、ナマズのおじちゃーん?
GM  しばらくして「何やー?  何か見つかったかー?」
香瑠  かくかくしかじかなものがあるんだけどぉ。でぇ、開明獣がいたりして、かくかくしかじかなこと言ってるんだどぉ。
GM/瓢鯰大仙  「ほう、そらおもろいな。ちょっと待っとってな」そう言うと、君の背後に空間の歪みが生じて、そこからナマズ様がうにょろん、と(笑)。
香瑠  ナマズのおじさん、にいはお。
GM/瓢鯰大仙  「いやいや、ちょと忙しくてな。で、何やて?」
香瑠  これ。
GM/瓢鯰大仙  「はあ、なるほどなあ。ほうほうほう」それからしばらくの間、ナマズは岩盤の上を行ったり来たり。って、身の丈一丈なんだから、隙間に入れんじゃないか。
凌稀  空間の歪みから顔だけ出して、きょろきょろしてるだけなんじゃない?
GM/瓢鯰大仙  なるほど。隙間でごそごそやっていた彼は、急に頭をすぽっと抜く。「あんな、この陣な、まだ発動しとらんのや。このまま持って帰ってもええんやけど、どうしようなあ」
香瑠  発動させるとどうなるの?
GM/瓢鯰大仙  「発動させるとな、この陣の形が少し変わる。それによって、この陣に込められた知識が得られるはずなんや。これ、おもろいでおもろいで」
香瑠  おもしろいのはいいんだけど……。
凌稀  どうやって発動させる?
英玲  動かすとか壊すとか、そういうこと?
GM/瓢鯰大仙  「そうやなあ、正面から見たら、わかるかもしれんなあ」
灰声  暇だねえ。行ったっきり、帰ってこないよ……。
芭蓮  体格でかいから入って行けないしー。
GM  そころへ、子供2人とナマズ1匹が、もにょろーん(笑)。
灰声  うわああ、なまずが!
芭蓮  おお、唐突に出てきましたなあ、ナマズが。
灰声  山のナマズって、変わってておいしそうじゃない?
芭蓮  そうですな。じゃあ、また調理道具を(笑)。ところで、何かあったか?
香瑠  かくかくしかじか。
灰声  ふーん(ちらり)。
芭蓮  ほほぉ。そんなものがありましたか。
GM  白々しいなあ。
香瑠  正面から見たら何かわかるかもしれないんだけどぉ。……芭蓮お兄ちゃん、本当にカエルさんは何も見つけなかったの?
芭蓮  そうだなあ。きっと高さが合わなかったり暗かったりで見えなかったんでしょう。
英玲  外なんだから明るいんじゃないでしょうか?
芭蓮  だって、高さがぜんぜん合わないし。
GM  そのとき、ナマズ様は「わかったで、わかったで」と言いながら帰ってくる。「あのな、この岩盤をどけたら、きっとこの陣が発動するんやな」
灰声  この岩盤をどけるのに、何か、楽な方法は?
芭蓮  下の鍾乳洞を破壊!  違うか。
GM/瓢鯰大仙  「あー、せやなあ。土行仙術で岩盤を砕くとか、『太極小図』で岩盤をどかすとか……。せやなあ、あの、てっぺんに生えてる木が根っこを張ったら、動くかなあ」
芭蓮  おっきくしろ、ということだな。
GM/瓢鯰大仙  「そのくらいしか思いつかへんなあ」
芭蓮  しかし、木行仙術も無いぞ。
灰声  じゃあ、破壊するか(笑)。下の鍾乳洞に落とす?
GM  ものが巨大ですから、ごろんごろんと斜面を転がっていくだろうね。動かせたら。
灰声  木を成長させる、ねえ?
GM/瓢鯰大仙  「あ、せやせや。わし、また向こうに戻らないかんから、これ、渡しとくでな」と言って手渡されたのは、大きめの麻雀牌のような物だ。
香瑠  まーじゃんぱい……。なあに、これ?
芭蓮  ちびろぼだよ、きっと。
GM  おいおい。これは『写成牌』と言ってだね、無生物の形状を記憶して、再生できる仙宝なのだ。「これでな、陣を写し取っておいてくれへんか?」と口訣を教えてくれる。
香瑠  えっと、それは発動した後の陣を?
GM/瓢鯰大仙  「その方がおもろいなあ」
香瑠  わかったぁ。と、預かって、封妖壺に入れておく。
GM  なぜに封妖壺?
芭蓮  物入れっすか?
香瑠  こくん。さっき採取した植物もこの中に入ってるから(笑)。
GM  「したら、頼むな」ということで、ナマズは次元の狭間に消えて行った。
芭蓮  さあ、岩をどけよう。どうやってどける?  みんな、何か道具はあるか、術はあるか?  手元を見るんだ!  四次元ポケットの中を見ろ!
全員  えーと(ごそごそ)。

【十 曲河方坤陣】


香瑠  ね、ねえ。この岩って、「物理的に物を隠している」範疇に入るかなあ?
GM  何の術を使いたいのかな?
香瑠  これ。《禁覆即不能隠》。指定した場所へ、埋めたり収められたりといった、物理的な手段で隠されたものを顕にする術です。
GM  ……、なるほどね。「物体ひとつ」。確かにひとつである。
香瑠  そうそう。
GM  よかろう。この場合は、【五遁サイズ表】を適応させてもらおう。3丈平方とういことは、難易度6だな。
香瑠  むー。じゃあ、行使値7の符を使って、試みてみよう。
芭蓮  用意がいいな。
GM  (ころころ)難易度6の、出目が7で13。
香瑠  (ころころ)行使値7で、出目が7だから、14。
GM  では、左側の岩盤が不思議な光に包まれたかと思うと、ふっと消える。
香瑠  消えた岩盤はどこに行ったの?
GM  そりゃあもう、次元の歪みです(笑)。で、この術、永続?
香瑠  短時間だよ。発動させちゃえばいいんでしょ?
凌稀  で、その間に写し取ってしまおう。
GM  巨大な岩盤に巨大な陣が刻まれている。外円から内側に向かって8本の帯状の円が連なっていて、その中央に、よくある八角形が刻み込まれた陣図だ。で、それがほのかに光を発したかと思うと、図形、あるいは文字が岩盤から浮き上がるように動き始める。見てる?
香瑠  見てる。でも、コピーは完全形になってから?
芭蓮  いやあ、その前に一応取っておこう。
香瑠  うん、そうしよう。
GM  あ、ちなみに、写成牌が記憶できるのは1個だけ。ありていに言えば、替えのフィルムのないポラロイドカメラなんだけど。
香瑠  えっ!
凌稀  発動してる途中を見せてあげるのも楽しそうかな、なんて。
灰声  そうよねー。
芭蓮  取っとこう。
香瑠  (声送袋に向けて)あのさー、ナマズのおじちゃーん?
灰声  そんなことやってる間にも。
GM  ずごごごごご(笑)。
芭蓮  さっさと取ろう、面倒くさい。
香瑠  じゃあ、取るぅ。
GM  はい。では牌を押し付けてむにゃむにゃ唱えると、牌が岩盤のある一瞬の形を捉えて写し取ったようだ。それまで真っ白だった表面に、目の前の陣のミニチュア版のようなのが刻み込まれている。で、陣はなおも動き続ける。あるところまで動くと、わずかに輝きを増し、そしてそこが定位置であるかのように光と動きを収めながら、岩盤に新しい形の陣図となって刻み込まれる。
芭蓮  ほう。
GM  いつの間にか背後に来ていた開明獣が語りだす。「この陣の名前を『曲河方坤陣』(きょくがほうこんじん)と言う」
全員  ふーん。
GM/開明獣  「この陣は、かつてこの山中に庵を結びし、さる貴人が生み出しし陣なり。これはまだ陣の一部に過ぎぬが、やがて央華の大地を動かす力となるであろう。汝らを正しき者と認め、この知識を託す。これにて、わが役目は終えられたり」と言い終えると、開明獣は胡散霧消するよ。
灰声  ねえ、真ちゃんは岩とまだ話してるの?
GM  一連の騒動に気付くかどうか。知覚が6しかないんだよな。
芭蓮  なんだと!  俺の倍はあるじゃないか!(笑)
GM  でね、さっきのナマズとの会話を聞いてれば、君たちとほぼ同じタイミングで陣図を見ているんだが……(ころころ)うむ!
香瑠  真ちゃんが先に見てたの?
GM/白貴霊厳大真君  たぶん完全形をちょうどのタイミングで見たことでしょう。「おお、これが究極の知識!  俺の凄いぱわーの源だよ!」
灰声  誰があんたのだよ(笑)。
香瑠  真ちゃんに鼻先にびしっと指を突きつけて。ずるはいけません!
GM/白貴霊厳大真君  「見ちゃったもーん」
香瑠  ……ずるはいけませんぅぅ……。
灰声  そういえば、開明獣は消えていくんだよね。
GM  うん、非常に満足そうにね。でー、それと同時にですなー、『曲河方坤陣』が……その、薄れて……行くんだ、けど……。
全員  ……。
香瑠  しまったぁー!
灰声  誰か覚えてます、これ?
香瑠  稼動中のしか写してないよ、どうしよう?
芭蓮  そっか?
香瑠  あ、でも。陣の専門家なんだから、稼動中を見れば。
GM  いや、そんな無茶な。
灰声  誰かが頑張ってメモする。「誰かが」って、すでに他人事になってるけど(笑)。
GM  しょうがないね。みんなで記憶しろ。
香瑠  みんなで頑張ってパーツを覚えて繋ぎ合わせれば。
芭蓮  僕は別に気にしないんだけど。
GM  大丈夫かなあ、ほんとに。
  いや、後々困るのは僕じゃないんだけどねー。
香瑠  頑張って死ぬ気で覚える。
GM/白貴霊厳大真君  記憶作業中のところ、まことに申し訳ないんだけど……。「さてと!  俺様もついにすーぱーぱわーを手に入れたことだし」
香瑠  じぃーっ。(疑わしげな眼差し)
芭蓮  どうすーぱーぱわーを手に入れたのか、事細かに教えてほしいもんだ。
GM/白貴霊厳大真君  「なんとなく照り輝き方が違う!」
香瑠  まあ、真ちゃんの戯言は置いといて、陣を見るぅ。
GM/白貴霊厳大真君  「こら、無視すんな!」
香瑠  真ちゃん、邪魔しちゃやだ。
GM/白貴霊厳大真君  「俺の話の邪魔をしてるのはそっちだろうが!」
香瑠  って言うのを聞き流して陣を見てる。
GM/白貴霊厳大真君  「おのれおのれ、いつもいつも俺の邪魔ばっかりしやがって。こうなったら、こうなったら」
英玲  はい?
GM/白貴霊厳大真君  「ばーじょんあっぷした俺の能力を試してやる!」
芭蓮  そう言ってる間に、《広視膏》でも塗っておこう。ぺたぺた。これで回避が+1だ。  
凌稀  何か、変わったんですか?  見ただけでしょう?
灰声  っていうかぁ。って68歳が言っていいものかどうか(笑)。そちらが知識を得たのなら、こちらも知識を得たとは思わないのかな?
GM/白貴霊厳大真君  「何を言うか、貴様らと我々とでは作りがちがぁう!」
灰声  そうだなあ、出来も違うし、性能も違うねえ(鼻で笑っている)
GM/白貴霊厳大真君  「ふふん。2002年ばーじょんの力を思い知るがいいわ!」
灰声  何が2002年なんだぁ!(笑)
香瑠  ねえ、陣は消えた?
GM  いや、消滅しつつある。
香瑠  言いたいことはいろいろあるけど、観察はやめないから。

【十一 なぎ倒せ、石人】

GM  さ、先制権……っと、その前に。恐怖判定を行ってくれい。
英玲  ほへ?
GM  恐怖判定のルールが新ルールになって変わったんだ。まず初めて妖怪に出会った時、難易度10の意志判定を行う。
英玲  厳しいなあ。意志が6しかないのに。
GM  裏にも出来るから頑張ってね。(ころころ)目標値は16。
凌稀  あ、裏ね。あの石人に恐怖を感じたくない(笑)。
英玲  (ころころ)ねえ、同値のときはどうするの?
GM  等しいときは、防御側優先で普通に抵抗。裏の人は反動を決めること。
凌稀芭蓮  (ころころ)
GM  凌稀は「普通の成功」。芭蓮は「呼吸を乱す。1Dターンは仙術を使用できない」。使役獣に命令とかはできるから。さて、意志判定に失敗した方。
香瑠灰声  はーい。
GM  まず、1D+恐怖値のダメージを精神値に負わなければならない。この石人の恐怖値は5なので、1D+5のダメージを負う。自分で振ってみ。
灰声  (ころころ)10ですわ。
GM  それによって精神値は0になるかい?
香瑠  残ってるよ。
灰声  わー、0でーす。つーか、マイナス1なんですけど。
GM  では悪影響が現れるので、1D振って。
灰声  多いほうがいいの?  少ないほうがいいの?
GM  僕としては多いほうが面白い(笑)。
芭蓮  低い数値を出せ、ってことですな。(ころころ)
GM  えーと。まず、失った精神値が全快。で、「永遠の精神異常」。
灰声  ええ〜っ、嘘〜!
GM  「軽度の依存症。仲間の承認がなければ行動を決定できない」。つまり、誰かに決めてもらわないと、自分の行動を実行に移せない状態です。たとえばここで仙術を使ったほうがいいかな、と思っても、誰かがやってくれと言ってくれない限り、「でもなあ」と止めてしまう。
灰声  火行の割にはいまいち決まりの悪い人になっちゃうのね(笑)。
GM  しかも永遠。この戦闘終わっても、治してもらう手段を考えない限り、ずっとそのまま。
灰声  は〜い。
GM  それから注意事項。戦闘に参加している限り、毎ターンに1点ずつの精神値ダメージを負う。これは全員ね。
香瑠  参加してる人だよね?  わたしは見てるだけだもん。
GM  見ててもいいよ。「わたしは見てるだけ」なんだから、割り込みも不可だからね。
香瑠  あう、参加しますぅ(笑)。

―1ターン表。

GM  誰か代表して2Dを振ってー。
灰声  振りましょうか。(ころころ)10。
GM  そっちの先攻。
灰声  攻撃……したほうがいいのかなぁ〜、っと。
英玲  お願いします。
芭蓮  全体仙術を。
灰声  じゃ、全体仙術。《以火行為炎嵐  焼》の術。行使値7で敵全体で一瞬で割り込み不可の。
GM  『禁術符』は用意しとらんからなぁ。じゃあ、全体攻撃ですので、1体ずつ成功判定を行います。まず、白貴霊厳大真君からいこう。
灰声  符の仙術行使値が基準なんだね。(ごろごろ)
GM  (ごろごろ)六号と八号だけ成功。ダメージを決めてください。
灰声  (いっころ)1振って8。
GM  さすがに真君はそれじゃ死なないけど。……最低ダメージが8?
灰声  うん。
GM  小石人、6体が倒れた。防護点はあったけど、生命値が低いから(泣)。
灰声  いえーい。でもあの子達を焼き払うのは本意ではない……。
凌稀  あ、遠赤外線(笑)。集めて芋を入れたら……。
灰声  な、鍋の出番よ、鍋の出番!
芭蓮  僕は命令。天転(カラス)は攻撃。蒼玉(カエル)は懐に入ってわたしの回復をば。
GM  目標は?
芭蓮  無論大将に決まっておりましょう。で、僕も攻撃ね。
GM  親分危なーい(笑)。(ころころ)割り込んで失敗。
芭蓮  ダメージ8点。(ころころ)自分が12。
GM  ……自分で受けよう。(ころころ)かんっ。
芭蓮  さあ、受けは使わせたぞ、誰か攻撃しなさい。
凌稀  『二竜剣』をふわふわ。でも、石を切ると刃こぼれしそう。
GM  切れ味が鋭ければ切れるかもね。
凌稀  いいなあ、斬鉄剣(うっとり)。
GM  いいからとっとと攻撃しなさい。
凌稀  うあーい。(ころころ)大きい奴に8。
GM  避けよう。(ころころ)ほら、避けた。自分の行動は?
凌稀  飛来椅に座る(笑)。
GM  乗騎に乗っていると攻撃/受け回避に+1だからね。
英玲  わたしは、『琴弦弓』を、雑魚に。(ころころ)10。
GM  渋いなあ。(ころころ)出た。ぱしぃん、と弾いたよ。
凌稀  『琴弦弓』って、なぜか当たらないんだよね。

─1ターン裏。

GM  こっちの攻撃。白貴霊厳大真君が懐から《以土行為石嵐 砕》の符を。
凌稀  はい。割り込みで『禁術符』。
GM  それでは、術の振り合いね。こちらが妨害される術の仙術行使+2D、君が禁術符の仙術行使+2D。(ころころ)17。
香瑠  7以上7以上……(ころころ)ぴったり。
GM  ぢぐぞー。で、1体は割り込んでいるから、もう1体はおばあちゃんにだだだだっと走ってきてパンチ。ほかに攻撃方法もないので。(ころころ)11。
灰声  えっと、受け回避だよね。じゃあ、受けで(ころころ)やられちゃったような気がするわ。
GM  (いっころ)7点のダメージ。連続攻撃もできないのでこれで終わり。

──2ターン表。

香瑠  あ、1ターン経っちゃったから、精神値、0。
GM  では、精神異常を決めようか。
香瑠  (ごろごろ)
GM  楽しい目だなあ。精神値の70%をまず回復。でもって、「短時間の精神異常」。2D振って。(と言いながら1ゾロ、1ゾロと呪いを掛けている)
香瑠  (ころころ)1ゾロぉ。
GM  ……自分で読め。
香瑠  「完全な無気力。生ける屍となる」。呪いを掛けたくせにぃ〜!(笑)  
GM  さあ、僕は知らないなあ(笑)。さ、1名脱落、と。
  一行は果敢に白貴霊厳大真君へ集中攻撃を仕掛けますが、子分の割り込みと、裏成功防御を駆使されて結局ノーダメージ。
    ただ、まるで無傷というわけでもなく……。
芭蓮  ボスに。行け、天転。(ころころ)14です。
GM  これが一番高いな。裏にして受けよう。反動が(ころころ)。
凌稀  11だね。
GM  ありゃ。2ターンも仙術使用不可になっちゃった。しかたない。2ターン耐えればいいんでしょ。次行こう、次。

─2ターン裏。

香瑠  きょうもいいてんきだねー、えへへー。(生ける屍中)
GM  後々のダメージが怖いので、灰声さんに肉弾戦を挑みましょう。(ころころ)14と言って攻撃でござる。
灰声  受けないし回避だよね。11以上?  高いなあ。(ころころ)あ、ぜんぜーん。
GM  では、ダメージを。死んでも恨まないでねー。(ころころ)あ。13点。
灰声  老婆、ここに死す……がくっ。
芭蓮  死んだ。早速死んだ。
英玲  天命数は?
GM  2なんだけど、最大値を超えてるからね。
  央華封神で使われるダメージシステム、通称「テトリス・システム」は、生命値をブロックの長さに、天命数をブロックの列数に取り、横軸のいずれかがダメージで埋まってしまうと死亡する、というものです。
  「残りブロックの多いところから減らしていく」「ダメージの振り分けはできない」という原則があります。
  天命数が多ければダメージを他の列に振って死亡を免れることができるわけですが、ブロックの長さ(=生命値)そのものを超えるようなダメージを受けた場合は、どこに振っても埋まってしまう、つまり即死なわけです。

【十二 月華公主、降臨】

─3ターン表。

GM  はい。精神値1点減らしといてね。……死んでる人はいいけど(笑)。
灰声  あははー。
香瑠  あー、いなごさんだー。(さらに生ける屍中)
芭蓮  ……はあ、じゃあ、師匠呼びましょう。
GM  え、もう?
芭蓮  どの道、仲間の一人が死んでるし。
  『師匠の一筆』。ただの落書きではない。これぞ究極の仙宝。サバイバルな貴方の明日を約束する必需品。……つまり、師匠を召喚して援助(敵殲滅とか、生き返りとか、助言とか)を得るための仙宝である。しかし、この早めの救援信号のおかげで、誰もが救われることになろうとは……。
芭蓮  早速手に入れた『師匠の一筆』を使いましょう。師匠〜!
GM  んでは、使役獣兼仙宝の、金蛟に乗った月華公主が空から降りてくる。「まったくもう、大事に使え、って言ったじゃない」
芭蓮  すんません、仲間が不甲斐ないもんで(笑)。
  なおも果敢に攻める生き残り3人組+使役獣。(もう1人生きてるけど)
天転の蹴爪が割り込んできた小石人を引っかいたところまではよかったのだが……。
英玲  同じく雑魚1に。(ころころ)1ゾロ。(笑)裏にして16。
GM  (ころころ)だめだめだ。では、仙術の裏反動を。
英玲  怖いんだよなあ。
GM  僕から送る言葉は、『砕け散れ』だ(笑)。
英玲  (ころころ)5。
GM  「術が敵にかけたものの場合、仲間の1人を」巻き込めぇ〜!(笑)   1、芭蓮。2、天転。3、凌稀。4、香瑠。5、6は振りなおし。
芭蓮  いや、師匠が(笑)。
全員  (爆笑)
GM  じゃあ、5、月華公主。6は振りなおしね。
英玲  (ころころ)……1。(笑)
GM  では、さっきと同じ手順で、芭蓮に『琴弦弓』を撃ってくれ。
英玲  えっと、低いほうがいいよね?
芭蓮  当たり前じゃあ!  仙術抵抗1しかないんだから!(笑)
英玲  (ころころ)11……。
芭蓮  ひっく……り返しようがないー!。かもーん!  さあ、かもーん!
GM  石人雑魚のダメージから解決しよう。1D+仙術行使のダメージ。
香瑠  そっちは大きくていいからね(笑)。
英玲  (いっころ)8点。
GM  はい、めでたく一体消えました。……さあ。
灰声  仲間が消えるかどうかの瀬戸際?
香瑠  今度は低くていいからね(笑)。
英玲  (いっころ)9点!
芭蓮  大丈夫、残り2点。もし最大値だったとしても1点は残ってるから(笑)。
灰声  生きてるって素晴らしいわ(笑)。
芭蓮  天命数が1しかないから残り2点しかない。俺は下がるぞ。
英玲  あわわ。でも、ほら、蒼玉さんで治したら?
芭蓮  じゃあ、蒼玉、回復だ。(ころころ)全快だぁ。
GM  さて、飛来椅の上で見てるだけでいいの?  
凌稀  ……いや、できることってのがねえ。
GM  『護法一撃符』1枚しか貰わないからだよ。
香瑠  すいーすいー、ほらほら、かにさんだよー。(虚ろな目で『袖縛紐』を弄んでいる)
凌稀  ……使います〜。召喚成功。(ころころ)14。
GM  目があるぞ。(ころころ)受けた。
芭蓮  おう、護法の攻撃が軽いのう(笑)。

─3ターン裏。

GM  石人は、まだ仙術が使えないし。前に出て来てるのは……(ききききき、と頭を巡らせる)
芭蓮  僕っすか。いや、カラスもいるし。
GM  だいじょうぶ。カラスは後で雑魚が行く予定だから(笑)。(ころころ)16ですよ。
芭蓮  16?  目がない……。
GM  誰か割り込む?  って、みんな生命値低いから、受けて死ぬだけかもしんないが。
香瑠  ほらほら、ふじさんー。(やっぱり『袖縛紐』で遊んでいる)
芭蓮  仕方がない。振るだけ振って、失敗。
GM  ダメージは11点。
芭蓮  死んだ!  師匠呼び出しといてよかったぁ。これで精神値が減る要素はなくなったぞ。

─4ターン表。

GM  そちらのターンですよ。……って、え?
灰声  まともに動けるのが、ふたりしか……。
芭蓮  お師匠様〜!  あ、天転は生きてるんだから、攻撃です。
GM  (ころころ)裏にするじゃ。(ころころ)「普通の回避」。
芭蓮  さっきからボスを狙ってるのに、誰も続いてくれない。寂しいなあ。
凌稀  続いてるんだよ、本当は(笑)。    
  凌稀の『二竜剣』、命中率、悪し。
  それでもこのターンには割り込んできた小石人に痛撃を与え、それを英玲の『琴弦弓』が撃ち抜きます。
GM  はい、最後の雑魚が消えました。
凌稀  動くしかにゃいよにゃぁ。
GM  ついに召鬼士が斬り合いを(笑)。
凌稀  (ころころ)『飛来椅』に乗ってるから、12。
GM  (ころころ)1ゾロだあ。これは裏にするしかないなあ。
凌稀  自滅してくれぇ。
GM  (ころころ)3んっ?!
香瑠  こけた(笑)。
芭蓮  天転、ごう!
GM  でもここでこっちのターンだから、起き上がるんだけど。
香瑠  (ぽん)月華公主!
芭蓮  月華公主はどうする?  弟子たちがぱたぱた死んでいくこの状況で。
GM  確かにやばいなあ。……さあ、『化血神刀』のデータってどこだったかなぁ(笑)。(ルールブックをめくる)
芭蓮  まさか師匠が戦闘に参加するとは(笑)。
  片刃が赤、片刃が黒の超仙宝、『化血神刀』。刀身からは毒を発しており、斬り付けた相手を血水に変えるという恐ろしい刀です。天命数が2以下ならば即座に、3以上ならばじわじわと体格が減っていくのです。
  持ち主の巫蠱仙術行使に抵抗できれば溶けずに済むんですが……って師匠クラスの仙術行使なんか抵抗できんわい!(笑)
GM  「攻撃/受けに修正はありませんが」ふむふむ。って、げ。月華公主、もともと11もあるじゃん!
芭蓮  さあ、どろどろに溶けてしまえ!
GM  (ころころ)っと、11+4で15。全然目がないなあ。一撃死の可能性も(いっころ)13点か。で、防護点が2点あって11点。
芭蓮  お師匠様、強しって感じですな。
GM  で、「次のターンから体格が減っていく」?  勘弁してくれよ(泣)。
凌稀  溶ける溶けるぅ。

─4ターン裏。  

GM  えーと、体格が4に下がって、生命値がそれぞれ14に下がる、と。厳しいなあ。最悪逃げる、って手もあるが……。しょうがない、ここはトチ狂って月華公主に斬り付ける!
英玲  きゃあ。
GM  (ころころ)16か。……月華公主、振ります?
灰声  え、あたし?  
GM  攻撃/受けが11。で、回避が14なんですけど。
芭蓮  じゃあ、回避すりゃいいじゃんか(笑)。
灰声  振る必要ないじゃん?
香瑠  うん。振る必要、ないね(笑)。(←14が基準値なら、1ゾロでも16だから)
GM  だめだぁ、全然相手になってねえ(笑)。
   ま、この程度の妖怪ごときが師匠クラスに敵うわけないんですけどね。なんか、悲しい……。

─5ターン表。

芭蓮  天転、お師匠様の仇!  いや、お師匠様じゃないな。ご主人様の仇!
GM  (ころころ)それは回避。
芭蓮  カエルは行動できないのかな?  命令がないと?
GM  この状況なら、自己の判断で行動していいよ。主人の仇を晴らすべく果敢に攻撃でもいいし。
芭蓮  よし、果敢に攻撃!(笑)  (ころころ)ぴょこたんぴょこたん。
  うん。果敢だよね。攻撃/受け0だけど。  
  次々襲い掛かる攻撃を受け、あるいはかわし、あるいは抵抗する白貴霊厳大真君。やはりバージョンアップが効いているのか?
香瑠  余裕だねぇ。
芭蓮  余裕ですなぁ。悲しいけど。
  いや、余裕なのは、君たちだ。次に月華公主が控えてると思って。
GM  『化血神刀』、振られますか?
灰声/月華公主  あたし?  (ころころ)18。あんまり目がよくないなあ。
GM  あの、目がないんですけど……。
灰声/月華公主  ダメージですね。(ころころ)14。
GM  減点して12点。まだ生きてるよ。
芭蓮  おお、石の体が効いてるなあ。じゃあ連続攻撃ってことで。
GM  うえええっ!(笑)
芭蓮  当たり前じゃないか。接敵してるんだし。
灰声/月華公主  行きますね。(ころころ)これなら、何振っても当たりでしょ?
GM  (ころころ)だめだあ。あ、でも、連続攻撃なら、どんな達人でも1Dのみのダメージだし。
灰声/月華公主  (いっころ)2。
GM  ふふん。かきぃん。
芭蓮  はい、続けるですよ。
灰声/月華公主  (ころころの)4点、3点、3点、2点、5点、6点ー!
GM  ぐあああっ!
香瑠  死んじゃった(笑)。
  ……必ず連続攻撃を当ててくるから、達人なんだよな。
  白貴霊厳大真君、撃破!

【十三 忘れちゃった、えへ】

GM  化血神刀だから、どろどろに溶けちゃうんだろうな。
灰声  それも可哀想だね。
GM  ということで、白貴霊厳大真君はなんだかよくわからん、謎の液体になってしまいました。
香瑠  あ、おばーちゃん、カエルさんだよー。
灰声  いや、おばあちゃんはもう死んでるんだけど。
香瑠  おばあちゃん、おへんじしてよ、ねえねえ。
凌稀  状況が違えば美しいのに……(笑)。
GM/月華公主  「もう、どうしてこうなるのよ。せっかく修行させてあげたのに」とか口では言いながら、自前の復活丹を……いくつ要るのかな?
芭蓮  とりあえず2つ。
GM  で、精神異常者がいるから、それも治してやらんと。
灰声  あたしの「永遠の優柔不断」って、死んだらどうなるの?
GM  ……治してほしい?  (本来は戻りませんよ。でもまあ、生き返らせてもらえるような状況で、そのままほっとかれるってことも少ないと思うけどね)
灰声  治してほしいよぉ。
芭蓮  大丈夫でしょ。僕でも《鎮心丹》を使えば治せるし。戦闘が終わったら飲ませようと思ってたんだけど、2人してあっさり死んじゃうから(笑)。
GM/月華公主  その辺はしっかり治していただきましょう。「今度はもっと、チームワークを大切にするのよ」とかなんとか、厳しく小言を言われる(笑)。
灰声  チームワークが悪かったわけじゃないよ。
灰声香瑠  ねー。
灰声  何もしなかっただけだもんねー。
香瑠  えへへーっ(笑)。
芭蓮  それが一番悪いと思うぞ。
GM  それから月華公主は、その辺りで溶けている石人に、丹を飲ませて生き返らせる。
全員  はあ。
GM  石人は「どうもすまんこってす」と大人しくしている。月華公主は「ちょっとあなたね、言いたいことがあるからいらっしゃい」と、首根っこを捕まえて洞へ連れて帰られるようだ。
香瑠  何を言うのかなあ?
凌稀  弟弟子になるかもね?
芭蓮  嫌じゃ。何ゆえ、月華公主の弟子に、僕と同じくらい知覚の低い奴を入れなきゃならんのだ。
GM/月華公主  「やあねえ、私の弟子とも限らないじゃない?  ふふ」
芭蓮  なるほど。葎花公主に嫌がらせとして押し付けるわけですな(笑)。
GM  ということで、月華公主は帰っていくよ。
芭蓮  ありがとうございます、お師匠様。また『師匠の一筆』がほしいです(笑)。
香瑠  陣は完全に消えちゃった?
GM  うん。
芭蓮  うむ。死んだショックで覚えてないぞ(笑)。
灰声  いやあ、年を取ると忘れっぽくなってねえ(笑)。
香瑠  えっとぉ、私、何してたんだっけ?
GM  こらこら(笑)。ということで、かっ飛ばして帰還しましょう。南岳衡山、ナマズ様の洞な。「いやあ、すまんかったのう」
香瑠  はい。(写成牌を渡す)
GM  そうかあ、こんなんやったんやなあ。やっぱり、見たことない形やなあ。これから籠もって、研究せなあかんなあ」
香瑠  でもね、おじちゃん。それ、展開途中なの……。
GM/瓢鯰大仙  「(凄く困った顔)いや、わしな、完成形がほしいなあ、思うてたんやけど」
香瑠  一生懸命覚えてきたから、今から書くね。
GM  じゃあ、知識判定を行ってもらおうかな。
  ごろごろと判定を行った結果。
香瑠  やったぁ!
灰声  やっぱり年を取ると忘れっぽくなるわねえ。
英玲  駄目だなあ。
芭蓮  ちっ。
凌稀  あうう。裏にして成功。
GM  あー、せやなあ、うーん。なんとかならんこともないけどなあ。
灰声  二人は成功してるんだから。
GM  そうだね。解読にかなり時間が掛かるだろうけど。
香瑠  でも、ないよりましだよ。
GM/瓢鯰大仙  「せやなあ……。うーん」
香瑠  ……押し花あげるから(笑)。
芭蓮  仕方ない。うまいナマズ料理でも振舞ってあげよう(笑)。
GM/瓢鯰大仙  「ま、なんとかなるやろ。すまんかったなあ、ご苦労様」

GM  ということで、お試し期間、終了です。次回から本格的な旅に出ることになるでしょう。それでは、清徳値を3点……から『師匠の一筆』ぶんを引いて、2点ですね。
芭蓮  わーい。
  千里の道の、はじめの一歩。  その一歩に、形なし。
  万里を駆ける彼らの一歩は、かくて地に残る。

〈一人閑話〉

  はい。新ルール対応型央華封神キャンペーン『央華封神・砕坤篇』第一回です。別にダイコンとかニンジンは関係ないです。……さて!
  初めてのお使い、もとい冒険として用意した今回のシナリオですが、自分ではいちおう及第点です。成績は可ですが(笑)。
  反省点としては、やはり開明獣の仕掛けた陣図でしょうか。思いつきだけでリドル(謎かけ)を作ると、こうなるぞ、という見本にしていただけると幸い。せめて、各マスのモチーフは知識判定に成功しないとわからない、くらいにしないと。
  敵役のくせに月華公主に助けられた白貴霊厳大真君は、飛び入りプレイヤーのためのリリーフキャラです。予定は未定なのですが、友人知人からそういう話があったりなかったり。もしかしたら、プレイヤー及びキャラクターが増えるかもしれません。
  今の五人以上に難物が。
  とまれ、ワールドデザイナー様に挑戦するがごとき『ワタクシ央華世界』を広げるGMに、面白がって挑戦してくれるプレイヤーたちに僕からも拍手。ついでに全体攻撃仙術の粗品進呈。
  みんなの持っている絵筆でもって、『ワタクシ央華世界』を染め上げてくださいませ。
  以下次回!

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