央華封神・砕坤篇
第六回
覚えしや 君が故郷で歌う詩

【一  いやーなお誘い】

芭蓮 さあ、どこから始まるのだ?
GM えーと、月華公主のところからだよ。前回の冒険から3 年後。英玲さんの濁業値の封印が終わった頃、月華公主から招待状が届くんですけど。
香瑠 いま、呪いのテーマが聞こえたよぅ(笑)。(←月華公主の料理は恐ろしいほど濃い口なのだ)。
灰声 それは師匠宛じゃなくて、わたしたちに?
英玲 内容は?
GM 君たち宛て。一席設けたく、みたいな感じ。……断る理由、ってないよね?
香瑠 わたしお酒飲めないし、肉食べられないし、……最近、お腹の調子が(笑)。
GM/赤岳芳主 「丁度よい。薬をもらって来い」
香瑠 お師さんわかって言ってるぅ〜(泣)。
GM/赤岳芳主 「先般、月餅を頂いたしな」
芭蓮 無駄だ、食い意地の張った師匠には勝てない。行くしかないんだよ。
香瑠 泣きながら行くよぅ。
GM じゃあ、みんな揃ったことにしよう。九竜山桃花洞の月華公主の宴卓だ。みんなのほかに、もうひ-とり客(おまけ)がいる。見知った顔のナマズ様だ。
香瑠 あ、ナマズのおじちゃんだ。
GM/ナマズ 「いや、今日は普通のカッコしとるんやけどな」
香瑠 ナマズのおじちゃんだ。
GM/ナマズ 「普通の名前もあるんやで。覚えてないやろ?」
凌稀 えーと? 
香瑠 瓢鯰大仙。
全員 すごーい。
芭蓮 よく覚えていた。偉いぞ。僕は食材としか認識してない。
GM おいっ! 待て待て。
凌稀 うん。メモにすら残ってない(笑)。
GM/瓢鯰大仙 「いや、すまんなあ。わざわざ来てもろて」
香瑠 ?
GM/瓢鯰大仙 「月華公主に言ってな、ちょと集まってもらったんや。月華公主のご飯が食えるのはほんまやから、ゆっくり食いながら聞いたってや」
全員 ……。
  ナマズ様のお話は、とても長かったので要旨を抜粋。
 「曲河方坤陣の解析、だいぶ進んだで。あれ、とんでもない代物や。どのくらい凄いか、ちゅうのは、はっきりしてへんから言われへんのやけど。
 でな、あの陣は地脈と深い繋がりがあってな、多分、急に消えてもうたのも地脈の流れが関係しとるんやろうけど。あの陣は、その地脈をどっかへ繋ぐ、みたいな役割があったんや。な、すごいやろ凄いやろ?
 地脈の向きなんかもこれから測らなわからんけど、その流れはたぶん三つ。欠損部分がどうかはわからへんけど、三つは間違いないな。
 で、最初の陣を見つけたのが君ら、ちゅうのも何かの縁や。旅の途中でそれっぽい陣を見つけたら、わしに教えてほしいんやけど」
  というお話をするだけして、料理を食べるだけ食べて、ナマズ様はとっととお帰りになられましたとさ。……瓢鯰大仙だってば。

【二  旅の正体不明、御一行】

GM そんなこんなで宴果てて、修行の旅を再開することになりました。
芭蓮 お遣いじゃなくて「冒険」は久しぶりだ。
香瑠 お師さん、行ってきまーす。
GM/赤岳芳主 「む」
芭蓮 行って参ります。何かあったら『師匠の一筆』を使いますから。
GM/月華公主 「今度は死なないようにするのよ」
芭蓮 ええ。僕だけは死なないように気をつけます(笑)。
GM それもどうかと思うけど。ということで、また央華中原に舞い戻ってきた。今君たちが旅しているのは、野あり山ありの自然豊かな農業地帯。近くに大きな都があるらしく、君たちが歩いているのも、馬車がすれ違うのがやっとだけれども、街道と呼んでいいだろう。
芭蓮 久しぶりに人の群れに紛れてみるのはどうだろう。
香瑠 そうだね。
GM 最近、人間じゃない奴とばかり関わってたからね。
凌稀 虎とか、バッタとか。でも、横で乗騎に乗ってたら意味ないよ(笑)。
芭蓮 じゃあ、椅子を担いで。
凌稀 担いでるのも、変。
GM あれは、収縮が可能な代物だと僕は解釈してるんだけど、駄目かなあ。
芭蓮 じゃあ、できると思おう。
凌稀 収縮できないと、ちょっと辛い。
灰声 椅子しょってたり火の車しょってたりしたら変だからね。
GM それじゃ大工さんだ。
香瑠 「皆さんどんなご職業で?」って訊かれて、「大工です」(笑)。
芭蓮 えー。僕、料理人なのにー。
GM そんな感じで街道を徒歩で進んでる。時折、農作業中の人々とすれ違ったりするわけです。いやあ、のどかでいいですな。
凌稀 でも、傍から見てこの御一行は、どんな一行だろう?
GM うーん、賑やかだから、旅芸人ご一行かな。それにしても人員構成が変。
芭蓮 僕は護衛(笑)。
GM さて、君たちの後方から、二頭引きの馬車が2台やって来るよ。
香瑠 邪魔になっちゃいけないから、どいてあげるよ。
凌稀 轢かれるのやだもん。
GM 馬車はガラガラと近付いて来る。前を走っている輿車……まあ、中華風の馬車を想像してもらっていいんだけど、5、6人は乗れる結構大きなものだ。……が、がらがら、ことことこと、と君たちの隣で停まる。
香瑠 ほえ?
GM 中から立派な身なりの商人が現れます。歳は45くらい。「もし、旅の方。この先の大班都に行かれるなら、お乗りになりませんか?」
香瑠芭蓮 ダイハント?
GM/商人 「はい。この辺りを治めております、大きな都でございますよ」
香瑠 ほええ、聞いたことあんの?
GM 初めて来る土地だからね。ないかもしれない。
芭蓮 まあ、乗っけてもらおう。どうせ行くんだったら。
香瑠 おじちゃん、ありがとう。にこにこ。
GM/商人 「いえいえ。あ、わたし、商人の呂文泰と申します」
全員 リョブンタイ/リョブンサイ?
凌稀 あれは「呂文際」だった。
GM/呂文泰 「皆様、文際をご存知でしたか! わたし、文際の従兄でして。小さい頃から『宰相になるのだ』などとたわけたことを申しておりましてなあ」
香瑠 宰相なんかのどこがいいんだろう。ぼそ。
GM/呂文泰 「でございましょう? 商人は商いが一番でございます。ところで、大奥様。何かご入用の品はございませんでしょうか?」
灰声 いやいや、気にするでない。
GM/呂文泰 「では、若奥様は?」
英玲 いえ、何もないです(焦)。
GM/呂文泰 「えーと、お嬢様方は?」
香瑠 にょ?
凌稀 うん、別に……。
GM/呂文泰 「……じゃあ、使用人の方は?」
芭蓮 ……いいんだけど(笑)。ちょっと「ぐはっ!」と来たよ。やっぱ下働きなのか、と。
英玲 そういえば、旦那様がいないけど?
灰声 いいのいいの。下働きらしいから。
芭蓮 まあ、護衛兼料理人、ということで。
GM いかにも料理人然としてたからなあ。この時代じゃあ仕方ないでしょう。何も買ってもらえなかった呂文泰はちょっと残念そうだけど、馬車に乗せてくれて、がらがらと街道を進んでいく。商人なので、訊いてもない事をいろいろ喋ってくれるよ。
 「今回も10日ほど掛けて近隣の邑を巡ってまいりまして、この輿車が大きめなのも、そういった所へ人々を運んで差し上げて路銀などを少々……」
香瑠 ほえ? 親切で乗せてくれたんじゃないの!
灰声 よもや我々から路銀を取るなどとは……。
GM/呂文泰 「いや、まさか大奥様がその様な端金をお払いにならないなどとは思いもよりませんでしたので」
灰声 いやいやいや。呂文際には世話をしたのう(笑)。
GM/呂文泰 「は? いや、奴の稼ぎが私の稼ぎではありませんので」
香瑠 でもあのまんまだと呂分際のおじちゃん、罪人として罰せられてたよね。
GM/呂文泰 「あの、どのようなことが、あったのでしょう?」
凌稀 ひとつの邑が、消えそうになって……。
GM/呂文泰 「な、なんと?」
香瑠 (袂で顔を隠して)妖怪に襲われて、その手引きをしたのがおじちゃんだと疑いを掛けられて。
GM/呂文泰 「そ、そんなことが!」
灰声 …………終わり(笑)。
GM/呂文泰 「い、いや、その後はどうなったのですか?」
灰声 いや、その時の御代をお前から貰おうというのではない。
GM/呂文泰 「わかりました。お金の話は、なかった、ということで」
灰声 そうだよなあ(笑)。
GM/呂文泰 「よい天気でございますし、窓でも開けてみましょうか(笑)」
ということで、窓が開けられた。いま、馬車は東に向かって走っていると思ってくれ。左手、つまり南側は今までどおりの田園風景なんだけど、右手、つまり北の方角には、荒涼とした荒地が広がっている。
香瑠 あれ? ねえねえ、どうしてあんなに荒れてるの?
GM/呂文泰 「はあ、古い戦場の跡、とか聞いておりますな。戦があったのはずいぶんと前らしいのですが、今でもこの一帯だけうまく草木が育ちません。耕地にもなりませんので、一銭にもならぬところです」
香瑠 恨みが残ってるのかなあ。
GM/呂文泰 「さあ、どうでしょうな。この辺りでは、今向かっております大班都が一番大きゅうございますから、そことどこかの邑がいざこざを起こした、ということでございましょう」

【三  少子失踪】

GM そんなこんなで、夕方前に大班都に到着。いちおう風水の立地に従って、裏には立派な山があり、邑は美しい白壁に囲まれて、緑の多い立派な邑。人口二千人は下らないかな。現在じゃ大したことないけど、央華ならかなり立派なほう。まあ、『大』までつけるのは大袈裟に過ぎるかな、という感じ。
芭蓮 むむむ。
GM 馬車は門のところで止められて、人物のチェックがあるので馬車から降りてくださーい。
香瑠 はーい、降りまーす。
GM 呂文泰は兵士たちと顔馴染みらしく、親しげに話をしている。旅の途中で連れてきたお客、と紹介をしてもらう。芭蓮、英玲、灰声さんはノーチェック。で……「む! そこな子供はどこから連れて来た!」
凌稀香瑠 ほえ?
凌稀 連れて来た、って言われても……。
芭蓮 それは誰に言ってるの?
GM/兵士 保護者っぽい奴だから……。「お前じゃあ」
芭蓮 いえ、僕、使用人なんだけど。
英玲 保護者……わたし、かなあ。
GM/兵士 「うぬ、さては貴様らが人攫いの一味! なわけはないよなあ。こんなばあさんが人攫いなあ?」
灰声 うちのかわいい孫たちを浚うなどと。
GM/兵士 「いやいや。もしやさらってきた子供を預かる役目かもしれん。やい、一味はどこだ!」
灰声 そんなに言うなら、子供たちに聞いてみるがよい。
香瑠 (うりゅー)おばーちゃんをいじめちゃやだー。
灰声 おお、香瑠ー。
凌稀 邑の中でさらわれたのなら、どうして戻って来るの?
GM/兵士 「……あれ?」
芭蓮 ふとした質問ですな。なるほど(笑)。
GM/兵士 「門を通る子供連れの奴を、って停めちゃったけど、確かに変だよなあ。第一、呂文泰殿のお知り合いが人攫いな訳はないか。いや、失礼した。近頃、都内で子供がかどわかされる事件が多発しておる。保護者の方は充分に注意してもらいたい」
灰声 攫われても、ただ攫われてるような子供ではありません(笑)。
GM/兵士 「人攫いの犯人についてはわかっていないが、夜中にさらわれているので物の怪の仕業かもしれん。夜は出歩かんように」
香瑠 ありがとう、おじちゃん。はい、押し花あげるね。
GM/兵士 「これはよくできている。帰って家内にやることにしよう」
凌稀 なんか初めてきちんと受け取ってもらえたような(笑)。
香瑠 よかったあ。

GM 門を抜けたところで、呂文泰が「私はここで。この都の内では郭大夫のところにお世話になっております。もし御用がありましたら、こちらのほうへ」と言い残して去っていく。
香瑠 おじちゃんありがとー。
GM さて、都の中。道も掃除が行き届いていて、街並みも整然としている。門を抜けてすぐが広場になっていて、人々が行き交っている。商人がいたり、仕事帰りの人がいたり、いろいろだ。
芭蓮 提案。子供たちを救わないか? 突然のことながら。
凌稀 うん。囮もいることだし(笑)。
芭蓮 夜中出歩くと危ない、って言ってたんだよな。
香瑠 じゃあ夜中出歩けばいいんだ。
芭蓮 二人か。二人はちょっと……。よし、婆付きで(笑)。
凌稀 油断するなあ、それは。
香瑠 ともかく、宿を探すある。
芭蓮 普通に宿を取るか。それとも、村長、じゃないや、王のところに行くか?
香瑠 あんまり騒ぎになるとやりにくいんじゃないかな。
芭蓮 そうだなあ。旅人と言えどもこんなに大きな邑では。
灰声 普通に宿を取るのでいいんじゃない?
GM では、町をてくてくと歩いて行く。ここで全員、難易度9の知覚判定を行って。英玲だけは難易度8でいいよ。難易度9のほうが(ころころ)15。難易度8のほうが(ころころ)16。なんでだ?
全員 (ごろごろ)
GM えーと、全員成功か。すごいなあ。
英玲 あの……。
芭蓮 うまそうな屋台だ(笑)。(←やっぱり失敗)

【四  歌う少女】

GM ちょうど人だかりが切れたとき。広場の隅、裏路地から出てきてすぐの、あまり人が寄り付きそうにない道端に、子供がひとり座って歌を歌っている。
芭蓮 僕は聞いちゃいけないんだな。「どんな歌?」って。
GM 歌っているのは小汚い女の子だ。年の頃は十歳くらい。
灰声 子供が攫われる、という話を聞いたばかりだから、足を止める。
芭蓮 足を止めてくれたので、足を止める。
香瑠 ねーねー、芭蓮にーちゃん、あっちで歌を歌ってる女の子がいるよー。
GM 女の子は誰に聞かせる、というわけでもなく、袋みたいな物を前に置いて歌っている。とっても綺麗な声だね。それで道行く人からお金を貰っているみたいだ。近付いて見ると、汚れていると言っても、姿形は悪くない。むしろかわいいくらいだ。で、歌ってる歌が、
「蔡華灼灼、蔡風蕭蕭、蔡雨清清、蔡月麗麗」
灰声 まあ、綺麗なものは綺麗だね、って歌ってるような感じ?
芭蓮 何かあげたほうがいいかな。
GM 君たちが自分の歌を聴いているのに気が付いた女の子は、歌うのは止めないけど、黒くきらきらした瞳で君たちを見上げる。
凌稀 お金ちょうだい、って感じ。
灰声 じゃあ、路銀を。
GM 持ってます?
香瑠 わたしたち、絹とかはたくさんあると思うけど。
芭蓮 確か、残り個数が一桁っていう金丹壺を誰か持ってなかったっけ? いやしかし、ただの旅人が薬持ってるのも不自然だしなあ。よし、こうなったら『禁術符』をあげるのだ。
香瑠 えい(笑)。
英玲 あげてどうするのー?
灰声 なーんかあげないとなあ。お金、全然持ってないの? 泊まろうとしてるんだから、少しくらいは持ってるよね。
GM まあ、端金なら持っててもおかしくないけど。
芭蓮 じゃあ、普通の薬作って渡していい? 虫除けの薬と、腹痛の薬など。 あげながら効果を説明しておこう。これはこうこう、と。
灰声 私は路銀を少々。
GM 女の子はぺこりとお辞儀をして、また歌を歌い始めるよ。
灰声 ちょっと訊いてみよう。この辺りに住んでるのかい?
GM/女の子 こくり。
灰声 お父さんとお母さんはどうしたんだい?
GM/女の子 こくり。
灰声 一緒に住んでるのかい?
GM/女の子 こくり。
灰声 一緒に住んでないのかい?
GM/女の子 ふるふる。
芭蓮 元気かい?
GM/女の子 こくり。
芭蓮 楽しいかい?
GM/女の子 ……?
灰声 どこに住んでるの?
GM 無言で込み入った路地のほうを指すね。
芭蓮 歌う以外は喋らないのかな?
凌稀 お名前は?
GM そうすると、さっきの歌の『蔡月麗麗』という所を2回歌って、黙る。
香瑠 月麗か、麗麗か。
灰声 月月という手もある。
芭蓮 面倒臭い。三尸で心を覗くのだ。
凌稀 そんなことで?(笑)
芭蓮 だって、コミュニケーションできないし。さあ、いつもどおりに花を取り出すのだ。
香瑠 やっぱり女の子だから、ここは牡丹。
GM/女の子 にこにこ。
香瑠 わたし、香瑠って言うの。月麗でいいの? 麗麗ちゃん?
GM/女の子 『蔡月麗麗』
英玲 これが全部名前なのでしょうか。
香瑠 蔡月麗麗ちゃん(笑)。
GM/女の子 ふるふる。
灰声 出来過ぎのような気もするよね。歌になるような名前って。
凌稀 逆に先に歌があって、その歌が好きな親が付けた、とか。
芭蓮 1、このまま会話を続ける。2、引き上げて、宿を取る。
凌稀 3、探る?
芭蓮 4、天転をおしゃべり相手として置いてみる。
灰声 一緒にカラスと歌ってたら凄いよ。いい儲けになるかもしれないけど。超腹話術。央華の世界に蘇った○っこく堂(笑)。
凌稀 でも、それだとまず、あの女の子が喋らないと。
全員 うーん。
芭蓮 歌えるんだから喋れないわけじゃないしなあ。
凌稀 歌しかわかんない、っていうんだったら、返事はないよね。
灰声 このまま話しかけてても、こっちが訊くばかりで向こうからは何も話してくれないかもしれない。
凌稀 遊んでみる? 周りから見たとき、不審がられないし。
芭蓮 大人が囲んでる、っていうのは怪しいと思うぞ。
英玲 じゃあ、大人3人は宿屋に向かいますか。
芭蓮 それではお嬢様方、行って参りますです(笑)。

GM 宿を取りに行くんでしたな。ですが、今の手持ちじゃあ足りませんぜ。
芭蓮 稼げ。
灰声 どうやって? あたしは詩を詠むくらいしか。
芭蓮 僕は料理するくらいしか。
香瑠 ばーちゃん。詩を書いて本屋さんに持って行けばいいんだよ。
灰声 それ、ありなの?
凌稀香瑠 あり。
香瑠 そしたら文人が買ってくれる。
灰声 じゃあ、やってみます。(ころころ)17。
GM (ころころ)自分としてはそれなり、っていうのができた。
灰声 本屋さんに持って行ってみます。
GM 「はいはい、いらっしゃい」
灰声 これを売りたいのだが。
GM 「はあ、どなたかさまのご紹介で?」
灰声 通りすがりの旅の者じゃが、わしはいろいろな所を見てきた……。(遠い目)それを詩にしたのじゃ。
芭蓮 怪しげな婆だ(笑)。
GM 「……ほお。しっかりした出来でございますな。わかりました、これは買い取らせていただきましょう」
灰声 味を占めるかも。ありがとう。
  細かいことですけどね、この時代、書誌の需要は極めて少ないと思われます。なにしろ木簡の時代で、紙が流通してないんだから、出版という形態は整ってないと思うんだな。だからここは「碑文や額に書く文句を売りに行った」と解釈してくれると嬉しい。
GM お宿でございます。
芭蓮 さっきのお金で宿は取れるの?
GM 大丈夫だよ。「ええと、大奥様に若奥様に使用人の方、と」
芭蓮 それからお嬢様があと二人。……いやだ、お嬢様なんて呼びたくない。ほんとは僕よりも年上なのに(笑)。
灰声 子供たちを呼びに行こう。天転に意志を伝える、なんてできない?
芭蓮 うん。喋れるだけ。でも足が3本生えてる(笑)。ではわたしが、お嬢様を呼びに行ってまいりましょう。

【五  あなたのお名前なんてぇの?】

  さて、女の子の傍に残った子供二人。何とか打ち解けようとしております。
香瑠 よーくお歌聴いて、覚えたら一緒に歌ってみるけど。
芭蓮 カラスが「かあ」って合いの手を入れて。
GM では夕方の路地で、三人仲良くお歌を歌っている。
芭蓮/天転 かあ。
香瑠 歌うのはおんなじ歌?
GM うん。
凌稀 ひたすら同じ歌か。
芭蓮 しまった、腹痛の薬じゃなくて、のど飴にすればよかった。
香瑠 自分の知ってる歌を歌ってみたりみなかったり。(どっちなんだ?)
GM はじめは不思議そうな顔をして、少し覚えると一緒に歌ったりもするけど、やっぱり元の歌に戻っちゃうな。
香瑠 この歌好きなの?
GM/女の子 こくり。
香瑠 そっかあ。お母さんが教えてくれたの?
GM/女の子 こくり。
凌稀 お母さんってどんな人?
GM/女の子 ……。
凌稀 やっぱ喋れないかあ。優しい人?
GM/女の子 こくり
凌稀香瑠 うーん。
芭蓮/天転 かあ。
GM さて、夕闇が迫ってきた。女の子は腰を上げて、袋の中身を確かめる。芭蓮の薬の他は、中に路銀が3枚入っていた。それを手の平に乗せて、1枚は香瑠、1枚は凌稀、1枚は自分を指差す。
香瑠凌稀 ううん。
芭蓮 何で喋らないんだぁ!(笑)
凌稀 つられたんだよう。
香瑠 いらないよ。だって綺麗なお歌教えてもらったもん。そのお礼だよ。
GM/女の子 ふるふる。それから、香瑠を指して、自分を指す。
灰声 歌を教えてもらった、って言ってるのかな?
香瑠 …………おともだち。だからいいの。
GM/女の子 ふるふる。
香瑠 ううん。
GM/女の子&香瑠 ぶるぶるぶるぶる。
芭蓮/天転 あんた、何しとんじゃい!(笑)
GM あまりに君が強情なので、女の子は仕方なくそれを袋にしまう。で、凌稀と香瑠の手をとって、ぶんぶん。
凌稀香瑠 ぶんぶんぶん。
芭蓮 子供に戻っている!(笑)
GM 路地裏のほうに行きながら、ふり返って、ぺこり。
香瑠 ばいばーい、また遊ぼうねー。
GM 女の子も小さく手を振って、路地の向こうに消えて行った。
凌稀 耳鬼と使鬼、ごう! 使鬼のほうには視力を与えて。
GM よかった、そのまま子供に戻ったかと思った。女の子は路地裏の入り組んで寂れているほうへと進んでいく。
凌稀 どんどんどんどん寂れた方向へ〜。
香瑠 凌稀ちゃんの実況中継を聞いていよう。ここでたむろしてても不自然じゃないように、何気に目の前に『封妖壺』を置いて歌を歌ってみたり。
GM そこまで演出するか? 女の子はしばらくして、一番ぼろっちそうな通り、いわゆる陋巷の一軒に入っていく。
凌稀 おうち。ちょっと侵入する。
GM 中には布団が敷いてあって、お母さんらしき人が寝ている。
凌稀 お父さんはまだ帰ってきてないのかな。
香瑠 病気なのかなあ。
凌稀 病気だろうなあ。金持の家ならまだしも、食べていくのが大変、子供が働いてる、っていうときにお母さんは寝てないと思う。
香瑠 そうだよね、多少のことなら働くよね。
GM 今日の稼ぎを取り出したり、貰った押し花を見せびらかしたり。
凌稀 やっぱり喋らないんだ。お母さんはどういう反応?
GM にっこりとそれに受け答えしている。お母さんは娘の頭を優しく撫でながら、「良かったね、蔡月」って。
凌稀 ……あそう。蔡月ちゃん、って言うんだって。
香瑠 なるほど、ありがとう、凌稀ちゃん。
凌稀 それだけわかればいいの?
GM しばらくすると、お父さんが帰ってくる。箒などを持っていたので、町の掃除がお仕事らしい、というのがわかる。
凌稀 稼ぎは少なそうだけど。
香瑠 卑しい仕事、って言われてるけど。
GM そんなところに、使用人が迎えに来たよ。
芭蓮 お嬢様方、お迎えに上がりました。
香瑠 芭蓮おにーちゃん、しっかり(笑)。
凌稀 使用人使用人って言われたからって、そこまでしなくても(笑)。
芭蓮 いつ、人攫いが見てるかわからないから。お金持ちのお嬢様って、狙われそうじゃない? 
灰声 金持は面倒臭いかもよ。追っ手が出たりとかさ。貧乏そうで追っ手もなくて、「よかった、口減らししなくて」ぐらいのところがいいかもよ。
凌稀 売り飛ばす目的だったら、何よりもその子が可愛くないと。
灰声 その点、君たちは自身があるかな?
凌稀 えっとね、魅力は8。
香瑠 じ、11。
灰声 囮は決まりね(笑)。

【六  囮作戦、誘拐志望】

GM そうこうするうちに夜だ。現代の感覚で言うと10時か11時くらい。
香瑠 お部屋に引き上げてきたのだぁ。
灰声 では、これから夜の街を散策しに行こうかねえ。
香瑠 囮に行きまーす。
英玲 その後ろを、付かず離れずの距離を取ってついて行きます。
芭蓮 やめたほうがいい。人攫いだと思われるから(笑)。僕は宿で寝てる。
凌稀 私も囮に出るけども。ばらばらで行くの?
香瑠 あんまり大勢でいると手を出しにくいよねえ。
灰声 でも子供がひとり歩いてるのも変だよねえ。
凌稀 2対2で分かれるとか?
香瑠 これだよ。「おばーちゃんのばかー!」って、泣きながら出て行く(笑)。で、半刻ほどしたら追って行く。
  半刻? 1時間もひとりきり? かわいそうでない?
  でまあ、協議の結果。
GM 組み分けは、ばーちゃん、香瑠、カエル組。それと凌稀、花天(以前のシナリオで手に入れた白蛇)組。凌稀の後を英玲さんが追いかける、と。どのあたりをうろつくのかね? 大まかな街の区分として、@王様の屋敷や祠があるほう。A役人たちの住む高級街。B普通の人たちが住んでいるほう。それから、Cスラムというか陋巷。それからD広場。
香瑠 王様の屋敷の近くはちょっとね。
灰声 普通の人達が住んでいる所かな。
凌稀 聞いとけばよかったなあ。どのくらいの子が攫われるのか。
芭蓮 情報収集してなかったな。
灰声 ここで英玲さんがさらわれる可能性もあるわけだ(笑)。
GM 幸運度チェック、ってないからなあ。じゃあ、がきんちょ2名、平目で2Dを振っていただきましょう。(ころころ)11以上が出たら言って。
凌稀 以下。
香瑠 11。
GM 了解。では、おばーちゃんと一緒に歩いているとだな。前方から松明の灯が近付いてくる。……ところで灯は?
凌稀 一人で泣きながら歩いてるんだから、提灯を持ってるのは凄ーく不自然。
灰声 こちらは持っています。
GM 「む、そこにいるのは何者だ?」
香瑠 だあれ?
灰声 いやいや、旅人なのじゃが、旅館に帰るのに迷子になってしもうて。
GM 近付いてくるのは兵士さんだ。「こら、この都では人攫いが横行しておるというのに、夜中歩いては危ないではないか」
灰声 初耳ですのう。
GM/兵士 「なにっ! おのれ門番、さぼっておるな」
香瑠 おじちゃん。女の子見なかった? お部屋からいなくなっちゃったの。
GM/兵士 「なに!」
香瑠 あたしが悪かったのぅ。喧嘩しちゃったぁ。
GM/兵士 「どっちのほうへ行ったのだ?」
香瑠 わかんないよう。
GM/兵士 「わかった。お前たちはとりあえず宿に帰るのだ」
香瑠 嫌だよう。あたしのせいだもん。いなくなっちゃいやだぁ。
灰声 ああ、旅館はどこかのう。
GM/兵士 「どこの旅館なんですか。しっかりしてくださいよ」
香瑠 うえええん。
灰声 まあ、じゃあ我々は大人しく旅館に帰るとするか。
凌稀 今のうちに聞いといてーっ。
灰声 しかし、わしの娘は小さいといえども12じゃ。しっかりしておるわい。間違っても人攫いに攫われるようなことはあるまい?
GM/兵士 「全然ちっちゃいじゃないですか。何を悠長なことを言ってるんですか。とにかく、私はすぐに手配を」
灰声香瑠 待って!
灰声 人攫いはそのくらいの子供を狙うのかい? もっと小さい赤子とかのほうが攫いやすかろう。
GM/兵士 「さあ、どうなんでしょうね。でも、攫われたのはお宅のお子さんたちくらいの年頃の子供ですなあ」
香瑠 え? 10歳以上の子達?
GM/兵士 「統計は取っておりませんからなあ、詳しくはわかりません。そんなことより!」
香瑠 うりゅりゅりゅりゅりゅ〜。
灰声 孫を頼みますよ。わたしたちは宿に帰ります〜。
香瑠 身なりは裕福だったのぉ。
GM/兵士 「わかったから離せぇ」(笑)。

GM 衛兵さんは血相を変えて夜の街並みに消えて行ったよ。市民からの貴重な一報があったので、戒厳令を敷かせてもらおう。
全員 おお。
GM で、さらにうろつくの?
灰声 うろつきますよ。
凌稀 うろつくよ。
GM (ころころ)また2D振って、6以上だったら言ってね。
凌稀香瑠 ……。
GM 6以上だね。
全員 あらー。
GM/兵士 「こら! 子供がひとりで出歩いては危ないではないか」
凌稀 だってだって〜。喧嘩しちゃったから帰れないんだもん。
GM/兵士 「ああ、おじさんがとりなしてやるから」
凌稀 ……この場合、逃げられないね。
英玲 引きずられている凌稀ちゃんのところに割り込んで……。
GM/兵士 「あ、お母さんですか?」
英玲 ええ、まあ、いちおう。
GM/兵士 「いちおう、とはなんですか! 人攫いが出てるんですよ」
凌稀 再婚したお母さんなの(笑)。
GM/兵士 「そ、それは失礼。継子だからといって粗末に扱わないように」
英玲 わかりました。以後気をつけます。
香瑠 ……。
  こう兵士さんがたくさんいるとねえ。
  結局、どちらも兵士さんに見つかって、宿の付近まで連れ戻されました。

【七  怪異の歌声】

GM では、宿に帰り着こうか、というところで知覚判定を。難易度は秘密。
英玲 (ころころ)裏にして20。これが最高かな?
GM では英玲だけ裏の反動を。
英玲 (ころころ)7。「ごくごくふつう」。
GM ……どこかから、歌声が聞こえます。
英玲 おやぁ?
香瑠 うにゅ? 耳を澄ます。
GM 確かに誰かが歌っているようだ。
 ということで、詩文・散文の知識のある灰声と、長嘯をたしなむ英玲、難易度10の知識判定を、4回行ってください。
灰声英玲 4回? (ごろごろ)
灰声 3回目が、2人とも駄目だね。
GM ……綺麗ーに詰まんないとこ外したなあ。
  というところで、詩を書いたカードを渡す。
GM 読み方、行くよ。
@「悲しき歌はまさに泣くべし 遠く望んではまさに帰るべし」
A「今故郷を思念すれば 帰らんと欲すれども人家なし 蕭風は人を愁殺す」
B「うにゃうにゃうにゃ」
C「常に国を思いて心は痛み 願わくは鵠となりて郷に還らん」
英玲 3小節目が無いのが困ったね。
灰声 大まかに言えば「故郷に帰りたい」という歌でしょう。
凌稀 滅ぼされたあの邑かな?
灰声 でしょうね。問題はこれを誰が歌ってるか。あの女の子じゃないでしょう。若いとか、歳とか、女性とか男性とかわかる?
GM 聞いた感じは、低くて暗ーい声。性別は判別しかねる。
英玲 聞こえる方向が分かれば、私がそちらへ向かいますけれど。
凌稀 もしまだ歌が続いているなら、耳鬼にやらせるけど。
英玲 聞こえてくる場所は?
GM 特定できない。今のところ、風に乗ってくるような感じ。
凌稀 風上はどっち?
GM 北のほうだね。
香瑠 おにーちゃん。《暗視丹》ちょうだい。仙鳥に乗って探しに行く。
芭蓮 悪い、作れない。一晩待って(笑)。
香瑠 終わってるよぅ。
凌稀 北方面ってどういうエリアだったっけ?
GM 祠があったり、王様のお家があったり。
灰声 静かに進んでみます。
GM しばらく行くと風向きが変わって、西側から聞こえる。
香瑠 うにゃにゃ。西側へれっつらごう。
GM ずんずんずん。結局西門へと行き着いた。西門が開いている。
凌稀 うにゃにゃにゃにゃにゃ?
GM 門の所には、血塗れだったり、倒れたりしている兵士さんたちが!
英玲 生きている方は?
香瑠 歌はまだ続いている?
GM ぱっと見は生死は分からない。歌はかすかに聞こえる程度。
香瑠 怪我している人を助け起こして、息とかを確認。
GM 生きているのは6人中3人。傷は全部刀傷。たまに形容しがたい傷もある。無理やり噛み付いて引きちぎったような。
香瑠 獣のような?
GM それならそれと分かるでしょ。それとはちょっと違う感じ。
香瑠 手当てをして助け起こすよ。おじちゃん、大丈夫?
GM 兵士は意識を取り戻す。と同時にがばっと跳ね起きて、「うわあ!」と壁のところまで後じさる。
灰声 ここはおばあちゃんが行こうじゃないか。
GM/兵士 「うわああ、寄るんじゃねえ」
芭蓮 じゃあ、カエルがぴょこたん。
GM/兵士 「うわあああ」
英玲 駄目です。もっと駄目です(笑)。
GM/兵士 「はあはあ、来るんじゃねえ。俺の3尺以内に近寄るな」
香瑠 更に近付くぅ。
英玲 斬られても知らないよ。
GM/兵士 「う、うわあああ」だだだだだだ。
灰声 誰かを呼んでくる?
香瑠 呼んだほうがいいと思うよ。明らかに異常事態だし。
灰声 誰か来ておくれー! 大変だよー、大変だー。
凌稀 ひとごろしー!
GM あ、人殺しに疑われ兼ねん人間、ひとりもおらん(笑)。では、しばらくして、衛兵さんがばたばたと駆けつけてくる。「なにごとだー」
灰声 この惨状を見ておくれー。
GM/兵士 「おお! 何があった?」
灰声 駆けつけた時はこのように……。できる限りの処置は施したのじゃが。
GM 衛兵さんたちは倒れている仲間を介抱する。起きた衛兵さんたちは、倒れている仲間の死体に呼びかけて涙してたりする。
灰声 さっき生きておる者がおったが、優しく起こしたのにもかかわらず。
凌稀 何かに怯えて……。
香瑠 近付くなーって刀振り回しながらどっかに行っちゃった。
GM/兵士 「む。それはいかん。即刻捕まえるのじゃ」
凌稀 捕らわれちゃうのね。
灰声 助け起こした仲間からは何か聞けないのかい? このままじゃ気になって眠れないよ。
GM/兵士 「切れ切れに、『俺がやってしまった』とか言っていたが」
灰声凌稀 俺がやってしまった?
芭蓮 ああ、恐ろしいー。
灰声 ここの門番なのだろう?
GM/兵士 「もちろんだ」
香瑠 意識取り戻した人たちの所に行ってみたいんだけど。
GM/兵士 「子供を? そんなところに? 駄目だよ」
香瑠 ぷう。
GM/兵士 「ぷう、じゃない。大体、お子様は早く家に帰りなさい。人攫いが横行してるでしょ」
灰声 しょうがないね。ここは大人しく帰りますか?
凌稀 ……人を呼ぶ前にやればよかった。
灰声 心を読むとか?
凌稀 いや、死んだ人のほうに訊いてみる、っていう手が……。
GM しばらくすると死体の片付けとか、西門の閉め直しなどの片付け作業が始まったよ。
凌稀 ついて行きたいな。
GM 死体は兵舎のほうに片付けちゃう。忍び込む?
凌稀 忍び込もうか。

【八  屍鬼が教えてくれること】

GM では、塀に囲まれたお屋敷風の建物だ。表門は開いているけど、門番がいるよ。
凌稀 そっか、そっか。どうしよっかなあ。
GM 裏門くらいはあるかなあ。閉まってるけど。
凌稀 閉まってるのか。鍵は閉まってる?
GM せいぜい閂だね。裏門ごときだし。
香瑠 それなら椅子でふわんと忍び込めるね。
凌稀 ふわん、って。そんな入れる場所に何かが?
GM どうだろう。裏庭くらいかなあ。
凌稀 裏庭からとりあえず入って。
GM そこまでは何事もない。ぱっと見て、母屋の裏口と離れがあるね。両方とも灯が点いていて、母屋と離れの間を兵士たちが行ったり来たりしている。しばらく見ていると、行き来が無くなる。離れの光は消されたよ。
凌稀 その隙に、って奴かなあ。まずは、人がいるかどうかの確認のために、使鬼に行かせるのが一番ですね。とりあえず、離れの偵察。
GM 離れの壁を突き抜けて、使鬼がもにょんと中を覗く。部屋は薄暗くなっていて、床に死体が寝かされている。数は3つだ。
凌稀 離れに窓とかは?
GM 何箇所かあるよ。
凌稀 通れる大きさ?
GM 子供なら。
凌稀 開いてるかな?
GM やってみたら。しがみついてよじよじ、って。
凌稀 椅子があるから大丈夫。
GM しばらくやってると開くよ。
凌稀 椅子から桟のところに乗り移って、中に着地。
GM じゃあ、転ばないかどうかの判定だけやっとこうか。
凌稀 えー、やるのー?(笑)  (ころころ)おっけーかな。
GM 人に見せたいくらい綺麗な着地だ。誰も見てないけど(笑)。
凌稀 はっ! で、『魂還石』持って、誰でもいいんだけど……、手近な奴。
GM 魂環石に引かれて、若い兵士の霊体が戻ってくるよ。
凌稀 とりあえず自己紹介。何があったのか聞きたいんですけど。
GM/鬼 「はあ。私はこの邑の兵士でした。私が西門で警備しておりますと、門の外から暗く恐ろしい声が聞こえてまいりまして、その声を聞いた途端に、気を失ってしまったのです」
凌稀 気を失ったということは……。
GM/鬼 「気を取り戻したときには、門が開けられていて、子供たちが邑の中から外へと歩いて出て行ってしまったのです。それを留めようとしたところ、門の外には恐ろしい化け物が立っておりまして、それを見た途端に頭の中がおかしくなって、仲間に斬り付けてしまいました」
凌稀 はあ。
GM/鬼 「子供たちはそのまま、化け物のそばを通って、後ろに立っていた、白い服を着た女性に連れて行かれました」
香瑠 ハーメルンの笛吹き。
灰声 そうだねえ。
凌稀 化け物、というのはどのような?
GM/鬼 「幽鬼、といえばよいのでしょうか。体はひとつなのですが、兵士の腕や、頭が、たくさん、出ておりました」
凌稀 フレッシュゴーレム?  すっげえいやなデザインの。……そっかー。それから、女の人。白い着物以外に特徴は?
GM/鬼 「……髪は乱れておりました。我々を酷く恨みがましい目で睨みつけて、その代わりに子供たちには優しい目を向けておりました」
凌稀 うーん。鬼子母神とか唐輪車とか。
香瑠 私の子供たちをあなたたちが奪ったのだから、このこどもたちはもらっていくのよーほっほっほ?  (なんだそれは?)
凌稀 ……何て言ったかな。妖怪の名前が出てこない。
GM ウブメとか?  をばれうをばれう。
灰声 ふるにふるにゆらゆらと、って?
凌稀 うーん、たぶんそれ以上は聞いても出てこないだろうな。
GM/鬼 「あとお教えできることといえば、門番としての心得など!」
芭蓮 いらん。
香瑠 突然死んだ割にはショック無さ過ぎ!
凌稀 いったん行きかけたのを引き戻したからなあ。
芭蓮 もう聞くことないんだったら、帰してあげれば?
凌稀 そうだね。
GM 兵士さんは降冥して行ったよ。
凌稀 あとは私がどうやってここから出て行くか。
芭蓮 え? 椅子に乗ってふわふわ飛んで行けば?
凌稀 椅子に乗って窓は潜れないんじゃあ。
GM そこまでは何とかよじ登るしかないな。
凌稀 ……怪力鬼に持ち上げてもらう(笑)。
  そんなこんなで、宿に帰還。
香瑠 芭蓮おにーちゃん、芭蓮おにーちゃん。
芭蓮 ん? 誰か攫われたか?
灰声 いや、みな無事に戻ってきた。
芭蓮 ちっ! 役立たずが! 囮の役目を果たさんか。
香瑠 びしっ! 大事なお話があるから聞きなさい。
芭蓮 ほう。
凌稀 ……今晩も攫われたみたいよ。
芭蓮 おぬしらは何をやっていたのだぁ!(笑) 
凌稀 やあぁ。だって攫われなかったんだもん。
香瑠 あうっ。香瑠、頑張ったもん。
凌稀 西門の兵士さんがやられちゃって。
香瑠 人攫いって人間じゃないみたい。
芭蓮 それを知っててなぜ助けんかー!
英玲 いや、すべて済んだ後だったし……。
凌稀 その話は殺された人に聞いたんだもん。
灰声 しかし、毎晩西門からなのかねえ。それとも、一定周期で回ってるとか?
凌稀 それは聞いてみないと。
香瑠 でも、いつも西門が狙われてるんだったら、もう少し兵力増強されててもおかしくないよね。
凌稀 うん。6人ってことはないよね。

【九  大人も頑張る】

GM それじゃ、次の日の朝だ。宿の人に「おはようございます。昨日は大変でしたねえ」なんて言われる。
灰声 どうもお騒がせしました。ときに、人攫いが出るときには、いつもあんなに人が殺されるもんなのかい?
GM 「全然知りませんでした。ひょっとしたら、今までもそうだったのかもしれませんね」
灰声 ほう。私は兵舎に行って兵士さんから話を聞いてみるよ。みんなは?
英玲 それじゃあ、灰声さんについて行ってみる。
芭蓮 僕は現場に行ってみる。
凌稀 あれだけアピールされたあの子が気になる(笑)。
GM いいっすよ。無視してくれても。僕は泣かないよ(笑)。
香瑠 街角に行くー。後で兵舎に寄るから、お話聞かせてね。
凌稀 あれだけ入り組んだ道なんだから、家知らないよね?
香瑠 うん。
凌稀 私が行かないと駄目だよね。
香瑠 うん。

GM では兵舎だ。いかめしい顔の門番が立っているよ。
灰声 昨日西の門のところで……
GM/門番 「何もなかった」
灰声 うーん……。出くわしたんじゃが……。
GM/門番 「……(手招き)」(ぽん、と手を握って)「これで黙っておいてくれたまえ」
灰声 いやいやいや。これで黙るわけにはいかないなあ。
GM/門番 (再び手を握って)「これで黙っておいてくれたまえ」
灰声 これでは寝覚が悪いからなあ。ちょっと上の人と話をしたいなあ。……と言いながら手は袖の中へ(笑)。
 当然、手の中には渡したはずの金目のものがですなあ(笑)。
GM (不服そうな顔)
英玲 灰声さん、少しは返してあげたら?
灰声 まあまあ、まあまあ。いやいや、まあまあ。
GM/門番 「我々としても、優しくしない応対の仕方もあるんだがね」
灰声 私がここで痛めつけられたとしても、まだわしには2人の孫が(にやり)。
GM/門番 「……待ってなさい」今度は、ちょっと偉そうな人が出てきたよ。
灰声 いやいや、脅して金が欲しいということではない。いや決して。
GM (後ろの兵士に)「はあ、そんなことしたの。……で、何用ですか?」
灰声 昨日の夜は大変な事件だったが、ああやって人攫いが起きるときに死人が出てたのかい? うちの孫が見てしまったからねえ。気になるのよ。
GM/曹長 「本来であればお答えできない話だが、ここで断れば話を諸方にばら撒かれることだろうし」
灰声 噂話をされるよりは、真実を話したほうがよいということもあるぞ。
GM/曹長 「そうだな。今までの子供が攫われたときには、数名の死者が出ていた。ただし、これはすべて兵士たちだったので、口止めをしてある」
灰声 無用の混乱を避ける、と言うことかな。来るのは必ず門だったのか?
GM/曹長 「今までは門だった。南の門以外は1回ずつやられている」
灰声 南門の側には、化物が恐れるような何かがあるのかい?
GM/曹長 「いや、ないな」
凌稀 これから南門か、それとも南門には用が無いか。
英玲 あ、あの、こういう歌に聞き覚えはありませんか?
GM/曹長 「物悲しい歌だが、それが何か?」
灰声 いや、ありがとう。このことは決して他言はしませぬゆえ(にやり)。
  その「にやり」って何なんですか? ばーちゃん。
GM 現場の西門です。現場の跡は綺麗に片付けられていて、新しく砂をまいて血の跡を消してある。で、兵士さんたちが忙しく行き来している。
芭蓮 子供たちの足跡はない?
GM うーん、兵士さんたちが血の跡と一緒に消しちゃった可能性が高いな。
芭蓮 門の外へ出てみよう。
GM/兵士 「どこへ行く?」
芭蓮 ちょっとそこまで。……怪しいな。隣の邑まで。
GM/兵士 「それにしては身軽な格好だが、まあいいや」通してもらえるよ。足跡を調べるなら知覚判定だ(笑)。(ころころ)12だけど。
芭蓮 ……僕には使役獣3匹がいる! まずは僕からだ。(ころころ)14。
全員 おお!
GM では子供の足跡が北のほうへ続いているぞ。
芭蓮 よし、ついて行くぞ。
GM しばらく歩いて行って、門から10丈ばかり離れた所でぷっつりと消えている。代わりに、何かを引きずったような跡がある。
芭蓮 その跡を追う事はできる?
GM その跡もすぐに消えている。というか、その辺だけに跡があるんだね。
芭蓮 面妖な。
GM ちなみに子供以外の足跡は見受けられない。
芭蓮 隣の邑まではどのくらい?
GM 君の足なら半日。飛来椅なら2、3時間だね。
芭蓮 隣の邑まで行って、人攫いが起きてるかどうか調べたいな。
GM 隣町まで行ってみたが人攫いの噂はまったく無い。都から、衛兵を貸してくれ、という話があったらしいが、それ以外はまったく平和だ。
芭蓮 それなら、ここにいても意味がないな。へろろーんと乗騎で帰ろう。

【十  君が涙はなにゆえか】

GM 市場だ。昨日と同じ場所で蔡月が座って歌ってるよ。
香瑠 蔡月ちゃーん。(ぱたぱたと走り寄る)
GM ちっちゃく手を振る。
香瑠 えへへ、おはよー。
GM/蔡月 にこにこ。
香瑠 じゃあ懐から、えへへー。桃まん。
凌稀 ……食べ物が出てきました。
  どうして?
GM/蔡月 もじもじ。
香瑠 お金がない? ううん、要らないよ。一緒に食べよう。
凌稀 おやつおやつ。
GM じゃあ受け取って。三等分して、凌稀と香瑠に渡す。
凌稀 まあ、それでもいいか。
GM では3人仲良く市の隅に並んで、もそもそと桃まんを食べている。
灰声 そこへ合流。おやおや、仲良くやってるようだねえ。
香瑠 おばーちゃんだぁ。(ばたばた)
灰声 いい子いい子。で、彼女に聞こえないところで、ざっと話をします。南門だけに来ていないこと、あの歌はこの辺りで有名な歌、というのでもないらしいということ、などなど。
凌稀 ふむふむ。こっちが古い戦場だったから……。
灰声 西門は古戦場からは遠いのに、そこにも出てるっていうのが……。南門を張ってみますか?
芭蓮 あの歌を蔡月に聞かせてみたら?
灰声 そうね。誰が歌う? ばーちゃんでもいいけど。
芭蓮 長嘯なんだから歌詞がわからなくても何とかなるだろ。
英玲 えー。では歌います。
凌稀 この歌知ってる? って訊く。
GM 歌い出しの1小節めを聴いたところで、蔡月は泣き出してしまいます。
灰声 あらら。
凌稀 この歌知ってる?
GM/蔡月 ぶんぶんぶん。
香瑠 悲しい歌だよね。
GM 女の子はぼろぼろ泣いてるけど、どうするよ?
英玲 泣くのはかわいそうだから歌うのをやめます。
香瑠 懐からハンカチ(?)を出して、涙を拭いてあげて、「ごめんねごめんね、何か悲しいことあったの?」と訊いてみる。
GM 女の子は立ち上がって、ぶんぶんぶんと首を振って、それから路地裏のほうへと走っていく。
香瑠 ……にやり。
GM にやり?
灰声 これはついて行ってもいいのかなぁ。
凌稀 待ってー、って言いながら。
香瑠 置き去りにしてあった小袋なんかを拾って。大義名分(笑)。

GM 女の子を追いかけて、陋巷の辺りへやって来た。道端に溜まって話し込んだり、うろうろと行き来していたりする。で、陋巷へ入ってきた君たちを見て、君たちの身なりがいいのを見て、ぷい!(笑) 君たちが絹なら、ここの人たちは良くて木綿だからね。
英玲 ……そうかもねえ。
凌稀 ……まあ。そのくらいの覚悟はあったさ。
灰声 ばあちゃんは後からゆっくり行きます。女の子の家に入るのは子供たちだけでいいだろうし。
GM では、お家の前です。
凌稀 おずおずと……。
香瑠 こんにちはー。
GM 中から咳き込む声がして、「どなた?」という声がする。
香瑠 香瑠だよー、蔡月ちゃんいますかー。
GM/お母さん 「失礼ですけど、どちら様?」
凌稀 昨日友達になったの。お歌を教えてもらったの。
GM しばらくすると、蔡月ちゃんが扉を開けに来るよ。
香瑠 えへへ。これ。
凌稀 忘れてたよ。
GM ちょっと赤い顔をして、こくり。
香瑠 大丈夫?
GM/蔡月 こくり。
香瑠 よかった、と笑いながら鋭く後ろをチェック。(やなガキですなあ)
GM 家の中は質素、というより何にもない。で、お母さんらしき人が布団の中から上体を起こした格好でこちらを見ている。
凌稀 ……こういう状況で、いろいろ訊くわけにもいかんしなあ。
GM/お母さん 「きのう、押し花をくれた子ね。ありがとう」
香瑠 えへへー。褒められた(笑)。
GM 仙人になれー! 完全に子供になってどうするー!
凌稀 今は子供じゃないと駄目なの。……うーん、下手に訊けないんだよねえ。病気のお母さんにあれこれと訊くのはちょっと気が引ける。
香瑠 凄く凄く心配そうな顔をして、「お母さん、ご病気?」
GM/蔡月 こくり。
灰声 薬作ってもらいな。あのお兄ちゃんに(笑)。
凌稀 それぞれの病気に合った薬とかでなければだめなんじゃない?
芭蓮 ふつうに薬草程度なら何とかなるんじゃないか。
香瑠 お風邪? わかんないの?
GM/蔡月 ……。
灰声 まさに「お客様の中に、お医者様はいらっしゃいませんか」状態。
凌稀 医者に見せるだけのお金があれば。……ねえ!
芭蓮 なんだ。僕に何か用か?
凌稀 隣の邑まで行っちゃったからね。すぐに帰ってきてくれればいいけど。
芭蓮 昼ごろには帰ってくるよ。
香瑠 夕方に知り合いのお兄ちゃん連れてくるね。
GM/蔡月 ?
凌稀 そのお兄ちゃんね、薬の専門家なの。
芭蓮 さっき薬をやったじゃないか。
灰声 ……ああ。「やった」って、そっちのほうね。(まあ、ニュアンスを間違えたら、専門家じゃなくて常習者になっちゃうからねえ)
芭蓮 どんどん芭蓮を壊していくな! 使用人にはなるし、薬漬けにはなるし!(笑)
香瑠 必ず連れてくるからね。
GM/蔡月 ……こくり。
香瑠 約束。指切り。

【十一 君が涙はなにゆえか(笑)】

GM 陋巷の入口あたりで子供たちを待っているおばあさん。いつの間にか陋巷の子供たちが、周りを取り囲んでますよ。
灰声 その辺りをふらふらぁ。あ、南門にでも行こうかねえ。(惚け)
GM そのうち、小汚い格好をした小汚い子供が、小汚い手でおばーちゃんの服の裾を掴んで、「ねーねー、なんかくれよ」
灰声 いや、ばーちゃん、何にも持ってないからねえ。
GM/子供 「けち!」たったったった。
灰声 ふっ。ケチだからね、ばーちゃんは(何故か勝ち誇り)。ここで少し施しをしても、全員に施せるわけじゃないからねえ。
凌稀 そうなんだけどね。
灰声 ……というのは、「悲しみをもって救うことをためらうなかれ」に反するの?(笑)
GM 反するんじゃないかな。理性でもって自然な感情を抑制するわけだから。
英玲 私の戒律にも「人を慈しみ……」というのがありますし。
灰声 しかし、あげられるものが何かあったかなあ。
芭蓮 何を言う。袖の下を渡されたじゃないか。違うのか?
灰声 ぎっくーん! 嫌なこと言わないでよー。思い出しちゃったじゃない。あたし、一発詩でも朗読して誤魔化そうと思ってたのにぃ(笑)。
芭蓮 あれ? 僕何か悪いこと言った?
灰声 ばーちゃんは突如思い出しました。おおー、あれがあるじゃないかー(半ば自棄)。……プレイヤーとキャラクターの気持ちが離れていくー!(笑)
GM 子供の人気者にはなれますぜ。
灰声 ささ、おいで。ばーちゃんがお駄賃をあげよう。
GM 子供たちは蟻の如くにわらわらとたかっていく。
灰声 ほれほれ、ひとつずつじゃぞ。
GM みんなきちんと並んで受け取っている。しばらくして、お金が無くなった。子供の列も無くなった。
灰声 みんな幸せになるのじゃぞ。(きらきら)
香瑠 その涙が赤いのはなぜ?(笑)。
GM そこで気がつく。建物の影から覗いているおじいさんがいるぞ。
英玲 行きましょうか。
凌稀 いつもみたいに「誰々じゃないかい?」って。
灰声 えー、行くんですかー。仕方ないですねー。どこからか指令電波が飛んできてますから。……ああ! 芭蓮! 芭蓮じゃないかい!
全員 (爆笑)
灰声 どうしたんだい、そんなにいきなり歳を取って(笑)。……あれ、芭蓮じゃないじゃないかい。ごめんねえ、年寄りはよく人違いをするからねえ。
芭蓮 この婆、一回ぶん殴る(笑)。
GM/爺 「構いませんよう。わしももう、人の区別がつきませんでのう」
灰声 歳を取るとねえ。
GM/爺 「もういけませんよ、体の節々が痛んでのう」
灰声 ああ、よくわかりますよう。などと、会話を弾ませてみる。
GM/爺 「このような爺と話をしておってもちっとも楽しいこともないでしょう。わしはここらで失礼させていただきますので」
灰声 あれあれ。……失礼するのかい。
GM とぼとぼとぼ……ちらり。とぼとぼとぼとぼ……。
香瑠 引き止めて欲しいみたい。
灰声 あー、じゃあ行きますよ。
英玲 私もついて行きます。

GM 蔡月の家を辞して、元の場所まで戻ってきたけれど。……誰もいないよ。
凌稀 いないねえ。
香瑠 いないねえ。凌稀ちゃん、どうする?
凌稀 あ、土地神さまの所へ挨拶に行ってなかった。古戦場のこととか聞けるかもしれない。

【十二 大人?の語らい】

GM 爺さんはしばらく歩いて、年季の入ったぼろっちい家に、入りかけて、振り返って、「はよ来んかい」
灰声 じゃあ、もっとゆっくり歩け。婆なんじゃ。
GM/爺 「悪かったのう。わしゃ、足腰は鍛えてあるからな」
灰声 ああ、そうかい。で、入ります。
英玲 誘われたんだし、入ります。
GM 中はがらんとしてて、寝床と飲み食いの器があるくらい。「水でいいな」
灰声 それ以外のものが出てくるとは期待しておらん。
英玲 水で結構です。
GM/爺 「で、この陋巷に何の用事じゃ? ああ、いい忘れておった。わしの名前は馬三という。変な名前と間違えるでない」
芭蓮 なるほど。よく似ている(笑)。
灰声 このあたりで、子供がよくさらわれていると言うが。
GM/馬三 「何でばあさんが、そんなことを調べておる?」
灰声 うむ、たまたまのう。わしも孫を二人も持つ身としては気になってのう。
GM/馬三 「なるほどのう。じゃがのう、この陋巷におっても、何もないぞ。この陋巷は、落ちこぼれどもの集まりじゃからな」
灰声 ほう……。歌ってみるべし。
英玲 昨日の歌を歌います。
GM/馬三 「何でその歌を知っておる?」
灰声 ふと耳にしたのじゃ。それともあれは婆の耳鳴りかのう(遠い目)。
GM/馬三 「蔡月を知っておるのか?」
灰声 孫の知り合いらしい。
GM/馬三 「あの子はな、わしらの心の支えじゃ。みな、あの子の歌を忘れんようにして生きておる」
灰声 あの、月が綺麗とか何とかの歌のほうね。
GM/馬三 「わしはこの邑の人間じゃない。わしの親父どのは他所の邑から来たのじゃ。親父が住んでおった邑の名を、蔡邑という。この陋巷は、大班都に攻められた蔡邑の生き残りの者たちが、いつの間にか集まってできたのじゃ」
灰声 なるほどのう。元居た邑は近かったのかい?
GM/馬三 「邑の外に古戦場があったろう? あの向こうじゃ」
灰声 それは悲しい話じゃのう。ちなみに、フルコーラスで聴きたいのじゃが。
GM/馬三 「爺の歌が聞きたいのか? 嫌じゃ」
芭蓮 歌わなくていいから、歌詞を教えろ。
凌稀 歌詞は知りたい。
灰声 わしは詩を趣味にしておる。歌詞だけでも知りたい。
GM/馬三 「まったく我侭な婆さんじゃ」ということで、3枚目。
B「去る者は日に以って疎し。来る者は日に以って親し」
GM あんまり重要じゃないけど、繋げるとそれなりに読めるよ。
灰声 鵠というのは変わってるよね。しかし、子供と言ってもたくさんおろう。何ゆえあの蔡月ちゃんだけ、そんなに可愛がられるのじゃ?
GM/馬三 「鈍いのう、婆さん」
香瑠 たぶん、蔡邑の蔡月ちゃんだから、王家の血筋か何かだよ。
凌稀 蔡邑を忘れないために、ってお父さんたちがつけた名前かもしれないし。
灰声 世が世なら、お姫様か。……いや、すまぬ。今、電波でわかった(笑)。
GM/馬三 「この陋巷でもあの子はお姫様じゃ。この中であの子が嫌いな奴はおらんからの。わしがみな追い出してやったわい」
灰声 さてはあんた、王家の側近か何かだったね(笑)。
芭蓮 で、喋らないのはどうして?
灰声 うん。私もそれを訊こうと思ってた。
GM/馬三 「さあのう。わしが知っておる頃から、あの子は喋らんからな。小さい頃は何か喋ったかもわからんが、それは親しか知らんことじゃろう」
灰声 親しか知らない、か。これは年少組に頑張ってもらうしかないよねえ。ま、いろいろとありがとう。よい詩が書けそうじゃ。
GM/馬三 「おいおい。詩のためにあれこれ聞いておったのか?」
灰声 ……これは身分を明かしてもいいのかなあ、と電波を送ってみる。
芭蓮 この爺さんだけにでも、正体を明かすというのは重要かもしれない。
灰声 うん。これは内密の話なのじゃが。実はわしは、人間ではない……。
GM/馬三 「妖怪婆か?」
英玲 いえ、そうではなくて。実を申しますと、我々は仙人なのです。
GM/馬三 「……これが?」
灰声 失礼だな!(笑)
芭蓮 証拠として術の一発でも。
凌稀 火尖槍を袖から取り出すだけでも凄いと思うよ。
灰声 ということで、世の悪事を救うのが我らの使命。子供がさらわれているというなら、ほうっては置けぬ。それを突き止めて、解消せねばならぬ。
GM/馬三 「あのな、あまりに悔しいから黙っておったのじゃが、攫われたのは、全部、陋巷の子供じゃ」
全員 ほっほぉ〜。
灰声 陋巷でも、蔡邑出身者以外は攫われていない、ということだね。
GM/馬三 「で! 恥を棄てて! あんたに頼むんじゃが!」
灰声 うーん、その先はわかるような気がするが、敢えて聞こうではないか。
GM/馬三 「なんじゃ、聞くんかい」
灰声 我らばかり先走っても何じゃ。では、外れてたら訂正して。ぜひ、世が世ならお姫様の蔡月ちゃんを守ってあげたい?
芭蓮 攫われた子供を助けてくれ、ってのかもしれない。
凌稀 今までに攫われた子供のこともあるけれども、って感じかな。
GM/馬三 「……。頼む!」
灰声 蔡月ちゃんは、わしの孫娘(仮)とも仲がよい。当然棄てては置けぬ。
GM/馬三 「それだったらな、蔡月の親父に会え」
灰声 馬三から、と言えばいいのかな?
GM/馬三 「まあ、わしのことを知らん奴はおらんからな。何しろこういう爺じゃ。食事の世話もしてもらっておる。あんた、してもらっておるか?」
灰声 ……自分で稼いでおる。
GM/馬三 「哀れよの」
灰声 わしはまだ誰かから面倒を見てもらうほどくたびれておらんからのう。元気いっぱいなんじゃ!
芭蓮 年寄り同士の張り合いはいいから!(笑)

芭蓮 薬をやってる芭蓮くんは戻ってきましたよ。
英玲 根に持ちますねえ。
芭蓮 途中で降りて歩いて帰ってきて、門番さんに「やあ、帰ってきたよ」。
GM/兵士 「早いな、忘れ物か?」
芭蓮 まあ、そんなところだ。ということで邑に入って、いつも女の子が歌っていたという路地に行ってみよう。
GM おう、誰も居ないぞ。
芭蓮 う。あのー、ここで歌を歌ってた子と、12歳くらいの女の子2人、知らない? ってその辺の人に訊く。
GM 「ああ、なんか、お母さんとお婆さんが迎えに来たみたいで、女の子は泣きながら路地裏に走って行ったよ」
芭蓮 泣きながら! 誰が?
GM 「いつも歌を歌ってる子。で、みんなでそれを追いかけて行ったよ」
芭蓮 酷いことを言って泣かせたのか? ありがとう。よし、道々訊いて行こう。これこれの風体の、女の子を泣かせて追い駆けている奴らはいないか?
GM ということで、陋巷の入口まで来た。そこで、馬三のところから帰ってきた灰声さんたちとばったり。
芭蓮 お前ら、子供を泣かせるとはどういうことだ!
英玲 こっちの言い分を聞いてくださいよ。
灰声 まあまあ、否定はできぬのう。客観的に見ればそうじゃし。
 ということで情報交換。
灰声 あの歌は、故郷を懐かしむ歌で、かつてあの古戦場で戦いがあって、敗れた国の人が住んでいるのがこの陋巷らしい。で、世が世ならお姫さまなのが蔡月ちゃん……泣かしてしまった女の子で、これからそのお父さんに会いに行く。で、攫われているのはどうも元・蔡邑の子供たちらしい。
芭蓮 こっちは隣の邑まで行ってきたが、隣の邑では誘拐騒ぎは起きていない。今の話から考えると、隣の邑には蔡邑の出身者はいない、ということだろう。それから、西門の外にこれこれの不審な足跡があった。
灰声 ふうむ。じゃあ、蔡月ちゃんのお父さんに会いに行くよ。
凌稀 どうやったら合流できるのかな?
芭蓮 家に行ったらいいんじゃないか。さっきのお金で、好感度も高いし(笑)。
灰声 では、その辺の人に、「蔡月ちゃんのうちはどこだい?」
GM 子供たちが先を争うように、手を引いて案内してくれる。
灰声 あはは、ありがとうよ。

【十三 えらい土地神】

GM では、祠のほう。墳墓と完全に切り離されていて、結構大きな代物だ。
凌稀 ご挨拶。
GM では、奥のほうから、豪華な身なりの土地神さまが現れるわけで。「これはこれは仙人様、ようこそおいでくださいました」
凌稀 ……ちょっと、びっくりしてしまいました。
GM/土地神 「どうなさいました? はて、少し地味な装いでしたかな?」
凌稀 いえいえそんなことは。今まで見た土地神の中で、一番立派な身なりをしておいでですよ。
GM/土地神 「いや、これは参ったなあ。して、何用でございましょう」
凌稀 最近、お子様たちが攫われる、と言う事件を聞き及びまして。その正体が、人には非ざる者らしいのです。
GM/土地神 「ははあ」
凌稀 ははあ、って、何かご存知ありませんか? 昨晩も西門のところで、白い服の、髪を振り乱した女の人らしきもの、とか。あとはいろいろな、人の塊のような化け物とか。
GM/土地神 「それを私に訊かれるということは、鬼の類でございますか?」
凌稀 まあ、普通の人じゃなさそうですし。
GM/土地神 「兵士の格好、というのなら、古戦場辺りから迷い出てきた幽鬼か何かではございますまいか。あの地は長い間、陰気が滞っておりましてな。もう少し陰の気が広がりますと、都の方にも影響が出てまいりましょう。いわば目の上の瘤でございます。できれば取っ払っていただきたい」
凌稀 いや、取っ払って、って言われても。古戦場についてのこととか伺いたいのですが。いつ頃のものであるとか、いわれなど。
GM/土地神 「かれこれざっと百年ばかり前に戦がありまして、何とかと言う小さな邑を滅ぼしてしまったようですな。気の毒なことをいたしましたが、これも世の習いでございますから、仕方のないことでございますな」
凌稀 はあ。そう言われればそうなんですけれど。えーっと……。気にも留めてないんですけど、この土地神。
香瑠 どうして陰の気を放つものが邑のあたりに出没していて、あまつ自分の邑の中にいる子供たちが攫われてる、っていうのに、全然気にも留めてないの?
GM/土地神 「邑の中に取り込んでしまいましたが、あれはもともと我が邑のものではありませんし……。邑の中に住んでおる以上、庇護を与えぬというわけではございませんが、敢えて目を掛ける、ということもございません」
香瑠 昔からこの土地に住んでいる者以外の人は、どうでもいいの?
GM/土地神 「この土地にあまねく恵みをもたらすのが私の役目でございますから、土地に住んでおればその恩恵を与えることもありましょうが、誰を守るか、ということになれば、当然、我が子孫から、ということになります」
凌稀 ということは、他所の邑のものばかり攫われている、というふうに捉えられるよね。
香瑠 邑に昔から住んでいる者じゃないから、そんなに悠長なんだ。
GM/土地神 「なるほど。……やはり、あの邑は取っ払ってしまわなければなりませんな」
凌稀 えーっと、取っ払う、とか言われましても。
GM/土地神 「もともとそのように幽鬼とは溜まるものではありませんから、何かしらその幽鬼を留めておる存在があるのでしょう。そうであるのなら、仙人様にご足労を頂いて、ぴしっとやっていただければ、物事丸く収まるのではないでしょうか」
香瑠 主に自分の民は助かるし、土地神としての面子も傷付かないし。
GM/土地神 「いやいや、面子などとは申しておりませんよ。その結果、邑を守っていくのが楽になる、ということで」
凌稀 現在幽鬼と呼ばれるものについて、どれほど把握しておいでですか?
GM/土地神 「古戦場の方からやってくる、ということくらいですな」
凌稀 古戦場からやって来て、古戦場へ去っていくと? 邑の中では?
GM/土地神 「邑の中へは入ってまいりません」
芭蓮 だから門の外から「カマーン」ってやってるんじゃない? その姿を見た兵士たちは暴れて、子供たちは引き寄せられて。そういうことだろ?
GM ……イメージがなんか崩れるけど。まあ、そんな感じ。
凌稀 何で南門に行かないか、というのが気になる。あそこには何かあるのでしょうか? あそこにだけまだ現れていないらしいので。
GM/土地神 「南門は陽気の通り道ですし、あそこには城郊神がおります」
凌稀 城郊神?
GM 門神とも言うね。言ってみれば、ピンポイント土地神。そこで土地神。「おお、思い出しましたぞ。戦の相手の邑の名前は確か、『蔡』でした」
香瑠 蔡? ……ねえ、凌稀ちゃん。蔡月ちゃんって。
凌稀 その名前を持ってるってことは、王族だよねえ。
灰声 さすが、若人は分かりが早い(笑)。
香瑠 もしその鬼が蔡邑の人たちなら、蔡月ちゃんがきちんと祭れば、こんなへっぽこ土地神よりもよっぽどいい土地神になるんじゃないかなあ。
GM ……いま、表で突風が吹いたぞ(笑)。
凌稀 幽鬼は何をするために子供をさらうの? 目的がちょっと見えない。
香瑠 なぜ子供を攫うのか? 邑の再興なら、子供に限らないよねえ。
凌稀 恨みを晴らすんだったら、潰したほうの邑の子供を攫っていくしね。そに、攫われた子供たちは何処へ? ……行ってみないとわからないか。
芭蓮 僕は蔡邑のほうだと思う。
灰声 でも、古戦場の近くだって言ってたよ。
凌稀 その向こう側だって言うんだから、行かないと駄目だよね。
芭蓮 もう土地神に訊くこと、ないんじゃない?
凌稀 うーん、思いつかない。帰ろうか。
GM ということで、合流場所に帰ってきてみると、また誰もいないわけだ。
凌稀 あっれー?
香瑠 その辺の人に聞いてみる。ねえねえ、さっきまでこの辺におばーちゃんいなかった? おねーちゃんとかおにーちゃんとか。
GM 「……」無言であっちを指差すよ。
香瑠 うう、冷たい。
灰声 ばあちゃんはお金を配ったからねえ。お金をくれない人には冷たいのさ。
香瑠 あっちなんだね、ありがとー。

【十四 伝説の料理人の御診察】

GM じゃあ、ご都合主義だけど追いついたことにしましょう。
灰声 よかったぁ。
凌稀 家に入る前に土地神から聞いた話なんかを話しておいたほうがいい。中で聞くとすっごく棘がある。
灰声 ということで情報交換。
香瑠 芭蓮おにーちゃんに、蔡月のお母さんのことをお願いする。
芭蓮 よし。それじゃまず、栄養を付けさせるために、お金をくれ。
GM てな立ち話をしてると、家の中から袋を提げた蔡月ちゃんが出てくるよ。
香瑠 あ! あのね、このおにーちゃんがお薬のおにーちゃん。
GM 蔡月ちゃんは芭蓮の袖を掴んで、ぐいぐいと家の中に引っ張っていく。
芭蓮 あ、ああ。行くよ。
GM 家の中ではお母さんが寝ている。
芭蓮 えーと、とりあえず手を上げて、やあ。
GM/お母さん 「はあ、どこのどなたか存じませんが」
芭蓮 僕もよく状況がわからないんだけど(笑)。
香瑠 おばちゃん、お薬のおにーちゃんだよ。
GM/お母さん 「でも、お払いするものがございませんし。見ず知らずの方に、そこまでしていただいて……」
香瑠 だいじょぶだいじょぶ。
凌稀 だって友達だもん! の理論で。
GM では、触診……なんだが。
芭蓮 え? やるの?
GM じゃあ、知識fで判定してみよう。成功なら斟酌しよう。
 新ルールブック中、葎花さんの独自仙術に《病調知》というのがあるのですが、お話の都合上、無視(笑)。
芭蓮 (ころころ)えーとね、11は信用できんから、裏にして15。
GM じゃあ反動を決めて。
芭蓮 「使用した能力値が1ポイント上昇」か。技能値合計は全然変わらん。
GM えー。今で言うところの結核です。
芭蓮 うーん、とりあえず栄養を取らせるべし、だな。
凌稀 だから「ごほごほ」だったんだ。こんな時こそ、栄養のある料理を振る舞うべし。
芭蓮 では誰か絹を提供すべし。
香瑠 はいはいはい。
芭蓮 ……あんた、『仙衣』でしょ。
香瑠 ……うん。
芭蓮 別にいいんだよ、僕がその『仙衣』を貰って、自分の服を売るから(笑)。
GM うわ、汚い。そう言えば、商いの宛てはあるのかね。見ず知らずの相手だったら、足元を見られるよ。
凌稀 呂文泰さんがいるから、そこ経由で。
芭蓮 なるほど。じゃあ、誰か服を提供するのだ。
凌稀 はーい。提供しまーす。
芭蓮 僕が診ている間に誰か売りに行って、食材を買って来てくれ。
灰声 それじゃ、お金に換えてくるね。呂文泰を探します。わかるかな?
香瑠 郭大夫の所に行けば大丈夫だよ。
GM ち、覚えてやがったか(笑)。
凌稀 今回はちゃんと記録に残してあったのさ。
灰声 郭大夫の家だね。おっけー、行きまーす。
GM では高級住宅街の結構なお屋敷。門番がいるよ。
灰声 呂文泰さんに会いたいんじゃが。
GM 「呂様のお知り合いですか? お待ちください」しばらくすると、呂文泰が出てくるよ。「おお、これは先日の大奥様」
灰声 どうもどうも。
GM/呂文泰 「何かご入用ですか?」
灰声 というよりも、ご入用のものができたので、これを買い取ってください。
GM/呂文泰 「なるほど。……絹ですな」(にやり)
灰声 いいもんですよ。品質は保証しますよ。
GM/呂文泰 「ふむ。それで何がご入用ですか?」
灰声 えーと、現金。
凌稀 どうかなあ。
灰声 はっ! また電波が!(笑) これこれの食糧でお願いします。
GM ほい。それではいろいろな食糧と交換してくれた。保存食が多いような気もするけど、ここで仕入れた新鮮な物もある。結構なレートで交換できたよ。何しろ、絹は王侯貴族しか着ないんだもんなー。
灰声 余ったのはどうする?
凌稀 いくらかはお金に換えておいたほうがいいよね。
GM/呂文泰 「お金そのものはあまり持ち合わせがございませんが……」ということで、いくらかのお金と食糧を手に入れたよ。「今度ともご贔屓に」
灰声 いえいえ、こちらこそ。お父さんより先に帰れるかな?
GM 大丈夫でしょ。夕方にならんと帰らんから。
芭蓮 そういえば、服を出してくれたのはいいけど、着る物は?
凌稀 全部剥ぐ訳じゃないもん。イメージとしては、巫女さん風の白いのを下に着てたと思いたいので。
GM なるほど。
香瑠 じゃあ替えの服をずりゅずりゅと。
GM なんであるの?
香瑠 ……ぽしぇっと。(←封妖壺だっての)
GM 嘘吐けぇ。
灰声 ただいまー。
芭蓮 それじゃ、ここの台所を借りて……あるよね。
GM 申し訳程度に。
芭蓮 じゃあ、薪をがんがん焚いて。
GM 薪? ないっすよ。
芭蓮 な、なに! まあ、燃やす人がいるからいいか。
灰声 いくらでも、火力調節できますよ(笑)。
芭蓮 がんがん焚いて。(ころころ)中途半端な数字だな。普通に20。
GM すばらしい。いままでお母さんが食べたこともない料理かもしれない。一人で食べるのは勿体無いので、蔡月ちゃんと分け合っている。
芭蓮 どんどん運ぶぞ。

【十五 その子が言葉を失ったのは】

GM そんなことをしているうちに、お父さんが帰ってきた。「うわっ」
凌稀 大所帯(笑)。
香瑠 お邪魔してまーす。
灰声 実は馬三さんのところから来たんですけど。
GM/お父さん 「それはそれは。馬三さんのお知り合いですか」
灰声 ええまあ、ちょっとした。
香瑠 主が戸外にいるのはよろしくない。中に入るがよい。
GM/お父さん 「いや、主というほどの家ではないですし」
灰声 世が世なら……ということもあろう?
GM/お父さん 「おかしいな、あの人そんなにお喋りじゃないんだけど」
灰声 実を言うと……小さい子には聞かせたらまずいよね。
芭蓮 小さい子? (香瑠&凌稀を指す)
灰声 それはもう大きい子(笑)。
香瑠 でももし、蔡月ちゃんがお話できないことと関係あるのだったら、聞いてたほうがいいんじゃないかな?
灰声 この子が喋れないのは実は……って、本人に聞かせる? まあ、どっちみち、こちらが守るのには正体を明かしたほうが良いものね。
凌稀 態度がよそよそしくなるかも。ちょっと悲しい。
灰声 ……ただの人じゃなかったんだ。友達だと思ってたのに……。なんて。 では、お父さんとお母さんに。実はわれわれは仙人で。
GM/お父さん 「こ、これは失礼をいたしました。ははあ」
灰声 子供がさらわれているという話を聞いてな、しかもこの陋巷の者ばかりだと言うではないか。馬三からも蔡月を守ってくれと頼まれている。できれば、子供たちをとり返し、これ以上攫われることのないようにしたい。と、いうことでいろいろ質問させていただきたいのだが。
GM/お父さん 「はい、なんなりと」
灰声 一番知りたいのは、なぜ蔡月が喋らないか、ということなんだけど(笑)。
GM/お父さん 「ご存知の通り、われわれは蔡邑の王家の末なのですが、この娘は、昔の蔡王の転生、生まれ変わりなのではないかと思われるのです」
全員 ほぉ〜。
GM/お父さん 「小さい折に前世の記憶が戻ったらしく、ただ泣き続ける日々が続いたものですから、私たちは『前世の記憶など忘れてしまえ』と教えました。それ以来、泣かなくなった代わりにぷっつりと喋らなくなりまして」
灰声 ということは、蔡邑の最後の王の生まれ変わりということか?
GM/お父さん 「おそらくは」
香瑠 もしかしたら、あの怪しげなねーちゃんが探してるのは蔡月ちゃん、って可能性もあるよね。
芭蓮 単に、邑を再興したいということかな。
灰声 邑を再興するのに王がいたら、それに越したことはないんじゃない?
GM/お父さん 「人をさらっている怪物というのも、蔡邑の亡霊かも……」
灰声 心当たりがおありか? どうも、白い衣を着た、女性とか。
GM お父さんは青ざめた顔をする。「これは私の御爺様から伺った話ですので確かなことではありませんが、蔡邑の土地神は女性であったとか」
全員 ほうほうほう。
芭蓮 狂った土地神か?
香瑠 祀ってくれる者を探しているのかな?
灰声 蔡邑のもとあった場所を聞いてみます。
GM 古戦場の向こう側に小高い丘があって、それを背にするように建っていたんだそうだ。で、「もし、その人攫いが真に蔡邑の幽鬼であるならば、どうか蔡月も共に連れて行ってくださいませんか」とお父さん。
灰声 ほー! 立派ですなあ。どうします?
GM/お父さん 「蔡月が記憶を残して転生したのも、何かの縁だと思います。きちんと因縁がつけられれば、この子も言葉を取り戻せると思うのです」
芭蓮 (あっさり)ああ、構わないよ。
灰声 ほお、すごいねえ。
香瑠 それに、幽鬼になったとはいえ、かつての民をちゃんと救うことができたのなら、悲しみだって少しは減ると思うよ。
GM/お父さん 「よろしくお願いいたします。祖父から聞いた話では『神を祀るには永久に朽ちぬものを用いよ』という口伝が残っていたそうです。もし、土地神様を鎮めることになったときに、なにかの足しになれば」
凌稀 ……金しか思いつかないんですが。
GM/お父さん 「祖父が曽祖父に、それは何かと尋ねたところ、祖父は『お前の代が来たら居所を検めろ』と言われたそうです」
凌稀 居所ねえ。
灰声 蔡月ちゃんが思い出せばいいってことでしょ。思い出してくれれば、の話だけどね。
芭蓮 む。
灰声 玉座の下、とか。どっちにしろ、蔡邑まで行かなきゃならないね。ということで、今から行きますけど、よろしいでしょうか?
芭蓮 え、お母さんのために薬作らなくていい?
全員 おお!(ぽん!)
芭蓮 で、普通の薬なの? 術なの?
GM 病気を治す丹、ってあったっけ?
芭蓮 ないな。金丹を詰め込め、って言われたらいくらでも。
香瑠 体力さえ保たれれば治らない病じゃないと思うよ。結核は、どんどん体力が失われて悪化するんだから。
凌稀 現在の結核治療でも、ずーっと薬を飲み続けなければいけない。治った、と思ってやめちゃうと、結局治り切ってないからまた再発しちゃう。だから、決められた期間はずっと薬を飲まないとだめなんだって。ちなみに結核も何種類かあるんだって。完治してないと、途中で別の結核にかかっちゃう。
GM はーい、結核になったらそうします(笑)。
芭蓮 『金丹壺』置いて逃げるね。81個入り。
英玲 81個……。
GM 両親は平身低頭してるね。
芭蓮 食前食後、どちらかに必ず飲んで。飯をしっかり食え。と言い置いて家を出よう。

GM えー、香瑠、それから凌稀。1D振ってみて。
灰声 感染してたりするんじゃない?
凌稀 ?
香瑠 (ころころ)2。
GM では、凌稀の袖に蔡月ちゃんがくっついた。ぴと。
凌稀 くっ付いた?
香瑠 あっ!
芭蓮 乗騎で飛んでいく? それとも歩いて?
凌稀 隣に乗せていけばいいんじゃないかな。
灰声 じゃあ、一番近い東門から出て行こう。
凌稀 えーっと、夕方に出て行くな、って停められるかな?
GM 夕方に、子供3人を連れて、門を出て行く集団……。人攫いだな!(笑)
灰声 しょうがない、夜まで待ちますか。

【十六 永遠に朽ちぬものを求めて】

GM はーい、夜になりましたよ。
灰声 はーい、行きましょう。
芭蓮 あなたは乗騎に乗らないで。めっちゃ目立つから(笑)。
灰声 あ、火の車だもんね。
香瑠 灰声ばーちゃん、ほらほら、こっちこっち。
灰声 大丈夫だよね、2:2:2で。
芭蓮 うん。
英玲 私は芭蓮君に乗ります。
GM うん、芭蓮君に乗っちゃだめだよ。芭蓮君の乗騎に乗らないと。
凌稀 おんぶだったんだね(笑)。
英玲 いえ、乗騎に乗せてください。
GM びゅーんと飛んで。はい、蔡邑でございます。古戦場を挟んでまるきり反対側。邑を取り囲んでいた外壁も崩れていて、裏山も鬱蒼と生い茂って陰気がばんばん。今となってはまともに建っている建物はほとんどない。かろうじて建っているのは、王の屋敷と、祠と、大きな民家。この3つだけだ。
灰声 王の屋敷行きます? それとも祠?
英玲 民家に行きたいですね。
凌稀 民家を覗いたら子供がいたりして。
全員 おお! (なぜか納得)
芭蓮 じゃあ行ってみよう。
GM 中を覗いてみると、柱以外はぼろぼろ。埃を踏み荒らした跡、それから何かを引きずった跡がある。
凌稀 う。
芭蓮 最近?
GM うん。
灰声 足跡は大きい小さい?
GM 大きい。子供の足跡じゃない。隅っこには、動物の骨が転がっている。
香瑠 もしかして、何かがいる?
灰声 他には何もなさそうだねえ。
GM 壁もぼろぼろだから裏まで見えるけど、動くものはいないよ。
英玲 じゃあ、外に出ましょうか。

芭蓮 王の屋敷、ごう。そういえば、灯りはどうしてるの?
灰声 点けましょうか。いいよね?
凌稀 うん。ここまで来たら別に遠慮することないし。

GM 王の屋敷。壁は完全に壊れている。池があって、橋が渡してある。母屋があって、奥に離れと中庭がある。
芭蓮 入りやすそうだなあ。
凌稀 えーと、「朽ちないもの」を探そう。
香瑠 まず、離れからかなあ。
芭蓮 そうか? ふつう母屋だと思うけど。
灰声 ではまず、母屋から。
GM 橋は渡る?
凌稀 いや、飛んでるし。
香瑠 渡る。敢えて渡る。
GM じゃあ機敏の判定をどうぞ。
香瑠 (ころころ)18。
GM 一歩踏み出した途端に、ばきっ、ぼろぼろ! 
香瑠 ぷう。諦めて仙鳥によじよじ。
GM 迂回して歩け! 玄関が壊れている。覗くと直線の廊下。右に2つ、左に3つ扉があって、正面にある扉1つが壊れている。
灰声 正面。
GM 今度は横に伸びてる廊下。正面の扉が壊れている。
香瑠 まっすぐ進むべーし!
GM 大きな机が倒れたままになっていて、昔は掛け軸や飾り物だったんだろう、という残骸がぼろぼろ。
英玲 掛け軸は?
GM 残骸。読める以前の問題。もはや形がないんだから。
英玲 他に目立つものは?
GM ないよ。
 状況説明に疲れてきたので、あっさりと見取り図公開。
芭蓮 早っ! 一直線に来たんだ。
凌稀 他のところは見向きもしなかったんだね。
灰声 祭壇かなあ。玉座かなあ。居所って言うくらいだから、どっちかだよねえ……。王の部屋を散策したいんですが、地下室とかないでしょうか?
GM 指定してきましたねえ。では難易度6の知覚判定で。
英玲 一緒に探していいですか?
芭蓮 僕は無駄だからやめとく(笑)。
灰声 (ころころ)えーとね。
GM 10越えてれば結構です。目標値が10に達してないんで。椅子っぽい残骸の下に、出っ張り。
灰声 (同時に)引っ張っていい?
英玲 (同時に)引っ張ります。
GM ばごんと開いて、床下。
灰声 (同時に)……階段みたいなものはないのね?
香瑠 (同時に)潜る!
GM うん。床下。蜘蛛の巣がいっぱいだ。
香瑠 わあ、蜘蛛さんだー。じゃなくって!
灰声 足許を照らしてみまーす。
GM 床下の土が見える。
灰声 (同時に)掘ってみようか。
凌稀 (同時に)掘る!
香瑠 掘りまーす。
GM ざくざくざく、がつ!
香瑠 がつ? 掘り出してみる。
GM 重たいよ。
凌稀 まず土を払いまして、それが何であるかの確認。
GM このテーブル(六人がけ)の半分くらいの大きさの、平らな石だ。
凌稀香瑠 石……。
灰声 まあ、腐らないもの、っちゃ腐らない物だよね(笑)。
凌稀 確かに……。
香瑠 これを使うの?
芭蓮 石をか!(笑)。柱の下に埋める要石とかじゃないよな?
英玲 何か書いてありますか?
GM うんにゃ、何も。
灰声 この石を捲って、その下に何か埋まってたりしないよねー。この石だと思って間違いないのかなあ。
凌稀 こんこん。
香瑠 《禁覆即不能隠》!
GM 使ってきたなあ。じゃあ、成功するかどうかの判定だ。
芭蓮 術じゃなくて、『怪力鬼』に任せてえいやー! ってのは駄目だったのか?
凌稀 床下のスペースが、狭いじゃん。
灰声 おお、がつっ! がつっ! って(笑)。
香瑠 (ころころ)裏にして18。反動は11!
GM ……。1ポイント〜3ポイントの清徳値が低下……。
凌稀 またかい!(笑)
香瑠 えいっ! (ころころ)3ポイント!(笑)
芭蓮&GM 南無三!(爆笑)
香瑠 まあいいか。今回2ポイントもらえば技能値ととんとんだし。
GM いいけどさ。では、平らな石がふっと消えて、中にはぼろぼろに朽ちた木の箱を入れた石の箱が。
灰声 いきなり触って大丈夫かなあ。
香瑠 開けちゃえ。
芭蓮 危ない目にどんどん会おうとしてるな。
GM 中に入っていたのは、金色の笛。というか、金の笛。
英玲 金の笛……。(きらきらきら)
凌稀 金は当たりだったのね。
灰声 まず間違いないね。
英玲 何か術がかけてあったり?
GM 何か感じられるかなあ。よくわからん。
灰声 よかったねえ。今回は吹く人がちゃんといて。あ、でも、蔡月ちゃんが吹かないと意味がないのかな。
凌稀 蔡月ちゃんでしょう。
GM/蔡月 (くいくい)
凌稀 うん? あそっか。昔の記憶があるんだから、曲なんかも覚えてるんだ。
GM/蔡月 ふるふるふる。
灰声 ひょっとして吹けない?
GM/蔡月 うんうん。
芭蓮 吹いたことがない。
GM/蔡月 うんうん。
芭蓮 (ぐるぐるぐる、びし!)君だ。
灰声 ちょうどいいじゃん。
英玲 では、お教えしましょう。
香瑠 これは蔡月ちゃんが持っていたほうがいいものだろうから、持っててね。吹き方はあのお姉ちゃんに教えてもらうといいよ。
英玲 じゃあ教えました。
芭蓮 早いなあ。一日で覚えられるものじゃないぞ。
灰声 でも昔の記憶で体が覚えてた、ってのは駄目なのかしら。
凌稀 忘れるように、って言われていたのが、ちょっと心配。

【十七 亡邑の神鬼】

灰声 見つけるものは見つけたし、祠に行かない?
芭蓮 お宝を見つけたら、さっさとダンジョンからおさらばだ。
GM では祠。しっかりした建物で、まだきちんと立ってる。玄関をくぐると、通路と左右に扉。通路の先はすぐに広い斎場になっていて、祭壇がある。
芭蓮 取り敢えず、近付かないとどうにもならないだろ。
凌稀 『見鬼』〜! 見鬼で見るの。
GM 中に入ろうとしたその時、祭壇の前に白い着物の女性が現れる。
香瑠 こっちは見えてるのかなあ。
GM で、いつも蔡月ちゃんが歌っていたあの歌を歌っているようだ。
灰声 それを聞いておかしくなったりしませんか?
GM いや、これは大丈夫。
香瑠 このメロディを吹けってことなのかなあ。
灰声 ヒントにはなるかもね。
GM で、見鬼で突っ込ませるの?
凌稀 嫌ですよ! どこにいるかわかったらそれでいいんだから。
香瑠 悲しそう?
GM 悲しそうな感じ。そのうち君達のほうに気が付いたらしく、くるりと振り返る。「あなたたちは何者ですか?」
芭蓮 仙人だ。
GM/鬼神 「何用があってこの地を汚すのですか?」
芭蓮 汚す?
GM/鬼神 「ここは蔡のもっとも神聖な場所です。立ち去りなさい」
芭蓮 仙人だ。
GM/鬼神 「立ち去りなさい」
芭蓮 仙人だ。
GM/鬼神 「立ち去りなさい」
芭蓮 仙人だ。
GM/鬼神 「立ち去りなさい」……疲れるからやめて(笑)。
灰声 我々は、蔡の蔡邑の王となる人物を庇護する仙人だ。
GM/鬼神 「……」
灰声 なにゆえ、子供をさらうのだ?
GM/鬼神 「蔡の邑は永遠に続くのです。そういう約束なのです」
英玲 約束……?
灰声 誰と?
GM/鬼神 「そういう約束なのです」
灰声 誰と? どんな?
GM/鬼神 「そういう約束なのです」
芭蓮 あのさあ、狂ってるんだからどうしようもないと思うんだが。まともな奴なら最初から攫ったりしないだろう。
英玲 すごく怖い気もするんですが、あの歌を歌ってみるというのは……。
灰声 あの歌を?
芭蓮 蔡月でさえ泣いて逃げ出したというあの歌を?
香瑠 それはやめて。だってこの歌ってさ、王とか土地神にとってみたら、心臓をえぐるような痛い歌だし。
英玲 それはやめたほうがいいですね。
凌稀 歌なら、蔡月ちゃんにいつもの歌を歌ってもらったほうが。
灰声 そういえば決めてなかったけど、蔡邑を復興させてあげるの? それとも土地神に邑はなくなったんだ、って納得してもらう?
凌稀 復興、できるのかな?
灰声 どうだろうねえ。
GM/鬼神 「立ち去らないのですか?」
凌稀 えーと、作戦会議に引く?
芭蓮 取り敢えず、このままいたら戦闘になると思う。
GM/鬼神 「立ち去らないのですね」
凌稀 いったん作戦会議のために引くべきだと思う。まだ蔡月に笛の吹き方を教えてないってのも忘れないで。
芭蓮 面倒くさいから君が吹いたら?
英玲 効果はあるんでしょうか?
灰声 吹いて彼女が歌う。
芭蓮 僕は最初からそのつもりだったけど。
GM では、判定してみよう。難易度は6ね。
英玲 えっと。(ころころ)16。
GM ではうまく吹けた。土地神は英玲の方をぎろりと睨んで「その笛はあなたが手にする謂れの物ではない」と飛び掛ろうとして、蔡月の歌で動けない(笑)。
灰声 やっぱり蔡月が吹かないと駄目なのかなあ。
香瑠 そっと蔡月ちゃんに。
GM 持つんだけど、吹き方がわからない。
英玲 じゃあ私は自分の笛を取り出して……。
灰声 げ、元気だね(笑)。取り敢えず、いったん引く?
GM 指の動かし方を教えてあげた方がいいと思うけど。
凌稀 それを教えてあげてる間に、怒って戦闘、ってことになりかねないから、いったん引く方がいいと思いまーす。
灰声 じゃあ撤退。
GM 追っては来ないみたいだけど。

【十八 恨みが思い出に変わるとき】

灰声 祠の外で火を灯してあげるから、練習。
芭蓮 どのくらいで覚えるかなあ。
GM 知識判定をしてみよう。どのくらい君の教え方がうまいかだ。
英玲 (ころころ)うわ、裏にして20。
GM よし、ならば反動だ。
英玲 怖いなあ。5。
香瑠 恐れるものは何もなーい!(笑)。
GM よかった、ごくごくふつう。ちょっと教えてあげると、すぐに蔡月は指が動くようになったみたいだ。
灰声 ほんじゃ、行きますか。
凌稀 ちょっと待った。まだ復興させるのかどうか決めてない。
全員 うーん。
GM/蔡月 (くいくいくい)
凌稀 ん? ん?
GM/蔡月 こくこくこく。(祠を指差す)
灰声 蔡月ちゃんが語ってくれる、ってことかなあ。
香瑠 再興させるにしろ、滅ぼすにしろ、この邑の人たちが決めなきゃ。
灰声 そうだねえ。私たちが決めてもね。……いいこと言うねえ。
GM では、蔡月を先頭にもう一度祠の中へ。土地神は姿を現したままだね。蔡月ちゃんは金笛を取り出して、教えられたとおりに、むしろ教えられたよりもうまく吹き鳴らす。
凌稀 (笑)。
GM 土地神はじっとそれに聞き惚れている。一通り吹き終わった蔡月は、笛から口を離して。
「私は、あなたとの約束を覚えてるから。私たちが生きていく限り、蔡の血は残るから。だからあなたも、お休みなさい」
芭蓮 うん。
GM 土地神はそれに対して涙を流し、蔡月に近付いていく。
香瑠 別に止める必要はないと思うけど。
GM 土地神はそっと蔡月の頭を抱いて、離れる。
「もう一度奏でてください。生まれ変わるために。美しい思い出であるように」
 蔡月がもう一度、笛を奏でる。その音色に包まれて土地神はすっと消えていく。
 蔡月が言う。
「昔の私だったんです。蔡が永遠に続くように、と願ったのは」
香瑠 邑の存続と繁栄を願うは王として当然のこと。あなたがそれを願ったのも、また道理であろう。ただ、それに縛られた土地神を鎮めるのも王の役目だったのですし、だから記憶が残ったのでしょう。
GM/蔡月 「はい」蔡月は凌稀にしがみついてしくしく泣き出す。
香瑠 ……あとは子供見つけて、帰ろっか(笑)。
灰声 そだねー。
GM んなことしてると、外で羽音と人の声がするよ。
灰声 出てみる。
GM ぶぶぶぶぶ、という巨大な虫の羽音。それから、野太い男の声。「いいか、まもなく乗騎が到着する。中の神鬼には構わず、子供だけを連れ出すのだ」
香瑠 ばばんと扉を開けて、じーっと見る。
GM えーと、トンボと人を足して二で割るとこんな感じ、という副腕付きの生き物4匹を引き連れた、屈強な短髪のおっさんが一人。
香瑠 人攫い。
芭蓮 トンボ人間(笑)。
GM/おっさん 「ぬあっ! 弱仙どもが!」
芭蓮 弱いと言ったな!
GM/おっさん 「おうとも。毎度毎度、神燐聖君の邪魔をしおって」
凌稀 毎度毎度?
香瑠 弱仙に邪魔されてるとは、これはしたり。自分で弱いと認めたようなものではないかぁ!
GM/郭太智 「ふはは、われは王長生のようにはいかんぞ。我が名は郭太智。ふふふ、なぜわしがこんなところにおるかわかるまい」
香瑠凌稀 子供を攫うため。
GM/郭太智 「なぜわかるー! そんな口からでまかせを言うとは、貴様らの智力も知れたものよのう」
香瑠 口からでまかせではなく、当然の帰結であろう。
GM/郭太智 「ふふふ、そのようなことを申して、自らの知識の無さを誤魔化しておるな」
凌稀 あんたに言われたくない。
香瑠 知識があるとはどういうことなのか、まずそれをはっきりさせてから語るべきではないか。
GM/郭太智 「知識とは強さである。貴様らの身を以って教えてやろう」
凌稀 きんにくばか?
芭蓮 ごそごそごそ、ごくん。
GM 飲むなよ! 先制権ぐらい決めろよ!(笑)
芭蓮 えー、だって話してたし。
GM のんのんのん!
灰声 子供たちはどこにいるのだ!
GM/郭太智 「ふは、貴様らの持てる知識で探してみい」
香瑠 ま、今際の際に語ると思うし。

【十九 仙術合戦】

―1ターン表―

芭蓮 恐怖判定は?
GM 忘れるところだった。おっさんの顔の方が怖いので、そっち基準。難易度10の意志判定ね。(ころころ)(んげ、13って何事?)
香瑠 裏返した(笑)。反動なし。(ぜんぜん懲りてない)
英玲 反動で意志が少しの間伸びました。
灰声 反動で意志が少しの間減りました(笑)。
香瑠 蔡月ちゃんは危ないから、祠の中ね。
凌稀 うん。『結界鬼』を付けてあげよう。
灰声 先制権決めましょうか。(ころころ)10。
GM/郭太智 「ふふふ。《我知時法制機先》」
香瑠 うあっ! 
GM ほい、取り返した。まずはトンボ。芭蓮に《以金行為連針》刺すべし。
芭蓮 天転の『禁術符』割り込み。(ころころ)はい、消えた。
GM もう一体。今度は『風刃車』!
芭蓮 嫌な物持ってるな。
GM 灰声15。英玲13。香瑠17。芭蓮17。天転14。凌稀16。
全員 (ごろごろ)
芭蓮 天転だけ裏で成功。反動で不完全なダメージを食らった。
香瑠 6ゾロ振っても無理だよ。
GM ダメージは、12点の半分と、11点。
香瑠 ……生きてる。

―1ターン裏―

灰声 全体攻撃行きますよー。
GM トンボ。『禁術符』行きます。(ころころ)うし、キャンセルキャンセル。
香瑠 《怪力丹》飲む。
芭蓮 《怪力丹》飲んだ。蒼玉で回復した。天転は危ないので10丈離れる。
凌稀 《祈願 護法代戦》難易度8。
GM (ころころ)14だけど?
凌稀 裏にして、反動なし。身を守るために出したから、目の前を攻撃目標に。
GM 能力値見たら泣きたくなってきた。帰るぞ、わし。
英玲 《誘雷怪戦叫》を郭太智に(ころころ)16。
GM/郭太智 (ころころ)「ふはは、弱仙のやることは聞こえんのう」

―2ターン表―

GM トンボ。芭蓮に《我知地理描画牢》符! (ころころ)ああっ、11!
凌稀 閉じ込められちゃう。
芭蓮 (ころころ)抵抗したよ。いちおう、仙術抵抗は4あるし。
GM もう1匹は英玲に《我知空理飛斬》符!
英玲 仙術抵抗ですか? (ころころ)だめ。
GM ダメージ8点。おっさんは《鉄身丹》飲んで終わり。
 かように仙術の撃ち合いで幕を開けた戦いは、一見互角のように見えますが、実は仙術以外の直接攻撃はことごとく失敗。灰声さんなんて、防御裏反動でトンボを転倒させます。ツイてるなあ。
GM このままじゃダイスに殺される。「皆殺しダイス」に切り替えだ!
灰声 皆殺し……。
凌稀 血染めとか?
  ただの黒ダイスです、悪しからず(笑)

―2ターン裏―

  皆が生命値の回復に努める中、《怪力丹》を飲んだ二人組が攻勢に出ます。
芭蓮 僕の行動は……、誰を殴ってほしい?
香瑠 もちろんボス。
GM 僕としては自滅してほしい(笑)。
芭蓮 じゃあボスに攻撃。(ころころ)ひっくり返して20。
GM に、にじゅう? (ころころ)で、できん。反動をどうぞ。
芭蓮 反動なし。ダメージは……うわ、低。11点。
GM どこが低いんだよ(泣)。こいつはさっさと逃げねばならん。
香瑠 ボスに《禁人即不能考》。
GM/郭太智 「《我知術理封禁呪》! ふはははは」
香瑠 8+9で17。
GM (ころころ)ぬああああ! 足りんじゃないかー。普通に仙術抵抗だ。(ころころ)裏にしてぱきーん。
香瑠 うう、がんばったのにー。
GM/郭太智 「ふはは、弱仙のやることは聞こえんのう」。さて反動だが……「そらされた術の効果が味方に……」って、このトンボ?
灰声 うん。
GM (ころころ)2番機なのかー! まだ符持ってるのにー。
香瑠 改めて判定ね。(ころころ)裏返して、19。
芭蓮 また仙術なんぞで裏成功してからに……。
GM それは無理だ、反動は?
香瑠 (ころころ)「1ポイント清徳値が低下」(笑)。
芭蓮 ああー! また徳を下げおってからにー!
香瑠 敵を殲滅するのに手段は問わーん(泣)。

―3ターン表―

GM/郭太智 やはりあいつだけは止めねばならん。《我知地理描画牢》。
芭蓮 (ころころ)無理だ。
香瑠 まじですかー。
芭蓮 でもボスのまん前でしょ? それなら……。
GM うふふ。そこでトンボの《我知地理替位》! 目標は香瑠。
香瑠 『禁術符』!
GM はいよ。目標値は17。いたって平均。
香瑠 (ころころ)裏返す。
全員 (笑)
香瑠 「不完全な成功。効果半分」
GM 郭太智がそっちに向かって移動、香瑠がこっちに向かって移動、その中間地点でばったり。
香瑠 ふーっ、ふーっ。

―3ターン裏―

灰声 全体攻撃行きまーす! 《以火行為炎嵐 滅》
凌稀 え、今?
灰声 大丈夫だよ、敵味方の区別はできるから。(ころころ)裏返して19。
GM 19ですって? 貴女なんて無体なことを。(ころころ)郭太智、失敗。トンボは3匹失敗。あーぱーだけ抵抗してどうするんだ。
灰声 反動なしですよー。ダメージは順に15、15、10、10。
GM あわわ。
凌稀 護法が目の前に連続攻撃。続けて二竜剣。さらに自分の攻撃。
GM ……あう、トンボ1機撃墜。るーるーるるー(泣)。……そろそろ洒落になってまへんが。
芭蓮 洒落で済ませる積もりなど毛頭ない!

―4ターン表―

GM/郭太智、正面にうりゃ! 10点のダメージ。
香瑠 むりむり。
GM 連続攻撃入るよ。6点。6点。さらに行くよー。(ころころ)
凌稀 割り込むべきだったかも……。
香瑠 (ころころ)裏返すわ!(笑)
GM あーあ。反動は?
香瑠 4。「相手のバランスを崩すのに成功」。
GM うが! 
 このターンの有効打撃は、郭太智による香瑠一点攻撃のみ。あとはかわされたり外したり。しかも反動で、またトンボ、こかされる。3回もこかされたの、初めて(笑)。
 ここでプレイヤー1、タイムアウト。
 ああああ、時短! 時間短縮!
 やむなく、プレイヤー2が灰声さんをリモートコントロール。

―4ターン裏―

芭蓮 《金丹香》ぱたぱた。併せて蒼玉の回復液。
香瑠 全快です。
芭蓮 どうだ、僕の回復力は。うけけけ。
香瑠/灰声 脱出できる?
GM うん、体力の対抗判定で。
灰声 (ころころ)14。
GM (ころころ)18。まだ掴んでますな。
英玲 琴弦弓で撃ってみようかと思ったんですけど……。
凌稀 吊り上げられたままだと、どうなるの?
GM どんどん吊り上げて、飽きたら落とす。ぺったんこ。いえい!
凌稀 うわあ。……。(沈思)
芭蓮 めいっぱい飛び上がる前に、羽を封じるか?
香瑠 そうだねえ。
GM (くつくつくつ)
凌稀 飛来椅に乗ったまま灰声さんにしがみつく。でもって、二竜剣で攻撃。
GM ぐあ! きたねー!
凌稀 んふふふ、何が汚いよー? (ころころ)ダメージは10点。
GM 副腕で(ころころ)受けられん。痛い。えーと、護法に命令は?
凌稀 え? 目標が倒れたから帰っちゃったよ。
GM やったー、勝機が見えた。
芭蓮 ショウキが見えた?
GM うん、ショウキ。召鬼だけど(笑)。
 んな寒いこと言ってる間に……。
香瑠 芭蓮に向かって『禁術符』。牢から出しまーす。
芭蓮 ぱきーん。封印から解かれたぞ(笑)。
GM/郭太智 「うぬぬ、こいつだけは止めておかねば」

―5ターン表―

 実は仙宝がそんなに豊富でないトンボ軍団。(符を温存していた奴が混乱したせいもあるけど)後は特殊攻撃・吊り上げに勝利を託して……全部外れ(笑)。
 ただ、郭太智だけはさすがに邪仙。香瑠を半死半生に追い込みます。
 ……蒼玉の回復液で毎ターン全快していくんですけどね。

【二十 芭蓮、暴走(笑)】

―5ターン裏―

芭蓮 提案。僕に破壊衝動起こさせて(笑)。僕を閉じ込めた奴、ぶった斬る。
GM んげ、でもまあ、回復役がなくなるわけだし。
芭蓮 え? 僕、もう回復できないし。
GM んげげ、使い切ったから暴れるのか?!
香瑠/灰声 《以火行為忿心 暴》!。
 どういう術かというと。
 「目標に破壊衝動を起こさせます。(攻撃以外の行動が取れませんが、攻撃に+2の修正)」
 ……重量級破壊戦車1台、完成(泣)。
芭蓮 殴りに行くぞー。まずはトンボ(ころころ)裏にして19。
GM 全然だめ(汗)。
芭蓮 反動は11。「呼吸を乱す。数瞬間は仙術を使用できない」
GM できなくていいじゃん、あんたもう(笑)。
芭蓮 攻撃しかできないんだ、俺は! ダメージは低いなあ、13。
GM うはー、トンボ死んだ。
凌稀 灰声さんを襲った奴を……。灰声さんにしがみ付いてるから二竜剣でぴしぴし。(ころころ)6ゾロ出ました〜。
GM (ころころ)おいで。
凌稀 11点。連続……ここで出ないのが私なんだよね(笑)。
香瑠 そのトンボに《禁羽則不能飛》。(ころころ)どーだ、へっぽこだろう。
GM 達成値が10? そんなもん(ころころ)あ、9だ。
芭蓮 なんとカスな戦いだ(笑)。
香瑠 じゃあ墜落?
GM うげ。えーと、この距離だから1D+2点のダメージで。(ころころ)こんなところでそんな目出すなー(泣)。
芭蓮 7点。
凌稀 鈍い音が……。

―6ターン表―

GM 英玲! 今度こそあの空の彼方へ(ころころ)……。(目が死亡)
英玲 きゃあ。(ころころ)回避です。
GM こうなったら這ってでも攻撃してやる。香瑠、くらえ! ばたばたばた。
凌稀 二竜剣で割り込み。(ころころ)出ないしなー。
香瑠(プレイヤー2) 灰声ばーちゃんに割り込んでもらうか(笑)。
GM 汚ね! でも、ばーちゃんわざわざ飛び降りるの?
芭蓮 回避が7あるんだから、普通に避けたら?
香瑠 (ころころ)避けた。
GM そこで郭太智。(ころころ)ありゃ、14。
香瑠 避けそこなったよ。
GM/郭太智 うりゃ、11点。連続行くだす。(ころころ)ああっ、1点。終わり! いや、《我知時法紡機会》! (ころころ)よし。精神値ダメージを1点、「あうっ」と負って、連続攻撃続行!
凌稀香瑠 「あうっ」って(笑)。
GM/郭太智 でい。(ころころ。出目は3)そんなー! 割り込みを使ってまで頑張った俺の攻撃はなんだったんだぁ。
香瑠 (ころころ)うん、避けた。無意味ってことでしょ?

―6ターン裏―

GM 来いよ、精神値ダメージを負った上で来いよ!
芭蓮 僕、負わない。こんな状態で負う訳ない。
GM ……。
 《以火行為忿心 暴》の副作用です。攻撃的行動しか取れない代わり、この術の効果時間内では、精神値ダメージを負わなくなるのです。破壊衝動で恐怖を忘れる、ということです。
芭蓮 トンボから攻撃しよう。えい、(ころころ)。
GM 死んだ。死んだから何も言わないで(泣)。
 芭蓮、まさに一撃必倒(笑)。この時すでに、攻撃/受け10ですもん。
 香瑠のリベンジ《禁人即不能考》は、郭太智に6ゾロで防がれます。英玲もちまちまと眼前のトンボを攻撃しますが、止めを刺すには至りません。

―7ターン表―

GM そして英玲を連れ去るだろう! (ころころ)いや、いい。
凌稀 (出目を見ながら)3って……。
英玲 うん、避けました。
GM/郭太智 ううう、だりゃあ! 《我知陣理画砦》! みんな俺の傍から消えてなくなれ! 7丈向こうへさようならだ!
 こら、割り込んだだろうが、あんた。
 この時は焦ってました。時間も押してましたし。でもなあ、GMとして、敵キャラクターの行動ぐらいは把握できないと。反省。
香瑠 私だけ、残っちゃった。
凌稀 うきょー。

―7ターン裏―

GM さて、そっちのターンだけど?
芭蓮 攻撃できるの?
GM 7丈向こうへ攻撃できる手段があれば。
芭蓮 ぬう。瓦礫を拾って投げるか。それでも攻撃/受けは8あるし(笑)。では、このターンは剣を投げる!(笑)
GM (ころころ)1足りん!
芭蓮 えい、15点!
GM/郭太智 「んがあ!」
凌稀 い、痛そう。二竜剣なら大丈夫だよね。(ころころ)14。
GM 避ける。(ころころ)うわ、かっこ悪い。当たっちまった。
英玲 琴弦弓は?
GM 届くねえ、そういえば。琴弦弓でやられるのか、俺?
英玲 (ころころ)あ、11。
GM ぱきん。
香瑠 《禁剣》の符があった。昔に作った符なんだけど。
芭蓮 行使値8? また中途半端な。
香瑠 割り込んでくれれば尚好し。
GM じゃあ抵抗しましょ。
香瑠 (ころころ)わたしは1ゾロでも構わないんだけどね。裏にして20(笑)。
GM あ、出目が無い。じゃあ反動だ。ふふふ。
香瑠 (ころころ)8。
GM 「1ポイント清徳値が低下」(笑)。
凌稀 何で8ばっかり出すの?
芭蓮 いやあ、今回のシナリオで、4点も下がったな。
 そっちだって痛いだろうが、こっちだって痛い。壁がなくなったこの状況で芭蓮と斬り合うと、間違いなくこっちがジリ貧。やむなく風水・卜占の専売特許を使うわけです。
GM/郭太智 「おのれ、弱仙どもが」《我知空理移身》!
凌稀 今度は誰と交換するの?
GM/郭太智 うんにゃ。自分自身が遠くに飛んでいく術だよ。(ころころ)「うはははは、きさまらの事は神燐聖君にお伝えしておくぞ」ふしゅっ!
凌稀 逃げちゃった。
英玲 どこへ行ったんですか?
GM はるか遠く。
英玲 琴弦弓も届かないね。
GM 砦もしばらくすると消えるよ。
芭蓮 じゃあそれまで見えない砦をがんがん叩いていよう。ふっ、どうやら俺の力が通じたようだ(笑)。
香瑠 違うよ。
芭蓮 えー、僕の根性があの砦を突き破ったんじゃないのー?
  圧倒的優勢ではありましたが。邪仙・郭太智、撃破ならず!

【二十一 思い出を残して】

凌稀 蔡月ちゃんは?
GM 祠の隅っこにへばりついてたのかもしれない(笑)。
香瑠 蔡月ちゃん、終わったよ。
GM/蔡月 「みんな、この中にいるよ」と蔡月ちゃんが開けようとしているのは、入り口すぐ近くの二つの扉の片方だ。黙って見てる?
芭蓮 そう訊くという事は危ないんだな。じゃあ僕が開けよう。
GM では仙術抵抗。(ころころ)16。
芭蓮 『禁術符』! なんで戦闘中に使わなかったんだろう?
GM では、部屋中に満たされていた『睡眠香』の効果が途切れた。
芭蓮 なんだよー! そんなことなら使うんじゃなかった。
GM そのうちに拡散して、中には子供たちが5人、寝かされている。
香瑠 ゆすって起こす。
GM あれー、ここどこー? おかあさんはー?
香瑠 さあ、おうちに帰ろう。
GM きみだれー?
香瑠 香瑠だよ。
GM しらないよー。
香瑠 これからお友達になろう!
GM ねーここどこー?
香瑠 ……さ、帰ろうか。
GM うん。反対側の扉は?
香瑠 開けるよ。
GM やっぱり『睡眠香』が満たされているよ。
香瑠 (ころころ)うん、抵抗。
GM こちらの部屋にも5人寝かされているよ。
香瑠 大丈夫?
GM ここどこーもうおうちかえるーおなかすいたー。
香瑠 以下略(笑)。
GM その子供たちだけど、どうするの?
芭蓮 飛来椅伸びろ!
GM 2人乗せてあと8人。
芭蓮 (凌稀に)飛来椅伸ばせ!
GM あと6人。
凌稀 仙鳥は?
香瑠 2人乗り。
英玲 わたし、もしかして居残り?
香瑠 あ、飛来椅二つを伸ばすでしょ。その間に板を渡して何とか10人。
芭蓮 かっこ悪い!(笑)
GM 低空飛行かつ低速度。
英玲 歩いて帰ったほうが速いですか?
凌稀 みんなで歩いたほうがいいんじゃない?
GM そうそう。蔡月は、あの金笛を祠の祭壇に置いて行くって。
香瑠 いいの?
GM/蔡月 「これから出会えるから、昔とはさよなら」
凌稀 盗まれたりしないかなあ。
芭蓮 本人がそう言うんだからいいんじゃない? 普通の人は近付かないと思うしね。
香瑠 お花を添えて帰る。

GM 邑に帰ってきたみんなを見て、門番はびっくらこくな。
香瑠 帰って来ました!
GM/門番 「おお、子供たちは一体どこに? それ以前にあなたたちは誰なんですか? そんな奇妙な乗り物に乗って?」
香瑠 ただの旅人だよ。
芭蓮 ただの仙人さ。
GM/門番 「な、なんと、仙人さまでありましたか」ははあ。
芭蓮 しまった、正体を明かしてしまった。ばれては仕方が無い。通すがよい。
香瑠 ばらしたんじゃん(笑)。
GM 子供たちは無事におうちに帰された。ほとんどが陋巷の子供だったよ。ひとり違う子がいたんだけど、それもどうやら祖先が蔡邑の人だったらしい。
香瑠 蔡月のお母さんに、ちょくちょく会いに来ることを約束しよう。
凌稀 お金があれば、普通に医者に診せる、でもいいのでは?
芭蓮 お金が無いからこんなところに暮らしてるんじゃないのか?
凌稀 取り敢えず、居る間だけは何とかなるんじゃない?
芭蓮 おお! 仙人の特権を利用して王に面談を申し込み、蔡邑にいた人たちの生活向上を命ずる!
GM/王 「ははあ」
凌稀 命ずる、って(笑)。

GM ということで、シナリオ終了でございます。えーと、清徳値の計算ね。基本3点で、邪仙は逃げちゃったんだけど、まあいいか。
芭蓮 防ぎようが無いじゃないか。
GM 蔡邑の人たちの生活向上に力を貸してくれたから、これにも清徳値をあげよう。都合4点。減点なしで差し上げたい。
香瑠 よし、とんとん! 実は赤字(笑)。
GM え? それで赤字決算なの?
香瑠 うん。はじめが清徳値19で、終わったら18。
英玲 わたし、27……。
全員 ……。

 仙籍にありて盛衰を思わば、これ一時の微睡みか。
 地にありて栄枯を思わば、心痛み血を流す。
 幾世の痛み掃うは仙と人、過日と今の交わりならん。

 怨みなく、故地に残さむ、思い出を。


〈一人閑話〉

 お待たせをいたしました。『央華封神・砕坤篇』第六回をお送りいたします。
 はい? 第五回でないのか? 何のことでございましょう(笑)。
 えー、いろいろありまして、第五回はロスト・ナンバーとなりました。だってMDが死んでたんだもん(泣)。途中まで気持ちよく録音してたつもりが、開けてみれば書き込み不良。
 月華公主の料理が如何に……であるか、とか、赤岳芳主が実は甘党だとか、葉霆子が意外とわがままだとか、為友女仙の新たな趣味とか、溟欣炎のきな臭い過去の一端とか……。なんで収録できなかったんだろう(泣)。
 ま、そのあたりの話はまた触れることがありましょう。お楽しみに。
 で、今回のお話ですが。
 『歌』というアイテムを自分なりにシナリオに組み込んでみました。小さな女の子というNPCにも挑戦してみたのですが、如何でしょうか?
「だって、あんまり喋らなかったじゃん」
という心温まる応援のメッセージを頂きました。たははー。
 敵ボスの2回行動については、『対不起』。もうしません。
 それから、新ルールの不理解が招いた間違いがひとつ。芭蓮くんが持っていた『花天』(第五回で手に入れた白蛇です)が、師匠預かりになります。
 使役獣所有の上限数は、『「魅力÷3」ないし「巫蠱仙術行使÷3」の低いほう』と、改訂になってました。芭蓮くんは仙術行使のほうで制限事項に引っかかるので、今更ながら訂正していただき、行使値が上昇してから再度下げ渡しということになりました。
 ……人間ミスってのはあるもんなんです。いくらでも。
 爆裂裏成功連発反動必中清徳値減少娘につきましては、さすがに10も差が出ると哀れなので、ネタが出来次第、救済シナリオを入れます。
 果たして本当に救われるのか?
 本編共々、お楽しみに。
 以下次回!


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