[ヒトミ]……ねぇ、ここなら大丈夫じゃない?
私達だってハッカーグループスプーキーズのメンバーなんだから、これぐらいやんなきゃ……
[ヒトミ]フフフフ……なんてね。ねぇ、覚えてる?あの日のこと……
ここで秋彦と二人だけでハッキングして……
初めてレッドマンと出会って……
ここから始まったのよね…全部。
フフフ…そのあと、トモコちゃんが大喜びで電話してきたっけ。
*電話が鳴る
[電話の声]あ、もしもし?お兄ちゃん!?
あたし。トモコだよ!
[トモコ]シックスって人から電話があったの。待ってんだから早く来いって。
なんだか分かんないけど、引越しのトラック、もうすぐ来るんだから、早めに帰ってきてね。
じゃあね、バイバイ。
[ヒトミ]シックス君が?みんなも集まってるのかしら。
私達も急ぎましょう。
*
*
*
[ユーイチ]わぁぁ!レイン、ヒトミちゃーん!久しぶりー!
[シックス]なんだよ、二人とも遅いじゃん。何してたのよ?
[ヒトミ]思いでづくり。遅くなっちゃってごめんなさい。
リーダー、今日は調子いいみたいですね。
[リーダー]ああ、おかげさんでね。もう大丈夫だよ。
みんなには良くしてもらったし、
それに、あのレイさんとかいう人の妖しい術も効いたみたいだよ、ハハ。
そうそう、レインのとこは今日引越しだったんだろ?
[ヒトミ]日ごろ片づけてないから大変だったけど、何とか終わらせたのよね。
[ランチ]うちも似たようなもんだ。まあ、引越し屋まかせだな。
[シックス]モデル都市だなんだって騒いでたけど、なくなんのは、あっけないもんだな。
[ランチ]つぶしてやったのは俺たちだけどな、ハハハ。
[ユーイチ]……みんな、……お別れなんだね……
オレ、スプーキーズ好きだったのに…
[ランチ]リーダーよぉ、スプーキーズ終わりにする件だけど……
[シックス]やっぱり、解散?
[リーダー]……そんなに形にこだわるつもりはないんだけど、
一応はっきりさせておいたほうがいいと思ってね。
君たちがスプーキーズを大事に思ってくれるのは、すごく嬉しい。
だけど、君たちには、スプーキーズを終着点にしてもらいたくはないんだよ。
ずっと前から思ってたんだ。みんなが進むべき道をみつけたなら、
スプーキーズは終わりにしようって。
きっと今がその時なんだと思う。
それに、離れ離れになっても、僕らが仲間であることに変わりはないし。
[ヒトミ]私、忘れないよ。スプーキーズのこと……
みんなのこと。
[シックス]だったら、また会えるさ。
いつか、どっかでな……
[ランチ]その時、この連中がどうなってんのか……楽しみだぜ。
[ユーイチ]……そうだね。お別れじゃないよね。きっとまたいつか。
*
*
*
[ヒトミ]……みんな行っちゃったね。
…私達もそろそろ行かなくちゃ……
……
ネミッサが、私から離れる時、こう言ってたの。
きっとまた会えるよね、って……って。
だから私も、サヨナラは言わなかった。
秋彦も、それ持っていくんでしょ?
そうね……全部私達の中に生きてるもの。
これからも、ずっと。
さあ、行こう。
ここから歩き出すの。
まだ私達には、進む道があるから……
*
*
*
[ヒトミ]ランチさんは、これからどうするんですか?
[ランチ]親父と行く事にした。……前々から考えてたんだが……
今度は記者を目指そうかと思ってる。
[シックス]記者?あんたがか?
[リーダー]ランチらしい、といえばランチらしいのかな。
[ランチ]この世の中には、まだ俺の知らないものが山ほどある。
見たいんだよ、そいつをな。
シックス、おまえはどうなんだ?
[シックス]たいしたことねえよ。親が実家に引き上げるんだと。
そこでまた店を開くつもりらしい。
放ってもおけないからな。まっ、ボチボチやるさ。
[ユーイチ]オレはハッカーになるよ!
スプーキーみたいなスーパーハッカーに!
[リーダー]僕みたいなかい?そりゃ光栄だ。
[シックス]おーおー。
おまえなら、なれっかもな。
[ユーイチ]ホ、ホント?シックス!?
[ランチ]で、リーダーはどうすんのよ?
[リーダー]さて、どうしようかな。
[ユーイチ]ハッカーやめちゃうの?
[リーダー]ハハハ、やめはしないさ。
だけど、これまでみたいな形じゃなくなるだろうな。
自分をごまかすためなんかじゃなく、本当にやるべきことを、きちんと
見つけてね……
この世界にもまだまだ敵は多そうだ。
もしかしたら、また君たちの助けを借りる時がくるかも知れないな。
[ヒトミ]私は、父と一緒にしばらくアメリカに行くつもりなの。
行ってみたいのよ、ネミッサの生まれた所に……
ねえ、秋彦は、これからどうするの?
*
*
*
>メールが届いています。
発信者・不明
大地がその形を変えても、
そこが人の住む地であることに
変わりはなく
人々が交わりの形を変えても、
そこに絆が生まれることに
変わりはなく
絶えることなく流れる日々の中で
あたしたちは出会い、別れて、
新たになっていく
それでも誰もが、
自分の中に誰かを感じている
それが魂の真実
たとえ形をなくしても、
あたしはあなたの中にいて、
明日という日を待っている
いっしょに生きてくれた、あなたへ
あたしからの歌です