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寒い...
ぶるりと身震いをして、自分の布団がベットからずり落ちていることに気が付く。
寝ぼけながら布団をかけ直して、暖かさにほっとする。
6月とはいえ、まだ朝夕は肌寒い。身体の震えが止まったところで、ふと思い出す。
今日は何曜日だ?
今が、朝であることには間違いない。
では...今日は?
途端に覚醒して、がばっと跳ね起きる。
枕元の目覚まし時計を鷲掴みにすると....時計の針は、9時30分を指している。
(しまった!寝過ごした!!)
不破大地は、そのまま飛び起きると、慌てて制服に着替え始めた。
(遅刻だ!)
無造作に脱ぎ捨てたパジャマをばさりとベットに放り投げると、床に放置されていたカバンを肩にかける。
部屋を出ようとした、その時、ハタと気が付いた。カバンの中身が全く整理されていないことに。
ということは....脱力。
ぐったりして座り込む。そうだった、今日は日曜日だった。野球部の練習試合で、今日はグランドが使えない。河川敷あたりで練習するのか思えば、今日は休息日として、珍しく日曜日の練習が休みになった。そのせいか、昨日の練習は、いつもより2時間延長して練習した。おかげで、昨晩は帰宅して風呂に入ると夕食も取らずにベットに雪崩れ込んでしまったのだ。
サッカーを始めて、そろそろ1年になる。このハードな生活にもかなり慣れてきていたのだが、さすがに昨日の練習は堪えたようだ。朝起きて、曜日の感覚もないほどになるなんて...
不破は、大きな溜息を吐いて立ち上がると、ベットにばたりと倒れ込んだ。
そうだ...今日は休みだから、目覚まし時計をセットしなかった。
せっかくの休みだというのに、何だかソンしたような気分だ。
不破は、のろのろと起きあがると、制服を脱いだ。それでも、もう一度パジャマに着替えてベットに潜り込む気にはなれず、仕方なくそのまま普段着に着替えた。
白い半袖の綿シャツに、ベージュのチノパン。
ふと、クローゼットの中身を見渡して考え込む。サッカーを始めてから、服装が微妙に変化していることに気が付いたのだ。サッカーを始める前は、黒い服しか着ていなかった。クローゼットの中身は黒一色と言っていいほどだった。それが、今ではかなり、色も趣味も変化した。サッカー雑誌を見て気に入ったシャツを買ったり、スポーツ用品店に風祭達と一緒に行った時に薦められて買わさせられたり...と、気が付けば、多種多様多彩と変化していた。
「ふむ」
腕を組んで考えていた不破だったが、ふと窓の外を見ようとしてカーテンを開ける。
今日は暑いのか、涼しいのか...雨なのか、晴れなのか...いつもなら天気予報をラジオで聞くのに、昨夜は何もしないで寝てしまった。着替えをしたものの、天気次第によってもう一度着替えなければ...
不破は、勢い良くカーテンを開けた。
A:快晴だ!
B:雨が降っている...
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