或る一夜

月明かりの夜、マルス軍陣営では明日の作戦に向けて軍議が開かれていた。
マルスの怒声がこだまする。
マルス「こらそこー!明かりを点けたら我が軍の位置が敵にばれるであろう!」
マチスは二軍の中で松明を燃やしていた。マルスが近くの篝火をマチス目掛けて投げつける。
ビラク「グハァッ!危ないマチス!」
ビラク、マチスの代わりに炎上。
ジェイガン「し、しかし既にあちこちに篝火がともしてありますが…」
マチス「ん?ぷっはー(爆笑)その通り!人の振り見て我が振り直せとはまさにこのことでござる」
マルス「おほん、マチス君。なかなか正直でよろしい。よって褒美を取らせよう」
デビルソード進呈。何故か寛大な態度を見せるマルス、戸惑いを隠せない一同。
マチス「ふっ、わかればよい。そもそもマルス王子、あまりにも自分勝手すぎる。 もう少し、我々のことも考えてくださらねば。 例えばグルニアのカミュ将軍、彼は民からも愛され、将兵の信望も厚く、その噂は全世界の知るところでござる。 それに引き替えマルス殿は、部下には恐れられ、啓蒙絶対君主としてのさばり、その暴虐ぶりはナチスドイツのヒットラーでさえ及ばない」
マルス「……」
マチス「しかもこの噂は誰が流したのやら世間に広まり、大魔王マルスとさえ申す者がいる次第でございます」
既にマチス以外の者は遠くへ避難している。それには気づかず得意げに話し続けるマチス。
マルス「とにかくわかった。貴様はあらぬ噂を世間に流し、予の名誉を傷つけんと画策する不届き者」
マチス「ん?それは違う。私は真実と正義を旨とする者、即ち今述べたことは全て真実、そして正義に通ずること。 反対にマルス王子はアンチ正義そのもの」
マルス「ええい、うるさい、このオトリ野郎めが、成敗してくれん!」
逆上したマルス、レイピア片手にマルス目掛けて突撃。
マチス「ほれ見たことか、短気で無学で自己中心的でもうどうしようもない奴だ」
とか言いつつ逃げるマチス。追うマルス。
マルス「黙れ下郎が!喰らえ、必殺爆炎地獄!」
ヴォルギャノン!ヴォルギャノン!ヴォルギャノン!
マルスの剣の煌めきに、どこからともなく業火が招来されマチスに直撃。
マチス「ギャヒー!」
マルス「ふっ、今日もまたつまらぬモノを切ってしまった。だが、予は正義じゃ!」
ブラボー
こうして今日も、夜が更けていった。