革命

ここ、二軍宿舎では連日の軍議が行われていた。そこへマルスがやってきた。

マルス「うるぁー!貴様らこんなところで何をしとるか!」
マチス「コラァ!発言は手を挙げてから!」
マルス「何っ!おぬし二軍の分際でワシに刃向かうとはよほど命が入らないと見える」
マチス「ふっ、何とでも言え。立場が分かっていないのは王子の方だ」
ビラク「いかにも、ここ二軍宿舎では我らが法律。よし、者共、侵入者を引っ捕らえよ!」
マルス「グハァッ!ば、馬鹿者共、放せー」
数を頼りに押し寄せる二軍共、マルスが単独で切り抜ける術はなかった。

翌日、オグマの元に一通の書状が届いた。そしてさっそく軍議が開かれた。
オグマ「…かくかくしかじか、二軍代表マチス・オットリーニ3世。ということです」
ジェイガン(二軍)「おのれ二軍どもめ…マルス様を拉致するのみならず、妙な要求まで持ってきおって」
ドーガ「でも、王子の身に何かあったら大変っす。ここは一つ、奴らの要求どおりにしたらどうです」
ミネルバ「うむ。それでいいだろう。所詮奴らのやることなど意味がない」
二軍の要求、それは選挙による国王の選定であった。

三日間の準備期間が設けられ、候補者は選挙活動にいそしんだ。

そして投票日、アリティア城には有権者の一軍と二軍、おまけのバヌトゥとボアが集まっていた。
パオラ「ハーイ、皆さんこんにちは。まずは候補者の確認から」
カチュア「それでは左から順番にビラク、マジ、マルス様。以上3名の立候補がありました」
マチス「何っ!それがしはどうした」
マチスはマルスの横に立っていたのに何故か呼ばれず、数えられてもいなかった。
カチュア「あら?これはうっかりしていたわ。それでは、気を取り直してオマケのマチス!」
マチス「グハァッ、オマケとはなんだオマケとは!」
マルス「プッハー、うるさいぞマチス。皆の者、笑え笑えー」
パオラ「し、静かにしてください。それでは最後にそれぞれ一言ずつどうぞ」
ビラク「黙秘します」
マジ「天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」
マルス「予に投票せよ」
マチス「ちょっと待て、今考える」
パオラ「さあ、いよいよ投票の時間がやって参りました。イッツァ、ショーターイム!」
こうして、アリティア軍において異例の選挙が始まった。

数時間後、早くも集計が終わり、発表の時が来た。
パオラ「え〜、皆さま大変長らくお待たせいたしました。ただいまより各候補者の得票数を発表します」
カチュア「では静粛に。…ビラク、0票」
ビラク「グハァッ、それがし間違ってマチスに入れてしまった!」
一同「プッハー(爆笑)」
カチュア「…マジ、2票」
マジ「フン」
カチュア「…あれ?」
パオラ「どうしたの?」
カチュア「バーツ、一票になっています」
バーツ「がはははは、心配無用。それがし自分の名前しか書けん」
カチュア「なーんだ。では次いきます。…マルス様、2票…えー!」
マルス「何っ、そんな馬鹿なっ。じゃあマチスは一体何票なんじゃー」
カチュア「えっと、マチスは…さ、39票」
マルス「ぐはぁっ!なにゆえ予がへっぽこ顔のマチスに負けとるのか」
マチス「ほっほっほっ、やはり日頃の行いと人徳の違いですかな。どっちにしてもマルス王子は今から二軍」
マルス「納得いかん!そもそも予が2票というのがおかしい。ジェイガン、貴様は誰に入れたのじゃ」
ジェイガン「そ、それがほんの出来心で…」
マルス「ええい、ドーガ。おぬしは!」
ドーガ「じ、実は私も出来心でして、ハイ」
マルス「ふ〜ん、となるとその他も全員そんなところだな。よってマチス0票!プッハー予の勝利じゃー!」
ブラボー!(拍手喝采)

一連の革命によって、アリティアでは立憲君主が誕生したそうである。