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    出張版 ひげ新聞

―― 2003/11/10 H・G書房 発行 第4号版  

    いに発覚!カルヴァリンの“中の人”はゴブリンだった!
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 長年、研究者の間で謎とされていた、ペット「カルヴァリン」に入っている“中の人”がついに発覚した。

 カルヴァリンと言えば、しばらく前に五王朝へ訪れた商船、ディンバンブルン号によってもたらされた異国産のペットである。
 その機械じみた外見――というよりは、機械そのもの、とお伝えする方が適切であろうが、我々の技術力では未だ解明されていない――に、一部に根強くファンを持つペットである。

 そのカルヴァリン、外見の特徴や日常の様々な仕草から、一部冒険者の間では「中に誰かが入っているのでは?」との噂が流れたことが過去に幾度かある。
 一応、五王朝ペット種登録管理委員会に依頼された調査団の報告では「カルヴァリンの中の人はいない」と発表されたのだが、一部で根強く「カルヴァリンの中の人は誰だ?」と疑問の声はあがり続けていた。


 しかし、発見者のEd氏が冒険に出ていて確認不能なため、また、五王朝へと持ち込んだディンバンブルン号の方も航海中で連絡を取れないため、直接事態の真実を知る人物からの発表は一切行われていなかった。
 そのため、一部の冒険者がその謎の解明に懸賞金をかけるなど、カルヴァリンの正体は長らく解明を希望されていた謎であった。


 さて、少し話が脇へと逸れてしまったが、今回の件を発表したのは、元冒険者でアニメイト系を専門とするディオーズ研究者のマイオール博士。

 博士によると、カルヴァリンの普段の行動や生態、食習慣等、6ヶ月にも及ぶ研究から、それがある特定のディオーズの生態に極めて酷似するのだと言う。
 その極めて酷似しているディオーズこそが――ゴブリン、なのである。

 それに博士が気付いたのは極めて偶然の事。
 博士の友人で、かつて共にパーティーを組んでいたN氏が博士の元を尋ねて来た際、彼が連れていたペットのゴブリンの仕草がカルヴァリンの仕草にとても類似している事に気づいたのだと言う。

 博士はゴブリン等のディオーズは研究畑違いであるため、それまではまったく気がついていなかったのだが、改めてゴブリンの生態を研究。そして博士が今までに集めたカルヴァリンの生態と比較してみるとその生態が驚くほど一致したそうだ。

 それから、2ヶ月間にも及ぶ比較観察の結果から、博士は今回の結論に至ったようである。


 だが現在、博士の説に対し、五王朝ペット種登録管理委員会側は博士の説に否定的である。
 未だに「テイム技術の違い」や「ゴブリンにそこまでの知性はあるのか?」、「あくまで個人レベルでの研究であり、証拠資料の不足」「ゴブリンがカルヴァリンの仕草を真似ただけでは?」等々の疑問があげられ解決されておらず、まだ完全に解明した、と言うには難しそうだ。
 しかし、実際にカルヴァリンをペットとして連れている冒険者の間では博士の意見を指示する声が多く上がっており、概ね賛成派が多数だ。


 今後より研究が進み、博士の説が立証されれば、そうすれば――私達が、カルヴァリンを装甲型ゴブ、と呼ぶ日がいつか来るのかもしれない。
 なお、今回の件で博士は臨時研究生として昂壁の翼へと招聘されるとの話も。勿論、カルヴァリンの研究でだ。

 このニュース、また何か新たに進展があり次第、お伝えしよう。



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