けものみちはまだつづく。

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そのさん

 いつだれが決めたのかは知らないが、父と子の日曜日はキャッチボールである。バットとミットとボールを持って河原に二人でいってみた。どっからどうみても『ヤンキー対ヤク中、バットを凶器に河原で激突!』という感じなのだが、ファランはわりと楽しんでいる。「。。。キャッチボールならバットは要らないのでは無いか?」ブライアンが呟くが、そんなのきいたこっちゃない。日曜日の割に、河原は空いていた。てゆうか、みんな怪しい二人を遠巻きに観察していた。

「いくぞ」

「おうよ」

ブライアンがファランに投げた球は滑らかな弧を描きファランのグローブに吸い込まれるように落ちてゆく。パスッという乾いた音があたりに響いた。

「なんだ、ふつうじゃん」

どこからかそんな声が聞こえてくる。それを聞いたファランは思わずフォークボールで投げ返す。「父さんも思いっきり投げてよ」「おう」実のところ球技は苦手なのだが、ブライアンは思いっきり投げてみた。そう、思いっきり。

 球は音速を越えて消えていった。

ドクターアベルに再生された時に、何かオプションでつけられていたのだろうか。ファランでなかったら、避けられずに即死であったと思われる球であった。

 「。。。。なあファラン、とうさん、だいりいがあになろうかな。。。。」

「やめてくれー!!!!」

 韓国の 野球選手は みんな「金」 by ファラン

そのよん

 「どこかにいい人落ちて無いかな。」

「落ちてるような女は拾うな!」 

そのご

人は働かなくては生きていけない。だがここに死んでいるのに働かなくてはいけない人間がいる。「。。。サラリーマンで無くてはいけないのか?」そう、われらがアイドルブライアンだ。「やっぱりサラリーマンの家で、お父さんを待ちながら母さんと晩御飯の支度ッてのが普通の幸せってもんよ」ファランは当然のように言い切る。「。。。私の家は自営業だったが普通に幸せだったぞ。」食器を洗いながらブライアンが反論をした。「え、自営業なの?愛想悪いからてっきり親も公務員かなんかだと思ってた。」「自営業、特に客商売というのは外面はいいが家の中では。。。」そこまでいうと、ブライアンは言葉をとめた。目が少し泳いでいる。なんて言っていいかファランは分からない。「私は、ここでお前と同じように『理想の家庭』を夢見ているのかもしれないな。。。」

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