

| 5 えんそく おむすび たまごやき | |
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もうすぐ、まちにまったえんそくです。ぶらちゃんはいままでえんそくはおさぼりしていましたが、このようちえんのみんなはだいすきなので、こんかいはいくことにしました。 「えんそっく えんそっく たーまごーやき〜 ういんなたこさん からあげも〜 は〜じめちょろちょろ なかぱっぱー」 おうちでおるすばんちゅう、じさくのへんなうたをうたってしまうほどぶらちゃんはごきげんでした。 「うーちゃんは、おべんとなににするんだ?」 ようちえんではさすがにうたいませんが、あたまはえんそくのことでいっぱいです。 「ぼく、いかない。」 「え?」 おまつりおとこのうーちゃんが、えんそくにいかないなんて!ぶらちゃんはしんじられませんでした。 「おれのままも、うーちゃんにあってみたいっていってたのに。。。」 ぶらちゃんはりゆうをききませんでした。もし、「ほんとはおまえがきらいだから」とかいわれたらどうしようとおもっていたからです。 「ぶらちゃんのまま、くるの?」 「ああ。だってふけいどうはん。。。」 そういったとき、うーちゃんのかおがこのあいだかみのけにさわろうとしたときのようにくもってしまいました。あ、ぱぱもままもきてくれないうちなんだ。とっさにぶらちゃんはかんじました。 「おれのままはふたりぶんおおきいから、うーちゃんも、うちのこになっていこうよ。」 じぶんでもなんだかよくわからないりゆうですが、うーちゃんはぱあっとかおがあかるくなりました。 「いいの?」 「うん、たぶん。おれのままはちからもちだからだいじょうぶ。」 これもりゆうになってないけど、ままはやさしいからだいじょうぶだとぶらちゃんはおもいました。 おうちにかえって、うがいてあらいして、ぶらちゃんはうーちゃんのことをままにはなしました。 「おっしゃー!!まま、うでによりをかけておべんとつくるね!」 やっぱり、ままはやさしいです。 「んじゃ、うーちゃんのいえにおでんわするね!うしゃー!」 ままはなんでもすぐにこうどうします。そして、たいいくかいけいです。れんらくもうでうーちゃんのおうちをしらべると、すぐさまでんわをかけました。 「もしもし?わたくし、」 「。。。きんようのひと?あいつは、すいようのひととおんせんにいってる。。。なにかよう?」 でんわにでたのは、うーちゃんでした。げんきがないこえで、こどもとはおもえないくちょうにままはこうこたえました。 「ん?こえがちいさくてきこえないな〜!わたしぶらちゃんのままだけど、うーちゃんえんそくのおべんとうなにがいい?」 うーちゃんはびくびくっとして、ほっとして、げんきなこえでおへんじしました。 「おっきいおむすび!」 「は〜い、よくいえました!うーちゃんけっこうおうちきんじょよね?いつでもあそびにきなさいな。ぶらちゃんもまってるよ!」 「は〜い!」 じょうきょうがのみこめていないぶらちゃんは、ままのおおごえでぶったおれていました。 えんそくとうじつです。とってもいいてんきで、みどりがきらきらひかっています。ぶらちゃんはままとてをつないでおうちをでました。 「あれ、まま、ようちえんはこっち。。」 「うーちゃんむかえにいかなきゃね!おいしょっと!」 うーちゃんのままはぶらちゃんをかかえるとはやあしでうーちゃんのいえにむかいました。うーちゃんはままとでんわでおやくそくしていたらしく、げんかんでそわそわしてまっています。 「うーちゃん、おはよう」 「うん、ぶらちゃん、ぶらちゃんのまま、おはよう!」 うーちゃんをままはひだりうでにかかえました。 「さーて、ばすでちゃうからはしるわよ〜!!」 「ほんとにおおきくてちからもちであったかいや。。」 かかえられながらうーちゃんはぶらちゃんにこういいました。ぶらちゃんは(。。。あったかいっていってないような。。。)とおもいましたが、こくんとうなづきました。 ばすのまえには、みんなのぱぱやままがいました。でも、やっぱりぜんいんのぱぱとままがいるってわけではなくて、ぱぱとままがいるところと、りょうほういないところにわかれているかんじでした。 「ぼくだけじゃなかったんだ。。」 うーちゃんがぼそっとつぶやきました。 「おらおらガキどもさっさとのりやがれ!」 きょうのうんてんしゅさんはえんちょうせんせいのむすこでじゅんせんせいのだんなさん、じんせんせいのおとうさんでもあるかずやおじさんです。かずやおじさんはむしょくで、いつもけいばにけいりんぱちんこばかりしています。きょうもきいろとみずいろにけいこうぴんくのはいったあろはしゃつと、ひざうえ20せんちのもすぐりーんのたんぱんです。なぜかにしゅめんきょをもっているので、いつもばすをうんてんしてくれるよしみつせんせいがおやすみのときはかずやおじさんのうんてんになります。 「はーい」 くちはわるいけどけっこうあそんでくれるしいろいろなことをおしえてくれるので、ぶらちゃんとうーちゃんはかずやおじさんがすきでした。それがろくでもないあそびとちしきだということがわかるのは、ずっとさきのことです。ぶらちゃんたちはうしろからさんばんめのおせきにさんにんですわりました。しゅっぱつまでまだ10ふんあります。あるってきてもじゅうぶんまにあったなあ、とぶらちゃんはちょっとおもいました。 「あっ、うーちゃん。かみのけとちくさってるよっ。おばちゃんがなおしてあげる。」 「は〜い、ありがとう、おばちゃん。」 あれ? ぶらちゃんは、こころとおへそががむずむずっとしました。ぼくのてをはじいてでもさわらせてくれなかったかみのけを、うーちゃんはままにかんたんにさわらせるのです。ぶらしをかけられながらうーちゃんはにこにこしてままのかみのけをさわっています。 (なんで?なんでおれはだめでままだといいんだ?) 「ねね、ぶらちゃん。うーちゃんままにとられちゃったね。あたちとおはなししようよ。あたちのままも、みんなにとられちゃったし。」 まえのせきのひとみちゃんがうしろずわりでうーちゃんにはなしかけました。ひとみちゃんはじんせんせいのとしのはなれたいもうとです。おかあさんのじゅんせんせいはさばきぐみのせんせいなので、さばきぐみのほごしゃのきていないみんなといっしょにいるのです。うーちゃんほどじゃないけどかみがながくてめのおおきいおにんぎょうさんみたいなおんなのこです。 「。。ああ、とられちゃたな。」 いいながらぶらちゃんは、うーちゃんにままをとられたことよりもうーちゃんがじぶんにかみのけをさわらせてくれないことにはらをたてていたことにおどろきました。 (おれ、どうしちゃったんだろう。。。) 「さびしいね、ぶらちゃん。」 「。。。うん、ちょっと」 ぶらちゃんとひとみちゃんはおみみにこごえでおしゃべりあいしました。 「さびしいから、ずっといっしょにいようよ。」 「。。。そうだな。」 「じゃ、あたちにやくそくのきすしてよう。」 「?!」 「するのしないの?どっちなのよう!やくそくはちゅーってきまってるんだからあ。」 いきなりのことばにぶらちゃんはままとうーちゃんのほうをみました。ままはじつはかみのけをしばったりするのはにがてなのでうーちゃんのあたましかみていません。うーちゃんはままにかみのけをしばってもらいながらゆるみきったかおでこっちをみています。 そのかおをみたらはらがたってきて、ぶらちゃんはかたにてをまわしてひとみちゃんのおくちにちゅーしました。おくちにちゅーするのもされるのもはじめてです。 「きゃ☆」 「。。。。」 (。。。どうしよう、きもちよかった。)ぶらちゃんはごさいにして、「ちゅーはきもちいい」ということをおぼえてしまいました。やけくそでしたちゅーなのに、ふにっとしててあったかくていいにおいでくっついたところがぴりりっとふるえていいかんじだったのです。 (。。。うーちゃんがあんなにきになったのも、ちゅーしたからだったのかな?)ぶらちゃんはつきものがおちたようにすっきりとしたかおでなっとくしました。 「まま、おれひとみちゃんのおとなりにすわるから。」 「はいはーい、なかよくするのよ〜」 ぶらちゃんはうーちゃんのかおをみないで、そのままひとみちゃんのおとなりにうつりました。おとなりにすわると、ひとみちゃんはぶらちゃんにしなっとよっかかります。ぶらちゃんがおどろいてかおをみると、ひとみちゃんはにっこりほほえんでぶらちゃんのうでにうでをからませました。ぶらちゃんはまたしてもごさいにして、「おんなのこにわきのしたにてをいれてもらうとくすぐったいというよりもきもちいい」ということをおぼえました。もうぶらちゃんのあたまのなかはえんそくでなくてけっこんしきのひどりになっています。 「あたちずっとぶらちゃんすきだったんだけど、うーちゃんといつもいるからはなしかけづらかったの〜。」 「これからはおれ、ずっとひとみちゃんといっしょだよ。。。」 ぶらちゃんたちは、ふたりのせかいにはいってしまいました。ぶらちゃんは、うーちゃんにおこられたときのようにひとみちゃんのかみのけをさわります。するとひとみちゃんはぶらちゃんのてをとり、じぶんのほっぺにぴたっとくっつけてにっこりしました。(これだー!おれはこうしてほしかったんだー!)そのこうどうでぶらちゃんのつぼはかんぜんにつかれてしまったのです。このときはそのせいで「こうしてほしかった」のしゅごがうーちゃんにかかることをわすれてしまいました。 ようやくばすがしゅっぱつしたとき、ふたりはよりそったままおひるねをはじめていました。 |
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