番外編。
そのニュースが週刊誌に載ったのは、金曜日だった。その内容を電車の中吊り風に書くとすればこんな所だろう。
『国際けんじ、同じ事務所の新人アイドルHのマンションに入り浸り?!事務所も知らない二人の蜜月』
「どっひえー!!」
その前日、とあるルートから流れてきた週刊誌のゲラ刷りを読んだけいじと事務所の面々は飛び上がった。どくそ真面目なけんじがそんなことをするわけは。。。
「ちょっとまった。うちにアイドルなんていたか?」
けいじの言葉に、みんな手をポンと打った。
「ガセだよこれ。たく、最近大きな事件が無いからね〜」
けいじの言葉に一同安心。しかし。
「すいませーん、いま明日の打ち合わせにファランのマンションにいったですが、中に入れてもらえません〜。どうしましょうか?(さわやかに)」
ひょこっとあらわれたジンの言葉に、一同沈黙。そういや、うちであいどるいたな。。。。
「がっちょーん!!!!!」
それって、それって!もしかして。。。けいじがファランに電話をかけてみる。
「はいフューリーです」
がちゃん。
思わずけいじは怒鳴るのも忘れて電話を切ってしまった。
会議が始まった。コンビを組んでいる二人に質問が集中する。
「たしかにさ、うちってホモネタ多いけどさ。それってやっぱり若い女の子の受けがいいからだし、別に本心じゃあ。。。」
「ぼくはそういうのよく分からないし、ファランとのコンビも組んだばかりだからよく知らないけど、ファランって、けんじ先輩が出てくる漫画を自分で書いてましたよね。(さわやかに)」
ジンの言葉で、例の薄い本の内容を一同でちゃんと確認。
「か、かんちょう。きんばく。。尿道に針。。。。電極で。。。うっひゃ〜!!!!!」
けいじの言葉でも分かるように、凄い事になっていた。
「きっと今頃こんな事をしているんでしょうね(さわやかに)」
ジンの言葉に誰も言い返す気力が無い。
「ふははは。。。。。。。。。」
ジン以外は思わずけんじのような笑い方になってしまっていた。しかし、いつまでもこんな状態でいるわけにもいかない。けいじとジンはマンションに乗り込む事にした。
夜11時。まだけんじは帰っていないようだ。階段でどのように入るのか打ち合わせをする。
「上の階からロープを使い窓をぶちやぶって入ろう!」
「ちゃんと正面から入りましょう。裸だったらガラスで怪我して大変じゃ無いですか(さわやかに)」
「君実はファランより性悪だろ。。。」
夜中なので、結局正面から突っ込むことにした。ドアの両脇にたってチャイムを鳴らす。しかし、出てこない。
「しっかたないな」
そういうとけいじはちゃっちゃと工具を使ってドアをあけはじめた。
「そういう仕事をなされていたんですか?(例のごとく爽やか)」
「逆だよ、逆。それを取り締まる方だったのさ〜」
音もなく鍵が撤去される。二人は一気に乗り込んだ!
べちゃ。
「??????」
「あーっ!まだ乾いてねーのに!」
目をこらしてみると部屋中に漫画の原稿用紙が散乱していた。。。。。。
「け、けんじは?!」
きょろきょろするけいじの目に、虚ろな目でトーンをはっているけんじが目に入った。
「けんじ!なんでこんなところでこんなことに!」
「ふにゃ。。。だってとーんはりてつだったらぼくのでるどうじんしをかいにくるぴんく*うすけいのおんなのこしょうかいしてくれるっていうから。。。」
徹夜続きなのか、けんじのくせにふにゃふにゃした喋り方だ。「落ち着け! こんな実用書になる本を買いにくるのは真のピンク*ウサーじゃないぞ!!!」
「うん。。。そだね。おやすみぃ。。。。」
ぱたんとけんじは寝てしまった。
「。。。原稿がよごれるからベッドにはこんどいて。」
ジンがけんじをベッドに投げる。それでもけんじは寝ている。
「んじゃ、これで。」
白い歯を輝かせながらけいじは立ち去ろうとするが。
「夏コミまぎわの同人作家の家にきてそのまま帰れると思うなよ。。。。」
「どっひゃー!!!」
結局本一冊分の原稿が上がるまで一同監禁。
週刊誌の記事の方は花郎(ファラン)を女子の名前だと勘違いした記者が書いた物だった。事務所の突っ込みによって後日訂正記事が載った。
「ところでさ、けんじ。首の入れ墨シール、今日は上の方に貼っておけよな。」
「あ。。。気付いていたのか?」
恥ずかしそうにそそくさと襟をあげる。あながち記事は間違っていなかったというのは君と僕の秘密だ。
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