第14話
「蘇るキャプテン・サワダ伝説(前編)」の巻

KOF200X試合会場の隣りに、
大阪城とうりふたつの『藤堂城』があった。
格闘大会の決勝前後には乱入したがる男が数多くいるが、
彼らもまた例外ではなかった。

オルテガ
「どうやら今、新たなるチャンピオンが決定したようだな。
 よかろう!この『マスター・オブ・マッスルボマー』こと、
 ヴィクター・オルテガが挑戦させてもらおう!」

藤堂城天守閣から、会場へ向かおうとするオルテガ。
しかし、隣りにはもう1人の男が。

オルテガ
「むっ、お前は!?」
ズィルバー
「!」
オルテガ
「もしや、お前も乱入するつもりか!
 そうはさせんぞ、それはオレの役だ!!」
ズィルバー
「………!………!!」

激突する2人。強さを求める闘いに終わりは無い…。
一方、会場では表彰式が行われようとしていた。

アナウンサー
「全世界が注目するKOF200X!
 今、史上最強のファイターが誕生しました!
 その名は………『褐色の弾丸』へビィ・D!」

わずかに残った観客達が、優勝者D!に惜しみない拍手を送る。

ラッキーブライアン
「ディ、D!よ〜〜っ!!(感涙)」
M・ブドー
「ウム、素晴らしき戦(いくさ)でござった!
 そうは思わぬか、マキ殿?」
マ キ
「ん?ああ、そうだね(やべ、寝てた)。」

他の客席。

ティファニー
「さっすがD!アメリカ人のカガミモチネ!」
ボーマン
「それを言うならカガミだろう。
 しかしD!さん、素晴らしいボクシングでした。」
ロ イ
「闘いとは、常に二手三手先を読んで行うものだ。
 まさに、その手本のような一戦だったな。
 彼は我が国の誇りだ!」

褒め称えるアメリカン達。
しかし、敗れた真・獅子王もアメリカンだったと言う事は、
あまり知られていなかった…。

アナウンサー
「これより表彰式をとり行います!
 優勝者は闘場中央の表彰台前にてお待ちください!」
へビィ・D!
「(長い闘いだった…。だが、真の闘いはこれから始まる!)」
アナウンサー
「それでは主催者、藤堂竜白様のご入場であります!」

ゲートから登場し、表彰台に上がる藤堂。

藤堂竜白
「へビィ・D!君。
 君はマイナーキャラのチャンピオンだ…おめでとう!!」
へビィ・D!
「いやあ、照れるぜ…。」
藤堂竜白へビィ・D!
「ハッハッハッハッハッハ…。」
へビィ・D!
「笑い事じゃねー!!!」

藤堂めがけて放たれるブロウクンマグナム!

藤堂竜白
「馬鹿め!見切っとったわ!」

心眼 蔓落としで難なく返し、D!に一撃を与える藤堂!

へビィ・D!
「グッハア…!?」
藤堂竜白
「フッ、わしの技が重ね当てだけだと思うなよ!」
ラッキーブライアン
「なっ!?ディ、D〜〜ッ!!」
藤堂竜白
「久しぶりよのう、D!
 まさかお主がここまでやるとはな…。」
へビィ・D!
「グッ…ど、どうやら全てお見通しだったようだな…。」
藤堂竜白
「大方、わしが『ミリオネアファイティング』に出た事を妬んで
 命を狙ったんだろうが…甘かったな!(パチン)」

藤堂の合図でボディーガード達が現れた。

藤堂竜白
「やれいっ!!」

ボディーガード達が一斉にナイフを放つ。
その時、1人の男が身を挺してD!の盾となった!

へビィ・D!
「お、お前は…!!」

つづく。


目次へメニューへTOPページへ

第14話
「蘇るキャプテン・サワダ伝説(中編)」の巻

藤堂竜白とヘビィ・D!の激闘の最中、
会場内の救護センターでは傷付いた選手を看護する男達の姿があった。

チ ン
「痛いでしゅよ〜、苦しいでしゅよ〜。」
恭 介
「チンさん、頑張って。
 もうすぐ救護班が来るから。」
紅 丸
「まったく…。
 ボランティアもいいが、もう少し派手な仕事がしたいね。」
ネクロ
「てめェ!
 オレは文句の1つも言ってねーんだぞッ!」
恭 介
「そうだよ、出番があるくらいいいじゃないか。」
紅 丸
「それもそうだな…。」
恭 介
「あっ、どうやら医療班が来たようだ…
 って、何だ君達はーっ!?」

やって来たのは、大勢の『Q』だった。


「フォーフォフォフォ、我々は『マイナーキャラ撲滅委員会』の者だ。
 独断と偏見で、今大会で敗れた選手達はボツキャラとなってもらい、
 以降の登場を禁止させてもらう。」
ネクロ
「しゃ…しゃべった!Qが!」

「そして、それとは別にもう1つ大切な目的があってやって来たが、
 お前達を1人ずつ排除していきながらおいおい説明してやるぜ。
 フォフォフォ。」
ネクロ
「それ以前にQってこんなにいるのかよ…!」
チ ン
「も、もう出られないなんて嫌でしゅー!」
恭 介
「その通りだ!そんな勝手な事はさせない!」

「邪魔立てすると、マイナーキャラとして排除するぞ。」
恭 介
「やれるものならやってみろ!
 雷神アッパー!!」

「ぐっ!」
恭 介
「雷神の壁ある限り、僕には触れられない!」
チ ン
「あなたとはセリフがかぶりがちでしゅね。」
紅 丸
「それはオレのセリフだ…。
 本当の雷神の力はこれさっ!雷靭拳!」

「うわっ!」
ネクロ
「オレもやるぜェーッ!電磁ブラストォ!」

「ぐおっ!」
チ ン
「すごいでしゅね、
 実はわたしも似たような事ができるんでしゅよ。」
恭 介紅 丸ネクロ
「ええっ!?」
チ ン
「爆雷砲!(ドーン)」

「ぐはーっ!!」

チンの爆雷砲により、『マイナーキャラ撲滅委員会』は壊滅した。

恭 介
「す…すごい力だ!」
チ ン
「大した事ないでしゅ。
 自慢じゃありましぇんが、わたしはギース・ハワードの兄弟弟子で、
 闘神として崇められた事もあったのでしゅよ。」
ネクロ
「す…すげえ!」
恭 介
「マイナーキャラでも、すごい人はすごいんだなあ…。
 むっ、まだ1人立ち上がってくるぞ!」

「マ…マイナーキャラ、恐るべし…。
 我々は考えを改める必要がありそうだ…。
 ならば止めなくては…!
 今、会場で行われている不毛な争いを…!」
恭 介
「…?
 ところでチンさん、ケガの方は?」
チ ン
「肉まん食って、元気もりもりでしゅ。」
紅 丸
「ピザまんだぜ、それ。」


目次へメニューへTOPページへ

第14話
「蘇るキャプテン・サワダ伝説(後編)」の巻

再び試合会場。

へビィ・D!
「お、お前は…真・獅子王!!」

D!の身代わりとなったのは、
先程まで死闘を繰り広げた真・獅子王だった。

へビィ・D!
「な…なぜだ、真・獅子王!
 無関係のお前がなぜそこまで命を張って肩入れする?」
真・獅子王
「む…昔…。
 わたしはアックス(真・獅子王の本名)と言う地味なキャラだった。
 かつてキャラクターとしてのインパクトを競い合い、
 上位の者が晴れて格闘ゲームに進出できると言うコンテストがあった…。
 白人から黒人になる者、囚人服で登場する者など、
 手段を選ばないマイナーキャラ達によって醜い争いが起こった!」
へビィ・D!
「に…似ている…今のオレ達に…。」
真・獅子王
「このわたしも、あの時あんな争いに加わらなければ、
 こんな半端なイロモノキャラに身を落とす事もなかった…。
 そして今回また、不幸にもマイナーキャラ同士の争いが起こってしまった!
 だがヘビィ・D!藤堂竜白!
 あんた達は正々堂々フェアに勝負するんだ!」
へビィ・D!
「ああ、心得たぜ…。」
ラッキー
「藤堂、お前はどうなんだーっ!?」
藤堂竜白
「わしはそんな小細工など使わんわ!
 現に、9年前から変わらぬ姿のままで
 『ミリオネアファイティング』に出場できたんだからな!」
ラッキー
「グ、グムーッ。」
マ キ
「てゆーか、今そんな勝負してないじゃん…。」
真・獅子王
「実は、わたしはあんた達をつぶすために藤堂に雇われたんだ…。
 藤堂の命令で泣く泣く汚い手を使っていたが、
 あんたと戦って真剣勝負の醍醐味を知る事ができた…。」
藤堂竜白
「フン、おとなしく命令に従っておれば長生きできたものを!」
真・獅子王
「ふ…不思議だ…。
 D!あんたとはずいぶん昔からの友人だった気がする…。
 …わ、我が生涯に一片の悔いなし!」
へビィ・D!
「真・獅子王…?
 ゲエ…!!立ったままKOされている!!」

ゴゴゴゴゴゴ…

藤堂竜白
「馬鹿者がアアア、藤堂流は世界一イイイ!!」

観客席の仲間達も、この所業に憤りを感じていた。

ライデン
「く、くされ外道が〜っ!」
ラッキー
「待ってろD!オレが今からそこに行くぜーっ!!
へビィ・D!
「来るな!…来るんじゃねえ!」
ラッキー
「(びっくり)お、恐ろしい気迫だぜ…!」

なんと、D!は先程の試合のケガのせいで
もはや立っているのが限界だったのだ。

藤堂竜白
「敵ながら泣かせるのう、D!
 よかろう!敬意を評し、
 今まで温存していた我が奥義を持って屠(ほふ)ってくれようぞ!」
ラッキー
「D!の奴、死を覚悟してやがる!」
ブライアン
「あんまり冷たえじゃねえかD!
 オレ達スポーツチームは、
 死ぬ時はみんな一緒と誓ったはずじゃねえかーっ!!」

超必殺技の体勢を取る藤堂竜白。
その時!

ブレード(部下A)
「ん!?な、なんだあれは!?」
カイバー(部下B)
「け、けたたましい爆音と共に、何かが向かってくるぞ!」
アーケイン(部下C)
「藤堂様!未確認飛行物体がこの会場に迫って来ます!」
F7(部下D)
「このままだと正面衝突は免れませーん!」
藤堂竜白
「何じゃとお!?」
ライデン
「ば、馬鹿な!!
 あれは第二次世界大戦中の日本海軍零式戦闘機、
 通称0戦…な、なんであんなものが今ここに…!」

謎の奇声とともに、0戦が会場の藤堂竜白めがけて突っ込んで来た。


 「カ・ミ・カ・ゼェェェ〜〜〜〜〜〜ッッッ!!!」


彼を知る人々
「あ、あれはまさかーっ!!」

第15話へつづく!


次のお話へ前のお話へ目次へメニューへTOPページへ