| 龍麻SIDE
夢を見ていた・・・・・ 真っ暗な闇の中、あてもなく彷徨っている。 ここは・・・・・何処なんだ・・・・・? 俺は・・・確か・・・・柳生に・・・・ 柳生に斬られて・・・・・ そうか・・・・俺は・・・・・死んだのか・・・・・・。 情けないな、こんな簡単に死んでしまって・・・・・。 皆は・・・・無事だったのだろうか・・・・? あいつは・・・・京一は・・・・・? 奴の狙いは俺一人だ。きっと皆は大丈夫だろう。 そんなことを考えながら闇の中を歩き回っていた。 だんだん力が抜けてきて歩くことも辛くなってきた。 どれくらい彷徨っていただろう・・・。 ふと声が聞こえた気がした。 立ち止まり周りを見回すが誰もいない。 ・・・・気のせいか・・・? でも確かに聞こえた。誰かが必死に呼び掛けてくるのが。 ”・・・ひーちゃん・・・” 京一!!!!!! 確かに聞こえた!京一の声だ!! 何処から聞こえたのかは全くわからなかったが。 ”ひーちゃん・・・ひーちゃん・・・・” 泣きながら必死に叫んでいる京一の声。 俺は・・・・・俺は死ねない!! 京一を残して死んだりできるか!!! 力を振り絞って出口を探し走りだす。 こんな闇の中で彷徨っている場合じゃない! 俺は京一の所に帰るんだ!! 何処をどうやって走っていったかわからないが一筋の光が見えた。 あれは・・・・・・!! そう思った瞬間その光に飛び込んだ。 「ここ・・・は・・・・?」 目を醒ますと俺はベットに寝ていた。 「ここは桜ヶ丘だよ。やっと目を醒ましたか。」 横にいたたかこ院長先生の声ではっとした。 『・・・・戻ってきた!』 そう思うや否や京一のことが頭に浮かんできた。 いてもたってもいられず俺はたかこ先生に尋ねた。 「皆は・・・京一は無事ですか?」 先生は呆れ顔で、 「死にかけた人間が人のこと心配してんじゃないよ。 自分の心配をしなさい。」 と答えた。 『それじゃわからない!!京一は!?』 「あいつは・・・・京一は・・・・!!」 俺は必死になって聞いた。 「ぴんぴんしてるよ。あいつは殺しても死ぬようなやつじゃないだろ。 あいつのためを思うなら、もう少し寝て体力を回復させておきな。」 その言葉を聞いて俺は安心して再び眠りだした。 どれくらい眠っただろう・・・・ そばに誰かの気配がする。この気は・・・・ 「・・・・京一・・・・・?」 ゆっくりを顔を覗き込むと京一は泣いているみたいだ。 俺はどうしたらいいのかわからず少し戸惑いながら再び口を開いた。 「泣いて・・・・いるのか・・・・?」 そう聞きながらゆっくりと手を伸ばす。 触れたとたん京一はいっそう激しく泣き出してしまった。 どうしようもなくて俺はゆっくりと京一を抱き締める。 「不安にさせてゴメン・・・・・ゴメン、京一・・・・・・。」 俺の意識のない間、京一がどんな思いをしたかはよくわかる。 京一が行方不明になったとき・・・ 醍醐から京一が死んだかもしれないと告げられたとき、 俺は目の前が真っ暗になった。 崩れ落ちそうな何かを必死で支えていた。 「ばかやろ〜!!!心配させやがって!!!」 「ゴメン・・・・・」 謝ることしかできなかった。 「・・・・お前が・・・・お前が死んじまったら・・・・俺は・・・・!」 『俺が死んだら・・・』 京一の言葉に俺は目覚める前のあの夢を思い出した。 あの闇の中で、自分を奮い立たせたあの想いを。 「俺は・・・・京一を置いて死んだりしないよ。」 「・・・・・!」 先程まで俯いていた京一が顔を上げた。 「俺は絶対死なない!・・・・だから・・・・」 京一は首を傾げた。 『言わなきゃな・・・。これだけは・・・!』 そう思って俺はまっすぐに京一の目を見て言った。 「俺を・・・・その・・・・信じて、ずっとそばにいてほしい・・・・。 これからも・・・・ずっと・・・・。」と。 なんか急に照れくさくなって一瞬、目をそらすと 頬に京一の柔らかい髪の毛が触れた。 京一が俺に抱き着いてきたのだ。 「あのな〜!そんなこと言われなくても・・・」 「ずっと・・・・すっとそばにいるよ、ひーちゃん・・・・」 そう京一は答えてくれた。 ずっと離さないよ・・・・京一・・・・・・ 俺の大切な人・・・・・もう離さないからな・・・・・・。 やってしまった第3弾!主京イメージパート2 龍麻編です。今回はイラストリンクなし。 水崎 凌 (E-mail:ryo-m@allnet.ne.jp) |