| INSPIRATION
− 出逢いから始まり − コイツ・・・・強い!! 3年の春、こんな時期に転入生が来ると聞いて クラスのやつらが騒いでいる中、 俺は珍しく早く来たため朝から寝ていた。 席が窓際で春の暖かい日ざしが 俺を深い眠りへと導いてくれていた。 「・・・・今日は転入生を紹介します。」 というマリア先生の声が遠い意識の中で聞こえた。 ・・・・どうせヤローだろ? カワイイ女の子だったらともかくなどと思い そのまま寝ていようとしていたその時、 「緋勇 龍麻です。1年間という短い間ですが、よろしくお願いします。」 と、自己紹介の声がした。 深い声ではきはきしている声と女子達の騒ぎように 俺は顔くらいは見てみるか・・・と 転入生の方を向く。 顔を上げて俺はハッと息を飲んだ。 転入生、緋勇はスラッっとした俺より10cmは 背の高い、前髪が長く目を隠しているが手でかきあげると 真っ黒でやさしげな、でもどこか鋭い瞳を覗かせた。 その仕種で女どもが騒いで当然だ。 この俺でも納得するほどのイイ男だ。 だがそれ以上に思ったこと 強い・・・・コイツ・・・・強い!!! なぜかそう思った。 俺がまじまじと見ていると緋勇が一瞬こっちを見た。 一瞬・・・ほんのわずかな瞬間だったが、目が合った。 (――――ドキッ) へっ・・・・なんだ??なんでこっちを見たんだ?? そんなことを思いながら俺は休み時間になるのを待った。 授業が終わるや否や緋勇に話し掛けようとするが 美里に先を越されてしまった。 (ちぇっ、ま、席が隣だしな・・・・) などと思い話し終わるのを待った。 ・・・・・早く話し掛けてみたい・・・・・ そんな気持ちでいっぱいだった。 「俺は蓬莱寺 京一。剣道部の主将やってんだ。よろしくな、緋勇。」 とやっとの思いで話し掛け自己紹介をした。 「あぁ!こちらこそよろしくな。」 と見愡れてしまう笑顔付きで友好的に答えてくれた。 コイツとは気が合うかもな、と緋勇の態度に気分を良くした俺は 校内を案内してやることにした。 案内中、ふとさっきの目が合ったことを思い出した。 俺はどうせだから聞いてみることにした。 「なぁ、緋勇。お前、自己紹介した後に俺の方向かなかったか?」 「自己紹介の後?」 緋勇はそう言うとすっと前髪をかきあげた。 後々知ったことだがこれは緋勇が考え事をする際の”くせ”らしい。 「あぁ!あの時か!!」 と気付くと緋勇はくすくすと笑い出した。 「な、何だよ!何笑ってんだよ?」 「蓬莱寺。お前、俺が自己紹介していた時に一人寝てただろ? 俺、あの時周り見て少しでもクラスの人の顔を覚えようとしたからな〜。 顔上げないとお前だけ覚えてやんないぞ!とか思ってたら いつの間にか起きてんだもんな〜。」 「へ〜、1回顔見たらほとんどの奴覚えられんのか?」 「まさか!でも蓬莱寺は覚えただろうな。 なんせ俺の紹介の時に一人だけ寝てたんだからな。」 「お前な〜〜。」 俺は緋勇とその日のうちに仲良くなった。 そんな日の放課後。 大会も近いし後輩はどうしているかな、と思って部活を見に行くと 話し合いをしていた。 ねんどくせーな〜と思い、すぐに抜け出しでお気に入りの 場所で話し合いが終わるまで待とうとしばらくうとうとしていると 下の方で佐久間の声がした。 ―――まったく、あのヤローは・・・・。 と思いながら相手は誰かと覗いてみると・・・・・! そこにいたのは緋勇だった! そうか、美里がらみの・・・と考えながら様子を見ていた。 5対1・・・・いくらあの時緋勇が強いと感じたからといって この人数差はちょっと・・・・・と思い よっしゃ!いっちょ良いとこ見せてやるか!と 加勢することにした。 続きます!(当たり前だ!) でもまだ続きは決まっていません。(^^; 一見京主にとれるかもしれませんが あくまでこれは主京ですので・・・・。 |