| INSPIRATION
− 友達から親友へ 2 − 「一緒に帰ろうぜ、緋勇!」 昨日言ったように俺は緋勇を誘った。 「あぁ!ちょっと待ってくれ・・」 と言って机の上の荷物をかたしていた。 ふと机の上に開いていたノートを見るといろいろなことが びっちりと書き込まれている。 (−−−あったまいいんだろうな〜、緋勇) まだ真神でテストなんかを受けていないから よくわかんね〜けど、ぜってーコイツ頭いいなと思った。 帰ろうと思って緋勇は立ち上がったがふと考え込んでいた。 「・・・あのさ、蓬莱寺・・・」 「あぁ??」 何だ?と聞き返すかのような俺の返事に緋勇は苦笑いを浮かべて言葉を続けた。 「もしかしたら今日は一緒に帰れなくなるかもしれない・・・。」 「はぁ?!」 いきなり何を言い出すのかと思えば・・・。 さっきOKしたばっかりじゃねぇ〜か、何かあんのか? そんな俺の考えを表情から読み取ったのか 緋勇はその理由を答えようとしたその時だった。 醍醐が俺達に話し掛けてきたのだ。 そして緋勇を借りていくとのこと。 緋勇はすんなりOKしてしまったので 一人残されるのも何だと俺もついていくことにした。 その移動中ふと思ったことを醍醐に聞こえないように ひそひそ声で緋勇に尋ねた。 「・・・お前もしかしてさ、こうなることわかってたんじゃねーのか?」 「・・・あぁ、昨日の話を聞いてそんな気がしてたし、佐久間と戦っている間に 誰かの気配を感じたんだ。あとでそれが醍醐だったわかったんだ。」 (−−昨日の話?何かこうなることを予想させるようなことを言ったか? それにあの戦いの中で他の気配まで感じとるなんて・・・) 佐久間との戦いはそんなに辛いものではなかった、 いくら喧嘩になれているやつらだからといっても。 俺が考え込んで黙っていたら隣で声を殺して笑っている緋勇に気がついた。 (−−!?お〜い、なんで笑ってンだよ〜!) あせっている俺を見てついに緋勇は声を出して笑い出してしまった。 「ん?どうしたんだ、緋勇。」 「あはは・・・醍醐、蓬莱寺っていっつもこうなのか〜?」 俺と醍醐が何のことだ?という顔で緋勇を見ると お腹を抱えて笑いながら話し出した。 「蓬莱寺ってさ、すっごい顔に出んだよ!だから言葉にしなくても 何を考えているのかわかっちゃうんだよね。はは・・。」 「ははは、なるほどな。確かに!」 と緋勇に続き醍醐まで笑い出してしまった。 「てめーら、こんなとこで笑ってないで早く行くぞ!」 ひゅっと音を立てて木刀をふりかざしながら2人に怒鳴るように言った。 「ははは・・わかったよ。緋勇すぐそこだ。」 「あはは・・あぁ。」 なんかくやしくて俺はふてくされてしまった。 そんな俺に緋勇がやさしく微笑んで話し掛けてきた。 こいつのこの笑顔にはなんとなく弱いなと京一は思いながら緋勇の顔を見る。 「笑ったりしてわるかったよ。きっとお前は素直なんだな。」 「ふん!いまさらフォローしたって遅いぜ!」 「ホントわるかったって。でも・・・・ちょっと羨ましいかな。 お前、いろんなやつに好かれるタイプだろ?」 「は〜?どこが羨ましいんだよ?それに好かれるのはお前の方だろそれは。」 「へ?何処が!?」 ものすごく驚きながらも真剣に聞いてくる緋勇に俺は目を丸くしていた。 答えようと口を開こうといたときにはレスリング部の部室についてしまい、 京一は何もこたえられなかった。 次回で一応”友達から親友へ”編は 終わりになります。 気長に読んで下さい。(^^; |