始まりは・・・・

気になってしかたがなかった・・・・。
壬生 紅葉という男・・・。

とても大切な存在のような気さえした・・・・。
俺と同じ師を持つ者だからなのだろうか・・・・?


「壬生!!ちょっと・・・ちょっと待ってくれ!」
怪我のためかふらふらとしている壬生を叫んで呼び止める。
まさか俺が追っ掛けてくるとは思わなかったのか、
一瞬驚いてこっちを向いた。
「・・・・・何か?」
俺が駆け寄ってくると、壬生はそう尋ねてきた。
「・・・・・悪いけど、僕は急いでいるので
 用があるなら手短にお願いするよ。」
八剣たちのことを館長に伝えるためなのだろう。
「怪我!!」
俺は思わず叫んだ。
「は・・・・?」
「さっき俺を庇ったときの怪我!!見せろ!」
「・・・・!」
真面目な彼のことだ、このまま無理をしてでも
拳武館に戻ろうとするだろう。
多分止めても無駄だろうが・・・・・。
「いきなり何を言い出すかと思えば・・・・・・。
 これくらい何でもない・・・・。」

―――――嘘だ!―――――

俺はすぐにそう思った。
真夜中なので顔がよくは見えないが、多分顔色は良くないだろう。
「だったら・・・・何でもないなら見せられるだろう!」
「?!」
俺は壬生の腕を強引に引っ張ってすぐ近くにあった公園に入り
文句を言っている壬生を無理矢理ベンチに座らせた。
水道でハンカチを濡らしてくると、壬生は観念して上着を脱ぎ始めた。
思っていた以上の怪我に俺は思わず顔を歪ませた。
有無を言わさずに手当てを始める。
「緋勇・・・」
壬生が小さな声で俺を呼ぶ。
「・・・・・・・何だ?」
俺は怪我の手当てをしながら返事をした。
出血は止まっているものの傷は結構深い。
『痕が残るかもな・・・・』
罪悪感が込み上げてくる。
「・・・・が・・な・・・・」
「え?」
手当てに夢中でちゃんと聞いてなかったため、俺は間抜けな声をあげて聞き返した。
「君が・・気にすることはない・・・」
「な!?」
俺は思わず怒りが交じった声をあげる。
「さっきも言ったけど、僕が・・・・勝手にやったことだ。」
「・・・・・・・・」
確かにそうかもしれない。
でも俺を庇わなければこんな怪我はしなかったはずだ。
気にするなと言われても、はいそうですか、と割り切れるもんじゃない。
「緋勇・・・?」
考え込んでしまっている俺に壬生は声をかけてくる。
「もう2度と・・・俺を庇って怪我するなんてさせないからな!
 今度は・・・・今度は俺がお前を守ってやる・・・・」
「!!!」
なんか告白しているみたいな台詞に壬生も俺も赤面してしまった。
でもこれが俺の正直な気持ちだから・・・・。
壬生はいい迷惑だろうけど・・・・。
「・・・・・・・ありがとう。」
「え!?」
思ってもみない返事に俺はまた間抜けな声をあげる。
俺がじっと見つめると壬生は紅くなって俯いてしまった。
それがとても愛らしいと思った。とても嬉しい気持ちになる。
『なんかこいつといると調子がくるうかも。』
そんなことを思いながら手当てを終えた俺は立ち上がり
壬生に手を差し伸べた。
そして他の誰にも見せたことのない笑顔とともに、俺は言った。
「これから・・・よろしくな、紅葉!」
照れくさそうな表情をしながらだが俺の手を取ってくれた。
「全く・・・・・君って人は・・・・。」
と壬生は言いながら。
「あぁ・・・・よろしく、龍麻。」

こうして二人の仲は始まった。


☆  イメージイラスト  ☆



やってしまった第2弾!主壬生だったりして・・・・・。
なんだかな・・・・・・。

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