湯あたり美人


サマーズ家のバスルーム

・バスタオルはこれ、スポンジはこれを使ってね。あと、バスローブに・・


…ああ。


・ねえ〜! 下着、お父さんのおろしてないのがあったからそれでい〜い?


そりゃ、構わねぇけど… なあ、オレ、そんなに臭いか? ・


・ …うん、相当。
・まさか、キャンプ場に「オクサレサマ」が現われるなんて、
思ってもみなかったしね。
<はあ〜


「オクサレサマ」

別名・「クサレ神」。汚染がすすんだ川や沼に出没し、
その体から発する強烈な悪臭は、100m先にいても
判る程。吐く息だけですべてを腐らせる、恐るべき神
だが、まれにさる高名な川の神だったりする。


・で、それが、よりによってドーンがクラスメイトとキャンプしてる
ところに現われて・・

・キャ〜〜〜ッ!! 助けて、スパイク!!
・危ない、ドーン!!(←心配で心配で見回りに来たところ)


ゲボッ

・スパイクがドーンをかばってオクサレサマのゲロ攻撃を… 
・あはは… ありがと、スパイク。 でも臭い…


わかった、わかった。あとは、自分でするから… それとも、何だ。・

オレと一緒に風呂に入りたいのか?                       


ポッ (ぷるぷる)  おえ〜。
・そうね!あなたのシャワーシーンをいっぱい写真に撮れば、
いい収入になるわね! …だめかな。


頼むから、あっちに行ってくれ。なあ、ドーン。下着、洗って返そうか?・


!! いらないわよ、そんなもの!! 


ジャ〜〜〜〜〜    かぽん…


ダイニング・ルーム

・えっと、ビール、ビール… おつまみは、エダマメでいいかしら。
・トリカラの方がいいんじゃないの、彼。冷凍のがあったはずよ。
・ったく、スパイクに助けてもらうのはありがたいんだけど、あとが
高くつくのよねー。

パタ…パタ・・ (スリッパの音)

あら、スパイク。 …もしかして、聞いてた? な〜んちゃっ…

・ …………………。<よろろ…
てッ!? ど、ど、ど、どーしたの!? スパイク!!
・スパイク? ちょっと、耳まで真っ赤っ赤!! 
・ ………。パタ…パタ…パタ…

ドサッ!!(ソファに倒れ込む)

・(テレビを見ていたドーン) あ、スパイク。湯かげん、どうだった?

 キャ〜〜〜〜ッ!! スパイク! スパイク!! しっかりして!

・ ……う〜ん、う〜ん… 苦しい…
・大丈夫? ホラ、お水持ってきてあげたわ。
・ウィロー、スパイク、どうしちゃったの? 
・たぶん、ほら、ヴァンパイアって体温低いから… 熱いお湯に入って、
湯あたりしたんだと思うんだけど。
湯あたり!? スパイクが? まさか!?
・ ……ゴクゴク… …か、顔が熱い… ボーっとする…
・ …みたいね。 どうしよう、大丈夫かな?
・そうね、まず体温を下げるためにバスローブを脱がせて…
・ ………。
・ ……。マジ?
・上半身だけよ。ホラ、さっさと脱いで脱いで。 いやだ、ホントに
ぐでぐでの…
・フニャフニャだあ!(笑) ポッ …あ、アタシ、扇風機とってくる! 
・ …。
・<クプッ!(笑) なんか、無抵抗でか〜わい〜い!
おらおら、いつもの憎まれ口はど〜したのかな〜? このッ、このッ!
・やめなさいよ、ウィロー。あとが怖いわよ。
・だって〜。レモンとパセリを添えて美味しく食べちゃいたいんだもの、
この人! ほらほら、なんか白身の上品なお魚みたいで〜v
・ ……うるせー…オレはシタビラメじゃねー…
・フフッ! さしずめ、スパイクの白ワイン蒸し、ってトコかしら(笑)。
・踊り食い、ってのもいいわね(笑)。
・ …やめろー…
・ジャ〜〜ン! 扇風機、持ってきたよ! 今、つけてあげるからね。
・ …た、助かった… <フイ〜ン、そよそよそよ…(扇風機の音)

…ああ、涼しくって、気持ちいい…
 …ドーン、あとでアイスクリーム買ってやるからな…
・えっ、何か言った? スパイク。
・ふうううん…。この適度に筋肉のついた上半身… 
まるで古代ローマの彫刻みたい。お題は、そうねえ、湯あがりならぬ
「湯あたり美人」とか。
・ …ウィロー、おまえは裸に剥いて道路に捨てたるわ…
・ねえ、ちょっと! 見て、スパイクの足!!
・どうしたの? どっかケガでもしてた?
・ううん、ホラ! 
スパイクってば、男のクセに 
スネ毛 ないの!! スネ毛!!
<ガクッ
・ええッ! ウソ!? 見せて見せて!! ホントだ〜〜〜!!
スベスベのツルツル〜〜〜!! うっらやまし〜〜〜〜!!
<すべ〜すべ〜
・ねえ、ねえ! 一体どうやって処理してるの!? 
教えて!!
<すべ〜すべ〜
・ …んなことするかよ、バカ〜〜(泣)…
・もとから生えてないんじゃないかしら。
ほら、腕だってスベスベだし…
<すべ〜すべ〜
・い〜いなあ〜。
アタシだって、夏はワックスとか毛抜き使って苦労してんのに〜。
・ …へえ、そりゃいい事聞いた。…オイ、もう離せってば… <ぴこぴこ(足で追っ払う)
・もう、許せない〜! えいっ、こちょこちょこちょ…(足の裏をくすぐる)
 やめろ〜、くすぐってぇ〜〜〜!! <バタバタバタバタ!! (激しく抵抗)


 後日

・〜♪ フーンフーン♪ <ガチャ…(バスルームからスパイクが出てくる)
・で? ウチのバスルームで何をこそこそやってるんだ、オマエは?
・よう! ああ、シャワー借りたからな。あと、バスローブも。
・私のじゃないか!! 返せッ、この!!
・チッ… わかった、わかった。今、脱ぐから。<シュル…
脱・ぐ・な!! 
ったく、最近バスルームにやたら髪の毛が散らばってると思ったら…
・ん? ひょっとして、自分のだと思ったか? コイツは傑作だ。
・ ………………。

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