Tekken Tag Taunament?

「ま、お茶でも飲みなよ」

カズヤ:「ま、お茶でも飲むんだな。」
コトッ。最高級玉露の甘く淡やかな薫風が立ち昇った。
準:「・・アンタがファミリー・サービスするなんてね。
空から雪どころか粉砂糖でも降ってくるんじゃあないの?」
カズヤ:「・・・(怒)。」
普段はお茶を入れるどころか急須に触りもしないダンナが、女房にそっとお茶を
入れてやったのには、もちろん、わけがあった。
準:「じ、仁、私の仁がお、お嫁さん連れてくるなんて〜〜!! わああん!!(号泣!!)」
カズヤ:「・・・・・。」

三島邸:客間。超豪華絢爛・広さはゆうに80畳はあろうかという巨大な和室である。
床の間には国宝級高麗青磁の壷、壁には丸山応挙筆<虎図>(ホンモノ)の掛け軸がかけられ、
欄間には人間国宝による龍の透かし彫り。
「俺、婚約したから、明日その人紹介するね。きっと母さん達がビックリするような人だよ。」
昨日、仁が突然こんな電話をかけてきたのだが、準はあまりのショックで
その場で気絶してしまったし、邸内は邸内で「御曹司の婚約者は誰だ!」
ということでたちまちのうちにおもちゃ箱をひっくりかえしたような大騒ぎになった。
一応、三島家の体裁を重んじ、カズヤはスーツ、準は和服に着替えて、
仁とその婚約者がくるのを今か今かと待っていた。
準:「あー、落ちつかない落ちつかない!! なぜ、どうして!?」
カズヤ:「ふ〜ん、アイツが結婚ねえ。オレ達も歳とったもんだな。」
準:「『歳とった』じゃないでしょ!! はう〜、相手は誰!? 誰なのッ!!」
カズヤ:「知るか。ガッコの同級生か誰かじゃねえの?」
準:「同級生っていえば・・シャオちゃん? ・・あの子だったらまあ、うまくやっていけるかしら」
カズヤ:「ええ〜、アイツだったらこうなるのがオチじゃねえ?」

シャオ:「準おかあさ〜ん。今日、私、お羊羹におまんじゅうにお団子つくったよ。」
準:「まあ、シャオちゃん。おいしそうねえ。」
シャオ:「えへへ。私結婚してから日本のお菓子にも目覚めたよ。」
準:「さっそくいただきましょうね。」
後日、10キロ近く太った準・・。
カズヤ:「なあ〜、おまえ、なしてそんなに肥えたん?」
準:「うるさいわねッ!!」

カズヤ:「ま、こうなるに決まっているな。」
準:「しっつれーな!! あああ、でも仁に、仁にもし、ろくでもない女でもついていたらああ!!」
カズヤ:「ろくでもない女って?」
準:「たとえばあの、ニーナ・ウィリアムズみたいな・・ダンナをシリに敷くのが
当たり前って思っているような・・」

ニーナと結婚した仁。
仁:「あ、ニーナおはよう。」
ニーナ:「おはよう。今日のブレック・ファーストは半熟卵と焼きたてトーストにサラダね。
ふふふ、仁、ますますお料理上手になったわね。」
仁:「それよりニーナ、今日はイギリスに出張だって? あんまり仕事に根詰めると疲れがたまるぞ。」
ニーナ:「心配しないで。そんなに危ないことはしないから。それじゃ、行ってくるわね。チュ。」
仁:「いってらっしゃい。・・さて部屋の掃除でもするか。」

準:「あああ、まるっきり主夫じゃないの〜!!」
カズヤ:「いいんじゃない。アイツには似合ってるぞ。」
準:「で、ニーナなんかがお嫁さんになった日にはもう、夜は・・」

ニーナ:「ふふふ、仁君、お姉さんが手取り足取り、一から十まで教えてあげるわ・・」

準:「いやああああ!! 仁、仁が〜!! あ、あんな女のおもちゃに〜!!」
カズヤ:「あんな女がだめだったら・・アンナもダメだろうな〜、やっぱり。」
準:(キッ!!)「ねえ、もうちょっとマシな女の子はいないの?」
カズヤ:「その前に、ホントに女か?」

仁:「父さん、オレ達、カリフォルニアで式を挙げることにしたんだ!」
ファラン:「うっす! ファランっす! ヨロシクお願いしまっス!!」
カズヤ:「ど、ど、同性愛はいかんぞ!! 非生産的な!!」

準にむきゅ〜、とシメられるカズヤ。
準:「こっの、縁起でもないことを〜!!!」
カズヤ:「く、苦しい・・」
準:「もうちょっと、マシな女の子はいないの!?」
カズヤ:「マシ、っていうとジュリアか? アイツはいいが、母親がなあ・・」

ミシェール:「うう・・、ジュリアが三島家の嫁になるなんて・・。」
カズヤ:「なんだよ、嬉し泣きか? ところで、オマエんとこ、嫁入り道具の一つもねえの?」
ミシェ:「あるわよ!! 受け取りなさい!!!」
と、突然三島邸の裏庭から、ずどどどど・・とモノスゴイ音が!
カズヤ:「な、な、何だ! う、牛!?」
それは、なんと角にたいまつをつけられて猛り狂った牛の群れが堰を切って三島邸に突っ込んできたのだった!!
ミシェ:「ふっふっふ! これぞチャン家秘伝、
火牛の計じゃあ〜、がはははは!!」
カズヤ:「どわああああああ!!」

カズヤ:「ってことになりかねん。うう、三十ウン代続いた三島家も俺の代で終わりか・・」
準:「バカ。アンタって人は、人が心配してんのに・・(怒ゲージ、満タン)!!」

仁が三島邸の呼び鈴を押そうとすると、家の中からどっすん、ばったんとなにやら物を投げ合っている音がした。
仁:「ま〜たやってるな、父さんと母さん・・。」
嫁さん:「あいかわらず、ハデだね〜。」
仁:「いつものことだけど・・ま、仲がいいほどケンカするっていうから。」
小雪がちらちら舞い落ちる、あったかいお茶がぴったりの、とある朝のことだった。