勝手にバレンタインデー

〜準備編〜



ナレーション : とある真冬の昼下がり。バレンタインデーが近づいたここ三島工業高等専門学校でも、若者達が恋愛談義に花を咲かせていた。  
シャオ
: ・・ていうか、もうチョコ渡す人なんて決まってるようなモンじゃない。 
仁美 : ・・・それ、おじいちゃんのこと?
ジュリア
: ハッ、いいじゃないか。お似合いだぞ、シャオ。  
シャオ
: (ムッ!) ちょ、ちょっとー! なんでジュリアがここ(三島高専)にいるのさー!!  
ジュリア
: 学校の校庭がたまたまトーナメント会場だったのさ♪(ちなみに、黄金の平八像は対戦にカコつけて破壊したけどな!) 他の人間も来てるぞ。  
ファラン
: よお、シャオー。チョコ渡す人ってオレかあ? 
シャオ
: アンタなんかグ○コのアーモンドチョコで十分よッ!! アタシはねえ〜〜!! 
平八 : このワシがシャオのチョコをもらうんじゃ  
ジュリア : げっ、平八!なんでアンタがここにいるんだよ!! 
平八 : 理事長たるもの、学校におるのは当たり前じゃ!! 
シャオ
: あ、平八おじいちゃん〜。大丈夫、おじいちゃんにもチョコあげるからね! 義理だけど。 
平八 : お、お義理・・ 
仁美
: じゃあ本命は・・   
シャオ
: へへへ・・だーれでしょー!? 
ファラン
: ボソ・・(あー女ってヤダヤダ。カネのありやなしやで決めちまう・・) 
シャオ
: なんか言った!?  
ファラン : いいえ…何にも。
シャオ : あんたには10円のチロリンチョコで十分ね!
仁美 : 「5円ですよ」で十分よ。  
ファラン : ガーン(そんな、仁美ちゃん)  
ジュリア : しっかし、日本の風習というのはわからないもんだな。好きな男にチョコを送る、なんて。  
シャオ
: ふーん、じゃー、ジュリアはバレンタインデーにチョコ送ることないね(やったね♪) バイバーイ。  
ジュリア
: シャオ・・アンタ、いつになく冷たくないか?  
ファラン : ま、郷に入っては郷に従え、っていうし・・オレで良かったらいつでもいいぜ〜、ジュリア。 
ジュリア : う・・ア、アンタに〜?! ・・・ま、まあ仁になら考えなくもないけど・・アンタじゃーねー。 
シャオ
: ちょと待った〜〜!! ジュリア、今、仁にチョコあげるっていわなかった!?  
ジュリア : う、うん・・。ほら、あのエッグチョコとか・・中にいろいろ入ってて楽しめるし・・(←頬を赤らめている)
シャオ
: あー、あのリアルなカエルとかサンショウウオのフィギュア入ってるいかにもアメリカ人って味覚の持ち主でなきゃ食えないチョコね。って、アンタが仁にあげるのだけは絶対、ダメー!!  
ジュリア : なッ・・なんでだー!!! 
シャオ : だって、仁ってば優柔不断なんだもん! ジュリアからチョコなんかもらったら絶対グラグラするから、ダメー!! 
仁美
: って・・いつからつきあってたわけ、アンタ達・・ 
ジュリア&ファラン
: じ、仁がシャオと、こ、交際だと〜〜〜〜〜!!
シャオ
: あ、ちがうちがう! べつに〜、つきあってるわけじゃないんだけど・・。
仁美 : なんかさ、仁が好き!・・って女のコ、よくいるんだけど・・アイツのどこがいいわけ?
シャオ : ええ〜〜!? 仁美ちゃん、それマジでいってんの〜〜??
ファラン : じゃ、シャオはアイツのどんなとこがいいんだよ?
シャオ : だってー、仁ってば顔いいしー。
平八
: 三島家男子はみな、ルックスに優れておるからな!
仁美 : (平八を指差して)・・将来はこーなるんだけど・・。
シャオ
: (冷汗)そ、それに優しいしー、頭いいしー。
ジュリア
: (それ、アタシゃ優柔不断の裏がえしのような気がしてきたよ、最近・・)
シャオ : それに! なんといってもおじいちゃんの孫だもん!! お金持ち〜〜だし!!
ファラン : そ・れ・だ・け! だろ?
シャオ : そんなことないもん! べ、別に準さんみたいな玉の輿に乗りたいなんて思ってないモン!!
ジュリア : だったら、余計に平八の方がいいんじゃないか? このジジイだって百歳ぐらいになればいいかげんくたばるだろうし。そうなれば、財閥のお金、使いたい放題でしょ?
シャオ
: あーもう! ぜんっぜんわかってないんだからジュリアは!! 仁はね・・
ナレーション
: 噂をすれば影。
: なんだ、なんか騒がしいな。
フォレスト
: お、みんなそろっているじゃないか。おひさしぶり!
シャオ
: あ! 仁、ちょうどよかった♪
: 何が?
シャオ
: ねえッ! 仁はバレンタインデーにどんなチョコ欲しい〜?
: はあ? シャオから?
シャオ
: シャオから、って、なによそれは〜〜〜!! 私からのチョコ、欲しくないの〜〜?
ジュリア
: ちょッ! ちょっと待て!!
: そうだな、なるべくちっちゃいのがいいかな? 一口サイズの・・
ファラン
: ずいぶん具体的に言いやがる。へっ!
: 毎年、結構いっぱいもらうからな。一口サイズだと味が楽しめるし・・
仁美
: 家族でも楽しめるしね。
シャオ
: 家族って・・・あげるほどもらってんの!?
仁美
: アタシのも含めてね。毎年毎年、お菓子には困んないわ、2月は・・。
ファラン
: !! だ、誰からチョコもらってんの? 仁美ちゃん!?
仁美
: 女の子からにきまってんじゃん。
シャオ
: (・・・そーいや仁美ちゃん・・同性からスゴイ人気あるもんね・・)
ジュリア
: 仁ってもてるんだな・・ふぅ・・
シャオ
: まてよ・・ねえ、本命チョコもらったことは!? アンタ女の子どれだけふったの!?
ファラン : (オトコとして・・な、なんかプライドキズつけられたような・・でもなんかドキドキしちゃうような・・)
: 本命・・って・・チョコは、チョコなんじゃないか?(なんだかさわやか)  
ファラン
: オイコラ仁、ちょっと待てや・・
シャオ
: (結構、コワイ人かもしれない・・)
ファラン
: と・に・か・く!! 決戦は14日の水曜日だ! どちらがどれだけチョコをもらったかで男のステイタスが決まる!!
シャオ
: アンタさあ・・本命の人がそこにいるってのに他の人からチョコもらう予定だったわけ?
ファラン
: ウッ・・お、オレはチョコの枚数のことをいっているんであって、そのー・・
仁美
: 14日ねえ・・。じゃ、そろそろ私も用意しよっかな。
一同 : え〜〜〜〜ッ!! だ、誰に〜〜〜〜?
仁美
: ファランじゃないことは確かね。
ファラン : ガーン・・
シャオ
: でも、仁美ちゃんのメガネにかなうオトコなんてそうそう・・
フォレスト
: あ、ボクだったら嬉しいな・・なんて。
仁美 : 違うから安心して。
ジュリア : じゃあ、ポールとか?
ナレーション : 手を振ってさも嫌そうにする仁美・・
シャオ : わーっかった! 仁美ちゃんって結構シブい人好みでしょー?
仁美 : (・・・ドキッ)
シャオ : ウーロンおじ様とかブライアンでしょー♪ 本命!
仁美 : (頭を抱え込む・・)
ファラン
: ゾンビにチョコなんて食えるかよ、ケッ!
ジュリア
: そういう問題じゃないだろう。
シャオ : いやぁ〜ね。男の嫉妬ってみっともない〜。
ファラン : 誰が嫉妬なんてすっか!!
シャオ : でも一口サイズのチョコてねえ・・
仁美
: 仁に? それこそ、チロリンチョコで十分じゃないの。結構太るの気にしてるんだし。
シャオ
: え、マジ? 仁、ダイエットなんかしてるの〜〜〜!? する必要なんかないじゃん!
ファラン
: やーい、デブ。
: デ・・ 馬鹿かおまえは! 試合に備えてウェイト調節してるんだ! それにオレのは全部筋肉だ!!
ファラン
: ぢゃ、筋肉デブ。
: うるさいッ!! おまえだって人のこと言えないだろう!!
仁美 : でも私も冬になってから結構太ったからね。そろそろ本格的にダイエットしないと・・。
ファラン : えーッ!? 仁美ちゃんがダイエットなんて、それこそ必要ないッスよ! オレなんか、そのたくましいニノウデ、結構好きなんだけどなあ・・
ナレーション : 一同の空気が絶対零度にまで下がる。一人、盛りあがっているファラン・・
ファラン : あと象が踏んでも大丈夫そうなところとか〜、オヤジさんに似て時々シェクシーに変身しちゃうところとか〜♪
仁美
: ・・ファラン、アタシのニノウデ、そんなに好き・・?
ナレーション
: 背後からゆら〜り、と近づいてきた仁美の「平八直伝裸締め」が鮮やかに決まった!!
仁美 : ハアーッ!!
ファラン : ムギュッ!
: あ〜あ、ファラン、おまえこれで仁美からチョコもらえる可能性はなくなったな。
ファラン
: ううう・・ なんで、オレってばいつも一言多くなっちゃうんだろう・・(号泣)
ジュリア : 自業自得だろう。アタシだって、太いウデやアシは気にしている。戦うためにはどうしても必要だが、好きで太くなったワケじゃない。
: 母さんは格闘家だけど・・、じゃ、ずっと細いのはなぜなんだろうな?
シャオ : ・・・・・・。
ジュリア : 仁、やめてくれ・・殺意の波動に目覚めそうだから。
ファラン
: ケッ、真性。
シャオ : と、とにかくチョコの用意しないと・・(一番の強敵は準さんか・・やりずら〜〜!!)
仁美:私はデパ地下で買ってくるけど、シャオはどうする?
シャオ:あ、私も行く〜〜! それじゃーねー、仁! 楽しみにしててね。
ジュリア:・・・・(アタシも何かしなくちゃ!)
ナレーション:こうして、バレンタインデーの準備にくりだす女子高生達はデパ地下に消えたのでした♪

告白編につづく・・