命懸けの取引
命を懸ける、と彼は言った。だが命を懸けなければ真剣にもなれない奴に用はない。
作.まゆを様
「時間はどうだ」平八は緊迫した面持ちで秘書に訊く。
都内某所、三島ビルの最上階の会長室。フロアの壁という壁がガラス張りになっていて、
床には意図のわからん豪華な絨毯がひかれている。
「買い時間まで5分切りました」李が腕時計を見て答えた。
時計は3時55分数秒を指している。
その無駄にだだっぴろい部屋には、平八と李しかいない。豪華な木製の机があり本皮の
椅子には平八がふんぞり返っていて、机を挟んで反対側に李が控えている。
そうか、と平八は呟く。
「李よ。これに失敗したら、ワシ等は、三島は・・」と彼は自嘲ぎみに言った。
(三島家は終わりか・・・?)李は胸中でそれに続ける。
気まずい雰囲気がその場を包んだ。
静寂を破り電子音がフロアに響いた。
「李だ」受話器を取って短く答える。
「人員の配備が完了したと親父に伝えろ」受話器の向うで一八が言う。
一八もこれからの事で相当焦っているようだ。んで、
(社長室とは隣同士なんだから内線使わねーで歩いて来いよ)と李は心の中でツッコむ。
すぐ隣の社長室。やはり無駄に広く豪華な部屋で、金のかかった椅子に座った一八が食い
入るようにPCのディスプレイを見つめている。そこにはある企業の広告が映し出されていた。
デスク上の時計は既に3時59分を回っている。
「頼んだぞ・・・」一八は無神論者だが、誰にとなく彼は祈った。
事が上手くいかなければ三島家は些細な損失と大きな脅威を被る。それだけは親父と組ん
ででも避けにはなるまい。と一八は思った。
そして時計の秒針が12に迫る。5・・4・・3・・2・・
それから数分後、気が気でなく今か今かと電話を待ちつづける李と平八のもとに一本の電
話が入った。凄まじい勢いで受話器を取り、結果を聞いた李はすぐ一八の内線にかける。
「よくやった!」李の報告に一八は歓声を上げた。
彼は会心の含み笑いを浮かべつつ、急いで、ある携帯に電話をかける。
「ああ、ハニー?一時はどうなることやらと思ったが何とかなるもんだな。・・・うんダイ
○ーの4時からのタイムサービス。牛乳3パック150円、卵2パックが・・そうだ、ちゃんと
買えた。あぁ?平気平気、心配しなくても使ったパックは店の再生紙還元に返しといたから
地球資源に優しいって・・」
《終》
後書きつーか言い訳
下らない上記の内容については四方八方に謝りますから許して下さい。
ハニーというのは言わずもがな(自主規制)さんです。
TODOのアホな脳みそにも、前半部分読んでいたら
「ナスダック・・? マザーズ・・?」という言葉が
スクロールしたのに・・
最後のところで一気に「ふしゅううううううう・・・・」
となりましたわい。三島家存亡の危機・・ヨメさん、
怒ると怖いからなあ(^^)
ありがとうございました!