小松物語
このページは十二国記で500年の治世を誇る雁国国王尚隆の
生まれ故郷である、瀬戸内を彼の足跡を偲びながら旅した記録である。

ここでの小松というのは
『小松のこせがれ』を
意味しております。

夏。まさに『小松』に相応しい季節である。
私達は小松尚隆を偲ぶためにここ、瀬戸内海にやってきた。
正確には広島県(と推測してますので)もちろんバッグの中には『東の海神〜』
広島プリンスホテルを御存じでしょうか?もうプリンスホテルグループ、イエイ!>_<!な
建物でございます。地上30階くらいあったかな?場所的には『ズームイン朝!』で
広島放送の方がよく列島リレーしている宇品というところです。
広島駅からバスでゆくべし。
岬のとったんというかはしっこに建っているので海風がとても気持ちのいいところです。
地上階の出口から海側にでるとまさしくそこは瀬戸内。
海にぽつぽつと浮かぶ小さな島々。
これぞ瀬戸内。
こーゆー岩場っぽいところで死体と間違われちゃって、そんで出会っちゃったのね。
嬉しくて、泣きたい。
だもんさ!
とか夢みてみた。ちょうど釣りに適している場所ですし。
こんなさわやかな陽射しの下で海を眺めつつ、ミョ−な妄想かましているのは
私達だけだろう、きっと。
プリンスホテルでは最上階に展望ラウンジがあって、昼ならランチビュッフェ、もしくは
デザートバイキングをやってます。
ぜひ海側を陣取って滑空する麒麟気分を味わってみるのも、また一興。
ついでなので安芸の宮島なんかもまわるといいです。その際にはぜひ広島港から高速フェリ−をどうぞ。
遊覧船より背丈が低いので、船と同じ視点で瀬戸内横断できます。
ほら、もう、気分は小松。

8月末日から9月の頭の日に、因島で水軍祭りなるものをやっております。
水軍兵士に扮した島のおじさんたちが小舟なんぞで海に漕ぎ出したりするという
もう小松!ていうか小松氏!これが瀬戸内の海賊よう!!!
と、地元民にまじって黄色い声をあげる予定でしたが、1日遅かった…。
地団駄ってのはこういう時にこそ踏むものだ。

広島駅から山陽本線にのって三原へ。…いや、関東民がいうのもなんだけど、これ
すっごい止まらないんですけど…。
一駅区間15分以上乗ってる。別に特急でもなく、普通だったのに。
この間に住んでる人ってどうすんだろ?やっぱ車がないと生活できないのね〜としみじみ。

三原駅からあるいて5分もしたところにフェリ−乗り場があります。
これは地元民のおばちゃんが買い物に使ったり、通勤に使ったりするやつで、地元情緒(?)満喫。
そして因島に向かいます。
瀬戸内海の大きめの島々には瀬戸内水軍の博物館やら見晴しのいいお寺やらありますが
小松氏の領地がよくわかんなかったこと。そして本来なら水軍祭りがあったこと。
そして『因島水軍城』があったことで、因島に妥協しました。
福山市からバスでもいけるんだよ。便利な世の中だよね、しまなみ海道。
でもここはやっぱり小松を偲びに行く旅なので、フェリ−ね。
尚隆が見ていたかも知れない風景…。船に乗って戦いにでたかもしれない海…。
小松気分急上昇!

さて、噂の因島水軍城とは、『東の海神〜』にも名前が出てきた、にっくき村上氏の居城のことです。
と、いうことは裏を返せば、水軍城から瀬戸内を臨めば小松氏の領土が見える気分になれるはず。
…なった。
まあ、水軍城ってのは歴史資料館みたいなもんで狭いし小さいけど、外から見上げるとやはり水軍城です。
すんごい山の上に建ってるのよう。
ちょっとソテツが異国情緒で邪魔だけど。やはり南国なのだね。
攻め入るのに山登り(石段だけど)しなきゃいけないんで、攻め入りたくないって感じです。
登り詰めたてっぺんには木製のベンチみたいのがあって、その上には
日本刀と海賊用鎧のレプリカが!!
…やっぱりやらなきゃね…ってことで刀をもって写真とったり。(そのために置いてあるんだけど)
鎧はまあ、鎧ですよ。
で、水軍城もとい歴史資料館の内部には部屋が一つ。外にあったレプリカとは違い本物の
将が着けていた鎧が展示され、水軍絵巻みたいなものが壁いっぱいに飾られ、ガラスケースの中に
おさまっている。
水軍の船の模型。そんなものが頭の中でドラマを紡ぎはじめると
ザザザァ−という波の音とともに村上水軍の説明アナウンスが始まる。
そして一気に戦国気分に引き込まれていく。
いいなぁ…これが小松だよねぇ…。
きっと尚隆だからこういうえらそーな鎧だったんだよ〜。
でもこれ、敵だけどね。
尚隆ならさー、お屋形だってばれちゃうからふつーの鎧着てそうだよね〜。
でも敵なんだよー、村上〜。
小松のネコの額ほどの土地は村上のものになっちゃったから、一応小松ではあるけどさ〜。
だよねー。小松氏の滅亡、だもんねぇ。
と、観光客にあるまじき妄想の海をたゆたう私達。
他にも2〜3人いたけど、鎧をみて「へぇ〜すごいな〜」なんてありきたりな感想は
私達には出てきやしない。
もう、これ絶対小松だよ、決定だよね〜。
そんな会話が飛び交う中、アナウンスはすでに終っていた。

名残惜しく(本当に名残惜しかった。時間があれば一日でもいたいよ)因島をフェリ−から
見送る
ちょうど夕暮れ時で、それはもう、あなた
『国が欲しいと言え。おれを臣下に迎えると。お前が期待を背負っていると言うのなら、
おれが国を背負っている』
『…臣に迎える。ただし、必ず一国だぞ。城だけでも土地だけでも許さぬ」
ですよ!海の上で船にゆられながら夕暮れの空を見上げ、誓約気分に浸るなんて
やっぱり瀬戸内来てよかった!!!って思う瞬間でした。
『許す』じゃないんだよね〜!そのへんがこの雁国二人の関係をあらわしているというか。
ってことで、無事(水軍祭り見れなかったけど)瀬戸内小松巡り妄想ツアーは終了したのでした。
