| Magic秘本館 =Plainswalker必読?の書= |
今回はちょっと変わったテーマを取り上げてみようと思います。
Magic:the Gatheringのカードのなかで、秘本/Tomeってのがあるのを ご存じですよね。
実はMagicの世界には、秘本/Tomeと呼ばれるモノは('99年9月現在)、 6冊しかありません。
私はもっと多い気がしていたのですが、実はその程度だったのですね。
まあ、"秘"とつくぐらいですから、なかなか表には出てこないのでしょう。さて、日本語版の場合、さっき書いたように"Tome"は"秘本"と訳されています。
私が英語が苦手なせいかもしれませんが、"Tome"という単語は聞き慣れない単語です。
英訳ソフトで調べてみると、"大書の一巻、大きな本、大冊"と訳されています。
恐らく、「〜便覧」とか「〜大百科」とか、そういったモノを指すようです。Magicの話に戻りますが、デュエル中の山札をライブラリ/Libralyとよびますよね。
これはご存じの通り、図書館です。書庫といった方がしっくりくるでしょうか。
Magicのカード、1枚1枚は「呪文書」だということなのでしょう。
プレイヤーは思い思いの「呪文書」で一杯になった、「書庫」をもつ事になります。
そこから、「呪文書」を1冊1冊手探りで取り出し、呪文をとなえるということを行っています。
ただこれでは、目的の「呪文書」を手に入れるまで、時間がかかりそうですし効率が悪そうですね。
そこで、「〜大百科」の登場です。
「〜大百科」は、たいていの場合、あなたが目的としている「呪文書」を探すのを 助けてくれます。
ただし、「〜大百科」は重いんですよね。
やっとの事でテーブルに持ってきても、ページをめくるのも大変です。
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さて、少々話がそれましたが、現在発見されている秘本/Tomeがどんなモノか ご紹介しましょう。
この2つのカードは単純にカードを追加ドローしてくれるだけですが、 それぞれがどんなデッキに入るかは、かなり違ってきます。
- [Fool's Tome/愚か者の秘本] Cost:4, Artifact, Rare
- (2)Tap:カードを1枚を引く。この能力は、手札にカードが1枚もない場合のみPlayできる。
- [Jayemdae Tome/ジェイムデー秘本] Cost:4, Artifact, Rare
- (4)Tap:カードを1枚引く。
[Fool's Tome/愚か者の秘本]の場合ですと、 一時的にせよ手札を0枚にしなければならない為、使いどころが限定されてしまいます。
通常、手札が0になるようなデッキというのは速攻デッキです。
それらのデッキの場合、キャスト+ドローで計6マナ支払って1枚ドローでは 遅すぎて話になりません。
どうしても使いたいのならば、[Grafted Skullcap/生体融合帽]で充分代用できます。
つまり、速攻型のデッキには重くて入らないし、中長期で勝利を得るようなデッキには 起動条件に合わず使えないため入らない、という中途半端なカードということになります。
逆に[Jayemdae Tome/ジェイムデー秘本]は起動条件がないため、多くのデッキに入れることが可能です。
ただし、起動コストが4マナも必要であるため、最初の1枚をドローするだけでも 合計8マナが必要になります。
よく使われるドロー促進カードとしては、[Whispers of the Muse/ミューズの囁き]や [Urza's Blueprints/ウルザの青写真]がありますが、これらとコストの比較をしてみましょう。
[Whispers of the Muse/ミューズの囁き]の場合は2枚目以降バイバックコストを、 [Urza's Blueprints/ウルザの青写真]の場合は、エコーコストを含んでいます。
ドロー枚数 Jayemdae Tome Whispers of Muse Urza's Blueprints 1枚 8マナ 1マナ(U*1) 6マナ 2枚 12マナ 7マナ(U*2) 12マナ 3枚 16マナ 13マナ(U*3) 12マナ 4枚 20マナ 19マナ(U*4) 12マナ 5枚 24マナ 25マナ(U*5) 12マナ 6枚 28マナ 31マナ(U*6) 12マナ
と、いうことで、短期的に見ても長期的に見ても、中途半端な活躍しか 期待できそうにありません。
これは「基本セットに収録されているカード」である事も要因にはなっています。
しばらくの間は、[Urza's Blueprints/ウルザの青写真]を使うことをおすすめします。
これらは、先ほどの2枚のカードとは異なり、ドローができるだけではなく、 手札を1枚捨てるという機能を持っています。
- [Jalum Tome/ジェイラム秘本] Cost:3, Artifact, Rare
- (2)Tap:カードを1枚を引く。その後で、手札からカードを1枚捨てる。
- [Emmessi Tome/エメシーの秘本] Cost:4, Artifact, Rare
- (5)Tap:カードを2枚を引く。そのあと、手札からカードを1枚捨てる。
- [Thran Tome/スランの秘本] Cost:4, Artifact, Rare
- (5)Tap:ライブラリーのトップのカード3枚を、対戦相手に見せる。
それらのカードのうち、その対戦相手の選んだ1枚をあなたの墓地に置き、 残りのカードを引く。
現在のMagicの世界では墓地のカードを再利用するというのは比較的簡単に 実現できます。
しかもその利用範囲はリアニメイトデッキだけにとどまらず、デッキの色も あまり制限されなくなってきました。
[Replenish/補充]を使ったコンボデッキや、[Survival of the Fittest/適者生存]を 中心としたクリーチャーデッキなどもその一例です。
つまり、使いどころさえあえば、これら3カードの出番も充分考えられるはずです。では、これらの中で一番使いやすいカードはどれでしょうか。
カードの増減を考えると、 [Jalum Tome/ジェイラム秘本] は増減なし、 [Emmessi Tome/エメシーの秘本]は+1枚、 [Thran Tome/スランの秘本] は+2枚となりますが、 [Thran Tome/スランの秘本]は手に入れたい カードを選択することができないため、使い勝手はあまり良くありません。
せっかく引いてきたカードをあっさり落とされてしまっては、あまり意味がありません。
もちろんそれを逆手に取るようなデッキを構築できれば、強力なキーカードとなるはずですが...[Emmessi Tome/エメシーの秘本]の場合は2枚ドローし、 手札からいらないカードを捨てることができるので、動き出せばかなりの活躍が 期待できます。
ただし、起動コストが(5)も必要なため、かなり長期戦を覚悟したデッキ構成でないと 活躍の場はないとおもいます。この中で一番使いやすいのが、 [Jalum Tome/ジェイラム秘本]でしょう。
キャスティングコストが3マナ、起動コストが2マナと非常に 使いやすくなっています。
手札の増減はないものの、土地が手札に余っている場合や、役に立たないカードが 手札にあぶれる場合は時々あります。
しかもドローした後に捨てるカードを選択できるのも便利です。
これを使えば、目的のカードをドローするまでの時間が半分近くまで 短縮できるでしょう。
[Mangara's Tome/マンガラの秘本]は、 今まで紹介した秘本/Tomeとは、一線を画したカードです。
- [Mangara's Tome/マンガラの秘本] Cost:5, Artifact, Rare
- これが場に出たとき、ライブラリーからカードを5枚を探す。
選ばれたカードはシャッフルし、裏向きにしてゲームから取り除く。
その後、あなたのライブラリーをシャッフルする。
あなたがこれのコントロールを失ったとき、それらのカードを完全にゲームから取り除く。
(2)ドロー(1枚)をパスする。:ゲームから取り除いたカードのうち、トップのカードを 手札に加える。
まず、(どう使うかは別として)ライブラリから、目的のカードをサーチすること。
次に、ドローを選択するか、選んだ5枚からカードを1枚手に入れるかを選択すること。
最後に、場合によっては選択したカードがゲームから取り除かれてしまうこと、 です。
ライブラリから5枚のカードを選択するわけですが、もしこの中に必要なカード ばかりを選んだ場合、次の自分のターンまでに [Mangara's Tome/マンガラの秘本]を破壊されてしまえば、そのダメージは 計り知れないものがあります。
では、不要なカードを取り除くことを目的として使うにはどうでしょう。
ふつう、デッキの中に不要なカードは多くないはずです。
はじめから不要だと分かっていれば、デッキ構築時点で他のカードに入れ替えれば いいだけの話です。
結局、後半に土地が不要になった場合に、ライブラリの土地カードを取り除くことと なります。
だとすると、[Mana Severance/マナ切り離し]という便利なカードが存在します。
青マナを含むという欠点はありますが、取り除く枚数も自由なためとても使いやすく かなり強力なカードです。また、ドローをする代わりにこの機能を利用できるという条件も厳しいもの があります。
ドロー促進カードがない場合は、自分の次のターンのドローステップまで 能力を使うことができません。
もし、本当に数枚のカードで勝負を決められるならば、[Doomsday/最後の審判]という 強烈なカードもあります。
さすがにコストがコストですから、どんなデッキにでも入るカードではありませんが、 同じ目的ならばこちらの方がよっぽどマシです。 結局このカードも、使われる事はないでしょう。
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さて、簡単ではありますが、秘本/Tomeシリーズを紹介してみました。
今回のテーマは地味だったため、ちょっとつまらなかったでしょうか?今秋、次のエキスパンションが発売されますが、恐らく1冊は秘本/Tomeが 発見されているのではないでしょうか。
色々と書いていくうちに、残念ながら今一つ決め手に欠けるカードであることを 再認識しました。
ほとんどの方たちも、これらのカードをデッキに入れて使ってみた事はないと 思います。
Magicを始めた時点で、雑誌やInternetからの情報がどんどん入ってくる 今の時代では、いわゆるトーナメント級のカード以外はなかなか日の目を 見ることはありません。
ただし、使ってみれば結構良いカードや、良いといわれているカードでも、自分には うまく使いこなせない場合もあります。
あなたの豊富な持ちカードの中から、今まで使ったことがない埃をかぶった呪文書を 引っぱり出してきて、あなたの書庫(Library)に入れてみるのも良いかと思います。
Thanks. 12.Sep.1999 Takahiro.O